清水隧道 (千葉県君津市大中~加名盛) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

2010年5月30日、第二次房総探索。この日のネタで記事にしているのは、鶴舞第一隧道&鶴舞歩道トンネル道月崎1号線の隧道砂押1隧道富士見隧道

 

今宵ご紹介するのは、変態隧道数多し!な房総において異彩を放つ、切り口の違う変態(爆)物件である。時系列では砂押1隧道と富士見隧道の間。

 

 

 

タメなく、ドン。

一見して面白みのないコンクリートトンネル。ウチの場合、マジで面白くないトンネルでも平気で記事にするから油断禁物なのだが(笑)。

 

場所はコチラ。これは東側、県道24号から入ったところである。

 

 

 

 

 

お名前は

しみずずいどう。

 

関西圏じゃめったに見ないが、房総では片側の扁額がひらがな表記っていうパターン、けっこう見た。橋みたい。

 

 

 

 

 

決して広くはない洞内を抜け、こちらが西側(加名盛側)…って、

なんか幅員が全然違うんだが!?

 

これ写真間違えてんじゃないのか?と疑うあなた、そんなことないぞよ。

 

 

 

 

 

 

扁額にも確かに

清水トンネルと。

 

隧道だかトンネルだかって問題はこの際措いといてだね、なんでこのような現象が起こってるかというと…まあ…ご想像通りなんだが(笑)。

 

 

 

 

東から西へ進んでいくと出くわす、

この景。イヤイヤイヤ…これはちょっと…。

 

 

 

 

 

逆から見ると、こう。

なんじゃあこりゃあ。

 

洞内で断面サイズが変化する、いわゆるガリバートンネルなんだが、これかな~りよ?

 

 

 

 

 

だって、

なんか変な鉄筋とか飛び出してるし、断面変化の継ぎ目の処理ときたらもう。

 

これ、ガリバートンネルっつうよりも、拡幅工事途中で放り出したような状態に見えるんだけども?

 

 

 

 

 

西側(加名盛側)にある銘板からは

特段の情報は得られなかった。施工した会社のHPを見てみたが、もちろん情報なし。

 

最初に見た東側ポータルを見る限り、1987年って感じの新しさではなかったよなあ。少なくとも昭和中期までさかのぼりそうなご面相。

 

考えられるのは、昭和中期の狭いトンネルの拡幅工事を行ったものの、何らかの事情で途中で止まった、ってとこか。あるいは…銘板が設置されているってことは一応請け負った工事は完了したということだと思うので、もしかしたら二社による拡幅工事のうち東側を担当するはずだった業者が何らかの事情で工事を行えなかった、とかか。だとしても、銘板には延長も書いてないので、この会社が施工した範囲も定かでない。

 

ちなみに、「平成16年度道路施設現況調査」に掲載されたこの隧道のスペックは、昭和62年建造、延長246m、幅員7.0m、有効高3.7m。この幅員は完全に拡幅された部分のスペックと思われる。

 

この程度の延長の隧道で拡幅工事を二社に分担するってことは考えづらい。じゃあ…どういうことなんだ??謎過ぎる。

 

 

 

 

で、記事を書くにあたり調べていて、重大な情報を見つけた。

 

平成30年8月31日、君津市議会に「清水トンネル補強拡幅工事請負契約の締結について」という議案書が提出された。

参照https://www.city.kimitsu.lg.jp/uploaded/attachment/13665.pdf

 

 

 

いつまでリンクが生きてるかわからないが、そこに示された工事概要は以下の通り。

 

既設ト ンネ ル 補強 拡 幅( 拡 幅 延 長 1 3 8 .5 m 車 道 幅 員 5 .5 m ( 全 幅 8. 7 5 m ) ) 、 排水工 一式 、坑 門 工一 式、法 面 工 一 式


そして工事期限は平成3 1年 1 1月 2 9日とあり、議案書通りに可決されたとするならば、昨年秋に工事は完了したことになる。

注目すべきは「拡幅延長138.5m」の記述。延長246mの隧道のうちの138mってことで、これはほぼ間違いなく、狭いままだった部分の拡幅が昨年ようやくなされた、ということだろう。

 

工事の請負者として契約先に記載されているのは、「第一段階の拡幅」を担当した川名工務店ともう一社によるJV(特定建設工事共同企業体)。川名工務店としても、やり残した仕事をようやく片付けられる、って感じだったんだろうか、知らんけど。

 

 

 

 

ストビューではここの最新画像が2017年のものなので確認できなかったのだが、工事が完了していたとすれば、

この景も今は昔、ということになる。東側ポータルもしかり。

 

これやっぱ、あしゅら男爵隧道と呼びたいかも。あしゅら男爵、もう倒されちゃったかね(笑)。どなたか、しらb(ry

 

 

ああ、隧道内での駐停車は危険なのでやめましょうね(笑)。

 

 

 

 

以上。