STAY HOMETOWN@滋賀シリーズ第十三弾。
2012年4月18日、栗東~湖南方面徘徊の際に立ち寄った物件をご紹介。この日のネタで記事にしているのは、序盤の御園橋と終盤の宇川橋。
まずはこの写真。
いや~、滋賀ですな~(笑)。
左端に写りこんでいるのは、JR草津線の築堤。奥が草津方面になる。
で、撮影しているこの場所の足下にあるのが、
この煉瓦暗渠。場所はコチラ。
以前記事にした大沙川隧道の時にも書いたのだが、この草津線は関西鉄道の手によって1889(明治22)年に開通した古参路線。よって沿線には明治期の煉瓦構造物がたくさんある。ここもその一つ。
水路を通す暗渠だが、この日は水がなく、
普通に人道サイズの煉瓦隧道たる趣。
基壇部は切石積みで、イギリス積みの側壁よりも少し出張っている。これは、アレかな?
ここで、こんなペイントを発見。
知ってなきゃ読めなかったかもしれないのだが、これ「落合川」と書かれてるよな?
実は(地図でもわかるとおり)この煉瓦暗渠のすぐ東を流れる川があり、この名前が落合川という。草津線はこの川は普通のガーダー橋梁で渡っており、普通に考えればそれが落合川橋梁だと思う(不覚にも名称確認忘れ…)のだが、このペイントを見ると、どうやらここがそうなのか?
考えた結果、正確にはここはアーチカルバートなので、同じ落合川でも「橋渠」という仮称をつけた。
抜けて正対。
反対側と同じくアーチ環の巻厚は四層。
で、反対側では見えにくかったのだが、
最上部は焼過煉瓦、その下には鋸歯状のデンティル。
ちょうどいいタイミングで列車が通りかかったので、
思わず一枚。
実はこれで終わりではない。
先ほど書いたように、上の写真で言うとすぐ右のフレーム外あたりで落合川を渡るのだが、渡ってちょいと行ったところにも「ある」んだな、もういっちょ。
なので当然、川を渡ってそちらにも訪問。ちなみに川を渡る橋のそばにあるのが、以前記事にした石部東の装荷線輪用櫓だったりする。
で、それがこいつ。一応地図コチラ。
アーチ環に焼過煉瓦が使われているのが目を引く。
こちらも先ほどと基本的に造りは同じ。
違いは、さっきのよりも一回り大きいとこかな。
それと、
基壇部の出っ張りも、ちょっとだけこっちの方が大きい?気のせいかな?
さっきも思ったが、これもしかしたら以前、板を渡して内部を歩けるようにしてた時期があるのかもしれない。
反対側も同じ。
またしても見えにくいが、鋸歯状のデンティル、この橋渠にもあった。
つうわけで、草津線の良質な小品二題、まとめてご紹介した。そういえば最近、まとめて紹介するパターンが増え始めてるな…(笑)。
以上。