夕立。

昨日の「こにょこにょ」にて、道路も乾いて「乾季モードに突入」と書いた
とたんに、今日はものすごい夕立がふりました。

久しぶりのまとまった雨で、すっかり乾いていた事務所の駐車場スペースは、
再び田んぼ状態に。また、事務所のフェンスの外では、国連の車がぬかるみに
はまって動けなくなっており、PWJの事務所に来て「車を脱出させるのに
PWJの車とウィンチの助けがいるので手伝ってくれないか」と要請がきました。

郊外のフィールドならいざ知らず、うちの事務所の横（Borの町の中心）で
ハマるとは。

ちょうどうちの車は、事務所改修用のコンクリートブロックを大量につんで
いて、ぬかるみにそのまま出すのはリスクが高かったので、
「ブロックを降ろしてからすぐ行く」との返事をしたのですが、一刻も早く
脱出したかったのか、要請しに来た国連の職員2名も一緒になって荷降ろしを
手伝ってくれました。

彼らは、軍人出身で屈強な肉体の持ち主。「これで、面倒な荷降ろしが早く
済みそう。ラッキー！！」と、そのときは思ったのですが．．．。

荷降ろしが終わり、「救助」に出てみると、国連の車はかなり深くハマッテ
おり、うちの車のウィンチで引っ張っても、こっちの車が滑ってしまい、
なかなか出てこず。事務所からスコップなども持ち出し、道路を掘り返し、
滑りにくそうな場所をいくつか試しながら、ウィンチで何度も引っ張って
ようやく深みからは脱出。

でも、まだ自力で動けない状態で、最後は、国連職員の人が集まっていた
野次馬の人達に「100ポンド（五千円ぐらい）出すから、押してくれ！」
と呼びかける始末。

すると、それまで、シケシケで眺めていた人達の目の色が変わり、20人ぐらいで
一斉に車を持ち上げ、あっという間に脱出させてしまいました。
（すごいパワー！）
で、うちの事務所の前まで国連の車が無事押し出されたのですが、事務所前で
いきなり、お金を渡したため、そこで、手伝った人同士（手伝ってない人も
いたかも）でちょっとした争いが起きる始末。

うちが手伝いを開始してから、2時間半・・・。
いやはや、疲れました。

ちなみに、井戸掘削地選定調査チームは、今日の調査を終えて無事戻って
きました。明日も引き続き調査を行う予定です。


では、今日はこの辺で。

ミョウジョウ

乾季始動！

先週末から今週始めにかけたEid休暇のゴタゴタがようやく落着いたと
思いきや、一気に現場は「乾季モード」に突入した感がします。

この乾季の事業開始に向けた最終調整の会議が立て続けに入り、道路状況も
急激に乾きだし（良くなり）、明日からは、井戸を掘る候補地の最終選定に
行くことになりました。

井戸の選定は、6月に行政官やチーフと呼ばれる長老たちからある程度の
情報を得て候補地のリストは作成してあるのですが、今度はそのリストに
ある実際の村々を回って、最終的に絞込みをするのが目的です。

これが終わると、行政の承認を得て、いよいよ井戸の掘り用のの機材を
持ち込み、掘削開始という流れになります。

事務所の増築も動き出し、長い準備期間が終わりを向かえ、いよいよエンジン
が始動しだしたのを実感するようになってきました。

いやー、このブログを書いていて、だんだん気合が入りだしました。
貴重な乾季を有効に使えるよう、ガンバって行きたいと思います。


では、今日はこの辺で。

ミョウジョウ

危険な夜

ルームメートのモンゴリアンがレテホホ出張中の、とある８月下旬の夜7時頃。

オフィスから一人、自宅に疲れて帰ってきてご飯を食べて、しばらくすると危険を知らせる金物の音が聞こえてきた。
ちなみにここでは危険が近づくと、みんな門や鍋や鉄の棒をたたいて周りに知らせる習慣がある。

カンカンカンカンカン…

始めは1-2人が叩いているような、かすかな音だったのが、だんだん大きくなり

カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカーン…

と、あたり一面から金属を叩く音が聞こえてきて、すごい音になった。


うぉーーーーーー！ どうやらこれは　　尋常ではない何かただ事ならぬ危機　が迫っているらしいいいいっ！（汗）


と、思わず家中の電気を消して、身を潜めながら表の様子を見つつ、万が一に備えて退避用の荷造りなどをしていたところ・・・ 、近所に住むＪＩＣＡのＷ夫妻から届いた一通のＳＭＳ。


Gessoku ga miemasu．


んんん？
ええっと…、「GESSOKU」ってなんだっけ。 （汗


早速ティトン語辞書を見てみたが載ってない。
うーん、もしかしてGETTOのことか？　いや、この音だから「大火事」とか「大暴動」とかきっとそんな感じの意味かも！と思い、さすがに怖くなって思わず、くしゃみの音が非常に大きいため、通称「ハクション大魔王」と呼ばれる東ティモール現地責任者に電話してみる。

すみません、お休みのところ！えっと、あの、今、金物の音がかなりすごいんすけど、そちらに何かセキュリティー情報届いてます？ あと、Ｗ氏宅から「ゲッソク」が見えてるみたいなんですけど、ゲッソクって何かご存知ですか？

動揺した私の電話に、いたって冷静なハクション大魔王の回答。


あーそれは…


「月食」だよ。

こっちでも鐘の音がすごい。
みんな出てきて月を見ろって合図だよ。


と。。。


月食・・・？？！！
そーなのか？
今日は月食の日なのか？？！！


と庭に出てみると、丁度すべての月が隠れたところで、 赤黒く光る月がぼんやりと見える。


うーむ。。。。


そーいえば「月食」見るの初めてだなあ…。
と、一挙にしみじみした気分となり、一通り「月食」を堪能して家に入ってみると …、


あわてて準備した退避用リュックと…、
そのためにぐちゃぐちゃになってしまった箪笥の残骸が…


月食の薄明かりの中にぼんやりと佇んでいたのであった・・・。　（ﾁｰﾝ・・・・



おわり

バターしょうゆ

天気雨

晴れているのに雨が降っている状態のことを、なんと言いますか？

私の出身の地方（福井）では、「きつねの嫁入り」と言っていて、てっきり
方言だと思っていたのですが、Borに駐在する他の日本人スタッフの
出身地の奈良や山梨でも「きつねの嫁入り」というそうで。全国的だった
んですね。
今日はインターネットが不調で、「きつねの嫁入り」の語源を
調べられなかったのですが、調べたら面白いかもしれないです。

というのも、
実は、南スーダンでは、晴れているのに雨が降る状態のことを、
「ハイエナの出産」というそうです。
（ちなみに昔ケニア人の友人から聞いたのは、「ハイエナの結婚」と
いうものでした。）

ハイエナのいない日本では、それにちょっと似た「きつね」が使われ、しかも
「嫁入り」と「出産」と関連しているし、実に興味深いです。
現代人には、どうしてその状態が「きつねの嫁入り」や「ハイエナの出産」
に繫がるのか、想像できないのに、こんなに遠く離れたところで、似たような
言い回しが使われてるって、不思議な感じがします。

遠い昔、元々はアフリカで使われていた言い回しが、中東やアジアを経て
日本に届いたかも、いやいや、元々アフリカ人も日本人も先祖は同じだった
かも、なんて想像してみました。

そういえば、昔CMで「人類みな兄弟」ってのがありましたね。


では、今日はこの辺で。

ミョウジョウ

ピエダティさんのこと

先週の土曜日、こちらで公共事業省の省長を務めるピエダティさんとランチをご一緒させていただくことになった。

彼はバウカウ出身で、若い頃はポルトガル軍に入り、インドネシアの侵略時代には、ジャングルに潜み４００人もの兵士を率いて戦っていたそうだ。その後、インドネシア政府に捕まり２年間の牢獄生活を送ったという。

その後、出獄して、しばらくの間タクシーの運転手をしていたが、その頃たまたま公募していた、インドネシアの大学への奨学金に応募したら、２００人中１２人という競争率を突破して、留学することになった。その後５年間インドネシアでエンジニアを学び、ティトゥン語、インドネシア語、英語を話すマルティリンガルなエリートとして東ティモールに帰ってきた。

帰国後、公共事業省に入るための国家試験を受け、見事合格して職員となった。その後１９９９年までの１６年間、インドネシア支配下の東ティモールの公共事業省で働いた。

そして独立後、再び公共事業省で働き始め、現在では同省の省長を務めている。東ティモール全土の道路・橋梁などの建築など公共事業を統轄しているところだ。２００１年と２００３年には、日本にJICA研修に行く機会もあったという。

東ティモールの激動の政変の中で、たくましく生きてきたピエダティさん。
海を見ながら、波乱万丈な半生を語るピエダティさんの笑顔は、やさしかった。

バターしょうゆ

やっと長方形

今日は昨日に引き続き、朝から家を建てる準備を再開

昨日夕方時点で平行四辺形だった縄張りを、エンジニアSが汚名挽回と
ばかりに張り切って登場。
「直角定規をもってきたから大丈夫！」と挨拶代わりに。
ドライバーMを助手代わりに、朝一から作業に取り掛かってました。

↑朝一番で作業をするエンジニアSとエンジニア気分のドライバーM。

でも、「新築」っていいですね。スタッフの間にも活気が出てきました。
いつもはこちらが依頼する作業もシブシブなのですが、今日はドライバー
やガードのスタッフ達も、進んで縄張り内の障害物を除ける作業などを
していました（しかも依頼していなかったのに）。

おかげで、何とか「長方形」が完成し、柱を建てる位置を特定し、
柱の材料を買うところまで今日は進めることが出来ました。
明日は、何人か作業をする人を雇っていよいよ建設開始の予定です。

では、今日はこの辺で。

ミョウジョウ

【2007.11.07＠東京】活動報告会<イブニングコーヒー>「スーダンに“いのちの水”を」

2005年、20年以上続いた内戦が終結し、難民・避難民の帰還が始まったスーダン南部。そこは病院や学校はおろか、生命を支えるための水さえ事欠く過酷な土地になっていました。PWJは故郷に戻った人びとの生活を支え、難民・避難民の帰還を後押しするため2006年8月から南スーダンで、井戸の建設をはじめとした支援活動を行っています。

今年7月から9月にかけて現地に入り、支援活動を行いながら、深刻な状況をつぶさにみたPWJ国内事業部（広報担当）の三澤一孔が、現場の実情や支援の意味についてお話します。

また今回のイブニングコーヒーは、憩いの場を提供するとともに世界中で支援を必要としている人びとへのチャリティーを行うことを目指す新しいスタイルのカフェ「Cafe & Bar Charity」（東京・恵比寿）の協力をいただき、こちらのカフェを会場に、懇親会を兼ねて開催します。いつものコーヒーに加え、ドリンクやフードも味わいながら、わたしたちと世界とのかかわりや、支援活動について、話し合いたいと思います。ぜひご参加ください。

日時：
2007年11月7日（水） 19:30-21:30　（先着20人）

会場：
Cafe & Bar Charity （TEL：03-3441-3939）
　（JR・地下鉄 恵比寿駅 東口より徒歩3分）
　（東京都渋谷区恵比寿4-6-1 恵比寿MFビル1F）
　※みずほ銀行向かい、フェデックスキンコーズのあるビル

地図：
こちらをご参照ください。

報告者：
三澤 一孔　（PWJ国内事業部・広報担当）
　2007年７月～9月にかけて現地で活動

参加費：
1500円 (ワンドリンク・軽食込み)
お申し込みはこちらから

問い合わせ先：
PWJ 国内事業部（担当：三澤）
TEL: 03-5304-7492　FAX:03-5304-7342

協力：
Cafe & Bar Charity
Cafe & Bar Charityのホームページはこちら

家を建てよう。

ということで、今日は、家を建てる準備をはじめました。

実は、今月末頃に日本人スタッフ増員がほぼ決まったため、Bor事務所に
新たに宿泊スペースを建設しようということになりました。
「家」といっても、現地で「トゥクル」と呼ばれる小部屋ぐらいの建物で、
材料は基本的には泥壁、草葺といったシンプルな造りの建物です。

今朝、現地スタッフにお願いして、
「トゥクルを作れる人を連れてきて」と依頼したところ、どこからか3人
連れてきたのですが、
「俺たちは柱を建てるための穴は掘れるけど、屋根はつけれない」とのこと。
そこで、井戸のエンジニアのSが、
「俺は井戸だけじゃなくて建築もOK！」と言って登場。

早速、Sが主導となって、事務所の敷地内の一角に「縄張り」を実施。
単純に３ｍ×6.5ｍの「長方形」の角に杭を打って縄を張り巡らせるだけの
作業で、30分ぐらいで出来るだろうと思っていたら、これが大変。
なかなかきちっとした長方形にならず。ちゃんとした長方形になっているか
確かめるために、2つの対角線の長さを何度測っても、３０ｃｍぐらいずれており
結局今日は、「平行四辺形」のままで日が暮れてしまいました。

日が暮れたので見づらいですが、「平行四辺形」のままの縄張り。
（夜歩いてたら、引っかかってこけそうになりました．．．。）

「明日朝、ちゃんと道具を持ってくるから大丈夫」との言葉を残し、今日の
作業は終了。いやはや、どんな建物ができるやら。

でも、自分の住んでいるところのリフォームや建設などをある程度自分達で
出来るというのは、ある意味贅沢かもしれないですね。明日行こうも楽しみ
ながら、ちょっとずつ進めて行こうと思います。


では、今日はこの辺で。

東ティモールもブログ始めます！

私たち、東ティモール現地スタッフのブログが始まりました。

東ティモール駐在の2人のスタッフが、つづります。

ここで自己紹介・・・

【モンゴリアン】

NGO業界は3年めなれど、海外支援現場はここ東ティモールが初体験。
出身は東京なのに、よくモンゴル出身と間違えられる。

【バターしょうゆ】

PWJに専門家として出向中。
元体育教師。対話での紛争解決を
図りたい、と日々奮闘中。
オフィスの屋上で寝転がって星を見るのが日課。
お酒もいける、けっこう涙もろい情熱家。

距離は近いけれど、あまり訪れる人が少ない国、というのが
東ティモールではないでしょうか？
そこで、現地での生活からのこぼれ話をお届けしたいと思っています。

皆さまからのコメントもドシドシお待ちしておりますので、宜しくお願いします。

モンゴリアン＆バターしょうゆ

南スーダン“こにょこにょ”レポートスタート！

こちらでブログを開始することになりました、スーダン駐在のミョウジョウです。

テーマは、「ナイルでまいる！南スーダン”こにょこにょ”レポート。」

「こにょこにょ」というのは、現地の言葉で
「いろいろな物が雑多な感じで整理整頓 されずにある状況」を指すようです。

アフリカの中でも最大の面積を持つスーダン。
特に日本ではあまり知られていない南スーダンでの事業や
生活を通して、見たこと、聞いたこと、
感じたこと、考えたことなどを「こにょこにょ状態」で
綴っていこうと思っています。

将来、日本で毎朝
「今日のこにょこにょ読んだ？」
といった会話が職場や学校などで一般的に交わされるように
なるまで、がんばろうと思います（無理かな）。

皆さんからのコメントなどなどおまちしております。
これからも是非是非、「こにょこにょ」にお付き合い
ください。よろしくお願いします。

ミョウジョウ