2014年7月19日、王滝村を後にして高山市街へのダラダラ遊撃中に出会った橋をご紹介。
ここは、国道361号線を北上中にたまたま見つけた。カーナビの地図で変な分岐を見つけたのだが、
その様子が・・・
不自然に広い路肩のてっぺんから、にゅるっと・・・
その先に!
ウヲ~イ!出たよ~。
場所はコチラ。
現れたるは、香ばしく熟成した廃橋。そのお名前は
「舟渡橋」。
ありそでなさそな、金属製親柱。ここまで錆びてくると、味があるねぇ~。
ちなみに反対側の親柱には「飛騨川」。コレは個人的に意外だった。飛騨川がこの辺りを流れてる印象がなかったので。
このアングルが、
精一杯のサイドアングル。
ゴツイ鋼製桁橋。よって橋脚はない。
もちろん、渡ります。
デカイ水たまり、そして木が生えてる。
カーナビ地図で見て、ここが国道の旧道であることはわかっていた。ここまでは明瞭に道路の姿がわかるが、渡った先は一転してどうなってんのかわからないほどに激藪に覆われている。これは・・・?
もうちょっとしたら、その話をしよう。
この橋は、メタル指数高め(謎)。
端部はこのような鉄板で処理されている。
なんでこんなにめくれ上がってる??
そして、親柱のみならず
欄干もオールメタル!
路面以外のほとんどがメタル製!まさにわたくしのためにあるような、ヘヴィメタル・マニア橋(大謎)
さて、上の写真は向かって右、下流側。
対して、上流側は?
あららら?川がない??
上流側、一体どうなってるのかというと、
こうなっております。
説明しよう。
この橋のすぐ上流側で飛騨川は急激なカーブを描いており、橋の北詰から見ると、まるで橋と川が平行しているかのよう。あたかもこの橋が流れ込む支流に架かっているかのように見える。
こういうの、なかなか珍しい。だが、
「トリッキー」ってのはコレだけじゃないの。
上の写真で、対岸に何があると思います?
答えはコチラ。
対岸にあるのは、なんとこの橋の続きの旧道。
橋を渡った旧道は左へ大きくほぼ180度転回、南へと向かっていく。なんてトリッキーな線形!正面が道がありそうにみえなかったのは、そういうわけなんであった。
どうして架橋位置がこの場所、この方向でないといけなかったのだろうか。どうせ橋脚を立てずにワンスパンで川を跨ぐなら、ここでなくても良かったのでは?とか思ってしまう。
けど、土木構造物に「たまたま」はない。こうなったのには必然性があったのだろう。考えうるとすれば、ワンスパンで跨げる場所がこの位置しかなかったか、橋台を築ける堅牢な岩場がここにしかなかったか。
こういうのをあれこれ考えるのもこの趣味の面白さですな~。
さて、反対側の親柱にはお誕生日。
「昭和廿七年三月」。
イイねぇ~「廿」(笑)。もちろん「にじゅう」と読みまする。
北詰から、引きで。
タネ明かしどおり、旧道はグイーンと曲がり、
ほぼ180度ターン。
ココから中之宿トンネルまで旧道(=廃道)を辿ってみようかとも一瞬思ったけど、何しろ安定の雨模様。夕方にもかかわらずまだ見たい物件もあったので、今回は割愛し、ここで引き返した。
一応パノラマを撮ってみたけど・・・
まあ、思ったほど面白くなかった(爆)。
最後に、おさらい。
遠くの線が途切れているところが、中之宿トンネル北側坑口。
こうして見ると、改めて変態線形が際立つ。
う~ん、トリッキ~(笑)。
以上、完結。