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床(土間)コンクリート、盛土の締固め

途上国の郊外の学校建築など、小規模工事で問題となる可能性が高いのは、

床の土間コンクリートを打つ前の、“盛土の締固め”ではないでしょうか?。

日本では、リース会社などから、

ランマーと言う盛土を締固める機械をリースして締固めるのが一般です。

こちら、スーダン、Borでは、人力で“木の棒”で締固めるのが一般です。

なかなか、その締固めが、うまく行かず、床コンクリート施工後、その盛土が不同沈下して、

コンクリートにひび割れが入ることがあります。

ランマー(締固め機)を使えばよいのですが、リース会社もなく、

また、なかなか、ランマーの機械を購入するのも、予算的に、難しいものがあり。。

そこで、

現在、PWJが建設中の診療所で行っている盛土の締固めは、

下のような方法です。

盛土の土にセメントを混ぜる。適度に水をいれる。

下の写真です。

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鉄パイプに、コンクリートで錘をつけて、人力で突き固める。

30kg程度で、かなり重いです。


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最後に、車の荷台に人を乗せて、ローラ代わりにする。


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まあ、

これだけやれば、悔いはない!、問題ない!?大きな不同沈下は起きない。

ちゃんとした床ができる!と思っているしだいです。。



明日から、この盛土の上に、床コンクリートを打設します。

今日はこのへんで。

ハタナカ

日本製電動工具


ウガンダに建築資材を買出しに行ったとき、

目に付き、買ってしまったのが、電ノコ(電動ノコギリ)です。

それも日本のマキタの製品です。約2万円するのですが。。


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木工事のほとんどの時間を、ノコギリで木を切る作業が占めていたため、

電ノコがほしいなーと思っていました。


ウガンダのリラと言う小さい町の金物屋に、マキタの看板があり、

電ノコ、ドリル、グラインダーなどが置いてありました。


この金物屋のおじさんが、

「あなたと同じMade in Japanだ。マキタが最高」と薦めます。

他の製品と比べると、1.5倍するのですが、

スーダンで壊れたら、もう、直すのは不可能と考え、

ちょっとや、そっとでは壊れないものを。。

と買ってしまいました。


建設中のパリアック診療所で働いている大工さんも、

電ノコを使うのは、はじめてでした。
 

はじめは、おっかな、びっくりでしたが、

1回使い出すと、ちょっとしたものでも、手ノコ(普通のノコギリ)を使わず、

この電ノコを使います。

しかし、電ノコを使うには、発電機を回す必要があり、ちょっと、厄介ですが。。


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この電ノコ、一台のおかげで、木工事の作業スピードが大幅に上がりました。

長持ちさせたいと思います。


今日はこのへんで。

ハタナカ


最後に

ウガンダの小さな町の金物屋が、

日本製が1番良いと言うまでに、Made in Japan、、 のブランドを作りあげた、

日本人、諸先輩方々のすばらしさに感服いたします。

パリアック診療所建築工事開始

4月25日のフログにも書きました診療所建設の現場の状況を報告します。


5月2日、建築資材が現場に到着して、作業を開始しています。


現在は、基礎のコンクリート工事中です。


下の写真です。


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診療所の全体の大きさは、20m x 8m の160m2です。

バレーボールのコート程度の大きさで、平屋です。

この大きさに、診察室、病室(4ベット)、薬局、分娩室などが入ります。


スーダンは、すでに雨期に入っていますが、

6、7月に比べ、5月は雨が少ないので、

この5月中に工事を出来るだけ進めるため、

休日返上で、総勢30名で作業を行っております。


はじめから、建築資材の税関手続きの問題など、

いろいろ問題が発生しており、

無事に、竣工まで、辿り着けるか、ちょっと不安でありますが、

なるようになると、開き直りの気持ちで、前向き工事を進めています。


今日から、付随するトイレのピットの掘削作業も始めました。

約4m下まで、手掘りで掘り進めます。


下の写真です。


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7月初旬の竣工、引渡しを目指し、安全第一で作業を進めていきます。


今日はこのへんで。


ハタナカ


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NGOピースウィンズ・ジャパン

 

ニシノ離任(帰国)のご報告

この度、スーダンチームを離れ、

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)東京本部の

海外事業部に戻ることになりました。


こちらのブログは同僚たちが今後も書いていってくれますので、

引き続きご愛顧いただけますと幸いです。


これまでどうもありがとうございました。


(ニシノ)

井戸掘り現場の風景より

4月末、乾期終盤と表現すべき季節である。


今年は、乾期の始まりが遅く(1月)、雨期の始まりが早い(4月)、

という援助団体泣かせの気候。


なぜかというと、スーダン南部には舗装道路がほとんど無く、

雨が降り続くと、道は泥沼と化して、

まったく車の移動ができなくなるからだ。


どの団体も、学校を作るにせよ、食糧配給をするにせよ、

井戸を掘るにせよ、車で資材を運んだり、

スタッフが村をまわったりしないことには仕事にならない。


というわけで、4月ともなると、雨期の兆しがそこここに感じられる中、

現場の仕事は緊張感を伴う綱渡りのようなスケジューリングとならざるを得ない。


さて、そんなわけで、PWJの井戸掘削現場である。

こんな感じで今乾期の28本を掘っているのだが、
NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-01 drilling site

空は青いし、
NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-02 sky at drilling site

コミュニティの皆さんも、わくわくしながら見に来ているし、
NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-03 gallary at site

ここでがんばって仕上げないと!という気分にさせられる。


掘削チームの中には、去年の12月まで、

PWJの小学校修復事業現場で働いてくれていた人もいて、

彼などは、「今期もぜひピースウィンズと仕事がしたい!」と言って、

なんと、自前の作業着の背中に、

ピースウィンズのロゴを手書きでペイントしてきた。(しかもかなり上手)


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-04 a worker

すごい、これって「め組」とか「ハ組」って感じ…だろうか。

(エンジニア氏はこのブログでもおなじみのハタナカさんです)


そして、大型掘削機を使って地下80メートル位まで掘って、

ようやく水が出ると、翌日はポンプテスト、水質検査、台座設置作業、、、となる。


井戸が村人たちの手にわたるまで、掘削開始から約1週間~2週間、

最初のアセスメントから数えれば数ヵ月後にもなる。


最後に井戸の衛生的な使い方、メンテナンスの方法を、

井戸管理組合の皆さんに研修会で学んでもらって、

晴れて井戸のハンドオーバー(引きわたし)、となる。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-井戸と子ども

今日からは、子どもたちも、思う存分、水を飲んで、

体をきれいに保つ水浴びもできることになる。

(ニシノ)


診療所建設に向けて

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の今年のプロジェクトの中には、

診療所の建設が入っています。


これまでの2年半でPWJが手がけた事業は、

・水分野での井戸掘削事業、

・教育分野での小学校再建事業、

・衛生分野でのトイレ建設・衛生教育普及事業、

になりますので、これに保健分野が加わることになります。


この日は、建設予定地の測量に来ました。

ナイル川沿いのPariak(パリアック)という町です。

NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-Pariak site

パリアックは、難民・国内避難民の帰還先として、

近年どんどん大きくなっているにもかかわらず、

これまでは診療所が無かったために、

1時間かかるボーの町へ搬送するしかなく、

車が無くてすぐに手当てを受けられなかったり、

搬送の途中で亡くなってしまった方もいたそうです。


そこで、PWJが設計・建設を担当し、

現地政府が医療スタッフや薬品の供給といったマネジメントをし、

建設費はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が出す、という

共同事業が起ち上がりました。


測量を始めると、

例によって興味津々の(ある意味、ヒマだからか?とも思いますが)

子どもたち、おじさんたちが集まってきます。

NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-kids

時は春。ナイル川のほとりの一日は、瞬く間に過ぎていきます。

穏やかなナイルを下る小舟も、のんびりとしていて、

事業を担当するエンジニア氏は真剣そのものですが、

私は束の間、「♪春のナイルはさらさらゆくよ~」と、舟を見物していました。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-boat


近くの家には、この家の少女のワンピースでしょうか。

洗われて、風に揺れていて、ああ長閑だなあ、と思いました。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-girl's cloths


…結局、何も手伝わなくて、すみません、エンジニア。



(ニシノ)






















園芸シーズン到来

PWJフィールドオフィスのあるボー(Bor)の町では、

昨日、大雨が降った。


明け方からものすごい土砂降りで、えんえんと半日降り続き、

この世の終わりかと思うような灰色の一日だった。


そんな雨のせいで従来の固い土が少しは軟らかくなったためか、

今朝起きたら、ガードの一人、JDがせっせと畑づくりをしていた。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-garden


信心深く、歌って踊れる(たいていは教会の歌とダンスなのだが、

ときどきケニア滞在時代の名残か「ディスコダンスだ」と自称しているものが

入ることもある。ただし傍目にはあまりその差がわからない)彼は、

PWJ内で唯一、園芸に興味を持つ人物でもある。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-garden and JD

この季節になると嬉々として土を耕し始め、

毎回、オクラだけをこれでもか、というくらい植える。


しかも、私たちのために植えてくれたのかしら!と思っていたら、

それは全くの錯覚で、

彼は自分の勤務日の朝に子どもを連れてきて摘ませ、

マーケットで売ってお小遣いを稼いでいる。

(ちょっとしたマイクロビジネスといえなくもないかもしれない。)


そういえば、こちらのオクラは「Lady Finger」という英語名が嘘でしょう、と

言いたくなるくらいの巨大サイズ。

日本のようにさっと湯がいて刻んでいただきまーす、、、というのではなく、

どろどろになるまで油に浮かせてからスープ状にする調理法なので、

大きい方が食べるところが多くていい、ということなのかもしれない。


もう一つの特徴は収穫が早いこと。植えてから1ヶ月もすると、

ぐんぐんと2メートルくらいに育ち、あれよあれよという間に

15センチから20センチくらいの実がなる。


これまでは、JDが畑を作り始めるのを目安に、

私も自分の家庭菜園をつくっていたのだが、

今年はJDに種を渡して植えてくれるようにお願いをした。



NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-seeds and PA


相棒の、穏やかでシャイなPAと一緒に、今日は一日畑づくりになりそうだ。

…ガードの仕事も、がんばってね。


(ニシノ)

季節の変わり目

ご無沙汰しております。

今日は、あまり深くないことで恐縮ですが、久しぶりのブログです。


最近雨が降ることが多く、かすかに季節の変わり目を感じる南部スーダンです。


私が駐在しているジュバ事務所は、仕事をする事務所棟と生活をする住居棟が隣り合わせになっています。


今週末は、イースター休暇ということで4連休になっているのですが、昨日ほぼ一日干物のように一人ボーっとしていたので、このままの生活を続けてはいかん!と思い今日は事務所内の整理などをしました。


そして事務所から出て住居棟へ向かって歩き出したら・・・



NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-生えてきたキノコ


・・・・キノコキノコ

写真だと分かりにくいかもしれないのですが、大きいです。

トイレットペーパーぐらいの背丈と幅が、あります。


その大きさとキノコが元気に生えていることにびっくりして、写真を撮ろうと気がついたら走っていました。

写真を撮る時に、「こうした方がいい写真になるよー」と、キノコ周辺に生えていた雑草をわざわざスタッフが抜いてくれました。


前からキノコが生えると言う話は聞いたことがあったのですが、本物を見てその大きさにびっくり。

そしてそのキノコの存在に今日まで気がつかなかった自分にもびっくりです。

それとも、今朝の大雨で一気に育ったとか・・?


スタッフ曰く、「そのうちもっと大きいキノコが生えるよ。このくらいの背丈の(と言って膝のあたりを指す)。」

・・・ほ、ほんとに!?


私はあんまり大きいのはちょっと恐いから見なくてもいいかなと思いつつ、食べられるキノコもあるそうなのでで、

それはそれでちょっとした楽しみですね。私が食べるかどうかは、別として・・・。笑


こういう小さな発見が出来たりするのも、休日のいいところかな、と思いました。


そして、基本的に夏の天候が続くスーダンでは日本のように季節感を感じることがほとんどないかと思っていましたが、一つ前のニシノさんの記事にあるトゥクルの屋根の張替えや、今回のキノコなど、スーダンならではの季節感があるんだなーと気づかせてくれます。


くふ


町に電気と水道が来る日

PWJのフィールドオフィス兼宿舎があるボーの町には、まだ電気も水道も無い。

国連やNGO、現地政府はディーゼルで動くタイプのジェネレーターやソーラーパネルを

オフィスに備えて、電気を「作って」使っている。

マーケット(トタンの建物が並ぶ商店街)では、皆で共同購入したのだろうか、

やはり小型のジェネレーターを回して、冷蔵庫や床屋さんのバリカンを動かしている。


他方、水は、一般家庭ではポリタンクに井戸水を入れて保管するだけだが、

たとえばPWJのオフィスでは、くんできた井戸水を大型の水タンクに入れ、

そこからキッチン小屋とシャワールームにパイプをつなげてまかなっている。


そんなボーの町で、最近、電気と水道の工事が大々的におこなわれた。

連日、ブルドーザーがぶるんぶるんと、長い手を使って深さ4メートル位の溝を掘り、


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-ブルドーザー

電気の方は、技師たちがあれよあれよという間に電柱を立てて、

するするとよじのぼっては電線をつなげていく。


これまではかやぶき屋根の家や、手作りのトタン小屋ばかりだったのに、

空に突き上げるように等間隔で並ぶ電柱と、五線譜のような電線のために

急に町に「直線」が出現した感じがして、

すっかり景観が変わってしまった印象すらある。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-電気工事中


といっても、感傷的な感想はいつでも部外者のもので、

やはり現地の方々にとっては発展や近代化は誇らしいことなのだろう。

「これでボーもCityになる!」とスタッフの一人が胸を張る。

特に、内戦中に難民として隣国のウガンダやケニアで暮らしたことのあるスタッフは、

電気や水道の便利さを実際に知っているので、特に感慨深げだ。


ところが、彼らに

「で、いつ?いつ電気と水が来るの??」

と聞いてみると、

「……さあ。たぶん、ずっと先かも。」

とはっきりとしない答えだったが、それでもそう遠くない将来、

夜も明るいボーの町が出現するはずである。


余談だが、そんな工事中のひとコマが、この子ヤギ。

水道管敷設中の溝を飛び越えようかどうか、さんざん迷っている様子が

かわいらしかった。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-子ヤギ1

こうやって、溝に沿って歩きつつも、

なんとなく「僕は別に飛び越えたいわけじゃありませんよー」と

何気ないふりをしながら幅を横目で確認しつつ、


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-子ヤギ3

時折、立ち止まって考えつつ、


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-子ヤギ2

でもやっぱり、飛び越える自信がないのか、再び歩き始め、

結局、ジャンプする決定的瞬間は撮れないまま、どこかへ行ってしまった。


聞くところによると、こうやって溝に落ちたヤギが町じゅうで結構な数いて、

そういう場合は人間2人がさっと溝に飛び込み、

両側から挟みうちにして捕獲したという。


ところが、そうやって拾った(?)ヤギを自分のものにはせずに

きちんと持ち主に返すらしい。


確かにボーの人たちは正直者で、盗難被害というのも全くないのだが、

それにしてもまた律儀なことで……と思ったら、それには理由があるとのこと。


「ヤギを盗むと、来世で人間に生まれ変われなくなるんだ。だからヤギはまずい。

 (小声で)…ヒツジだったら、いいけど」

えっ、ヒツジならいいの??と一瞬耳を疑ったが、まあともかくそういうことらしい。


ちなみに、水道の配管工事のためのこの溝はもう埋められてしまい、

ヤギが落ちていることも、もう無い。


(ニシノ)









普請中

ここ、南スーダンで乾季の風物詩といえば、「屋根の葺き替え」。

日本昔ばなしに出てきそうな、

かやぶき屋根に泥壁の円形もしくは方形の小屋が住居としては最もポピュラーで、

最近、貨幣経済が入ってきてお金持ちになってきた家では

屋根をトタンにしたり、壁をコンクリートブロックにしたりして、

差を出している。

でも、個人的な趣味と、涼しさという機能重視でいえば、

私はトゥクルと呼ばれる現地風の小屋を断然支持している。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-tukul_office


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NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-tukul_ayod
(写真:様々なトゥクル)


引越す前のオフィス兼宿舎では、この小屋が個人部屋だったので、

何度も頭をぶつけた、かがんで入る入り口の扉も、

ベッドから見上げた某団体支給品のビニールシートのロゴマークも、

今となっては懐かしい。

(注:もともとの小屋の持ち主が支給を受けただけで、

PWJが厚かましくもビニールシートをもらったわけではない。念のため)


フィールドに出ると、

最近はサバンナの中を片道5時間のドライブなのだが、

途中で屋根を葺き替え中の家々を多く目にする。



NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-tukul_ongoing


この時期は、屋根の材料となる草が刈り入れ時で、

いつもよりも安く簡単に手に入るので、

親戚や兄弟を総動員しての、屋根の葺き替え作業が

各家で執り行われるという。


ちょっと、日本の昔の「結(ゆい)」の機能に似ていると思うのだが、

これは基本的にお互いの家の屋根葺きを手伝う、というきまりになっていて、

順番こそは話し合いで決めるが、そのほかの報酬は特になし。

家の女たちが食事の用意をし、

作業後にみんなで飲むソーダ(500mlのペットボトル入りサイダーのこと。

●カ・●ーラ社の商品、コーラ、ファンタオレンジ、ファンタブラックカラント(!)、

スプライトなどが多い)の手配をするのと

全体の采配を振るうのが男の仕事、という。



一口に乾季、といっても、

四季折々の変化が濃やかでやさしい日本では想像しにくいかもしれないが、

スーダンの大地はカラカラに干上がり、熱風にはまったく湿り気がない。

子どもたちにとっては、水くみが日々の日課となる。


この少年も、お母さんから

「あんた、ちょっと、行ってきてよ!」と

背中を押されて出かけてきたのだろうか。


NGOピースウィンズ・ジャパン スーダン駐在スタッフのブログ ナイルでまいる!南スーダン“こにょこにょ”レポート-boy_with jerrican


足取りが、軽い。

…これもまた、乾季の風物詩?


(ニシノ)