1本100円のジュースがあり、1本につき1枚のシールが付いています。このシールを8枚集めると、シール付きのジュースが1本もらえます。50本のジュースが必要なとき、お金は最低[ ]円必要です。

 

空きビン交換のレトロな問題を現代風に表現したという感じの問題です。

自分でジュースを買うことを考えてみましょう。

シールが8枚たまった時点でジュースを1本もらうはずです。

この当たり前のことを利用して解きます。

詳しくは、愛知中学校2025年算数第1問(6)の解答・解説で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 10%の食塩水1.8kgを運んでいたところ、このうちの5%をこぼしてしまったため同じ重さの水を加えました。ここに食塩を加えてはじめの濃度(のうど)と同じにしたいとき、何gの食塩を加えればよいですか。

 

食塩水をこぼした後に水を加えてできた食塩水の濃度(詳細は書きませんが、10×19/20=19/2%)を求め、それに食塩を混ぜると考えて天秤などで処理することもできますが、ここでは、濃度を一切求めずに解きます。

この問題ではこういう解き方をしなくてもいいでしょうが、もっとハイレベルな問題になるとこういう解き方が必要になります(因みに、今回取り上げる洗足学園の問題は、以前取り扱った比を利用する解き方で処理する(1800×5/100×10/90)のが一番簡単です)。

まず、水の量がどのように変化したか考えます。
食塩水を5%=1/20こぼしたことにより、水の量は最初の19/20となり、その後、こぼした食塩水と同じ重さの水を加えたことにより、水の量は最初の
  1/20×10/9(こぼした食塩水のうち90/100=9/10が水であったのに、補ったのは水だけだから、水の量が10/9倍になっていますね。)
 =10/180
増えて、最初の19/20+10/180=181/180となり、最初の1/180だけ増えていることがわかります。
濃さを保つためには、当然、食塩の量も1/180増えることになり、最初の
  1/20+1/180(こぼした食塩の量を補う必要がありますね。)
 =10/180
だけ加えることになります。
最初の食塩の量は1800×10/100=180gだから、加えた食塩の量は10gとなります。
なお、約分できるにも関わらず約分していない分数があるのは、先の計算を見越しているからです。
説明を丁寧に書くと長々しいですが、実際には次のようにさっと解けます。
  19/20+1/20×10/9=181/180
  1/20+1/180=10/180→10g

 

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 A、B、C、Dを1から9の異なる整数として、次の問いに答えなさい。
(1)A、B、Cを使ってできる3けたの整数すべての和が1998でした。A、B、Cの和を求めなさい。
(2)A、B、C、Dを使ってできる4けたの整数すべての和が86658でした。A、B、C、Dの和を求めなさい。
(3)0、A、B、Cのうちの3つを使ってできる3けたの整数すべての和が7728でした。ただし、百の位には0はおかないものとします。A、B、Cの和を求めなさい。
 求め方を式や言葉を使って書くこと。

 

計算問題などで昔からよく出されてきた問題です。

 

 

(1)の問題は、次のように筆算で考えれば、低学年の子でも簡単に解けます。

  ABC

  ACB

  BAC

  BCA

  CAB

 +CBA

 1998

数を並べ替えてみると、

  AAA

  AAA

  BBB

  BBB

  CCC

 +CCC

 1998

となるから、A+A+B+B+C+C=18となり、A+B+C=18/2=9となります。

キッズBEEにチャレンジするような子であれば、(2)も同様にして解けるはずです。

詳しくは、下記ページで。

 高槻中学校2025年B算数第5問(問題)

 高槻中学校2025年B算数第5問(解答・解説)

 

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 下の図は、面積が60cm2の合同な正六角形をいくつかつなぎ合わせたものです。
(1)図1の色のついた部分の面積は[ ]cm2です。
(2)図2の色のついた部分AとBのの面積の差は[ ]cm2です。

  

正六角形の面積比がポイントになる問題ではなく、点対称性がポイントになる問題です。
点対称図形は点対称の中心を通るどのような直線によっても合同な2つの図形に分けられるから、図の黄緑色の部分の面積と黄色の部分の面積は等しくなり、いずれも正六角形1個分の面積となります。

  
(1)
水色の部分の面積は正六角形の面積1/2個分だから、求める面積は正六角形1-1/2=1/2個分の面積、つまり30cm2となります。
(2)
AとBのそれぞれの部分にC(ピンク色の部分)をつけ足しても面積の差は変わりませんね。
A+Cの面積は正六角形1+1=2個分の面積で、B+Cの面積は正六角形1個分の面積だから、その差は正六角形2-1=1個分の面積、つまり60cm2となります。

 

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 A町とB町を結ぶ道があります。この道を何台ものバスがA町からB町に向かう方向に一定の速さで、一定の間隔(かんかく)で走っています。
 太郎君が同じ道を、A町からB町に向かう方向に一定の速さで自転車で走ると、バスに20分ごとに追い越(こ)されました。太郎君がそのままの速さで走る方向のみを反対に変えると、バスに10分ごとに出合いました。その後、太郎君が速さを時速6km上げたところ、バスに9分ごとに出合いました。
 バスとその次のバスの間隔は[ ]kmです。
 ただし、バスと自転車の長さは考えないものとします。

 

灘中にしては珍しくよくない問題です。
バスと電車が10分ごとに出会ったという条件もしくは20分ごとに自転車がバスに追い越されたという条件のどちらか一方だけあれば問題が解けてしまいますからね。

速さの和と差から和差算に持ち込んで解く、昔からよくある問題をリメイクしようとして失敗したのでしょうね。

不要な条件を意図的に入れて受験生の混乱を誘うような程度の低いことはしないでしょうからね。

さて、問題自体は基本レベルで、速さと比を利用して解くかいわゆるLCM解法を用いて解けばよいでしょう。

詳しくは、灘中学校2024年算数1日目第3問の解答・解説で。

因みに、この問題が出された2024年は下の問題もかなり微妙でした。

 

2つ目の文を読んだ時点では、3つのヴェン図の問題のようですが、3つ目の文でそうではないと判明して、問題文を読みながら3つのヴェン図をかき始めた受験生は空振りさせられるわけです。

2つのヴェン図の場合、灘中受験生なら図を思い浮かべるだけで処理できるはずですからね。