まずはArriflex Cine Xenon 25mmから書いていきます。
うちには25mmF1.4が2本あります。
過去に1本持っていたので、歴代3本の25mmを使っていたことになります。
なぜこんなに持っているのかというと、このレンズがシネレンズにハマるきっかけになったからです。
このレンズをつけたカメラを覗いた時、初めて見る写りに魅了されました。
独特なボケ、立体感、色その全てに心を奪われました。
いまだに常用しているレンズです。
Schneider Cine Xenon 25mm F1.4
Arriflex16mmカメラ用レンズ。
レンズ構成 4群7枚
シリアル6,478,929
生産年1959年
絞り羽5枚
最短撮影距離1ft(30cm)
レンズ銘版:cine-Xenon
lens made in Germany
ピントリングのリム部にArriflex表記
シリアル7,293,669
生産年1961年
絞り羽5枚
最短撮影距離0.35m(1.1ft)
レンズ銘版:arriflex-Cine-Xenon
lens made in germany
標準レンズに当たるため数も多く価格も安定している。
7枚構成のガウスタイプレンズ。イメージサークルはマイクロフォーサーズより少し小さくマイクロフォーサーズでもケラレが発生する。正確に言うとレンズの枠でケラる。解像度は良く、発色も良い。初期モデルは銘板にArriflex表記がなく、開放値もF1.5である。シュナイダー商品であるためシリアルナンバーで生産年がわかる。シネレンズにありがちな四隅の流れは見られない。近接域においてぐるぐるボケが見られる。木の枝のような縦線に対して2線ボケが発生することがある。近接域で極めて強いグルボケになる。
当方2本同じレンズを持っているが、最短焦点距離が違う。1本面は1ftで30cm、2本目は1.1ftで33cmである。ヘリコイドの回転量も若干異なり、1本目の方がわずかに多い。実写してみると微妙だが差が認められる。
2本目 最短3.3cm 微妙だが差が認められる。
コーティング色も2本で若干異なる。外観の差はほとんどなく、ほぼ同じ設計だと思われる。最短距離が違う理由は謎である。
唯一大きく違うのは1本目のレンズにはピントリングに"Arriflex"と入っているところだ。
その代わり銘版にはCine-Xenonとある。
2本目はここに何も書かれてない代わりに
銘版にArriflex-Cine-Xenonと書かれている。
作例
各種収差のオンパレード。ぐるぐるボケや、非点収差の楕円などが目立つが、ピント面は像が成立していて全体が絵画のようにまとまっている。奇跡的なバランスだと思う。
四隅が若干ケラレるのも特徴。逆光時はハレーションを起こすが、それすらも絵にしてしまう。
青木志穏プロフィール Bamboo所属
普通のシチュエーションンがこんなになる。
まさに魔法のレンズである。