2011年12月14日、初めての掛川探索の際に訪ねた物件。この日のネタで記事にしてるのは最後に訪れた、悪名高き?岩谷隧道。
ファーストコンタクト、コチラ。
どってことないトンネルなのだが、雰囲気は悪くない。
場所はコチラ。
コレは北側より。拙ブログでは珍しい部類に入る、
なんの変哲もない近代トンネル。
だがこのトンネルの特異性は、その立地にある。地図をよくご覧いただきたい。
そう、このトンネルは、東遠聖苑という火葬場への入口に設けられている。この道路は、そこへの出入り専用の道路だ。
それを念頭に置いて、扁額をご覧あれ。
「百合切隧道」。
なんだか、言い方は不謹慎だが、すごく立地にマッチしているような気がして、変に感心してしまった。「百合を切る」っていうのは、いかにも「亡き人を想い、花を手向ける」っていう情景を思わせる…ような気がしませんか?
公道でないからには、恐らく火葬場に関わる誰かがこの名前をつけたのだろうが、その人は、センスあると思う。
これまでに何度か、こういう立地のトンネルを見てきた。すなわち、火葬場や霊園、斎場への出入口となっているトンネル。以前はこんなのも記事にしているが。
前も書いた気がするが、そもそも「隧道」とは墳墓の玄室へと至る地下通路を意味していた言葉。その意味において、「あの世」と「隧道」はマッチングがいい。
「現世」と「常世」をつなぐもの。
まさに、「千と千尋の神隠し」に登場する、あの隧道のように。
こちらは、火葬場側。
おりしも参列の人たちが遠くに見えたので、これだけ撮ってすぐに退散した。
以上、完結。