2011年12月14日、初めての掛川探索。この日のネタで記事にしているのは百合切隧道、牛渕隧道、大城隧道、岩谷隧道。今宵ご紹介するのは大城隧道のおよそ1時間半後、探索後半に訪ねた物件。
まずはこれ。
帯石、笠石、要石を完備した、美しい煉瓦隧道!場所はコチラ。
アーチ環の巻厚は四層。よく見たら、
都合四ヶ所 、計十二枚の煉瓦が竪積みとなっていた。なかなかレアだ。
お名前は、
「檜坂隧道」。めっちゃ立派な扁額。
この隧道のことは、事前に知って来た…はず(記憶が…)。明治38年製(資料により、明治28年とも)、土木学会選近代土木遺産Bランク。今回は登場しないが、近隣に同時代の煉瓦隧道があとふたつ現存しており、それも同じくBランク物件である。
ポータル一番外側に
ピラスター(と呼んでいいのかな)があり、その部分だけ焼過煉瓦が使用されていた。
コダワリを感じられる部分だが、ほとんどが両側ともポータル前の擁壁に埋没しており、全然目立たないのが、奥ゆかしいやらもったいないやら。最初からこんななのかなあ。
で、その擁壁も、
どうやら煉瓦製らしい。
少なくとも、見えている上端部は煉瓦だ。
洞内は(も)、
煉瓦。
煉瓦、煉瓦、
総煉瓦!
どうやら、オリジナルのままでほぼ改修を受けていない?これは素晴らしい!
何気に一番お気に入りの写真は、これ。
天候とタイミングと隧道の方向がある条件を満たした時に撮れる。この手の写真。煉瓦隧道でこの条件に合致したのは、ここだけじゃないだろうか?ありがたや~。
北側へと抜ける、鉄板の構図。
フラッシュ焚いたら逆にわかりにくくなってしまったが、こちら側壁に大きな特徴が。わかるだろうか?
通常の煉瓦と焼過煉瓦を段違いで交互に配した、
いわゆるポリクロミーの技法を用いて積まれていた。現物はもっと美しかったんだけどな~。
北側ポータル。
南側ポータルと同様の意匠のはずだが、陽当たりによってこんなにも印象が違うもんなんだな~。
で、こっち側にもアレがやっぱりあるんだが、
こう見ると、やっぱピラスターとは呼ばないなこれ。なんと呼べばいいんだろうか。
最後に、引きで一枚。
手前のお茶畑含め、いいですな~。
以上。