394号橋(旧・花見橋) (埼玉県羽生市砂山~下新郷) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

2023年4月6日に敢行した、加須市・羽生市周辺の物件群チャリで大爆走シバキ倒し。この日のネタで記事にしているのは、呼ばれて見つけたレトロ看板下樋遣川の名称不明橋

 

今宵ご紹介するのはお昼前に訪ねた、メインターゲットのひとつ。レトロコンクリート橋梁王国・埼玉のクオリティを堪能できる逸品であります。

 

 

 

タメなく、ドン!(久々

コレモンですよ~。凄っ。現在地こちら

 

 

 

 

事前にお姿を知ってきたけど、それでもインパクト大!

モノリス型親柱の頂点に配された球体、このデザインは出色ですな~。

 

 

 

 

ただ、手前の一本だけは、無残に損壊していた。

内部の鉄筋も露出…球体部分まで鉄筋は入っていたと思われるが、どうやってこの天辺だけこんなに壊れたんだろうか。

 

 

 

 

下流側よりサイドアングル…で、改めてその意匠を堪能。

素晴らしいデザインの親柱に加え、欄干はアーチ型。開口部にはパイプが縦にはめ込まれ、ビシッと引き締まっている。よく見ると、桁には持ち送りも。

 

 

 

 

いやあ、いいですな~(語彙

まあ失礼ながら、背景は風情ないんだが…(笑)。

 

 

 

 

いや~惚れ惚れするわ~。

桁にはびっしり書き込みがあり、状態が思わしくないことを偲ばせる(2022年の判定区分は3・早期措置段階)

 

 

 

 

上流側に見えているのは、

埼玉県道32号鴻巣羽生線の花見橋。その旧橋にあたるであろう当橋、旧の花見橋ということでいいんだろうと。

 

あ、そうそう、親柱に銘板を嵌めこむスペースは残っているものの、いずれも現存せず。戦時中の金属供出か?

実際には、Q地図様によれば(すなわち羽生市の台帳によれば)当橋は394号橋という実に味気ない名称であり、建設年次も「不明」となっているわけだが、この地域のバイブルであるフカダソフト様によれば、やはり当橋は「旧・花見橋」として紹介されている。

 

 

フカダソフト様サイト内「気まぐれ旅写真館」→「橋 川を跨ぐ」→「古い橋(コンクリート、鋼)」→「合の川のレトロな橋」へのリンク

 

こちらによれば、この橋の架かる合の川は昭和7年~13年に県営の河川改修事業が行われており、その際に架設された個性的な橋の数々が、土木学会の近代土木遺産に選定されている。そこでも「旧・花見橋ほか17橋」と表記されるなど、当橋は対象橋梁の中でも代表格となっている。

このうち拙ブログではこれまでに上新郷の名称不明橋(フカダソフト様によれば合の川堰)徒歩橋羽根橋といった物件をご紹介してきた。当橋含めたこの4件だけでも、それぞれ個性豊かな意匠が施されていることがわかると思う。

 

 

 

 

こちらは下流側。

春、って感じだ(適当

 

 

 

 

渡って正対。

こうして見ると、改めて実に堂々たる橋。

 

意匠だけじゃなく、その幅員が印象的だ。古い橋がボトルネックになっているのはよく見るが、ここは逆に前後の道の方が貧弱な感。

 

 

 

 

色んな角度から、じっくりと舐めるように観察。

 

 

 

 

 

そして時節柄、撮りたくなっちゃったこの手のやつ。

 

いやあ、花と絡めて撮るのはほんと難しい。

 

 

 

 

最後に、記事を書くにあたって判明したんだが、

なんと、めっちゃきれいに修繕してもらってる!破損してた親柱も元どおりに!

 

これは2025年6月撮影のストビュー画像だが、オリジナルに配慮どころか、意匠そのままに復元までしてくれるなんて。あえなく架け換え、あるいは雑な改修も多々ある中、いや~なんともうれしい修繕。

コスト面など厳しい目もある中で、勝手ながらイチ橋梁趣味者として、羽生市まちづくり部建設課の判断に感謝と敬意を表したい。

 

 

 

 

おまけで、この日のレンタサイクル。

完全ノーアシスト、トラディショナルなママチャリで駆け巡った。

 

 

 

以上。