【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ -2ページ目

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



テレビやWEBメディアで「値上げの対応策」を聞かれて、元スーパーの社長として一般的なアドバイスをする機会が続きましたが、取材時間に対して、実際に取り上げられる時間はわずかなものです。

せっかくですから、私が取材で話した“本当のところ“をバラしてしまいましょう!

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1.「まとめ買い」しても、余計に食べちゃうから無駄です!

冷凍食品やパスタなど、冷蔵庫に満タンになってると、気持ちが大きくなって返って食べちゃうから“節約″になりませんよ!→「必要な分だけ買う」が大切です。

2.PB(プライベートブランド)商品でいいじゃん!

今はPB商品のレベルが高いので、ナショナルブランドと遜色なし!値段も2割は安いから、そっちにすればいい。事実、元スーパーの社長(私)はそれしか買いません。

3.「値引きシール」や「特売日」「ポイントサービス」を徹底的に利用すれば、相当食費は減りますよ!全然恥ずかしくないし、なんなら私が同行しましょうか?

4.それより食生活を見直せば?

どんなに値上がりしても「外食」よりは家庭で作った方が割安になります。この際、「自炊回帰」してはどうでしょう?

後は、肉の一部を豆腐に置き換えたり、「うす味」にすれば、健康にもいいし、調味料の出費負担も減ります。

👤まあ確かに、これは放送できませんよねw


☝️値上げ時代に必要なのは「我慢」ではなくて「柔軟さ」です。

少しの意識の変化が、家計の安心につながります。

タバコが値上がりして「禁煙」した私の理屈に説得力はありませんが(^^;

#9月の食品の値上げは1422品目
#今年は去年の6割増しの値上げ品目

 

【小林久ホームページ】

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レジ待ちの人数が少ない方に並んだら、前のお客さんがまごついて、隣の列の方が早く進んだ(><)。
 マーフィーの法則とも言えるスーパーの「あるある話」

最近は「セルフレジ」の普及で、“セルフレジエリア“にお客さんが一列に並ぶ姿も目にする。これは分かりやすいし「割り込み」も防止できる。

☝️しかし、従業員が商品スキャンをする「セミセルフ(対面)レジ」や、コンビニの会計の場面では、必ず“レジ待ち“の列ができる。

👤「後から並んだ人が先に会計した、不公平だわ!」

👤「担当者のスキルで大切な時間が奪われるのはイヤ!」


みなさん口には出さないが、そう顔に書いてある(^^;



この写真のように、【並列並び】と【一列(フォーク)並び】が主流だが、【並列並び】の場合にはよくいう「レジ待ちガチャ」が発生する。さしずめ“一か八か“のギャンブルとも言える。

フォークのような形の【一列並び】なら、比較的不公平なくレジの順番が回ってくる。しかし元スーパー社長の視点で言わせてもらえば、両端のレジ待ちスペースが無いことと、列が売り場に伸びるため「回遊性」が落ちて「客単価」が下がることが問題になると言わざるを得ない。

そこで今後増えていくと思われるのが、(以下の写真の)【ハイブリッド並び】だという。

 



これは一列に並んだ客が、2台のレジに流れていくパターンである。なるほどこれなら必要以上に、売り場に列が伸びることもない。

☝️スーパーの買い物は楽しいが、レジを待つのは楽しくない。店側もスムーズに会計を済ませて送り出したいのは山々だろう。

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この【ハイブリッド並び】でさえ、それを知らないお客さんが一人いれば「割り込み」が生まれてストレスが生まれてしまう。

日本では海外では当たり前になった(買い上げ点数が少ない人限定の)「エキスプレスレジ」もあまり普及していないのが現状だ。

それに、レジを早く済ませるために「買い上げ点数」が減っては、スーパーにとっても痛い。

スーパーの「レジ待ち問題」、なかなか解決策は見当たらないようだ。

 

 

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こういうことはなぜか続くもので、またまた日本テレビ「News every.」のスタッフさんから、連絡がありました。

👤「9月からまた食品の値上げが増えるんですけど、何か対応策はないでしょうかね?」とのご質問。

 これまでも番組の担当者(女性)が、私との取り止めもない会話をまとめて、本当に上手に放送してくれました。

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取材では、

☝️「冷やし中華」や「夏味」などの季節商品。9月になると“もみじ“がデザインされた秋商品が出てくる。今年も暑いから、あとしばらくは在庫を売り尽くすためにお買い得になるかも?

 



☝️「値引きタイム」には“表と裏“がある。
夕方の値引きを“表“とすれば、“裏“の値引きタイムは「開店直後」。前日の残品や賞味期限が切れるものを安く売るので、お宝商品あり!

 



☝️特売品は陳列棚の両端に陳列します。しかしレジに近い面は“後ろ向き“になって見落としがちなので、狙い目は反対の(通称)エンドスペース。

 



こんなアドバイスをさせていただきました。

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👤「小林さんのご紹介は『スーパーの元社長』でいいですか?」

私「滅相もない、それで十分ですm(_ _)m」
→その結果ついた肩書きが『小売りの販売に詳しく以前スーパーを経営』の小林久さん。長い…w

👤「映像の“2次使用“について、何か問題はありますか?」
(前回は『ZIP』にも出たらしい)

私「私には、肖像権も人権もありませんのでご自由に!」

👤「助かります!ぜひまたお願いします」

☝️断りませんよ、“商人“ですから!

 

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わが家の新聞広告に「地域活性化のために、プレミアム商品券を発行します」とのチラシが入っていた。

これまでも全国で『プレミアム商品券』なるものが発行され、

①1万円につき3千円のプレミアムが付きます。

②購入は市内在住の方に限ります(または誰でも買えますが使えるのは市内の店です)。

③地域活性化が目的なので、商品券の色を2種類に分けて、大型店で使える分を制限します。

③市役所で◯日に販売します。お一人様◯◯円まで購入できます。


こんな感じで販売して各地で人気を博していた。


列を成す市民を映し、「すぐに売り切れた」とか「大量買いの不正があった」などと、ニュースでもよく取り上げられていた。

プレミアム分の金額と、商品券や告知ポスターの印刷費が丸々国から補助金が出る仕組みである。(現在は自治体が負担するため、これをやる街が減ってきた)

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私のスーパーも「地域商品券」の販売所になっていたことがあり、あっという間に売り切れたことを覚えている。

しかし、これが誠に面倒くさい作業なのである。

販売するスタッフの人件費や販売所の設置、店内告知や電話での問い合わせ対応、「もっと売れ!」などのクレーム…。

これが全部店に降りかかってくるのだ。その割に我が店で買った商品券を使うわけでもないw

まさに「地域密着」と言う名のボランティア…。

紙の商品券は「有価証券」なので、紛失や過不足にも気を使う…。この手の話を聞くたびに、今でも思い出すイベントである。

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さてこの度、この「地域商品券」が紙ではなくPayPayを絡めた「デジタル商品券」へと変身したのである。

 



段取りは写真のようにして、不正がないようにするのだが、何より商品券の印刷や“販売所“や“販売員“の用意が不要になった。

PayPayに(莫大な?)手数料を払うことはどうか?とも思うが、これまでに比べたらはるかにコストは減るだろう。


👥それじゃスマホを使えない高齢者は使えないじゃないか!不公平だ!!

ごもっともだが、この程度の作業は家族や知り合いに聞けば済むことだ。新しいことに挑戦すれば、それに見合う“ご褒美“も手に入るってものだ。

☝️“PayPay“はこれまでも、その町のお店の会計で使うことによって「◯◯%キャッシュパック!」という地域経済活性化策をを各自治体に営業して成功を収めてきた。今回は市民限定の「デジタル商品券」の“営業“である。

デジタル恐るべし、そしてそれを見越してシェアを獲得した“PayPay“の戦略や見事である。

 

 

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依頼されたコラムを書いている時に気づいたのですが…。

テーマは、関東地方を中心に1,250店舗以上を展開するイオンの都市型小型食品スーパー『まいばすけっと』に関係するもの。

そこでいろいろ調べていたのですが、ちょっと引っかかることがありまして…。


☝️「まいばすけっと」のロゴ、これって単純に文字のフォントを『POP文字』に変換しただけなんです。

天下のイオン傘下、1,250店舗の急成長企業の大切な“ロゴ“が、こんな『やっつけ感』満載でいいのでしょうか?w

「POP文字」とは、皆さんがスーパーでよく見る『ダイコン1本100円』と書いてある“あの“文字です。

以前は、POP文字を練習して従業員が書いていましたが、今ではパソコンソフトで簡単に書くことができます。

それにしたって、「まいばすけっと」の店名をそのPOP文字に変換しただけで全店舗に設置してしまうなんて、さすがイオン(^^;

手抜きとは言いませんが、「別になんでもいいじゃん、デザイン料要らないし!」とも取れるある種の潔さ。

店名を“ひらがな“にしただけで勝利確定だったのかも…。

他にも候補はあっただろうにw

 

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5月から執筆陣に仲間入りさせていただいた、講談社のWEBメディア『現代ビジネス』。最新記事がアップされました!

今回の記事は、人気の都市型スーパー「まいばすけっと」と、西友を買収したディスカウントストアトライアルが展開する「トライアルGO」の戦いを解説しました。

『コンビニより安い+生鮮食品や惣菜が充実』
これまで競合が少なかった「まいばすけっと」に、この秋から「トライアルGO」がガチで攻め込んできます。

・まいばすけっとが「落城」するのか?

・トライアルGOが「返り討ち」に遭うのか?

・それとも両社で、宿敵“コンビニ王国“を倒しにいくのか?

 



【前編】「買い物の喜びゼロ」と批判されても…コンビニを駆逐し、首都圏で「まいばすけっと」が爆増する「必然の理由」
https://gendai.media/articles/-/156762 

 



【後編】首都圏の都市型スーパー戦争が激化!九州の覇者「トライアルGO」が「まいばすけっと」王国を陥落させる日
https://gendai.media/articles/-/156763



👤今回も「前・後編」の力作です。

評論家や専門家には敵いませんが、元スーパーマーケット社長の視点で書きました。
過去記事もすべて、ランキング1位(24時間または週間)をいただいています。ぜひご覧くださいませm(_ _)m

【過去記事一覧】 
①半額弁当・値引きハンター
②コストコGSが地域のスタンドを潰す
③ヤオコー&セコマの成功法則

→ https://gendai.media/list/author/kobayashi_hisashi

 

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早いもので2018年に私が書いた本『こうして店は潰れた』が発刊されてから、今日で丸7年が経ちました。

2017年末、105年もやってきた家業のスーパーが倒産し、店の片付けや従業員(170人)の再就職、裁判所の破産処理の対応などに追われ、生きた心地はしませんでした。

それから半年くらい経った頃、出版社から「ことの顛末を本にしませんか?」とお誘いをいただき、一気に1カ月で書き上げた本でした。

今読み返しても、その時の緊張感が甦り、我ながら「よくあんな精神状態の時に書けたな…」と思う次第です。(さすがに文章は荒削りw)

編集者の修正もほとんどなく、あれよあれよという間に倒産から8ヶ月後にスピード出版。

倒産の当事者が書いた顛末と、なにより出版社が付けてくれたこの“タイトル“のおかげで、半年で6刷のベストセラーとなりました。

莫大な(笑)印税は「食費」に消えましたが、まさか自分が本を出すなんて思いもせず、いい思い出ができたと喜んでいました。

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発刊から2年、なんとその出版社が潰れてしまいます(><)。

もちろんその本(その時点でも増刷が決まっていた)も「絶版」となってしまいました。

私がその本に書いた(実名は出さなくても、関係者には分かる)「ぶっ◯すリスト」のメンバーは、さぞかし“絶版“を喜んだことでしょう。


しかし、そこで挫けたら苦労は水の泡です!

👤私は協力者の力を借りて『続・こうして店は潰れた』の出版にこぎつけました。

絶版になった「初版本」を要約して、その後の出来事を加筆したスペシャルな内容になりました(笑)



☝️絶版になった初版本は“希少価値“があるのか、現在Amazonの中古本でも定価(1,650円)を上回る価格で取引されているようです。(最高は1万円超w→それほどの価値なし!)

潰れた自分のスーパーの店先で、この本を売った投稿が、私のアメブロへのモチベーションになりました。

もう何度か皆さんにご紹介していますが、出版記念日のお祝いで、その『こうして店は潰れた!』の全文(PDFファイル)を無料でお分けします。

転送・複製・引用・評価・批判etc.
ご自由にお使いください。

→『こうして店は潰れた』【ダウンロード先】


今後ともどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m

 

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先日私がWEBメディア『スーパーマーケットファン』に寄稿した記事「魚がおいしいスーパーの見分け方」を番組で取り上げてくれた日本テレビ「News every.」のスタッフさんから、再び連絡がありました。

👤「9月からまた食品の値上げが増えるんですけど、何か対応策はないでしょうかね?」とのご質問。

スーパー「アキダイ」の社長ではないので、単に業界関係者?のコメントが欲しいだけで、テレビに出るわけでも無いw(それでも嬉しいことです)



☝️“お盆明け“はヒマなので、チラシの「目玉商品」に9月から値上げする商品を入れるスーパーも多いはず。まさに今が『買いどき』です!

☝️ナショナルブランドでなくて、プライベートブランド(セブンプレミアムやトップバリュ、その他ドラッグストアのPB)にシフト!

☝️新学期や行楽シーズンを迎えるこの時期に、冷凍食品や油を値上げするのは、メーカーも苦しい証拠。普通売れる時期の値上げは避けるもの(夏のビールとか)

☝️「買いだめ」しても、余計に食べるのがオチ(笑)、それより節約を!


こんなアドバイスをさせていただきました。

 

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私が気にし過ぎるのかもしれませんが、スーパーでよく目にするこの価格表示。

 『100gあたり◯◯円』

☝️これ『1パック ◯◯円』に統一した方がわかりやすいと思いませんか?


写真を見れば「シャインマスカット」が1房398円だと勘違いするのは私だけ?

👤「これ安くね?」

👥「な〜んだ100g単価じゃん、全然安いと思わないよ)


こんな会話が日本中で交わされていますw

もちろん私も、元スーパーの社長ですから、原価に一定の利益を乗せて、不公平感なく商品価格をつけることに異議はありません。

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「マグロの刺身」や「お惣菜」の“量り売り“なら『100gいくら』もいいでしょう。

でも“ぶどう“を量り売りするのはどんなもんでしょうか?

おそらく売価は1円単位までキッチリ出ます。
しかし“量り売り“した結果、個別に多少の違いはあれど値段が大きく変わることはありません。せいぜい100円程度の違いでしょう。

それなら「ぶどう1房 980円」でよくないかと…。

バナナなんか重さも違うのに「1房いくら」で売ってるんだから。

・特売の豚ロース肉(とんかつ用とか)も、大きさはほぼ一緒なので、「1枚◯◯円」でよくないか?(何枚買うかはお客さん次第)

・キャベツやジャガイモ・ニンジンも“量り売り“する店は結構多いですよね?

・サンマやいわしも1本いくらだったり、100グラムいくらだったり。


☝️広告で「100g ◯◯円」と言われても安いのか高いのか分かりません。

お客さんにしてみれば、“結局いくら払うの?”しか興味はないはずです。

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☝️でも、国の方針は「100g当たりいくら」という“単位価格表示(ユニットプライス)“を推奨しています。

理由は、その方が消費者が異なる内容量や同種の商品を“比較しやすくする“のに役立つからとの理由です。ですから私の思いはこれに反するものです(笑)

売る側と買う側のギャップはこんなところにもあります。スーパーの価格表示には、まだまだ改善の余地があると思うわけです。

ただの言いがかりでしたm(_ _)m

写真はXからお借りしました

 

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スーパーマーケットの話題に特化したWEBマガジン『スーパーマーケットファン』

私の最新記事がアップされました!

「えっ、こんなことまで迷惑だったの?」

実はスーパーの従業員が心の中で思っている、“お客さんにやめてほしいこと”をまとめました。

👤レジでのあるある → 思わず苦笑いする行動とは?

👤駐車場あるある → マナー違反が一番多いのはココ!

👤値引きタイムあるある → 実は従業員が困っていること

👤クレームあるある → 本音では「勘弁してください…」


笑顔の裏で抱えている“小さなお願い”を、現場目線でお届けします。

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おかげさまで過去記事の人気も高く、時間が経った今でもたくさんのPVをいただいています。

これもすべて皆さまのおかげです。心より感謝しておりますm(_ _)m

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👤これからも毎月第2・第4金曜日に、現役の社長ではちょっと言いづらい「スーパーの裏側」を紹介していきます。ぜひご覧ください!

 

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