【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト

シロアリ駆除でお客さんを満足させない秘訣

私が知る「害虫駆除」会社の社長は、とても儲かっている。

「シロアリ御殿」と呼ばれる、白亜の城にお住まいの文化人でもある。

人の嫌がる仕事をして、高い報酬を得るのは当然だが、どうして長年ずっと安定して儲かるのかを聞いたことがある。

👤「白アリもネズミも、中々“全滅”しないからねえ〜」

私はうがった見方で聞いてみた。
「それって、わざと全滅させないんじゃないの?年々薬剤だって進歩するでしょうに」

👤「……無言……」
まあいい、業界にはそれぞれの都合もあるだろう。

--------------------------------------------------------

何かの本で読んだが、顧客を100%満足させてしまうと、より高い要求が芽生え、経営が成り立たなくなる、という理論を記憶している。

・安くて美味しい、ボリュームたっぷりのレストラン

・接客も素晴らしく、品揃えも豊富で、リーズナブルな店

・便利な場所にあるけど、24時間営業で年中無休の薬屋

これらの店はあまり存在しない。

現実は…
・安くて美味しいけど→量が少ない

・接客も品揃えも良いけど→値段が高い

・便利な場所にあるけど→休みが多い


☝️ビジネスで大切な「損益分岐点」とは、店と客の利害配分を、どの割合で“折り合い”をつけるかだ。そうでなければただの「ボランティア」になってしまう。

「シロアリ駆除」に照らし合わせてみると、
・とりあえず駆除するけど、また出てくる
・客は「それでもいいから、駆除して!」とオーダーする。

 

これでサブスクの完成である。

--------------------------------------------------------

どんなビジネスもリピート客(固定客)がもたらす利益が最重要であることに疑いはない。

私が経営していたスーパーなら、食べてしまえばまた買いに来てくれる(はず)だが、満足できなければライバル店に客を取られてしまう。

お客さんを満足させるのか、それとも「また次も」と思わせる余白を残すべきか……?

しぶとく生き残る店は、あえて100%を埋めない。

顧客の心に「小さな未解決」を残し続けること。

それこそが、長く続く商売の「毒と蜜」なのかもしれない。

 

小林久氏、スーパーやまと破綻の教訓

 

倒産からメディア出演へ、成功への道のり

(休日ネタ)
これは私が3年前に投稿した記事です。
それからの出来事を追加して、アップデートしました。しばしお付き合いください。


👤今から5年前(当時)、まさか100年以上やってきた会社(スーパー)が倒産して、自分も破産するなどとは夢にも思わなかった。

職業柄、連休も取れないし土日は稼ぎ時。旅行も学生時代に少し行った程度で、友達のみやげ話を聞いて羨ましく思うだけだった。

本を読んだり映画を観るのが好きで、「本とか出す人ってスゲェ!」と“別世界”の人だと思っていた私。

--------------------------------------------------------

☂️倒産で裁判所に払う破産処理費用が「1,000万円」と聞いて絶句(@_@)手持ち資金ゼロ!

☀️見かねた仲間たちがクラファンで処理費用を集めてくれた

☂️人生最悪の日「第一回債権者集会」

☀️参加者わずか。最後は債権者から拍手でエールを贈られる。金融機関以外の8割が「債権放棄」を申し出てくれた

☂️しかし倒産+自己破産で「一文無し」

会社が倒産して少し経った頃、業界雑誌の編集長から「あなたの取材をしたい」との連絡

☁️東京へ出向き、「倒産の顛末」を話す

☀️なんと雑誌の最新号で、私の似顔絵が表紙になって発売(特集記事)され、業界の話題になる

☁️前から日記(雑記帳)を付けていたので、自費出版でもしようか?と思いつつ、そんな資金は無い…

☀️編集長「その原稿を見せてください」
→最初だけ見せる
→「こりゃ面白い!」
→「他社に見せてないか?」
→「全編書き上げて見せる」
→2週間待つ
→商業出版決定!(倒産からわずか8ヶ月)

☀️初版本『こうして店は潰れた』発売。増刷6刷のヒットになる。(タイトルは編集部がつける)しばらく印税で食い繋いだ

☀️本を読んだ人から「講演依頼」が来るようになり、全国へ出向くことに

☂️なんと『こうして店は潰れた』の出版社が倒産して本“絶版”となる(増刷中)

☁️(負けず嫌いの私は)他の出版社に「同じ本を出して欲しい!」と依頼。「加筆してビジネス本にするなら出す」と出版社からGO!

☀️初版からの出来事を3万字加筆して『続・こうして店は潰れた』発刊。なんと結果2冊も出す“ビジネス作家”となる(笑)

⭐️私は今でも店があった故郷で暮らしている。そして、毎日SNSで皆さんに「思い出話」を聞いていただける幸せ


--------------------------------------------------------

(ここから加筆)

👤あれから3年以上、毎日SNSに記事を投稿を続けることができた。

☀️そして記事を見つけたメディアから、少しずつ声が掛かるようになり、大手の『現代ビジネス』に記事を書くようになる。加えて雑誌や新聞、地上波テレビのワイドショーにも出るようになった。

☀️店が潰れてからもう8年も経つのに、自分が社長時代に行った社会貢献(移動販売車や家庭ゴミの堆肥化)が、有名な日本一の公立小学校「筑波大学附属小学校」3年生の社会科授業の教材に採用された。

☀️「内外情勢調査会」という、お堅い団体の“推薦講師”に選んでもらい、3年間で17回も講演させてもらった。

☂️私の存在は地元の“黒歴史”であり、引き続き経済界からは完全に無視…知らんけど。

☂️目の焦点が合わず「斜視」になり、加えて声が枯れたので診てもらったら「声帯萎縮」の診断。地元の病院で「諦めろ」と言われた。

☀️しかし“負けず嫌い”の性格で東京に通い、眼球にメスを入れて目の向きを真っ直ぐに治し、声帯には直接注射して力づくで治した。完治!

☁️親戚縁者の中には遠い所へ旅立った者もいるが、家族は概ね健康で、私も引き続き故郷で暮らすことができている。

☀️嫁に行った娘は、この夏、一気に家族が2人増えるとお腹を抱えている。(今ここ o(^▽^)o)


☝️人間万事塞翁が馬
「人生いろいろ」捨てたもんじゃない(かも)。

 

元スーパーやまと社長講演、破産から作家へ

セブンイレブン社長、経営方針発表

時を同じくして、コンビニ大手3社が新年度の経営方針を発表したので、分かりやすく比較してみた。

【セブン-イレブン】
製造・配送回数を絞る「製造2便制」など、サプライチェーンの構造改革による原価抑制で「客数回復」を狙う 。

 

ローソン社長、経営方針発表会見

【ローソン】
店内調理「まちかど厨房」の強化とAI発注システム「AI.CO」の定着により、出来たて価値の向上と店舗運営の効率化を両立させる 。

 

ファミリーマート社長、マイクで話す

【ファミリーマート】
店内サイネージやアプリを連動させた「メディアコマース(売場のメディア化)」を本格展開し、広告と物販の相乗効果で収益を最大化する 。



“やじ馬”として勝手なことを言わせてもらえば…

◉セブンイレブン
→外部委託業者の不毛な“企業努力”を要求して、利益を回復させるなら、必ず歪みが出てきそう。それより改革の本丸はそこじゃない感…。消費者の信頼回復が急務では?

◉ローソン
→店内調理という「手間(コスト)」を、いかにデジタルやシステムで相殺し、収益化できるか?そもそもお客さんは、ローソンの店内調理を他社との“差別化”として認知しているか?

◉ファミリーマート
→広告収益を、加盟店の純粋な物販利益や日商向上にどこまで直結させられるか。ドンキみたいに賑やかな売り場にして、購買意欲をそそる作戦?広告収入に頼るスーパーは、商品力が弱いケースが多いけど大丈夫?


--------------------------------------------------------

実際、2025年度の決算を見ると、その「明暗」がはっきり数字に表れている。

ファミリーマートとローソンが『過去最高益』を叩き出す一方で、絶対王者セブンイレブンの国内事業はまさかの「減益」に沈んだ。

近未来のシェア争いの鍵を握るのは、「その店に行く理由」をどれだけアピールできるか、という一点に尽きると思う。

次にあなたがコンビニに入った時、そこに見えるのは単なる「陳列棚」ではなく、各社の生き残りをかけた「知恵の結晶」である。

☝️しかし(スーパーもそうだが)、店が思うほど、お客さんはそんなことは気にせず、無意識に店を選んでいるのが現実だ。

ゆえに「イメージ」は、企業の“通信簿”とも言える。顧客の信頼を裏切ることなく、コツコツ積み重ねることで出来上がる。

さあ3社の社長さんの顔を見て、あなたはどのコンビニに行きたいですか?

せっかくの「戦略」が、企業からお客様への「片思い」になりませんように。

 

小林久氏「こうして店は潰れた」教訓
 

吉本新喜劇アキさんの「いいよぉ~」

(休日ネタ)
👤私のプロフィールを見ていただけば分かると思いますが、以前、人生の中でとても辛い時期がありました。

大手スーパーの進出で、100年以上続いた家業が崩れていく毎日、そして力尽きて全てを失ってからの日々。食欲はなくなり、夜も眠れない。酒で忘れようにも“下戸”の家系ゆえ、それもできません。

YouTubeで、「元気が出る名言」「気持ちを鎮める音楽」なんか聴いても、返ってイライラするばかり。


☝️そんな私を救ってくれたのは、テレビ神奈川で放送していた「吉本新喜劇」でした。

関西では有名な新喜劇も、関東での知名度はまだ低いです。

それでも「商人のせがれ」でお笑い好きの私は、このあまりにシンプルでお約束満載の芝居に見入ってしまいました。

そして、知らぬ間に眠り込んで朝を迎えることができたおかげで、“その前後”にもお薬のお世話にはなることはありませんでした。



中でもいちばんのお気に入りは、「水玉れっぷう隊」のアキさんのコントでした。

相手を責めるだけ責めておいて、相手が「すいませ~ん!」と謝った途端、「いいよぉ〜」と許してしまいます。「謝ったんだからいいよぉ~」と周りをコケさせる。その繰り返し。

その頃の私は、一番口にしていた言葉が「すいません」「ごめんなさい」「申し訳ありません」など、口から出るほとんど“謝罪”の言葉でした。(自業自得なのでそれは仕方ありません) でも、テレビの中の「アキさん」は、「いいよぉ〜」と許してくれました(笑)

私も時が経ち、皆さんに許してもらって今があります。


車のナンバー114と「笑う門には福来る」のお守り

私の車のナンバーは「114」です。 
そう、アキさんの「いいよぉ〜」から取った番号です。


私が、人前で話すときの決まり文句、
「いや〜会社が潰れて、車がポルシェからポルテになっちゃいました」(大してウケませんが)

去年、大阪で講演の仕事があり、「復活したら絶対に行くぞ!」と決めていた「なんばグランド花月」に初めて行きました。そして、最前列でホンモノの「吉本新喜劇」を観ることができました。

以前は黄色いスーツだったアキさんは、今は「のびのびスパッツ」をはいて、テレビで見たように「いいよぉ〜」を連発してくれました。

👤私は「あなたのおかけで今もこうして生きています。

やっとお礼を言いに来れました」とそっと手を合わせました🙏🏻

『笑う門には福来る』 
私が会う人にお配りするシールには、そんなストーリーがあるんです。

興味のない方には、意味のわからない投稿でしたね。
すいませんでした(^^;

#ちくびトリルすな

 

講演講師が「スーパーやまと」新聞記事を揭示
 

セブンイレブン店舗と看板、コンビニエンスストア
 

 

 


『ライバルの好調を横目にセブンが一人負け?』
こんな記事を見つけた。

コンビニといえば、「セブン・ファミマ・ローソン」の3強がそのシェアを独占している。

しかし、2025年度の決算で、勢力図に異変が起き始め、ファミマとローソンが「過去最高益」を達成した一方で、王者セブンは国内事業で減益に沈んだ。

セブンは客数減を食い止めるために、低価格路線の「うれしい値」を展開したり、前年比16.6%増となる443億円もの巨額広告費を投入。

しかし、日販は1.0%の“微増”にとどまり、客数は0.9%のマイナスを記録した。

「コストをかけて宣伝したのに客が減り、「値上がり」のおかげで売り上げはキープと言ったら失礼か…。

対照的に、
・「ファミマ」は日商が54カ月連続で前年超え

・「ローソン」は利益が3年連続で過去最高を更新


王者セブンが「巨額投資の空振り」に苦しむ中、コンビニ界の収益構造が大きな転換期を迎えているのかもしれない。


👤どうしちゃったの?セブン

個人的にも最近のセブンイレブンは迷走している感が否めない。

弁当や惣菜、飲料の「上げ底疑惑」やサンドイッチの「見えるところだけ具」問題、海苔をデザインした「フェイクパッケージ」など、炎上の後遺症から、顧客が離れてしまったのか?

ライバル店のCMでの大谷翔平起用や、徹底した「増量キャンペーン」に押されてしまったのか…。いかにせん、かつての「王者セブン」の勢いが(少なくとも私には)感じられない。


--------------------------------------------------------

大学時代、めったに「優」を出さない教授の試験で、「コンビニの未来について書け」との問題が出た。

私はスーパーのせがれだったので、
・24時間営業なんて働く人のことを考えてない

・夜中に買いに来る客など、普通の人間ではない

・「セブンイレブン、いい気分?」オーナーの身になってみろ

・絶対長くは続かない。そんなのアメリカの話だ!


セブンイレブンに自分の家のスーパーの売り上げが奪われたことが悔しくて、解答用紙に「恨み節」を書いた私。めでたく300人中5人という「優」をゲットしたことを思い出した。

「コンビニエンスストア」は、今や日本の“なくてらならない”ライフラインにまでなり、私の回答が間違っていたことが証明された(笑)

あれから40年…
今や「王者セブン」の復活を心より望んでいる。

 

地域スーパー「やまと」の教訓。潰れた理由。
 

GW混雑とイライラの境界線

GWは道路も渋滞し、どこの観光地・ショッピングモールも混雑しています。「われ先に」と思いつつ、遊園地の「ファストパス」のように“時間をお金で買う”ことができない場面の方が多いのが現実です。

そこで、「人間はどれだけ待つとイライラするか?」を心理学的な裏付けとともに考察してみます。

1. レストランの行列(限界:45分)

シカゴ大学の研究では、人は「待つ時間」が長いほど、「きっと美味いはずだ!」と満足度を無理に高めようとする心理(正当化)が働きます。

しかし、空腹が最高の調味料なのは45分まで。それを超えると血糖値の低下と共に「怒り」が味覚を追い越してしまいます。

2. スーパーのレジ待ち(限界:5分)

「こっちの列の方が早い!」と勝負したのに、前の人がクーポンを探し始めた瞬間に殺意が湧きます(笑)。待てばからなず自分の番が来る、という暗黙の契約の中、日本のお客さんは大人しく待ちます。

3. 待ち合わせの遅れ(限界:15分)

友人との約束なら、許容範囲は15分。これは「クオーターアワー」と呼ばれ、社会的なマナーのリミットです。20分を超えると、相手は「何かあったのかも」という心配を通り越し、恋も友情も冷めていきます。

4. 病院の待合室(限界:30分)

「予約したのに待たされる」という矛盾。心理学的には「理由のない待ち時間」にイライラします。

30分を超えると、健康になりに来たはずが、ストレスで新たな持病が増えそうな気がしてくるから不思議です(笑)

5. Webサイトの読み込み(限界:3秒)

現代で最も短い限界値です。Googleの調査によれば、読み込みに3秒以上かかると、53%のユーザーが離脱するそうです。私など“一瞬”で変わらないとイライラしますw

6. エレベーターのボタン(限界:20秒)

ボタンを押してから到着まで、人は20秒を過ぎるとソワソワするそうです。それより自分の目的外のフロアにいちいち止まる方がイライラしませんか?

7. 電車の遅延(限界:10分)

正確な時刻に電車が来るのが当たり前の日本で、10分遅れたら時間です。そこで駅員さんは「隣の駅を出ています」とアナウンスしてパニックを防ぎます。

8. 人気アトラクション(限界:120分)

ディズニーランド等の調査によれば、人は「動いている列」には我慢できるそうです。120分待ちでも、列が少しずつ進み、視覚的な演出があれば耐えられます。推しのライブグッズ売り場の列にも、同じことが言えますね。

9. 信号待ち(限界:60秒)

歩行者が赤信号でイライラし始めるのは、平均して60秒後です。これを超えると、周囲を確認して「渡ってしまおうか」という誘惑に駆られやすくなります。街の平和は、この「1分タイマー」に守られています。

10. 返信を待つ時間(限界:24時間)

メールやLINEの返信。仕事であれば「24時間以内」が境界線です。それを過ぎると「既読スルー」という名の意思が返信に変わります(怖)

--------------------------------------------------------

☝️ 結局のところ、「待つ」ことを「時間の損失」と捉えるか、「修行の場」と諦めるか…?

「待てば海路の日和あり」
行列の先には、ご馳走が待っていたり、災いや事故を先送りする「幸運」が待っているかもしれませんよ。


#わたし待〜つわ

 

小林久氏「こうして店は潰れた」やまと教訓
 

ラ・ムー県内初出店 食品スーパーの安さ

時空を超えた安さ「ラ・ムー」が首都圏に初出店!』こんな触れ込みで、甲府に進出してから早1カ月が経った。

山梨が“首都圏”かどうかはさておき、岡山発祥の「ラ・ムー」が、「飛び地」である山梨に開店したのは、親会社の「大黒天物産」がお隣り長野県のディスカウントストアを買収し、そこに運営を任せることで実現した。

よって長野と山梨のラ・ムー同士は、商品を共有+融通していて、甲府店の開店当初は「長野県の店舗の商品が減った」とも言われている。

さて、「春休み〜年度替わり〜GW」という、スーパー開店の“黄金パターン”でロケットスタートした「ラ・ムー甲府店」開店前日には、そこから車で10分程度の通り沿いに、最先端のAI大型ディスカウントストア「トライアル」も開店して、現在でも大繁盛だ。

今、山梨県の中心部(地元では盆地の中という)の物価は、日本で一番安いのでは?と言えるかもしれない。

ラ・ムーも開店直後の大渋滞は解消されたものの、100円のタコ焼きやソフトクリームには行列ができ、連日売り切れが続いている。

ラ・ムーの198円弁当 photographed

👤私も試しに行ってみた。

「安かろう悪かろう」「198円の弁当なんか怪しくて食えない」「ラ・ムーで買うのは底辺」

ネットではこんな感じの投稿が多い。

それに対し、安い商品の画像とともに「こんなに買っても1,500円!」と変なマウントで対抗する。

行きたくない人はいかなきゃいいだけの話だ。「新しい物好きで、すぐそのあと貶(けな)す」県民性は令和の時代も健在である。

いずれ「賛否両論」でバズることも、最近の流通・小売店の作戦とも言える。「トライアル」に比べて「ラ・ムー」はアンチも多い。しかし毎日駐車場は“満タン”である。

 

ラ・ムーの100円たこ焼き

☝️私が思うに、198円の弁当や100円のパスタや焼きそば、4枚100円のコロッケ、具が溢れている菓子パン、安いおにぎり、コストコを意識した大袋の「パン」は本当によく売れている。

これらの商品の人気は高く、値段だけなら太刀打ちできるスーパーはまず無い。

ラ・ムーはこれで集客して、本来「問屋」である自分たちが得意な一般食品(乾物・菓子)や、PB商品(豆腐や麺などの日配品)で利益を上げるビジネスモデルである。

ディスカウントストアを敬遠する客は、生鮮品のレベルが低いことを挙げることが多いが、ラ・ムーも「平均点」といったところだろう。

それをカバーする「価格」でもあるため、育ち盛りの子供がいる家庭や、年金世代にはありがたいと思う。

--------------------------------------------------------

【ラ・ムー甲府店、年中無休、24時間営業】
 

安い惣菜やパン、17円の麺や安い日配品はよく売れているが、その他の乾物や菓子、ドリンクはあまり売れていないと推察する。

安いものばかり売れて、それ以外は近所のディスカウントドラッグストア(コスモスなど)で買い分けられている感じだ。これが加速すると店が荒れてくる。

甲府の店は、お隣り長野県の「ラ・ムー諏訪店」と比べて、定番商品の乱れがなく、客がそこにいないことが気になった。

きっと思ったほど売れていないのだと思う。これだと2店舗目の出店は迷うことになる。


👤「山梨の客は安いもの“だけ”しか買わない」


おそらくGWが明けたあと、テコ入れがあるはずだ。
それでも、この「ラ・ムー」に20〜30億円のシェアを奪われる地元スーパーは、死活問題である。

☝️地元テレビ局のニュースでこのことが報道されていたので、自分なりに解説してみました。

 

 

元スーパーやまと社長が語る潰れた理由
 

手作り弁当とコンビニ弁当のコスパ比較
 

 

 

☝️ニチレイの調査で、いわゆる“手作り弁当”にかかるコストが『1食平均252.8円』という結果が出た。

 

手作り弁当の平均経費と地域別比較
 

この金額は、一般的な小中学校の「給食」と同じである。


大量一括仕入れをして、栄養士が計算し尽くしてようやく実現できる「公的なセーフティネット」の予算。それを個々の家庭で再現しているのである。本当に努力の賜物ともいえる。

コンビニへ行けば500円、700円という数字が並ぶ物価高。
頼みのディスカウントストアの弁当も、一つでは足りない殿方も多いはずだ。

この価格(252円)に抑えるのはもはや「節約」の域を超え、一種の「執念」でもある。

(勝手な想像をすれば)誰しも栄養のバランスを考えた「手作り弁当」が理想とは思うが、それぞれの事情で「コンビニ弁当」や「飲食店のランチ」へ駆け込むのが現実である。

--------------------------------------------------------
 
現在、食品メーカー各社の経営はある意味暗雲が立ち込めている状態である。売り上げこそ伸びているが利益はボロボロ、いわゆる「増収減益」の喜べない現状…。


原材料費やエネルギーコストの上昇を販売価格に転嫁しきれず、限界まで身を削っている。おそらく今後も弁当材料の「冷凍食品」や「ハム・ウインナー」は値上げは避けられないと予想する。
 
よく「消費税を下げれば……」という声を聞くが、今のコスト上昇スピードでは数パーセントの減税など“焼け石に水”になるかもしれない。

このままでは、かつては当たり前だった「栄養のバランス」などは理想論になり、安価な炭水化物で腹を満たすことが最優先となる人が増えていく…。「食の二極化」大丈夫か?日本。

手作り弁当の252.8円の陰には、スーパーの特売に目を配り、眠い目をこすって包丁を握る「誰かの献身」のおかげで成り立っている。

コスト計算だけでは弾き出せないその「手間」を毎日提供してくれるパートナーや家族への感謝は、この殺伐とした時代において、何物にも代えがたい財産と言えるだろう。
 
👥「たまにはコンビニ弁当でいいよ!」と言う優しさと、

👤「明日もお弁当を作るよ!」という覚悟。


フタを開けた瞬間に広がる弁当の「景色」を守ることは、今や立派な“庶民の戦い”なのである。

 

 

小林久氏、スーパーやまと店閉店の教訓
 

激安スーパーは「安物買いの銭失い」か?

👤チラシ片手に隣町の「激安スーパー」まで、電車やバス(自家用車)に乗って特売品を買いに行く

👤今日は毎月恒例の『ポイント◯倍デー』、単価の高いお酒や調味料、お米や家庭雑貨はこの日に買うのよ!

👥友達と一緒に「コストコ」に行くわ!年会費もそこそこ高いんだけど、元を取るために沢山買っちゃう。みんなで分ければ割安になるし〜

👤『業務スーパー』って、名前の通り商売で使う人用のお店だからなんでも安くて助かるわ!冷凍食品や輸入品、箱売りも多いけどプロ用だから信頼できる

👤街で有名な激安スーパー、とにかく安い。お弁当なんか198円、目玉商品も全部100円以下よ!



☝️私はスーパーの経営者だった。

(口は悪いが)安物ばかり追いかける『バーゲンハンター』を長年見てきた。

当然ながら、「激安スーパー」と言っても何でも安い訳ではない。

日替わりの目玉商品や、地域の市場から破格で仕入れた野菜や魚を目立つ場所で陳列して、安さを演出しているに過ぎない。

「ドン・キホーテ」の陳列など分かりやすいと思う。

大きな宣伝POPに大量陳列、2個買えばさらにお得!

たまに「コストコ」なんか行ったら、気分が高揚して不要なものまで買ってしまう。

一個当たりの単価は確かに安いが、冷凍保存した肉を食べ切るには相当時間を要する。

そして要らないものまで買った自分に後悔する…。

「ポイントカード」をせっせと貯めるのも買い物の楽しみではある。

しかしその「お駄賃」は全て商品価格に含まれている。

ゆえに最近流行りのディスカウント店は価格を下げるためにポイントも付けないし、クレジットカードも使えない。おまけに手数料を削減するために「現金払い」が基本だ。

だから「あの店は安いけどクレジットカードが使えないから行かない!」ではなく、

鼻からそんな客は店のターゲットではないのだ。

【安物買いの銭失い】

あなたは既に知っている。安い店も何でもかんでも安くないこと、そして安いモノには“それなりの理由”があることを。

店側の「エンタメ要素」に釣られて、必要のない商品まで(無意識に)買わされてしまうことこそ、「銭失い」の原因である。

👤あなたが買い物カゴに入れたその商品、本当に今日必要ですか?

店側はお客さんをその気にさせるのが、本当に上手だ。

GWは年に何度もない、絶好の「稼ぎどき」なのである。

#損して得取れ

 

講演講師・元スーパー経営者、店舗を潰した教訓
 

食品消費税ゼロでも価格は変わらない

なにやら「食料品の消費税ゼロ%」実施の雲行きが怪しくなってきた。

「レジの改修に半年〜1年掛かる」なんていう“機械的”なハードルはさておき、元スーパー社長の私が「現場で絶対に困るだろうなぁ」と思うこと…それは『減税後の値付け』の問題である。

題して、
【トライアル vs コスモスドラッグ】値付けはどうなる?

--------------------------------------------------------

私の住む山梨にも、九州発祥の両店がある。

買い物中に私がいつも「余計なお世話」で考えてしまうこと……。

☝️ここに、レジで「198円」のカップ麺があるとしよう。

①トライアル(税抜き表示):棚札は「183円(税別)」。レジで198円になる。

②コスモス(税込み表示):棚札は「198円(税込)」。レジでも198円。


さて、ここで食料品の消費税がゼロになったら、お店の値段はどうなるか?

👥「やったー! 198円のカップ麺が、183円で買えるぞ」

私を含め、多くの皆さんはそう期待するだろう。

ところが、現実はそう甘くないのである。

結論から言うと、消費税がゼロになっても、店頭価格がそのまま8%分下がることはまずありえない。

実は、コスモスドラッグのような「税込み価格表示」の店が一番悩むはずだ。

本来なら「198円」を「183円」に下げるべきだが、商売において「183円」という数字は、極めて“字ヅラ”が悪い。

お客さんも、チラシに「183円」と書いてあったら、なんとなく中途半端に感じないだろうか? おそらく、お店はこう考える。「188円でいいじゃん!」

 

こうして、本来下がるはずだった数円分が、いつのまにか「お店の運営コスト(電気代や人件費)」に消えていく…。

--------------------------------------------------------

一方、すでに「税抜き表示」のトライアルはどうなるか?

もともと値札が「(本体価格)183円」なのだから、消費税がなくなれば、そのまま183円で売ればいい。

👤ん…?そうはいかない。

実はトライアルは昨年、「税込み価格」をそのまま「税抜き価格」にしてしまったのだ。(実質8%の値上げだとお客さんからクレーム)

消費税ゼロになったら“飲んだり吐いたり”と混乱は必至である。店にしても「せっかく値上げしたのに…」となる。

☝️さらに、恐ろしいのはお店だけではない。
「消費税がゼロになる」と決まった瞬間、食品メーカーはこう考える。

「消費税がなくなる分、お客さんの負担は減るはず。今のうちに、原料高でずっと我慢していた分の値上げ(数円分)をさせてもらおう」

こうなれば、お店に届く時にはすでに値上がりしていて、消費税が消えたメリットは、ほとんど打ち消されてしまう。

👤ちなみに私なら…
198円(税込)の商品なら、まずは188円程度に値下げして「安くなった感」を出しつつ、こっそり利益を確保してお茶を濁すだろう。


そして将来、また消費税を戻す時には、198円ではなく、シレっと218円で売る。

こんな姑息なことを考えるのは、私だけであって欲しいと願うばかりだが。

 

 

小林久氏が「スーパーやまと」の教訓を語る