教基法改悪・防衛省法の制定を糾弾する
教基法改悪・防衛省法の制定を糾弾する
明文改憲掲げ戦争国家進める安倍政権に対決を
12月15日、安倍政権は臨時国会で教育基本法改悪案と防衛省法案の制定を強行した。「戦後レジームからの脱却」(=戦前・戦中への回帰)を掲げる安倍政権にとっての具体的な一歩となった。
日米関係を「血の同盟」と呼ぶ安倍は、集団的自衛権「解禁」によって自衛隊が米軍と軍事情報を共有し共にミサイル攻撃するという戦争国家体制の完成をめざしている。安倍は「任期中に憲法改正を目指したい」と明文改憲を明確に打ち出した。
改悪教基法は愛国心と公(=国家)重視の教育を定めている。教基法改悪によって、いじめ問題や未履修問題などが解決しないことが伊吹文科相も認めている。
安倍は、自らの右翼=愛国イデオロギーを子どもに強制することのほうがいじめ問題よりも重要だと考えていることを自らの行動で示したのだ。
改悪に続いて、「教育振興基本計画」策定、30以上の教育関係法の改悪、学習指導要領改定が行われ、さらに「教育再生会議」が1月中に第一次報告を出す。改悪を先取りして行われてきた愛国心教育を強化し、学校間格差の拡大による教育格差の固定化を進めようとするものになるだろう。
防衛庁の省化で海外派兵が自衛隊の本来任務と位置づけられた。「自国を守る」(専守防衛)という建前が取り払われた。自衛隊国軍化が一層進む。防衛相は首相を通さずに、閣議開催や予算の要求ができるようになった。「シビリアンコントロールのハードルを下げた」とマスコミからも指摘されている。
愛国と格差の政治を進める安倍政権は、07年通常国会に教育関係法の改悪、米軍再編関連法案、共謀罪法案、改憲手続き法案、海外派兵恒久法案、労働法制改悪案、宇宙基本法などの上程を計画している。
改悪前から改悪教基法状況に置かれ「君が代」不起立で処分された東京の教育労働者たちは、不当処分取り消しを求め年明けにも提訴するなど、愛国と格差の政治を進める安倍政権への反撃は様々な運動で始まっている。
安倍政権批判について詳しくは新聞グローカル
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mmr/glocal/
三里塚40年の“たすきわたし” 12月3日 三里塚闘争40年で集会
三里塚40年の“たすきわたし”
空港建設に反対しこの大地に生きてきた!
12月3日 三里塚闘争40年で集会
12月3日、「空港建設に反対し、この大地に生きてきた!三里塚40年の“たすきわたし”12.3集会」が東京・文京区民センターで行われた。
政府の一方的な閣議決定から三里塚闘争が開始されてから40年。三里塚では、今も北伸工事という理不尽な空港拡張が進められている。日本社会で格差がますます拡大する中、国家の無法に抗した三里塚闘争は現代的な意味を持っている。
集会には、三里塚の農民、60年代からの支援者、初めて参加した若い人、韓国の活動家など200人が参加した。会場では、三里塚のパネル展示なども行われた。
第一部として「抵抗の大地」(71年の記録)「どっこい闘魂ここにあり」(89年)「この大地に生きている 東峰地区の人々」(03年)という三里塚の映像三本と静岡空港反対の映像が上映された。
第二部は、大野和興さん(農業ジャーナリスト)の司会で、7人のパネリストでシンポジウムが行われた。大野さんは、「40年を機に三里塚に関わってきた人の記憶を創り出し、次の世代に引き渡していく。この集会がその半歩になればいい」
三里塚農民の柳川秀夫さん(反対同盟世話人)は「地球規模に経済がグローバル化している。地域では空港拡張賛成が多数。反対の考えに筋が通っていても『いつまでも反対しているやつらはおかしい』とさせられる。
環境意識は拡大しているが、開発についての考えは変わらない。だから、新しいものさしを考えなければならない。もうひとつの社会のあり方を存在させないとダメ。『空港は大きくならなくていい』『空港はいらない』が皆に理解されないと空港はとまらない。そういう社会を作っていかないと、私たちは生き延びていくことはできない。
私が生きているうちに空港問題が解決することはないのかもしれない。だが、三里塚の空港問題に終わる問題ではない。たえず、開発問題が起きて反対運動が起きて、人々が無念の涙を流す。この社会のあり方を変えなければならない。もう一つの新しい社会が見えるものを創っていく」
平野靖識さん(東峰地区・らっきょう工場)は69年から支援として関わってきた三里塚での運動と生産活動について話した。
菅野芳秀さん(山形・百姓)は、学生時代に三里塚で逮捕されたこと。現在、社会的に高い評価を受けているレインボープラン=循環型地域社会つくりは、三里塚に触発されたことを報告。
松尾康範さん(アジア農民交流センター、JVC)は、タイでの開発協力の経験から三里塚を発見した。空港から目と鼻の距離にある反対派の土地に今も建つ木の根ペンションで交流した外国の農民から『ここはピラミッド・万里の長城にも匹敵する場所だ』といわれた。
中川憲一さん(元管制塔被告)は獄中ノートを持参。78年3・26管制塔占拠闘争の被告で、82年4月に権力による長期勾留による拘禁性ノイローゼのため「自死」させられた「原同志死亡」直後の日記を読み上げた。
鎌田慧さん(ジャーナリスト)は「三里塚闘争の意義は国家権力と農民が対等だと認めさせたこと。三里塚闘争の功績は国家と資本の関係のグロテスクさを見せたこと。三里塚では人が住んでいるところに空港が攻めてきた」
会場からの発言で、北海道から駆けつけた哲学者の花崎皐平さんは田中正造の思想を紹介。
「三里塚を民衆の思想として受け止め継承するのが大事。思想になったものは滅びない。何度でもリニュアールされる」
これらの発言を受けて活発な質疑応答が行われた。
中国の留学生が「小川プロの映画をきっかけに三里塚について学んだ。農村問題が起きている中国にとって三里塚の闘いから啓発されることは多い」
大野さんが会場の20代の人に、たすきを受けるかどうか発言を求めた。発言した20代の人たちは「労働組合の先輩が三里塚の話をしているので興味があってきた。国家が強制でやってくることに対しては抵抗しなければならないと思った。共にたすきを引き受けたい」。「今度大学院に進むが、皆さんの話を受けて、三里塚や市民運動の話を自分の行動としてやっていければと思う。たすきを渡されたと感じている」と発言。
「三里塚闘争の遅れてきた世代」として発言した相川陽一さんは「夏は合宿所の子ども共和国、現闘が監視員の木の根プールで泳ぎ、運動のコミュニティで育ててもらった。今の三里塚は有機農法に惹かれる若い世代の農業への入り口になっている」
三里塚・東峰部落の石井紀子さんは、「東峰部落では一丸となって、北伸工事による新誘導路建設から東峰の森を守るために、仮処分申請・裁判の道を進めている。
現在、飛行コースの真下に島村さん、小泉さん、らっきょう工場、少し離れてワンパック出荷場がある。出荷場は三十年以上拠点としてあり続けて、どういうかたちであれ、拠点の意味を果たし続けていきたい。
いま三里塚には農業をやりたい若い人がどんどん集まってくる。すばらしいことだが、この環境でいいのだろうか。滑走路北伸で2500m化され、ジャンボ機が降りてきたら、正常な営農活動ができるのか。
部落が空港会社と緊張している中で拠点の出荷場は守っていかないといけない。一人でも拠点としても出荷場を守りたい。どんな状況でも東峰で生き、営農していきたい」
最後に静岡空港の特別報告が行われた。
三里塚闘争40年の意義と今後の課題を示した集会だった。
三里塚では、07年三里塚の旗開きが07年1月14日(日)正午、横堀農業研修センターで開かれる。
07年統一地方選へ なくそう!議員特権キャンペーン 市民派議員スタート集会
07年統一地方選へ
なくそう!議員特権キャンペーン
市民派議員スタート集会
11月23日、なくそう!議員特権 つながろう!みどり・共生・平和の市民派議員 キャンペーン2007 スタート集会が東京・中野ゼロ小ホールで開かれた。
虹と緑の五〇〇人リスト運動、みどりのテーブル、ネットワーク横浜の主催。
07年統一地方選挙へ向けて、全国から議員・立候補予定者、市民、130人が集った。
集会は、福士敬子さん(東京都議)、小林一朗さん(みどりのテーブル)の司会で進められた。
最初に、主催3団体から稲村和美さん(兵庫県議、みどりのテーブル)、松谷清さん(静岡県議、虹と緑)などが挨拶。
二木啓孝さん(「日刊ゲンダイ」編集長)が記念講演。サラリーマンが夕刊紙を買うこずかいも捻出できないほど、格差社会が進め、国民全体のための政治はしていないと安倍政権を批判。そして、「団塊党」を準備している立場から市民派議員にエールを送った。
オーストラリア緑の党のアンニャ・ライトが日本語で歌。自らも5回、各級選挙に立候補しているアンニャさんは、「当選はできなかったが、立候補することで二大政党が私たちの求める政策を実行せざるをえなくさせた。挑戦し続けることが大事」と選挙に挑戦する意義を強調した。
キャンペーン事務局の漢人明子さん(小金井市議)が3ヶ月かけ調査した「議員特権1800自治体調査」の報告。8割近い回収率で、「私たちの力でも1800の地方自治体の全国調査が可能」と意義を強調した。
ワースト議員特権コンテスト応募の具体事例が紹介された。
立川市議会議員の大沢豊さんは「立川市議会の在職25年35年の永年勤続議員表彰では、肖像画と夫婦そろってのフランス料理フルコースがある」と報告。横浜市議会議員の杉山典子さんは、本会議・委員会に出席するたびに1日1万円が支給される費用弁償制度の実態を報告。
最後に、この日参加した50名の議員・立候補予定者が記念撮影を行った。
2月9日に全国から集められた事例からワースト大賞を選ぶ「ワースト議員特権コンテスト」の集会が開かれる。永六輔さんの記念講演、議員特権ワースト大賞の審査結果が発表される。(日本教育会館、18:20~)
目黒区議会の政務調査費問題が表面化し、「議員特権」への社会的な関心が高まっている。キャンペーンの先駆性を来春統一地方選に向けて、市民派が活かしていくことが求められる。
なくそう!議員特権 つながろう!みどり・共生・平和の市民派議員 キャンペーン2007
http://www.no-giintokken2007.net/index.php?r=609874356142c566e3e045582e6e772a