この日は、宿泊した足摺岬からのんびりと道後温泉を目指して北上した。そう、今回は拙ブログ初登場の愛媛県物件であります。
当然ながら嫁さん同伴につき、この日もガマンの連続。比較的良い子のまま(笑)、宇和島市が近づいてきた・・・その時。カーナビの地図に反応!行く手にあるトンネルに、明らかな旧隧道があることがわかってしまった。
ちらっと助手席を見ると・・・奥様就寝中(笑)。
チャア~ンス!さっそく現場へ急行だ!
結局奥様はお目覚めになったが、まあそこは朝から良い子にしていたのが功を奏し、「ちょっとだけ待ってて!」攻撃が成功(笑)。晴れて探索OKに!
もちろん下調べなどしてこなかったし、過度の期待はしていなかった。が。
まずアプローチからして面白かった。
この道を登ってきた。方向転換して停車。隧道はドコ?
正解は、右。
分岐へ曲がると、
さらに右への分岐が。こうキタか~!
さてさて、どんな隧道か・・・?
ちらっ。
・・・うぁあ。やべ。
大当たり~!!
石ポータル+煉瓦アーチ+素掘りの三重奏!
神様ありがとう!(大げさ)
期待してなかった(しないようにしていた)だけに、嬉しい誤算だった。コレはどう見ても大正以前の隧道に違いない。土木学会の土木遺産ランカー級物件じゃないか!?
場所はコチラ。
後で調べてみたら、やはり土木学会選近代土木遺産Cランク物件だった。改めて、四国の隧道ならおまかせ!の「隧道探訪」(マフラー巻きさん、お元気でしょうか?)
を参照してみると、そのスペックまで掲載されていた。すなわち・・・
大正8年竣功、延長109,1m、幅員4,25m、高さ4,55m(有効高4,0m)。
やはり大正時代の隧道だった。
そのお名前は、
「鳥越隧道」。
右書きによる端正な筆致。だが揮毫者の名前などはなさそうだった。ちなみに、拙ブログ2件目の「鳥越隧道」であります(コレ)。
堅牢そのものの石ポータル、そして
これまた堅牢そのものの石積み側壁。ほとんど綻びのない、素晴らしい状態!
煉瓦アーチの巻厚は三層。その奥行きは、
たったこんだけ。2mちょいくらいか?
そして~?
洞内ステキーー!!
残念なピンボケだが、それでも充分に伝わると思う、そのテイスト。
コーンが一個だけ置かれていたものの、何ら進入禁止措置が取られていなかったこの隧道。だからといってコレ、果たして現役なのか?限りなく廃に近い現役、実質廃ってやつ?
いつもの鉄板アングルで。
最★高。
意味なく、
ローアングルで(笑)。
・・・おっと!思わず奥様を待たせているのを忘れてた!ほどほどにしとかんとな(笑)。
次回【後篇】、洞内へ。