格差と戦争にNO! -226ページ目

1月20日 働く女性の全国センター発足イベント


1月20日働く女性の全国センター発足イベント
 愛も仕事も生きがいも

1月20日、「働く女性の全国センター発足イベント 愛も仕事も生きがいも」が東京・水道橋で開かれ、190人が参加した。

現在、女性の過半数が非正規雇用を強いられ、格差社会のしわ寄せを受けている。これに対して、これまで労働運動・人権活動など携わってきた女性たちが個人で参加し、働く女性の権利獲得、法整備、調査研究、裁判支援、情報提供活動など女性たちのネットワーク活動を行う団体として、働く女性の全国センター(ACW2)は発足した。
会費1000円で女性たちの参加を呼びかけている。

 発足イベントでは、代表に就任する伊藤みどりさん (女性ユニオン東京)は、パワーポイントで全国センター発足にいたる経過を報告。組織のイメージとして、中央集権ではない「ひまわり型」の結集を呼びかけた。
そして、全国津々浦々に働く女性のセンターを作り、3年間で1万人の会員実現を目標に掲げた。

 センターの運営委員メンバーが紹介されたあと、ゲストスピーカーの田中美津さん(鍼灸師)から「最近、格差社会が問題になっている。これは若者が格差の犠牲になってきたから。
だが、女性は昔から格差社会の犠牲になってきた。
 ヨーロッパなどの運動を見ると人と人とのつながりがまだ残っている。日本は一人ひとりがバラバラで人の痛みを感じられなくなり、孤立無援。既成組合は非正規労働に無関心。
 今日、ここに小さな光がともった。
 男は会社と結婚したような状況だが、女の体も働きすぎでおかしくなってきた。体を悪くしたら、ノーも言えなくなる」
 最後に、センターの出発を祝う替え歌を歌った。

 音楽ユニット「杉本緑地公園」の演奏の後、3分間リレートーク「あきらめない仲間たち」。
 全国各地の女性が、男女賃金差別やセクハラ、不当解雇などの実態とそれとのたたかいの現状を次々とアピールした。
 女性という理由だけで、退職するまで昇進差別・賃金差別を受け、提訴した女性は「当たり前のことを当たり前に求める」と発言。

 ゲストトークとして韓国、アメリカ、中島通子弁護士などから発言。
 韓国女性運動のマリア・リーさんは「東アジアの働く女性の展望―韓国&日本」と題して、韓国の女性運動・女性労働者運動の歩みと現状を語った。
「韓国、中国、日本が置かれている状態は似ている。女性もいやな時はノーと言わなければならない。
 QC、ジャストインシステムなど日本の経営方式は、直ぐアジアに輸出される。企業がいくら儲かっても、女性の99%は被害を受けている。全世界で豊かな層の5%だけだ。
 力をつけたセンターにしてほしい。私はACW2の皆さんと共に歩む」 

 最後に「労働契約法制への反対声明」と「女性たちへのメッセージ」が読み上げられた。
        (1月20日)



大阪市による長居公園テント村強制撤去に抗議を!

 昨年十二月二十七日、大阪市は長居公園のテント村に対し、強制撤去の行政代執行の手続きに入ると発表した。昨年一月三十日の大阪城公園・靭公園ではガードマン・市職員六百名と大量の警察官を動員し、全国各地からの抗議の声にもかかわらず行政代執行が強行されたが、今年もまた同じことがくり返されようとしている。


 一月五日は弁明機会付与の通知がなされ、四人の当事者が弁明書を提出した。そこには自分たちが人間として生き、生活するためにテントが必要なこと、また自分たちのことだけでなく、テントのある人にはシェルターを強制し、テントがない人は頼んでもシェルターに入れてくれないといった行政の不当性もつづられている。大阪市は当事者の切実な思いと不当性への指摘などがたくさんつづられたそれを「不当占拠を正当化するものではない」として、十五日除却命令書を交付した。期限の二十一日には毎年テント村でおこなわれている市民を交えての「大輪まつり(夏祭り)」の「冬の陣」バージョンが行われ、十数組のライブ・パフォーマンスや昨年末の大晦日もちつきでも披露されたテント村当事者と若者との共同の芝居などが催された。この日は、強制排除に反対し行政に話し合いと代替地を求めるという訴えがあらためて多くの人々が集う中でなされた。


 大阪市は、今回の代執行の理由のひとつを工事のためとしているが、今年予定されている世界陸上もその理由となっているであろうと思われる。弁明書でも、「過去に遡りオリンピック誘致、ワールドカップ前夜と、長居公園のホームレスが暮らすテントが撤去される段には、必ず説明会がなされてきました。その都度、話し合いでもって互いに譲歩し頼まれごとは引き受けてきたものです。」とある。当事者は話し合いでの解決を求めているのである。


 また、大阪市は「市民からの苦情」をもうひとつの理由に挙げているが、情報公開でわかった「撤去を望む住民の声」で文書でそこに寄せられているのは六件にすぎなった。これに対して、現在三千筆を越える代執行反対署名があり、日によっては二時間足らずで二百筆もの署名が長居公園内で市民からなされている。大阪市のいう「市民の苦情」というものがいかにも根拠が薄い。にもかかわらず、リアリティがありそうに聞こえるという野宿者に対する差別・偏見の蔓延の恐ろしさを感じる。野宿者は怖い、教育上問題などといった物言いが、実のところは若者による襲撃を助長させていることをもっと私たちは知らないといけない。


 現在テント村には七人の当事者が暮らしているが、十月以降これまでに十人の当事者が生活保護の申請をするなどしてテント村を離れた。行政は「説得に応じて自主退去した」というが、強制排除をちらつかせての、説得というより脅迫に近い強いられた選択だった。テント村を離れた今もたびたびテント村に顔出したり、連絡を取ったりして、大阪市に対する怒りの気持ちを共有しているという。


 テント村の当事者たちは自分たちの思いをこめた芝居を、強制排除にきたガードマン・市職員の前でやりたいと思っているという。どこまで成功するか・何が成功なのかはわからないが、当事者の培ってきた仲間との支えあいや若者や地域の人々とのつながりの中で代執行当日の抗議の意志表示は貫徹されるだろう。


 署名はぎりぎりまで募り続けます。以下の釜ヶ崎パトロールの会のページからダウンロードすることもできますし、連絡いただけたら郵送いたします。


http://kamapat.seesaa.net/article/29791212.html


 また、釜パトのブログには長居の仲間が大阪市に提出した「弁明書」や、「抗議文」もアップしています。「立ち退くことができない理由」を当事者の自筆で、あるいは聞き取りを通じて伝えています。ぜひごらんになってください。


要請

 みなさまにはそれぞれのスタンスから、大阪市に抗議を寄せていただくことをお願いします。また、九月二十七日にでっち上げの事前弾圧により逮捕されたうちの四人の仲間はいまだ大阪拘置所の中におり、保釈の目処も立っていない状況です。(略)


大阪市経営企画室              

06-6208-9720


大阪市ゆとりとみどり振興局        

06-6615-0614 FAX:06-6615-0659


大阪市市民局市民部 広聴相談課    

06-6208-7333 FAX:06-6206-9999


大阪府警察本部                

06-6943-1234


 よろしくお願いします。
 また、代執行当日には長居公園現地での抗議に駆けつけてください。最寄り駅は地下鉄御堂筋線「長居」3番出口、JR阪和線「長居」です。


 長居公園仲間の会では、これまでの取り組みの中で積み上げてきたたくさんの多様な人々とのつながりを、抗議行動にも生かしていきたいと考えています。うた、芝居、絵を描く、詩を読む、などなど、多様で多彩な活き活きとした表現で、強制排除への抗議を展開できたらと考えています。


 おれたちはゴミじゃない!ガードマンや市職員の前で、人間としての表現をしていきたいと思います。


長居公園仲間の会

07年のたたかいへ 三里塚で反対同盟が旗開き

07年のたたかいへ
三里塚で反対同盟が旗開き


1月14日、2007年三里塚反対同盟旗開きが横堀農業研修センターで開かれた。


昨年9月、国交省・空港会社は暫定滑走路の北側延伸を開始。新誘導路建設のために東峰部落の入会地である「東峰の森」の破壊をもくろんでいる。

昨年9月、部落は「東峰の森」伐採禁止の仮処分の裁判を提訴。千葉地裁も即日棄却することはできず、3回の審尋が昨年開かれた。
東峰部落は森の入会権が部落の総有であることを立証。伐採禁止の仮処分決定を求めている。

旗開きでは今年の闘いへ向けて、現地からの発言が行われた。


柳川秀夫さん(反対同盟世話人)は「時代を経て反対同盟も今日のような状況だが、空港問題の課題は依然としてある。そういう意味では人数の多少は関係ない。問題がある以上、運動していくのが反対同盟の仕事。百年の計で考えていかなければならない。
ここに集まった皆さんには、それぞれの立場・考えからの三里塚がある。昔のように同盟が指示する時代ではない。共にそれぞれの立場から共通した課題に向けて、共同して力を合わせていきたいと考えている。そういう意味で三里塚は拠点。今後もがんばっていきましょう」


加瀬勉さんは「昨年、『美しい国』を言う安倍政権が発足し、共生委員会(歴史伝承委員会)の『成田闘争企画展』が開かれ、昔の反対運動メンバーが『農民も反省しろ』と主張していた。私たちは三里塚40年たすきわたし集会を開いた。
空港問題の責任は農民ではなく、権力にある。権力史観に対抗するためにも、人民の新しい歴史観をたてなければならない。
これまで三里塚闘争に全国何十万人が参加した。参加した人たちは、自分にとっての三里塚の歴史をテープに吹き込んで送ってほしい。何万巻になっても整理・保存する」


東峰の石井紀子さんは「裁判で東峰部落はまとまって東峰の森の入会権が部落の総有であることを主張している。
空港公団と同盟一丸で闘っていたときは楽だった。闘争が終わってしまった人と終わりたくない人がどう共存できるのか。人間関係にひびが入って、とても苦しい。今までにないきつい戦いになるが、私は負けないつもり。皆さんに協力を求めるときはよろしくお願いします」と述べた。




昨年の三里塚40年たすきわたし集会の成果を踏まえ、今年も運動を展開していく。