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平清盛第13話「祇園闘乱事件」Vamos流解釈2 「清盛神輿を射抜いてドヤ顔」編
の続編で、
にて述べた史実との対比で話を進めます。
※使用した画像はNHKの公式HPや、録画したドラマの
データから抽出して利用しております。
全て批評目的の引用であり、他意はありません。
あらすじ
この時代、神が宿るという神輿を傷つけることは
許されることではなかったが、清盛はわざと
神輿を狙って射たと言い放つ。事の重大さを悟った忠盛は
清盛と共に自ら検非違使庁に蟄居する。
強訴をした荒法師達が押し出した神輿を射抜いた清盛が、
ドヤ顔で佇んでいた場面の続きで、
平氏一門の対策会議の模様から話を再開します。
発言者が多いので、発言者が分かる人物は名前を付けます。
()は主人公清盛からみた各登場人物の立ち位置です。
各人物の発言の下に、通常より小さい黒字で記してあるのは、
各発言に対する私の感想やツッコミです。
精神的には家貞のほうが遥かに強靭な模様です。
「兄上とて、狙って神輿を射たのではございますまい。
たまたま当たってしもうたのですよ」
気配りクン家盛が、兄清盛を必死にフォローしてます
忠正(叔父)
「当たり前だ。神輿を射る馬鹿がこの世におるか
」

忠正の意見は、当時の常識でしょうね。
ドラマの清盛が神輿を射抜いたという行為をしたことは、
この当時の常識では絶対にありえないことだったのです。
俺は狙って射たのだ。
山法師共の掲げる神輿を

あんなものはただの箱じゃ

神など宿っておらぬ
」

ドヤ顔で、少しも悪びれずに「神輿を狙って射た」と罰当たりな発言をする清盛。
現代の私達であればこそ納得の出来る発言であり、
現代の私達であればこそ納得の出来る発言であり、
当時の常識に照らし合せれば、全く弁護のしようのない悪人の発想です。
(過去記事で何度も述べてますが、史実では清盛が神輿を射たという
行為をしたという記録はなく、あくまで清盛の家人が小競り合い時に
放った矢が祇園社の宝殿に突き刺さったという記録しかありません)
伊藤忠清(平家家臣)
「ひい~」
忠清のリアルムンク。私が多用する
の役割を果たしてますね。
これくらいのお遊びにあれこれ言うほど、私も野暮ではありません。
脳筋キャラなのに、実はビビリという忠清というキャラが際立つシーンだと思います?
忠正(叔父)
「(激怒して)清盛
やはりお前は災の種だ
平氏一門に災する禍々しきものだ
」
保元の乱では、清盛と敵対して新院(崇徳上皇&藤原頼長)側に付いた
叔父の忠正。敵対フラグを着々と立てております。
宗子(池禅尼:継母)
「お止めなされませ。身重の時子殿の前で
」
家貞(平家家臣:清盛後見人)
「ともかく、ワザと狙い射たなど、世に知れては一大事じゃ
鳥羽の院とて、平氏を庇いきれますまい
」
伊藤忠清(平家家臣)
「それはすなわち? 」
家貞(平家家臣:清盛後見人)
「殿と清盛さまに流罪の裁きがくだるということじゃ
」

忠正(叔父)
「(激怒して)清盛
やはりお前は災の種だ
「(激怒して)清盛


平氏一門に災する禍々しきものだ
」
保元の乱では、清盛と敵対して新院(崇徳上皇&藤原頼長)側に付いた

保元の乱では、清盛と敵対して新院(崇徳上皇&藤原頼長)側に付いた
叔父の忠正。敵対フラグを着々と立てております。
宗子(池禅尼:継母)
「お止めなされませ。身重の時子殿の前で
」

家貞(平家家臣:清盛後見人)
「ともかく、ワザと狙い射たなど、世に知れては一大事じゃ
鳥羽の院とて、平氏を庇いきれますまい
」
「ともかく、ワザと狙い射たなど、世に知れては一大事じゃ

鳥羽の院とて、平氏を庇いきれますまい

伊藤忠清(平家家臣)
「それはすなわち? 」
家貞(平家家臣:清盛後見人)
「殿と清盛さまに流罪の裁きがくだるということじゃ
」

というわけで、親子水入らずで牢獄入りとなったわけでした。
これは一応「めでたしめでたし」といえる状況なのか

この状況での清盛と忠盛のやりとりは、以下のような感じでした。
清盛(以下赤字で統一)
「父上、申し訳ございませぬ」
「鴨川の水 双六の賽 山法師」
「はっ?」
「亡きタフマン白河院が、これらを
天下の三不如意と仰せであった」
(※不如意=意のままにならないもの)
「鴨川の水 双六の賽 山法師でございまするか?」
「即ち、何事も思うがままに動かされた
大水で溢れる鴨川、サイコロ博打、そして叡山、
この三つだけはどうすることも出来なかったと
いうことじゃ」
「タフマン白河院でさえ手を焼かされた
比叡山の強訴、わしらが慌てふためいたところで、
どうすることも出来んのだ」
この台詞は、ミキプルーン忠盛の嘘偽らざる本音でしょうね。
本当に性質の悪かった、当時の比叡山延暦寺と、荒法師達。
本当に性質の悪かった、当時の比叡山延暦寺と、荒法師達。
後に清盛が死ぬ直前の話ですが、東大寺と揉めた平氏は
清盛の5男重衡(しげひら)を派遣したのですが、小競り合いに
なった際に重衡配下の失策により東大寺の大仏殿が炎上し、
平氏は仏敵として仏教勢力の目の敵にされます。
また、源(木曽)義仲が都入り出来たのも、叡山が中立を破って
義仲側についたことが決め手となりました。
平氏の全盛期ですらこれですから、清盛の飛躍前の平氏に
とって、叡山とまともに争うなど出来るわけがないことでした。
さて、画面が切り替わったと思ったら、強訴の中心人物だった
明雲さんが、なにやら加持祈祷をしております。
「平清盛にこらしめを与えたまえ~」
当時の坊様の特殊スキルであった加持祈祷をもってして、
清盛を呪っているんです。
しかし、平安時代を描いた映像作品自体が少ないため、
こうした加持祈祷による相手を呪うシーンって、何だか新鮮だなぁ
。

ですが、やってることは迷惑極まりないですねぇ。
こんな困ったちゃんな比叡山の坊主達にロックオンされた
に続きます。
私が述べた「当時の宗教勢力って、困ったちゃんだったんだなぁ
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