2023年4月6日に敢行した、加須市・羽生市周辺の物件群チャリで大爆走シバキ倒し。この日のネタで記事にしているのは、呼ばれて見つけたレトロ看板と下樋遣川の名称不明橋。
今宵ご紹介するのはお昼前に訪ねた、メインターゲットのひとつ。レトロコンクリート橋梁王国・埼玉のクオリティを堪能できる逸品であります。
タメなく、ドン!(久々
コレモンですよ~。凄っ。現在地こちら。
事前にお姿を知ってきたけど、それでもインパクト大!
モノリス型親柱の頂点に配された球体、このデザインは出色ですな~。
ただ、手前の一本だけは、無残に損壊していた。
内部の鉄筋も露出…球体部分まで鉄筋は入っていたと思われるが、どうやってこの天辺だけこんなに壊れたんだろうか。
下流側よりサイドアングル…で、改めてその意匠を堪能。
素晴らしいデザインの親柱に加え、欄干はアーチ型。開口部にはパイプが縦にはめ込まれ、ビシッと引き締まっている。よく見ると、桁には持ち送りも。
いやあ、いいですな~(語彙
まあ失礼ながら、背景は風情ないんだが…(笑)。
いや~惚れ惚れするわ~。
桁にはびっしり書き込みがあり、状態が思わしくないことを偲ばせる(2022年の判定区分は3・早期措置段階)。
上流側に見えているのは、
埼玉県道32号鴻巣羽生線の花見橋。その旧橋にあたるであろう当橋、旧の花見橋ということでいいんだろうと。
あ、そうそう、親柱に銘板を嵌めこむスペースは残っているものの、いずれも現存せず。戦時中の金属供出か?
実際には、Q地図様によれば(すなわち羽生市の台帳によれば)当橋は394号橋という実に味気ない名称であり、建設年次も「不明」となっているわけだが、この地域のバイブルであるフカダソフト様によれば、やはり当橋は「旧・花見橋」として紹介されている。
フカダソフト様サイト内「気まぐれ旅写真館」→「橋 川を跨ぐ」→「古い橋(コンクリート、鋼)」→「合の川のレトロな橋」へのリンク
こちらによれば、この橋の架かる合の川は昭和7年~13年に県営の河川改修事業が行われており、その際に架設された個性的な橋の数々が、土木学会の近代土木遺産に選定されている。そこでも「旧・花見橋ほか17橋」と表記されるなど、当橋は対象橋梁の中でも代表格となっている。
このうち拙ブログではこれまでに上新郷の名称不明橋(フカダソフト様によれば合の川堰)、徒歩橋、羽根橋といった物件をご紹介してきた。当橋含めたこの4件だけでも、それぞれ個性豊かな意匠が施されていることがわかると思う。
こちらは下流側。
春、って感じだ(適当
渡って正対。
こうして見ると、改めて実に堂々たる橋。
意匠だけじゃなく、その幅員が印象的だ。古い橋がボトルネックになっているのはよく見るが、ここは逆に前後の道の方が貧弱な感。
色んな角度から、じっくりと舐めるように観察。
そして時節柄、撮りたくなっちゃったこの手のやつ。
いやあ、花と絡めて撮るのはほんと難しい。
最後に、記事を書くにあたって判明したんだが、
なんと、めっちゃきれいに修繕してもらってる!破損してた親柱も元どおりに!
これは2025年6月撮影のストビュー画像だが、オリジナルに配慮どころか、意匠そのままに復元までしてくれるなんて。あえなく架け換え、あるいは雑な改修も多々ある中、いや~なんともうれしい修繕。
コスト面など厳しい目もある中で、勝手ながらイチ橋梁趣味者として、羽生市まちづくり部建設課の判断に感謝と敬意を表したい。
おまけで、この日のレンタサイクル。
完全ノーアシスト、トラディショナルなママチャリで駆け巡った。
以上。