最初に気づいたのはいつだったか…。頻繁に関東に出張していた6年ほども前だったか?新幹線の車窓から見える、香ばしい感じの…廃道?に。
それが廃道でなく未成道である、と気づいてからもすでにだいぶ経っていた当時、関ヶ原に来ることがあったらぜひチェックしよう、と決めていた。それがようやく叶った、というわけで。
さて。
上の写真で気づかれただろうか、両側にコンクリート製の橋台があることを。
写真でいう左側橋台。
つまりここ、橋台に挟まれて橋が架かっているというユニークポイント。
未成だけに当然桁が架かっていない。
その橋台の上は工事事務所的な用途で使われており、傍らに
なんだ、広域農道かよ。…と思った、正直(笑)。
しかも当時(平成26年)、絶賛工事中…と書いてあった。が、見たところ、時折新幹線から観察していた様子から変化しているようには感じられなかった。コレ実際、工事止まってるんじゃないの?
橋台に付いていた銘板。
「黒血川2号橋」。
壬申の乱での激戦に由来するそのおどろおどろしい名前の川はしかし、鉄道煉瓦橋梁を追いかけているものにはお馴染みの名前(少数派やけどな・笑)。
架からぬままの橋の橋長なども書かれているが、それよりも注目しておいていただきたいのは完成年。「平成21年1月」とある。
対する反対側橋台。
こちらのほうが、明らかにより長く放置されているように見えた
その銘板が語る身上は…
「平成17年11月完成」。3年少々の開きがある。
工事名のところに記載された工期は、先ほど第10期だったのに対しこちらは第1期工事。発注元も違えば施工業者も違うという、なんだかよくわからない状態。予定どおりに進捗しているのか、それとも何らか計画変更が発生したのか?
そこに登ってみた景。
見事なまでの断絶っぷり。
ここに架かるはずの、橋長29m、幅員7.5mの「黒血川2号橋」を脳内で補完してみる。この「2号」という数字も覚えておいてほしい。
ちなみに向こうに見えるは名神高速道路。未成広域農道はその下をアンダーパスするべく、工事が行われている…いた?中断中?
こんな場所に登っていることからもわかるように、少なくともこの日、工事をしている様子も、作業員さんの姿もなかった。
足元には
Aバリに吊られているアレ?の残骸が。
Aバリ?
そう、Aバリ。振り向けば、
林道でも見ない類いの豪快な車止め、そして未成の路盤が。
向こうに見えるは東海道新幹線。そう、いつもあそこを疾走する列車の中からここを眺めていたんである。
長年気になっていたこの道。さあ、どうなってんのか、辿ってみよう。
【2】に続く。