米ソ冷戦時代を背景にした映画はたくさんあるが、本作もその部類に入るが、そのことをあんまり意識して見る必要はない。むしろ本作のテーマは天才と狂気が紙一重であるということ。現在でもソ連の形を変えた大国ロシアが、小国ウクライナに攻め込み、それに対抗するようにアメリカがイランに戦争を仕掛けると行った構図があるが、昔からこの両国は変わっていない。
そして、本作の背景が前述した米ソ冷戦時代。何かと競い合う両国だったが、チェスの世界ではアメリカは完全にソ連にやられっぱなし。しかし、そんなときに現れたのが日本でもお馴染みの天才チェスプレイヤーであるボビー・フィッシャー。この天才チェスプレイヤーの天才振りと奇人変人振りを描いたのが今回紹介する映画完全なるチェックメイトだ。
それでは早速だが天才にして奇人変人であるボビー・フィッシャーの伝記映画を紹介しよう。
時代は米ソ冷戦時代。アメリカにおいて、大人たちを次々と負かす天才少年チェスプレイヤーが生まれる。まさに彼こそが後に伝説のチェスプレイヤーと呼ばれるボビー・フィッシャー(トビー・マグワイア)。日夜チェスに励む彼は少年時代から世界を駆け回り、世界にも名を知られるが、当時のチェスはソ連の独壇場。特にソ連にはボリス・スパスキー(リーヴ・シュレイヴァー)という世界チャンピオンがいた。
やがて、二人は世界ナンバーワン決定戦を、それも米ソの威信をかけた戦いをアイスランドのレイキャビークだ争うことになる。一戦目を集中力を乱されたボビーは敗戦。そして世界は二回戦の行方を見守ろうとするのだが、なんどボビーはその戦いを欠場。不戦敗になってしまうのだが・・・![]()
過剰なぐらい自信家であるボビー・フィッシャーだが、これが次第に精神を病んでいき、家族とも半ば音信不通になるし、妄想癖が次第に強くなっていく。あれほチェスでは革命的な手法を編み出し、若くして世界のトップに君臨するが、その後に雲隠れしてしまうのがご存知の通り。
天才と狂気が紙一重であることを思い知らされるストーリー内容と、彼のその後の人生を考えると思わされる。世の中、天才に憧れる人物は多いが、果たして本当に天才であることが幸せなのか?天才過ぎて、常識離れした生き様を思うと少しばかり悲しみも浮かんでくる。しかも、映画では描かれていないがこの人物は何かと日本と縁が深い。
我が日本でも将棋の世界で藤井聡太という天才棋士が現れた。まだ若干24歳にして、いやそれより前に全ての栄光を手にしたと言っても過言ではないが、果たして彼の人生はボビー・フィッシャーと同じような人生を歩むのか、それとも天才と人間らしさを備えた棋士としてこれからも生きていけるのか。本当に人の人生は何に翻弄されるかわからないと言ったところか。
チェスの戦いの場面が多く出てくるが、俺みたいにチェスのルールを知らなくても充分に試合の雰囲気は楽しめるし、とにかく天才とはこれほど脆い者なのかと理解できる完全なるチェックメイトをお勧め映画に挙げておこう![]()
監督はエドワード・ズウィック。お勧め多数の名監督、グローリー、レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い、ラストサムライ、ブラッド・ダイヤモンドなどスターを上手く使う監督ですね![]()









