羽根橋(埼玉県加須市中央~大門町) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

出張から戻り、本日はゆっくりさせてもらいました。ようやく通常営業に復しますが、やはり今回の最新ネタを1本、放り込んどきましょうか。というわけで、拙ブログ初の埼玉物件です。
 
 
 
2014年6月21日、明日からの出張本番が朝早いので、前乗りで現地へ。明るいうちにホテルへ入れたので、さっそく周辺を探索。
 
 
市内を貫流する合の川には昭和初期の趣ある橋が多数点在しており…という情報は知っていたし、数年前の出張でも、上流の羽生市で何本かステキ橋を見つけたりもしていた。でも今回下調べも何もしておらず、徒歩圏内でイイ橋に当たればラッキー!程度の期待で出かけた。が!
 
 
見当をつけて行った1本目がいきなりヒット!堰を併設したなかなかの逸品だった。そして今回ご紹介するのは、その上流に架かる橋。ちなみにアプローチは南側から。
 
 
 
場所はコチラ。
 
 
 
1本目の橋からは100mも離れていないかも?では、ご覧ください。aa6ae74a.jpg
 
 
ちっさ!さっそく急行しましょ~。
 
 
 
 
 
 
 
じゃーん。
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か~わ~い~いー。
まさにカワイイと表現したくなる、小ぶりな桁橋。ありそうでない、非常に個性的な欄干が目を惹く。そして、もうひとつ。
 
 
 
 
 
 
 
橋のたもとに在るものも。
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コレは何かと言えば…
 
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「羽根橋竣功紀念碑」
親柱の見当たらない橋だが、あっさり名称判明。いや、こういう立派な竣功紀念碑を持つ橋は、それほどないですよ?しかもこんな小さな橋なのに。
 
 
 
それはつまり。15705bd8.jpg

デカイ画像貼っときましたので、ヒマな方はご覧ください…ってほど鮮明ではないけど。
 
ささやかな橋なのに、なぜ立派な紀念碑が建立されたのか。それはこの橋が人々の寄付によって架けられたから、ということのようだ。右上に「寄附者芳名」。いろは順とあるのが時代を感じる(笑)。
「金百弐拾円 加須町役場」から始まって寄附者の列記が続くが、見にくくなってしまっている左下に、ようやく竣功情報を発見。
 
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「昭和四年四月竣功」
 
その左がちょっと判読しづらいのだが…名前は石川意至と読めるが、「石」の下の漢字?なんだと思いますか?「石工」ではないしなあ。
 
 
 
 
 
さて、改めて橋を鑑賞すると…
 
 
 
 
 
 
最大の特徴は、やはりこの欄干。
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この優美なラウンドカーブ。
そして薄さも特筆もの。いや、橋のサイズを考えればこんなもんか?
 
 
 
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シンプルだけど、実にイイ。あ、ちなみに向こうに見えているのが、1本目の橋。記事はまたいつか。
 
 
 
 
 
 
北側より。
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重量制限も何もないけど大丈夫なんか?てか、やっぱ薄いよなぁ、欄干。
 
 
 
 
 
 
両岸のフェンスがいかにも無粋だが、まあこれは致し方なしか。
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とにかく、雰囲気が素晴らしい~。
 
 
 
 
 
土木学会による近代土木遺産のリストで埼玉県の項を見ると、「合の川の橋梁群」という極めてざっくりしたくくりでCランクに選定されている。橋梁群て言われても、近代的な橋もたくさん架かってるのに…。けど、この橋はおそらく選定物件に含まれているだろう。…たぶん(笑)。
 
 
 
 
 
 
以上、完結。