【作品#0523】コップランド(1997) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

コップランド(原題:Cop Land)


【概要】

1997年のアメリカ映画
上映時間は104分

【あらすじ】

川を挟んでマンハッタンを臨むニュージャージー州のギャリソン郡。ニューヨーク市警の警官たちが多く暮らすこの町では警部補のレイが仕切っている。そのギャリソン郡の保安所で働いているヘフリンは警官になることが夢だが、事故による聴力障害が原因で採用試験には落ち続けている。そんなある日、レイの甥っ子であり警官のマレーは自宅へ戻る途中に当て逃げされ、追跡したマレーは相手が銃撃して起用としたために発砲し、容疑者らは死んでしまう。ところが、後に容疑者が持っていたのは銃でないことが判明し…。

【スタッフ】

監督/脚本はジェームズ・マンゴールド
音楽はハワード・ショア
撮影はエリック・アラン・エドワーズ

【キャスト】

シルヴェスター・スタローン(フレディ・ヘフリン)
ハーヴェイ・カイテル(レイ・ドンラン)
レイ・リオッタ(ゲリー・フィッグス)
ロバート・デ・ニーロ(モー・ティルディン)
マイケル・ラパポート(マレー・バビッチ)
ピーター・バーグ(ジョーイ・ランドーン)
ロバート・パトリック(ジャック・ラッカー)

【感想】

ジェームズ・マンゴールドの監督2作目は、豪華キャストが出演しながら彼らが通常のギャラを受け取らなかったことから、1,500万ドルという低予算で実現した。また、鍛え上げた肉体を生かしたアクション映画に出演し続けていたシルヴェスター・スタローンは本作のために体重を増やしている。

シルヴェスター・スタローンの長い映画人生の中でも、これほどに弱々しくそして優しい役柄というのは、「ロッキー(1976)」に近く、他に思い浮かぶものはない。しかもフレディはかつての事故により片耳が聴こえない状態になっている。ロバート・デ・ニーロ演じる調査官のモーが汚職警官の捜査について協力を依頼するも、フレディは聞く耳を持たない。

そして、事の重大さに気付いたフレディはスーツに身を固め、モーに協力する旨を伝えにやって来る。ギャリソン郡の保安官である彼がマンハッタン島までやって来ることはないだろう。そんな彼が地下通路から地上への階段を上がってくるところに彼の決意やそびえたつビルの高さからその困難さなどが象徴されている。ただ、モーは「2週間前に言ったことでもう遅い」と言って相手にしない。この場面でモーは昼食を食べている。レイらによって強引に捜査終了が打ち切られた時にモーは周囲の捜査員に「昼食へ行け」と怒鳴っていた。まさに昼食を食べる時間こそ、すでに相手にしないという意味合いになっている。

また、フレディは保安官にはなれるが、片耳が不自由であることから警官になる試験は度々落ちている。このギャリソン郡で警官による不法行為が行われていても目を瞑り、それが当たり前の状況下においてもフレディは警官に憧れている。この町の警官しか見ていない彼にとってこの町の姿こそ普通である。協力要請に耳を貸さなかったフレディだからこそ、モーのところで盗んできた証拠を「見て」目を覚ますのだろう。

この町に住む警官役はハーヴェイ・カイテル、レイ・リオッタ、ロバート・パトリックなど豪華キャストが演じている。他にもピーター・バーグ、マイケル・ラパポート、ジョン・スペンサー、ノア・エメリッヒなど、映画をよく見る人にとっては顔を見ただけでもわかるような面々が揃っている。これがたった1,500万ドルの予算で製作されたのだからただただ驚くばかりである。

あまり評価されている印象こそない作品だが、警察汚職ものとしては十分に評価できる作品であると感じる。



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