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コンテンツの再利用によるROI向上が企業の課題

さまざまな企業の広報を担当するなかで、最近特に意識しているのがコンテンツの再利用の方法です。多大な手間とコストをかけて作成した動画や調査結果、ブログ記事などのコンテンツを1回しか使わないのは非常にもったないですし、コンテンツの見せ方や形式、まとめ方などを変えることで、コストをそれほどかけずに新たなコンテンツとして活用することができます。

参考までにいくつか具体的にその方法をご紹介したいと思います。

動画の再利用

3分程度の動画を作成したとします。その完全バージョンの動画の活用だけでなく、細かく内容やテーマに基づいた短いバージョンの動画に切り分けることで再利用することができます。例えば、新製品の技術説明のところをアニメーションを使って紹介していたとしたら、そこの部分だけ切りだして、技術説明を視覚的に補足する動画としてプレスリリースやブログなどで活用することができます。

また、動画のスクリプト原稿をベースにして複数のコンテンツを作成できます。例えば、スクリプト原稿の中から大事な説明文をいくつか抜き出して、それらをFacebookやTwitterなどの投稿コンテンツとして活用し、動画のリンクを張ることで複数回同じ動画を紹介することができます。

調査結果の再利用

企業が広報活動の手段としてよく使うのが調査ものです。何らかのテーマや課題について調査を行い、その調査結果をプレスリリースやブログなどにまとめて発表することがよく行われています。その調査結果を細かく分けて、FacebookやTwitterなどの投稿コンテンツとして活用できますし、調査データに基づくインフォグラフィックスやプレゼン資料、動画などを作成することもできます。

ブログ記事の再利用

エンジニアの方にシリーズもので書いて頂いたブログ記事を、寄稿記事やホワイトペーパーとしてまとめ直すことができます。また、テーマに基づいて過去のブログ記事をまとめ直し、新たなブログ記事として紹介することもできます。

印刷物の再利用

企業の歴史に関する装丁のしっかりした印刷物などを作った場合、そのまま活用せずに本棚にしまったままであることがよくあります。そうした印刷物のデータを活用して、小さなコンテンツに切り分けることで企業の歴史を紹介するシリーズとして、オンラインで活用することができます。

まだまだ他にも様々なコンテンツの再利用の方法があると思いますが、できる限り知恵を使って、一度作成したコンテンツを様々な手段や切り口で再利用していくことが、企業のコンテンツ制作におけるROIを高めるうえで重要だと思います。また、ターゲットオーディエンスが情報収集に使う手段が多岐に渡っているので、様々なコンテンツ形式を用意することで、情報のタッチポイントを増やしていくこともより求められていると思います。


テクノロジーで地域の課題解決を目指す「Code for Japan」サミットの感想

今日は、テクノロジーを活用して地域が抱える様々な課題の解決に取り組む「Code for Japan」という非営利団体のサミットに初めて参加してきました。自分が行っても門外漢とは思いましたが、どのようなことに取り組んでいるのか一度現場の声を聴いてみたいと思い、思い切って参加してきました。


そこで初めて知ったのですが、「Code for Japan」がつい先日から民間企業の人材育成の一環として有能な社員を地方自治体に派遣し、行政の職員と一緒に住民の生活向上に役立つアプリケーション開発に取り組む研修プログラムの運用を始めたそうです。研修期間は1~3カ月程度とのことですが、まずは試験的な取り組みとして福井県鯖江市に派遣を開始するとのことで、鯖江市を始めとする行政機関が一般に公開する公共データを活用して、住民の役に立つサービスの開発に取り組んでいくそうです。

アメリカの「Code for America」のAndrew Hyderさんからも講演がありましたが、全米中の自治体が抱える問題を解決するために、民間のエンジニアやデザイナーなどを1年間派遣するプログラムがすでに活発に行われているとのことで、行政機関からも絶大な支持を受けているそうです。そうした活動の一例として、オークランドの市民が知りたい情報を見つけやすくするために、70人ほどのボランティアと行政の職員が一緒になって、これまであまりにも複雑だった情報を整理して検索を主体にしたシンプルなウェブサイト「Oakland Answers」を作ったことを紹介してくれました。こうしたプロジェクトを達成するために、最も大変だったことはこれまでの行政におけるカルチャーを変えることだったと述べていました。行政の部署を超えていいアイデアを引き出すイノベーションチームを構成して、市民と一緒に協力しあうことで地域住民の役に立つものができるということを示すことができたのが大きな収穫だったとのことです。

政府CIO補佐官の平本健二さんがおっしゃっていましたが、日本ではまだまだ行政からの関心が薄いのでもっと行政からの参加が必要と主張されていました。「Code for Japan」のような取り組みに携わっている人たちはいつも知り合いばっかりなので、もっと社会の課題を解決するために、いろんな人がこの議論に参加してほしいと言われていました。コードが書けなくても地域社会の問題を解決するための議論には参加できると思いますので、今後も取り組んでいきたいと思いました。

「Code for America」における取り組みが分かりやすく紹介されている記事があったのでリンクを張っておきます。

イノベーションを実現させるマインドセットとは

PR業界ではこれまでのメディアリレーションを中心としたやり方にとらわれずに、多様化する人々のコミュニケーション手段を考慮したサービスを提供する業態にイノベートしていくことが求められています。なんでもそうだと思いますが、これまで慣れ親しんだものから、新しいものに挑戦していくのは勇気がいることですし、失敗のリスクも大きくなると思いますが、時代が変わっているのに、それにあわせて変化していかないと、突然終わりを迎えることになってしまうことは、いくつかの企業の事例が証明しています。

イノベートしていくには、失敗を恐れずに挑戦していくマインドセットや自分の殻をやぶることが大事だとよく言われていますが、自分もそうですがやっぱり失敗したくないし、人前で恥をかくことは基本的にしたくないという考えがどちらかというと多いほうだと思います。しかし、テスラのイーロン・マスクのように大きなイノベーションを実現している人たちは、何度失敗し続けてもあきらめずにやり続ける人たちであることは間違いないと思います。こうしたイノベーションを実現する人たちのマインドセットはどうなっているのだろうと思っていたら非常に興味深い記事にであいました。

この記事の中で、私たちがもっているマインドセットの特徴を大きく二つにわけると、「fixed mindset」(凝り固まったマインドセット)と「growth mindset」(成長マインドセット)になると説明しています。「fixed mindset」の特徴をもつ人は、その名の通り、自身の知性や性格、創造性が凝り固まったもの、変えられないものと考える傾向がある人たちで、そうした人たちが常に気にするのは、自分がとにかく失敗しないこと、他人からスマートだと思われること、今の自分が優秀であることを常に周りに証明することだそうです。つまり、常に周りの人からの承認を求める生き方です。その一方で、「growth mindset」の特徴をもつ人たちは、失敗を自分の知性の低さの証明と捉えずに、これまでの自分の能力をより伸ばすことができる成長の機会として捉えます。「growth mindset」の人たちは、努力や経験によって自分の能力を伸ばせるという信念をもっていて、あきらめずに挑戦し続けていけば何かを実現できると信じているそうです。つまり新しい学びを求める生き方です。


これは20年間に及ぶ調査で判明した特徴だそうで、子供時代の初期の段階からこうした特徴が見られるそうです。そのマインドセットはその後の人生の生き方やその人の幸福感に大きな影響を与えるそうです。感覚的ですが、日本の教育は、「fixed mindset」の傾向が強い人たちを結果的に多く生み出しているような気がします。失敗を恐れずに挑戦していく「growth mindset」に自分のギアをかえていくことが、職場や社会でイノベーションを実現していくために必要だと思いますので、その辺を意識して自分の殻をやぶることに挑戦していきたいと決意しています。

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