シネレンズとオールドレンズで遊ぶ! -14ページ目

シネレンズとオールドレンズで遊ぶ!

カメラマンヨッピーのブログ。シネレンズやオールドレンズなどのマニュアルフォーカスレンズをミラーレスカメラに装着して遊び、試写を載せていきます。カメラ界でまことしやかに語られているうわさも再考察していきます。

2013.03.05 デジタルホビーさんの在庫まだありました。勘違いしておりました。

すみません。


マイクロフォ-サーズ用のライカMマウントヘリコイドアダプターが発売された。

マイクロフォーサーズユーザーの非願のアダプターである。

この日をどれだけ待ったことか。

早速購入!!

色は黒のみというのが残念なところだが、背に腹は変えられない。

先日山崎光学さんから戻ってきたばかりの沈胴ズミクロンを装着!!
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色は残念だがなかなかの存在感!!

心配だったヘリコイドの繰り出し量も申し分ない。

無限遠ロックをかけた状態で使用しても、純正よりよれます。

無限遠ロックをかけてヘリコイドアダプターのヘリコイドだけで使用するのが便利です。

肝心の補助マクロは、
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補助ヘリコイドなし
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補助ヘリコイド有り

ズミクロンが夢のマイクロズミクロンになります。

マイクロフォーサーズユーザー以外はもう経験済みなんですけど・・。

これでうちのALPAスイターがマクロスイターになる日も近づいたわけですね。

ALPA→ライカMマウントの価格の壁が立ちはだかりますが。

作りはというと




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コンパクトでイイ感じです。

よくこのコンパクトボディーにヘリコイドを仕込んだなーって感じです。


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ヘリコイドオフ時

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ヘリコイド繰り出し時

内側に隠れていたマウント部分がぐぐっとせり出してきます。

すごい精密な作りです。


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あえて厳しいことを言うのであれば各部分の仕上げが雑なところです。

ホークスファクトリーぽっくないです。

例えば、レンズ脱着レバー
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下側をクリアランスを出すために削っているのですが、赤い線の部分が0.1mmぐらいの厚さでバリっぽく残ってます。テンパっている時に扱ったら手を切ってしまいそうな感じです。僕はヤスリでヤスってしまおうかなって思ってます

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ここの切落し部分も切りっぱなしの上から塗装されています。

販売にぎりぎりこぎつけた感じがスゴイします。

とはいえこれしか商品が存在しないので絶対お勧めです。

デジタルホビーさんで絶賛発売中です。

が、早くも残りわずかとのこと。

再入荷がいつになるかはわからないので、欲しい人は急いだほうがよさそうです。

デジタルホビー:http://digitalhobby.biz/products/list.php?category_id=16

価格は\22,000-です。(為替により変動有り)

Arriflex Cine Xenon 28mm F2 は35mmフォーマットのムービーカメラ用レンズである。

僕が2番目に買ったシネレンズである。ただ、2番目に買ったレンズは誤って落として割ってしまったためこの28mmは後日改めて買ったものである。

このレンズは35mm用ということでイメージサークルが広くケラれたりはしない。

中心部の解像度も極めて高い。

その代わり中心部以外は結構放射状に像が流れる。ムービーレンズによくある日の丸構図向きレンズで

ある。



Schneider Cine Xenon 28mm F2

Arriflex35mmカメラ用レンズ。



シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
シリアルナンバー11,665,063

生産年1970

絞り羽5枚

最短撮影距離1.8ft(50cm)

レンズ銘版:Arriflex-Cine-Xenon

lens made in Germany

シネクセノンの特に広角系では非点収差と二線ボケが見られる。近接域でグルボケになる。これらの特性のせいで、ある一定の条件下では独特の立体感が生まれる。これはこのレンズ特有の描写で、スチールレンズでは見られない。本数は25mmF1.4についで多い。外観は25mmと酷似しているが、ひとまわり小さい。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

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Arriflex Cine Xenon 25mmF1.4(左)と28mmF2(右)。28mmの方がひとまわり小さい。

イメージサークルから考えると逆のような気がする。
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Arriflex Cine Xenon25mmF1.4(左)と28mmF2(右)。レンズ口径も28mmの方が小さいのがわかる。

パッと見の識別は難しい。


作例
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背景が、少しグルぼけている。
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中心部の拡大。解像度はきわめて高い。
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周辺部の流れがよくわかる。
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中心部拡大。中心部の解像度の高さは健在だ。
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スナップなどには最適なレンズと言える。
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グルぼけと独特の収差が不思議な立体感を生んでいます。
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使いこなせれば、面白いレンズと言えます。


続いてはArriflex Cine Xenon 50mm F2何故かこのレンズも2本ある。

こんな自分が嫌になります・・・。


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Cine-Xenon 50mm F2
16mm,35mm共用のレンズと思われる。

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レンズ構成 4郡6枚

シリアルナンバー5,745,963
製造年1957年頃
絞り羽15枚
最短撮影距離:3.5ft(1.05m)
レンズ銘版:Cine-Xenon
West-Germany


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シリアルナンバー10,258,876
製造年:1967年頃
絞り羽4枚
最短撮影距離1m(3.3ft)
レンズ名版:Arriflex-Cine-Xenon
lens made in Germany


当方2本の50mmを所有しているが、旧式のものは15枚絞り新式のものは4枚絞りとなっている。円形と四角形という全然違う絞り形状をしている。コーティングも違いが認められる。順光では明らかに新しいタイプのものが良いが、逆光では古いレンズの方がよい。僕は勝手に旧型を奇跡のレンズと呼んでいるがそれは旧型のレンズが、完全逆光時も解像力を失わないからである。僕の知る限り、完全逆光で解像力が低下しないレンズは、このレンズだけである。銘板に大きな違いがあり旧式のものはArriflex表記がない。このタイプよりさらに古いシリアルではレンズがCマウントのものと同じく、銘板に赤い三角形のマークが入っている。描写はガウスタイプらしい柔らかい描写でボケも柔らかい。


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赤く見えるほうが古いレンズ(1本目)です。赤く見えるのは経年劣化です。
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レンズ刻印がLens made in GermanyとWest-Germanyと微妙に違います。
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基本的に外観は同じです。


作例

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1本目レンズ 半逆光 半逆光の段階でかなりソフトな描写。空気感が特徴。


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川畑アキラ アーティスト写真 (Lightroomで現像)

2本目のレンズ

逆光でもこってりと色が乗る。後ろのボケがよく見ると四角形になっているのがわかる。



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1本目の逆光写真。奇跡的な写りである。
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完全逆光なのに解像度が落ちない。
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顔部分拡大。髪の毛一本一本まで解像しているのがわかる。

この写真で撮りっぱなしなのだから、ほんとにびっくりする。

2本持っているが全くと言っていいほど違うレンズである。


OPICの後継と言われているCookeSpeedpanchroに比べてCine Xenonは軟調でボケもおとなしい。友人がSpeedPanchoro50mmF2を所有しているので、近々同じシチュエーションで試写してみようと思う。



まずはArriflex Cine Xenon 25mmから書いていきます。

うちには25mmF1.4が2本あります。
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過去に1本持っていたので、歴代3本の25mmを使っていたことになります。

なぜこんなに持っているのかというと、このレンズがシネレンズにハマるきっかけになったからです。

このレンズをつけたカメラを覗いた時、初めて見る写りに魅了されました。

独特なボケ、立体感、色その全てに心を奪われました。

いまだに常用しているレンズです。


Schneider Cine Xenon 25mm F1.4
Arriflex16mmカメラ用レンズ。
レンズ構成 4群7枚
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シリアル6,478,929
生産年1959年
絞り羽5枚
最短撮影距離1ft(30cm)
レンズ銘版:cine-Xenon
lens made in Germany
ピントリングのリム部にArriflex表記



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シリアル7,293,669
生産年1961年
絞り羽5枚
最短撮影距離0.35m(1.1ft)
レンズ銘版:arriflex-Cine-Xenon
lens made in germany


標準レンズに当たるため数も多く価格も安定している。
7枚構成のガウスタイプレンズ。イメージサークルはマイクロフォーサーズより少し小さくマイクロフォーサーズでもケラレが発生する。正確に言うとレンズの枠でケラる。解像度は良く、発色も良い。初期モデルは銘板にArriflex表記がなく、開放値もF1.5である。シュナイダー商品であるためシリアルナンバーで生産年がわかる。シネレンズにありがちな四隅の流れは見られない。近接域においてぐるぐるボケが見られる。木の枝のような縦線に対して2線ボケが発生することがある。近接域で極めて強いグルボケになる。
当方2本同じレンズを持っているが、最短焦点距離が違う。1本面は1ftで30cm、2本目は1.1ftで33cmである。ヘリコイドの回転量も若干異なり、1本目の方がわずかに多い。実写してみると微妙だが差が認められる。

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1本目 最短30cm
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2本目 最短3.3cm 微妙だが差が認められる。

コーティング色も2本で若干異なる。外観の差はほとんどなく、ほぼ同じ設計だと思われる。最短距離が違う理由は謎である。


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外観の差はほぼない。

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唯一大きく違うのは1本目のレンズにはピントリングに"Arriflex"と入っているところだ。

その代わり銘版にはCine-Xenonとある。

2本目はここに何も書かれてない代わりに

銘版にArriflex-Cine-Xenonと書かれている。


作例


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片山遼 CD 『奇跡』 より

各種収差のオンパレード。ぐるぐるボケや、非点収差の楕円などが目立つが、ピント面は像が成立していて全体が絵画のようにまとまっている。奇跡的なバランスだと思う。



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作品より

四隅が若干ケラレるのも特徴。逆光時はハレーションを起こすが、それすらも絵にしてしまう。



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青木志穏プロフィール Bamboo所属

普通のシチュエーションンがこんなになる。

まさに魔法のレンズである。


気がつくと手元にArriflexマウントレンズが6本ありました。

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友人のところに5本あります。1本は山崎さんに入院中です。

これはレンズ解説と作例集を作るべきだと思い、初心に戻って一本一本について書いていこうと思います。まずはArriflexレンズについて。


Arriflexレンズ

Arriflexレンズはドイツのアーノルド・リヒター社のムービーカメラ用レンズ群。

16mm用と35mm用がある。

ARRI社は35mmムービカメラに世界で初めてレフレックスファインダーを導入した。これ以前はラックオーバーという方式や目測でピントをあわせていたが、このカメラ以降、ピントとフレーミングを確認しながら撮影することができるようになった。

1960年代になるとスタジオ中心に撮影されていた映像もロケで撮られることが多くなった。そこで16mmフィルムカメラがロケカメラの主役となる。Arriflex16STは最も有名な16mmカメラであろう。映画のロケやニュース映像、スポーツ撮影などにフットワークの軽い16mmは大活躍する。スタジオはミッチェル、ロケはアリフレックスというのが常識であった。


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ミッチェッル
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アッリフレックス16
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アリフレックス16BL

このアリフレックス用のレンズがArriレンズになる。マウントは上記のカメラはスタンダードマウント。

一般にアリマウント、アリスタンダードマウント、アリSTDなどと呼ばれる。後にバヨネット式のPLマウントというマウントに変更になる。僕が所有しているマウントはすべてアリマウント(STD)です。


お世話になっているArriflex16STのオーナーさんに興味深いものをいただきました。
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アリフレックス16のレンズカタログです。このカタログに載っているのはほんの一部ですが、有名メーカーのレンズがラインナップされています。

このほかにも特注で作られた一点物のレンズも数多く存在します。

そんな中でももっとも有名なのが、スタンリーキューブリック監督が『バリー・リンドン』のために作らせた

Carl Zeiss Planar50mm f0.7です。

フィルムの感度が低い時代だったので、レンズの明るさでカバーせざるをえませんでした。

ロウソクの明かりだけで撮りたいというキューブリックの監督の要望で作られたレンズです。

このレンズに関してはこちらのブログにとても詳しく書かれています。『感染ルンです。。。』


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もともとは月面撮影のために開発されたレンズだそうです。
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改造されてこんな形になりました。

こんな世界中のスーパーレンズが存在するのがアリマウントの世界なのですが、そのフランジバックの短さからアリフレックスでしか使えませんでした。

しかしアリフレックスよりフランジバックが短いマイクロフォーサーズやNEXなどのミラーレス一眼の登場によりスチールカメラでもアリレンズを楽しめるようになりました。

僕の家にあるアリレンズはすべてクセノンというレンズです。シュナイダー社のレンズです。

Arriflexの標準的なレンズになります。

レンズカタログによると16mmのCine-Xenonのラインナップは

16mm F2

25mm F1.4

50mm F2

75mm F2

100mm F2

になります。

そのうち
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25mmF1.4
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50mmF2

75mmF2(修理中)

があります。

そのほかに35mmフィルム用の

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28mm F2

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35mm F2

もあります。

まずはこれらのレンズから書いていきます。







今回の話題はこのブログのテーマからは逸脱するお話です。

シネレンズもクラシックレンズも出てきません。


カメラの世界に限らず、インダストリアルデザインはパイオニアのデザインがそのまま王道として残ることが多い。最近の例で言えばサイクロン掃除機はどれもどことなくダイソンに似ている。

カメラの歴史もまさにそんな感じである。

バルナックライカ以降のカメラはいずれもライカのようである。しかしレンジファインダーカメラのマスターピースといえばなんといってもM3であろう。
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http://foohayato.blog41.fc2.com/blog-category-12 よりいただきました。
M3以降のレンジファインダーはほとんどといっていいほどM3の形を取り入れている。元祖であり究極とも言えるカメラである。



では一眼レフのマスターピースは?と考えたときに真っ先に浮かぶのがニコンFである。
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ニコンカメラの小(古)ネタさんよりいただきました。

東京オリンピックや明治チョコレートのデザインで有名な亀倉雄策氏デザインのスタイリッシュで無駄のないフォルムは我々が思い浮かべる一眼レフそのもののシルエットをしている。操作系、ダイヤル配置、デザインその全てが後世の一眼レフの手本となった。


ニコンF以降カメラはデザイン戦国時代に入る。同じくニコンF3のデザインはジョルジェット・ジウジアーロが担当した。
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ニコンカメラの古(小)ネタさんよりいただきました。

黒いボディーに赤いラインの入った姿はひと目でニコンとわかるデザインである。マニュアルフォーカス一眼レフカメラの最高到達点がこのカメラであろう。同氏はかの有名なデロリアンのデザイナーである。



コンタックスを引き継いだヤシカコンタックスの初代フラッグシップモデル『RTS』。
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RTSをデザインしたのはポルシェデザインのチームである。直線と緩やかな直線を駆使したデザイン。カメラとしては画期的なきめの細かいラバー様の革の外装は近未来的な魅力を持っている。新しく設計、デザインされたカールツァイスレンズ群とこのカメラの組み合わせは、新時代のカメラの姿を体現していた。



そして当時賛否両論を巻き起こしたのがキャノンのT-90である。


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キャノンカメラミュージアムより

ルイジ・コラーニ氏とのコラボレーションにより生み出された流線型のボディーは画期的でセンセーショナルであった。これまでのカメラでは考えられない流線型のボディーは保守派の多いカメラ界では異端児であった。僕も子供心にずんぐりむっくりしてカッコ悪いなぁと思っていた。今やキャノンのEOSをはじめとして、各社の一眼レフが流線型を採用している。T-90自体はオートフォーカスではないのですが、オートフォーカス一眼レフの原型がT-90であったと思う。

ちなみにルイジコラーニ氏のキャノンでの扱いは歯切れが悪い。原案であったりコンセプトを元にといった感じである。なぜだろうと思って調べたらこんなサイトに行き着いた。

http://obviousmag.org/archives/2008/06/luigi_col

http://www.colani.jp/TheColaniLine/5systems/5sys

エキセントリックすぎるやろ!!

今見てもそう感じるのだから、80年代当時は誰も理解できなかったに違いない。なるほどT-99やSuper C BIOというデザインの軍幹部の流線型を採用したのがT-90であるとわかる。

同氏は生物の持つフォルムをデザインに取り入れていたそうだ。
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T-99
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Super C BIO

http://obviousmag.org/archives/2008/06/luigi_col より

とはいえ全体の形はT-90とは別物である。流石に当時このままのデザインで発売するわけには行かなかったであろう。キャノンの戸惑いが、歯切れの悪さを生んでいたわけである。


こうやって見てくると技術の革新とデザインの確信というのは表裏一体であることがわかる。


今までなかったものを作り出す試行錯誤の中で生み出された形というのは、新しく生み出されたものの本質を象徴する形になっているのであろう。

だから数十年ものあいだ模倣され続けるのであろう。


オリジナルっていいですね。

モノとしての迫力みたいなものを感じます。




Rolleiflex QBMマウントレンズラインナップを書こうと思っていました。そして本格的に調べていくうちにそれが途方もないことだとわかりました。なぜならバリエーション、ラインナップ、レンズメーカーが入り乱れているからです。そして全く一貫性がない。ドイツのカメラメーカーとは思えないレンズ群なのです。おそらくこのレンズ群を1本1本調べていくにはかなりの年月を要すると思います。なのでこれはじっくりと時間をかけて取り組んでいこうと思います。整理がついたら発表させていただきます。

ではなぜこんなことが起こったのでしょうか?Rollei(Rollei-Werke Franke & Heidecke GmbH)という会社は1920年代に設立された老舗で二眼レフを中心に生産販売してきた会社です

この頃のドイツのカメラメーカーは大きく2つのスタイルに分かれます。ボディー、レンズ、シャッターを一貫生産するメーカー(ライカ、コンタックス)とパーツを他社より買って組み立てる会社である。RolleiのRolleiflexは典型的な後者である。ボディーは自社、レンズはカールツァイス社やシュナイダー社、シャッターはディッケル社のコンパーを使っている。基本的に自社一貫生産が当たり前の日本からすると不思議であるが、当時はちゃんとしたメリットがあった。カメラ技術の進歩が日進月歩だったこの時代において、常に最新のレンズ、シャッターを使ったカメラを作ることができた。一貫生産だと一度作ったカメラは数年から数十年売り続けないと採算が取れない。Rolleiが採用していた生産方式はこの時代にあった考え方だったのである。しかし時代の流れはRolleiの予想をはるかに超えていた。ライカをはじめとするレンジファインダーブームが起きると、二眼レフは前時代的なカメラになってしまった。それでも、シンプルで信頼性が高く中判という写りの良さや、価格の安さなど(ローライコード)でその波をなんとか越えたRolleiであったが、一眼レフブームと日本のカメラの勢いにはなすすべがなかった。もともと一貫生産が得意ではないローライはレンジファインダーや一眼レフという一貫生産前提のカメラでは結果を出せずにいた。日本カメラ界の攻勢はRolleiに限らずドイツカメラ産業全体の危機であった。カメラの生産を優秀な職人の腕で支えていたドイツ写真工業に対し、日本はすべて工業製品としてオートメーションで生産していくのだ。戦後すぐは天地ほどあった性能差も一眼レフに関してはしだいに日本が優勢になっていくのである。オートメーションで作られていた日本カメラは、高性能、低価格を武器に次第にシェアを拡大していった。

ドイツ写真工業は様々な対策を講じる。ツァイスイコンはフォクトレンダーを合併してIcarexを発表する。これにより価格の安い日本製一眼レフを迎え撃とうとするが、日本勢の勢いを止めるには至らなかった。そしてSL706を最後にカメラ事業から撤退する。その後日本のヤシカと統合して新生コンタックスになるのは皮肉な話である。CONTAXの生みの親でもあるハインツ・キュッペンベンダが撤退を決定したと言われていが、チープになっていくCONTAXに耐えられなかったのかもしれない。

ライカは現状維持という方法を取った。廉価版のM2LeitzMinoltaなどを発表するも、基本姿勢は変えずM3を主力商品として作り続けた。その後時代の流れで一眼レフであるLeicaflexを発表したが、レンジファインダーシリーズは主軸として現在も健在である。そしてなによりライツ社には交換式のオートフォーカスレンズが存在しない(マイクロフォーサーズ用のズミルックスがあるが、厳密にはライカレンズとは言い難い。)。時代が変わってもライカはライカであるという姿勢は今も続いている。

Rolleiは、というとこの時代のローライはブレにブレる。RolleiflexSL66というハッセルブラッドのようなカメラを発売した、その後全自動化したSLXを発売するが10年でRolleiflex6006にモデルチェンジする。110フィルムカメラ、126フィルムカメラ、127フィルムカメラや4X4カメラといった特殊なフォーマットのカメラも生産する。フォクトレンダーと合併後はSL35などの中級一眼レフシリーズ、コンパクトカメラであるRollei35も発売する。これは世界的なヒットとなる。その後もSL2000FSL3003といった珍品カメラやXF35といったコンパクトカメラを発売する。そのバリエーションやアクセサリーは多岐にわたり、生産国のばらつきも相まって、全貌を把握することは非常に困難である。そしてこの混乱具合を物語っているのが、Rolleiflex 2000FシリーズやSL35などの共通マウントであるQBMマウントである。フォクトレンダー、ツアイスイコン、ローライと旅を続けてきてレンズラインナップはカオスである。ツァイスのディスタゴンやテッサー、プラナー。フォクトレンダーのウルトロン、スコパレックス。シュナイダーのクセノン、クルタゴン、アンギュロン、ローライのローライナーなど。これらのレンズの中にさらに純正とOEM、ライセンス生産が入り混じるのである。

よく言われるのが、カラーウルトロン50mmF1.8とローライプラナー50mmF1.8の兄弟説である。中身は同じレンズではないかと言うことである。両方共ローライのシンガポール工場で作られているが、レンズコーティング以外は同一のレンズのようだ。フォクトレンダーのVSL1がローライのSL35Mと同型と言われている。VSL1M42マウントとQBMマウントがあることから、フォクトレンダー買収後もフォクトレンダー銘のQBMマウント版VSL1とローライ銘のSL35Mの2種類のカメラを生産していたのではないだろうか?そのためVSL1用としてのカラーウルトロンとSL35M用としてのローライプラナーが存在するのであろう。つまりフォクトレンダーのカラーウルトロンをローライフレックスがライセンス生産し、OEMとしてカールツァイス名になっているのがローライプラナーの正体ではないかと思う。同じプラナーでもPlanar50mm F1.4はツァイス設計のプラナーでシンガポール製とローライドイツ工場製とカールツァイス、ドイツ工場の3種類あるそうである。いやー複雑。

ローライナーは日本のレンズのOEMであると言われている。低価格路線のSL35シリーズに合わせべくラインナップされたものと思われる。ここで不思議なのはメイドインジャパンのフォクトレンダーのスコパレックスがあることだ。なぜローライナーではなくスコパレックスとして出したのかは謎である。中はおそらく日本のレンズのOEMであろう。そして、このマウントのいびつさが分かるのが、CarlZeissのレンズラインナップである。西ドイツ製のPlanar85mmF1.4Distagon35mmF1.4といったスペシャルレンズが存在する点だ。これは明らかにSL2000FSL3003といったハイスペック機に向けたレンズラインナップである。高級フラッグシップ機と中級機が同じマウントを持つためにこういった現象が起こるのであるが、日本のOEMレンズとドイツの技術の粋を集めたスペシャルレンズが同じラインナップというのが、不思議である。

話はそれるが興味深いのが、Planar85mmF1.4 HTF である。絞りが3枚で三角形の絞りなのだ。そのため背景に光源が来ると、おにぎり状のボケになる。高級レンズにあるまじき事態なのであるが、理由がある。京セラとコンタックスがヤシカコンタックスマウントレンズを共通開発していた時にある事実が発覚する。カールツァイス側にはボケ味という概念がないことがわかったのである。海外には基本的にボケ味という概念が存在しなかったそうである。その証拠に現在ボケ味の英語表記はBhokeである。ボケ味の概念がなければおにぎり絞りを作ったのもうなずける。絞りの構造を小さくしたかったのであろう。ちなみにこのレンズはContarex用にContaxが開発していたレンズと言われていて、フラッグシップレンズとして開発されたレンズだ。そのため妥協の産物として3枚絞りになったのではないことが想像できる。

話を戻すと、そんなこんなでRollei QBMマウントレンズのバリエーションはドイツカメラ界の混乱やRollei社の方針の紆余曲折とともに増え続け、今では把握がかなり困難になっている。SL2000Fシリーズが名カメラとして名を馳せることがあったら、現在でも多くの文献が残っていたであろうが、残念ながら数える程しか存在しない。QBMマウントレンズを把握するのが大変な背景にはこういった事情がある。これからも限られた情報をもとにコツコツと調べていくしかなさそうである。

最近堅苦しい文章が続いたので、たまにはスナップ載せます。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
Arriflex Cine Xenon 25mm F1.4 1/160s  F2.8  ISO400  E-P2
マジックアワーの終わりかけです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

Summicron 5cm F2 1st   1/25s  F4  ISO100  E-P2


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

Summicron5cm F2 1st 1/50s ISO400 E-P2


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
Summicron 5cm f2 1st 1/25s F4 E-P2
おしゃれ弁当!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
Summicron 5cm F2 1/80s F4 ISO100 E-P2
新幹線から見えた燃えるような夕焼け。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
FL58mm F1.2 1/60s F1.2 ISO100 E-P2
開放f値1.2のレンズの世界は現実ではない世界のようだ。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
FL58mm F1.2 1/60s F1.2 ISO100 E-P2

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
FL58mm F1.2 1/60s F1.2 ISO100 E-P2

夢の中で見た景色のよう。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
Summicron 5cm F2 1/20s F4 ISO500 E-P2
何気ない一瞬でも画にしてしまう。このレンズのマジックです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
Arriflex Cine-Xenon 25mm F1.4 繰り出しマクロ 1/25 F2 ISO 100 E-P2

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SWITAR 50mm F1.8 1/1250s F2 I SO100 E-P2

素晴らしい空気感。デジカメであることを忘れてしまいます。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
Arriflex Cine-Xenon 25mm F1.4 1/13s F2 ISO100 E-P2

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
SWITAR50mm F1.8 1/640s F2 ISO100

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
SWITA50mm F1.8 1/800s F2 ISO100 E-P2


山崎光学写真レンズ研究所に再研磨を依頼していたレンズが戻ってきた。

今回再研磨ということで、あくまでもこのレンズ個体の記事になります。世の中の同型レンズとは違う特性を持っていると思います。あくまでも参考までにご覧ください。


オークションで手に入れたジャンクに近いというかジャンクのズミクロンを手に入れた。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
ジャンクというのは、まず絞り羽が2枚欠損している点だ。絞りは普通に機能するのであるが、絞りの形が涙滴型になってしまう。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
実用に支障はないので気にしなかった。あと前玉が傷ついていた。これもズミクロンには多く、前玉に使われているガラスが柔らかいために起こる。確かランタンクラウンという当時最新のガラスで1枚目、3枚目、6枚目、7枚目に使われていた。ということは後玉もデリケートということだ。横道にそれてしまったが、そういった事情もありズミクロンとしては格安だったこのレンズを購入し早速山崎さんに相談した。『このレンズはとてもいいですね。綺麗になりますよ。』との言葉に少し安心。早速お願いした。

後日修理が完了したという知らせを受け、取りに行った。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
外観は完璧な仕上がり。完全にクリアーなガラスからはジャンクだった頃の姿は思い出せません。

アダプターとE-p2を持参していたので早速絞り開放にて試写。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
『ん?』違和感を覚えてもう一枚。やはり。光軸がずれている気がする。おそらく前の持ち主がバラしたのであろう。その時に誤って絞りを破損してしまったということが考えられる。像がゆるいというかは、焦点が来ていない感じ。気を取り直してF2.8でもう一枚。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
だいぶ締まってきた。『もう一声!』F4でもう一枚。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ! (宛名個人名等消してあります。)
『これは凄い・・。』今までひねくれ心だけで頑なにライカを避けてきたことを後悔した。非の打ち所がないとはこういうことを言うのでしょう。アサヒカメラのニューフェース診断室で280+を打ち出したのもうなずけます。もっともニューフェース診断室で測定したのは固定鏡胴タイプで最大解像度は開放時の数値なので僕のレンズでは体感することができませんが。ちなみに『カメラ修理屋の気まぐれ雑記帳』(http://blogs.yahoo.co.jp/gatapasya/65762883.html )によれば沈胴タイプのズミクロンは中心部解像度が固定鏡胴のものより高いそうである。その代わり平面性が犠牲になっているそうだ。

また横道にそれてしまった。横道ついでによく『M3ショック』という言葉を耳にする。’54年のフォトキナで突如登場したライカM3の完成度が高すぎて国内カメラメーカーがライカに追随することを諦めたという有名な事件?である。この際によく言われるのがなんといってもファインダーだ。レンズを交換すると画角がブライトフレームで切り替わり表示され、パララックスさえも自動補正するというファインダーであった。それを可能にしたのが新設計のバヨネットMマウントである。世界中の技術者がイメージは持っていたが技術的に実現は出来ずにいた夢のファインダーと連動レンズシステムである。その当時の資料を紐解くと、マウント変更には賛否両論あったらしいが、互換性を持たせることで批判を和らげていたようだ。意外なのはボディーというかM3自体にもかなりの批判があったということである。バルナックライカ愛好者を中心に一回り大きくなったボディーがホールドしづらく使いづらいとか、シンプルなデザインが重厚感に欠けると言った批判もあったようだ。裏を返せば愛好者が戸惑ってしまうほど革新的なカメラだったということであろう。だが、このカメラの真髄はこのレンズにあったのではないかと思う。一般ユーザーはフィルムでしか写りを知ることができない。しかもカメラの性能とレンズの性能が一緒になっている方も多かったと思う。ただ国内外のカメラ技術者は心底驚いたのではないかと思う。近代カメラ史においてドイツが名実ともに王者だった時代の王道とも言えるカメラとレンズであったのだなと今更思ってしまう。話を戻したい。

山崎さんにお礼を言って、手元にあったArriflex Cine Xenon 75mm F2の再研磨も依頼して帰ってきた。

Cine Xenonは前玉がすりガラスのようになってしまっている重症レンズであったが、快く引き受けてもらえた。)次の日から常用のCine-Xenon25mmに変わってPENについている。

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
逆光でもこの解像感。
シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
上の写真を拡大しました。どこだかわかります?写真の中央下部のホームの中の標識です。

非常識なくらい解像してます。

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Summitarを使っていた時にあった発色への不満や逆光時の不安定感もなく、安定して素晴らしい写りをしてくれる。

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Summicron5cmF2 F4 発色もよくハレーションもない。
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Summitar5cmF2 F4 フードがないとハレーションを起こしてしまう。発色もくすみがちである。

ひとつ残念なのは開放での超絶解像度を体験できないところである。

光軸調整に出してみようかなぁ、どこかにオリジナルコンディションのSummicronがないかなぁなんて悪い虫が疼きだしてます。散々沼の底をさらって、王道のレンズに撃ち抜かれるなんて、世話ないですね。