STAY HOMETOWN@滋賀シリーズ第八弾。
2012年2月26日、翌日の第三次岐阜県探索への移動中に、かねてから気になっていた橋に立ち寄った。
まったくタメなく、いきなりドン!
一見して、どっかで見たような?と思われる方もおられるかも。
場所はコチラ。そう、永源寺の参道入り口に架かっている石橋、かつアーチ橋である。なんで石アーチ橋と書かないのか?それは後半で。
正対。
どっしりしたイイ橋。だが、撮り方が悪い。左右の袖高欄が切れちゃってるし…。
お名前は、
「大歇橋」。
お誕生日は
「大正九年五月竣工」。
これたぶん、わたくしが滋賀県内で初めて出会った大正橋梁だったと思う。親柱のみが古いケースを除けば、県内で大正以前かつ竣工年がハッキリしている道路橋梁となると激レアなのだが、神社仏閣参道橋系を含めると、大正以前の石橋は多数存在する。そういう意味では、この永源寺門前の大歇橋も「反則」(笑)である。
ただ、この当時はまだ参道系にはほとんど手を出してなかったので、ここが初めて見た大正橋梁となったのだった。もちろん、テンション上がった(笑)。
上流側からのサイドアングル。
川の名は、幡桃渓というそうな。
渡って、正対。
お食事処の一角と化してる(笑)。
ちなみに親柱は、字体こそ違うもののこちらもお名前とお誕生日。なので読み方はこの時点ではわからなかったのだが、これで「だいけつきょう」と読むらしい。
「だいけつ」はまあそうかも、と思ってたが、「きょう」と読ませるのはなかなか珍しい。記事にしてる中で思いつくのは木天蓼橋(またたびきょう)くらいかな。
ちなみに京都市内だと渡月橋(とげつきょう)、観月橋(かんげつきょう)なんて有名橋があるけど、全国的にはけっこうあるのかな?
さて、冒頭近くで
石橋ではあるけど石アーチ橋とは書かなかった、その理由だが。
この一見石アーチっぽいビジュアル、
実はフェイクなんだな。
側面に張り付けてあるだけで、要石も「それ風」な意匠に過ぎない。
実際はこのように
石組みではない、紛うことなきコンクリートアーチなのだった。
やたら化粧石がきれいで新しく感じたので、近年貼り替えたのかもしれない。が、石でなくRCアーチ橋として架けられたことには間違いないはず。この橋、土木学会選近代土木遺産Cランクに列せられている。
余談だが、滋賀県内でコンクリートアーチ道路橋はこれまた希少。2020年5月現在でわたくしの知っている範囲ではここを含めて四本だけであり、そのうち大正橋梁(だとハッキリしているもの)は、ここと大橋のみである。
最後に、下流側からのサイドアングル。
改めてよく見ると、三心円アーチである。
これはコンクリートならでは。石組みでは三心円アーチは造れないだろう…造れるのか?知らんけど(笑)。まあ難しいのは間違いないだろう。
気になってた橋を確認してスッキリ。意気揚々と次のターゲット、麻生田墓下隧道に向かうのであった(笑)。その他この日のネタで記事にしているのは、駅前橋。
以上。