ピエダティさんのこと | NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート

ピエダティさんのこと




先週の土曜日、こちらで公共事業省の省長を務めるピエダティさんとランチをご一緒させていただくことになった。

彼はバウカウ出身で、若い頃はポルトガル軍に入り、インドネシアの侵略時代には、ジャングルに潜み400人もの兵士を率いて戦っていたそうだ。その後、インドネシア政府に捕まり2年間の牢獄生活を送ったという。

その後、出獄して、しばらくの間タクシーの運転手をしていたが、その頃たまたま公募していた、インドネシアの大学への奨学金に応募したら、200人中12人という競争率を突破して、留学することになった。その後5年間インドネシアでエンジニアを学び、ティトゥン語、インドネシア語、英語を話すマルティリンガルなエリートとして東ティモールに帰ってきた。

帰国後、公共事業省に入るための国家試験を受け、見事合格して職員となった。その後1999年までの16年間、インドネシア支配下の東ティモールの公共事業省で働いた。

そして独立後、再び公共事業省で働き始め、現在では同省の省長を務めている。東ティモール全土の道路・橋梁などの建築など公共事業を統轄しているところだ。2001年と2003年には、日本にJICA研修に行く機会もあったという。

東ティモールの激動の政変の中で、たくましく生きてきたピエダティさん。
海を見ながら、波乱万丈な半生を語るピエダティさんの笑顔は、やさしかった。


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