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の続編で、

にて述べた史実との対比で話を進めます


なお、関連記事には以下の記事もあります。

藤原師通は神罰で死んだのか?藤原師通Wikiの内容から検証してみた

史実を基に検証する藤原摂関家の家庭の事情 忠実-忠通・頼長親子編


※使用した画像はNHKの公式HPや、録画したドラマの

データから抽出して利用しております。
全て批評目的の引用であり、他意はありません。



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

蟄居中のパパ盛忠盛に届ける着替えを用意していた
宗子さんが、パパが忘れられない

清盛の母舞子さんの形見を見つけてしまいました。
これが後に大問題になるのです...。



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

平氏の家人である家貞が、蟄居中のミキプルーン忠盛と

清盛に、両人の奥方からの預かり物を届けるシーン。

パパ盛忠盛が着替えているのを見ての清盛と家貞のやり取りは、

深キョン時子さんが演出した素晴らしいギャグでした。


清盛「家定、俺には着替えはないのかはてなマーク


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

家貞「ええ、時子様よりは、

これを預かりましてございます」

※画面が暗くて分かりずらいですが、双六盤です。


清盛「なんじゃ~」


家貞「徒然のお慰めにと、いうことでござりましょう」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「あんの馬鹿、何を考えておるのじゃ~ビックリマーク

深キョン時子さんの清盛操縦術、お見事です。

この双六盤が、後で重要な場面を演出します。

それにしても、相変わらず怒鳴り散らすしか能がない清盛です。



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

画面が変わり、スンゴイ勢いでパクパク食べてる
身重の時子さん。
侍女に

「まこと、あれ(双六盤)だけで良ろしかったのでございますか?」

と聞かれて、



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「殿にはあれで十分じゃ!まったく、

いつまでも子供のように皆の手を煩わせて!
光源氏でさえ、流された先で
ねんごろとなり、子をもうけたのですから。
まったく、流罪になどなったら承知しませぬ!」
 
とプンプン怒りながら言った刹那、



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

産気づいた時子さん。清盛邸が大わらわになる中、

清盛と不仲な忠正が訪ねてきます。


あらすじ

出産間近の時子を案じた叔父の忠正は清盛の館を訪ね、
不安がる清盛の長男・清太を、やさしくなぐさめる。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
家族会議の時に、身重の時子の前で清盛に対して
「お前は平氏一門にとっての災の種だ~ビックリマーク
と大声で怒鳴ってしまったことを謝りに来た忠正叔父でしたが、
肝心の時子はちょうど産気づいていたので、
若君達の世話を押し付けられることに。
このシーンでは、不自然なまでの、良いおじさんぶりを
発揮している忠正叔父です。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

清太(後の重盛)

「もし男(おのこ)が生まれたらどうなりまするか?

母上(時子)は私や清次よりも、自分の子供ばかり

可愛がるのではございませぬか?」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

忠正(大叔父)
「さようなことは断じてない!
誰も好き好んで、

血の繋がりのあるなしで争わぬ!

つまらぬことは考えず、産まれてくる子を

うんと可愛がってやれ!良いな?」



とても微笑ましいシーンではありますが、

当時の時代背景から考えると非常におかしな台詞であります。

継母が自分の子供ばかりを可愛がり、先妻の子には

見向きもしないということは、普通に見られた光景です。

だから清太が不安がるのは当然のこと。

当時の貴族や武士階級での婚姻関係とは、

今のように個人個人の好いた惚れた関係であることなど

ほとんど無くて、大半は家と家との繋がりが重視されたものでした。

夫は自家の勢力の拡大のために有力者と盛んに婚姻関係を結び

(このドラマで義朝がやってることですね)妻の側は、実家の

ためにも婚家に尽くし、両家の橋渡しになることに心を砕きました。

ですから、どうしても自分の腹を痛めた子を優先することになります。


清盛の継母であった池禅尼(宗子)の場合は、彼女が控えめな女性で

あったからか、清盛も継母池禅尼を尊重していました。

ですが清盛の死後に時子の子である宗盛が一門の棟梁と

なってからは、一門の間でも清盛の血筋と池禅尼腹の血筋との間での

温度差が表面化し、池禅尼の子である頼盛は、

平氏一門に背を向けて源氏側につきました。

これには平治の乱で源氏側が大敗した際に、頼朝の命乞いを

したのが池禅尼だったことから、頼朝も命の恩人である

池禅尼の血縁者には寛大だったという特殊な事情もありましたが、

一門でも腹違いの血筋の者達との間には温度差があった

ということの何よりの証であると私は考えます。


それに、清盛との敵対フラグを順調に積み上げていたハズの

忠正叔父が、何故か突然このシーンではいい人になってます。

確かに根っからの悪人であったかどうかまで分かりませんが、

彼は保元の乱で清盛と敵対し、乱の集結後には処刑された

というのが史実の伝える姿です。

清盛との対立関係を描く一方で、こうした不自然なフォローを

入れて、平氏のターンは不自然なまでにいい話にしている

制作サイドの作為が感じられ、一視聴者のワタシとしては

どうもしっくりきませんねぇ。


あらすじ

検非違使庁の一室で忠盛と清盛は二人きりで語り合う。
忠盛は白河院という強大な相手に一人で立ち向かった
清盛の母・舞子の思い出を語り、清盛が迷信のごときものに
立ち向かう時を待っていたこと、平氏の未来を
清盛に託していることを告げる。

徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
場面は蟄居中のミキプルーン忠盛と清盛が、時子から
差し入れられた双六盤で双六をしているシーンに移ります。

徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「やれやれ、またワシの負けか。お前は博打は強いのう。」

無頼の高平太時代からの特殊スキル(?)博打が炸裂しまくりの清盛。


清盛

「父上、父上がなにゆえ私を引き取ったのか

いつかこんな日が、平氏に災いする日が来ると

思わなかったのですか?」

と、珍しくしんみり口調で忠盛に問う清盛



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「舞子という名であった。白河院という

巨大なお方に たった一人で盾を突いた

強き女子(オナゴ)。

それがお前の産みの母じゃ!

陰陽師の言う 世迷いごとなどものともせず、

お前を守り抜いた その身を挺して」

第一話ミキプルーン忠盛の若き日の回想シーンに移ります。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
「良い名をつけてくださりませ 

この子(清盛)に相応しい名を」



徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~
そう忠盛に語った後、舞子は白河院に向かって歩みだし、

刃物を取り出した刹那


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

無数の矢に射抜かれました。

ですが、この位置関係でどうやってこれだけの矢を

一斉に放てる武士を配置できたのでしょうか?

あまりにも不自然すぎる描写でありました。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

舞子が射抜かれた様子を、言葉一つ発せずに

見つめていたタフマン白河法皇。


参考資料 白河天皇Wiki


白河法皇がご誕生になったのは天喜元年(1053年)。

清盛が誕生したのは元永元年(1118年)ですので、

白河法皇が65歳の時のことです。

白河法皇はお手がついた女性を次々と寵臣に与え、

清盛の母もそうした経緯で忠盛の妻になったとされてますから、

清盛のご落胤説は当時からありました。

でも人間50年よりも前の時代における65歳で子供をつくった

というのは無理がありすぎなので、明確にご落胤説をとって

話を展開している「平清盛」の番組内容に私が不信感を

抱いているのは、第一話と第二話の記事でも述べたとおりです。


なお、Wikiの記載には「白河法皇には男色好みであった」という

記載もありました。白河法皇の色好みは、男女の関係なく

発揮されたようですね。これをみても、このドラマで

クローズアップされた藤原頼長だけがの男色の専売特許では

無かったということが分かります。

でもタフマン伊東四朗が男色シーンをやっても...。

誰も見たくは無いですよねぇ...。


話をドラマの内容に戻します。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

目の前で舞子が無数の矢に射抜かれて、

ボーゼンとなる若き日のミキプルーン忠盛。


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「舞子、舞子!」


徒然草現代版by Vamos~時事問題からサブカルまで、ワタシVamosが徒然なるままに語ります~

「ワシはこの時が来るのを待っておった。

舞子より生まれしお前が、アテにもならぬ

迷信のごときものに立ち向かう時を!

清盛、お前はなくてはならぬ男だ!
平氏にも、これから先の世にも!」


「迷信に逆らった強い女であった舞子の子である清盛が、
迷信に逆らう時が来るのを待っていた」
と語る忠盛。だからこそ、清盛が平氏のみならず、
この世に必要な男であるビックリマーク
と、清盛に期待をかけてきた理由を語ります。
ドラマの筋立てとしては分かりやすい構図でありますが、

史実の清盛は厳島神社を大改造して平家納経を奉納したり、
自身も出家したりしてますから、宗教勢力の権威を認めて、
それらの協力を得ようと立ち回っていたのが現実です。


Vamosの徒然な日々
六波羅蜜寺を訪れた際の感想などを書いた記事

六波羅蜜寺にて  で掲載した写真。清盛の僧形の坐像が

残っている六波羅蜜寺では、宝物館が見どころであります。 


あくまでこのドラマで描かれているのは史実をネタにした
フィクションであり、史実の清盛の姿とはかけ離れている
ということを心に留めて鑑賞する必要があるということです。


続編に続く



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