A町とB町を結ぶ道があります。この道を何台ものバスがA町からB町に向かう方向に一定の速さで、一定の間隔(かんかく)で走っています。
 太郎君が同じ道を、A町からB町に向かう方向に一定の速さで自転車で走ると、バスに20分ごとに追い越(こ)されました。太郎君がそのままの速さで走る方向のみを反対に変えると、バスに10分ごとに出合いました。その後、太郎君が速さを時速6km上げたところ、バスに9分ごとに出合いました。
 バスとその次のバスの間隔は[ ]kmです。
 ただし、バスと自転車の長さは考えないものとします。

 

灘中にしては珍しくよくない問題です。
バスと電車が10分ごとに出会ったという条件もしくは20分ごとに自転車がバスに追い越されたという条件のどちらか一方だけあれば問題が解けてしまいますからね。

速さの和と差から和差算に持ち込んで解く、昔からよくある問題をリメイクしようとして失敗したのでしょうね。

不要な条件を意図的に入れて受験生の混乱を誘うような程度の低いことはしないでしょうからね。

さて、問題自体は基本レベルで、速さと比を利用して解くかいわゆるLCM解法を用いて解けばよいでしょう。

詳しくは、灘中学校2024年算数1日目第3問の解答・解説で。

因みに、この問題が出された2024年は下の問題もかなり微妙でした。

 

2つ目の文を読んだ時点では、3つのヴェン図の問題のようですが、3つ目の文でそうではないと判明して、問題文を読みながら3つのヴェン図をかき始めた受験生は空振りさせられるわけです。

2つのヴェン図の場合、灘中受験生なら図を思い浮かべるだけで処理できるはずですからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 4時と4時半の間で、時計の短針の方向と12時の方向がつくる角を長針が2等分する時刻は、4時[ ]分です。

 

先日取り上げた名古屋中学校(名古屋中学校2025年算数第1問(4))の問題同様、シャドーとか影武者とか呼ばれる考え方をマスターしていれば簡単に解けます。

大阪星光の受験生ならこの考え方を当然マスターしているはずです。

長針が2倍の速さだったらなぁと考えることがファーストステップです。

詳しくは、大阪星光学院中学校2025年算数第1問(2)の解答・解説で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 下の図のように、大小2つの円があります。大きい円は、点Oを中心として点Aを通ります。小さい円は、AとOを結ぶ線が直径となっています。
 2点P、Qが点Aを同時に出発して、それぞれ円周上を一定の速さで反時計回りに動きます。Pは大きい円周上を63秒かけて1周します。Qは小さい円周上を28秒かけて1周します。
 
①Qが小さい円周上をちょうど2周したとき、3点A、O、Pを頂点とする三角形の、頂点Oにあたる角度は何度ですか。
②3点A、P、Qが初めて一直線上に並ぶのは、点Aを出発してから何秒後ですか。ただし、3点A、P、Qがすべて異なるところにある場合のみを考えることにします。
 

①は簡単な問題で、比(比例)を利用して、56秒後にPが円周のどれだけ進んでいるかを求めればすぐに答えが出せます。

②はやや難しい問題で、名古屋中の受験生にとってはかなり難しい問題でしょう。

シャドーとか影武者とか呼ばれる考え方をマスターしていれば簡単に解けるのですが、愛知県の受験生でこの考え方をマスターしているのは、通常、南女、東海、滝の受験生ぐらいですからね。

この考え方をマスターしていなければ、図をかいて考えることになりますが、大問ではなく、小問の一部と考えると、厳しい感じがします。

詳しくは、名古屋中学校2025年算数第1問(4)の解答・解説で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久留米大学附設中学校2025年算数第1問(1)
 □に当てはまる数は何ですか。
 (16×16-□)÷(17/1000+27÷250)=2000

附設の計算問題では、答えが小数になるときは小数で答えるように指定されていますが、今回取り上げる問題は小数指定がないので、答えが整数と予想できますね。

基本的な問題で、次のようにして暗算で答えが出せる問題です。
  256-□=34+216
  □=6

詳しくは、久留米大学附設中学校2025年第1問(1)の解答・解説で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 みかん、りんご、ももの1個あたりの値段はそれぞれ100円、150円、173円です。これらの果物を3403円分おつりがないように買います。個数の合計が最も多くなるように買うには、みかん、りんご、ももをそれぞれ何個ずつ買えばよいですか。ただし、どの果物も1個以上は買うものとします。

条件不足のつるかめ算(いもづる算)の問題です。
まず、みかん、りんご、ももを1個ずつ買うと考えます(絶対に必要なものをまず買うのは当然のことですね)。
  100+150+173
 =423円
かかるので、残りの
  3403-423
 =2980円
で、果物ができるだけ多くなるように買うことを考えます。
一番高いももをなるべく買わないようにしたいのですが、100円も150円も50の倍数だから、代金総額は50の倍数となります。
ところが、2980は50で割ると30余るので、173円のももを何個か買って30を作り出す必要があります。
2980も100も150も10の倍数で、173は10の倍数でないから、ももは10の倍数個買う必要があります。
ももはなるべく買わないようにしないといけないから、10個買うことにします。
  2980-173×10
 =1250円

で、果物ができるだけ多くなるように買うことになりますが、1250÷100=12.5だから、果物は最大でも12個数までしか買うことができません。
みかんを12個買うことができないことは明らかですね。
みかんを11個買うと、りんごを1個買えばちょうど買うことができ、条件を満たします。
したがって、みかん、りんご、ももをそれぞれ11+1=12個、1+1=2個、10+1=11個買えばいいことになります。

下の問題もぜひ解いてみましょう。

見た目は変わっても、基本的に解き方は変わりません。

 武蔵中学校2009年算数第3問

 甲南中学校2012年1期a算数第5問

 神戸女学院中学部2016年算数第1問(2)

 渋谷教育学園幕張中学校2018年1次算数第2問

 筑波大学附属駒場中学校2020年算数第1問

 

 中学受験算数プロ家庭教師の生徒募集について

 中学受験算数プロ家庭教師のお申込み・ご相談