あの名女優イングリッド・バーグマン主演の映画が今回紹介するガス燈。と書いてみたものの今の人に彼女の名前を出しても知らない人が殆どだろう。その美貌は今までのハリウッド女優の中でも群を抜き、また本作ではその鍛えられた演技力をいかんなく発揮している。
ちなみに本作は古い作品のサスペンスであるのだが、今観ても多くの人が面白いと思うはず。イングリッド・バーグマン演じる主人公が精神的に追い込まれていく展開が抜群に面白く、次の展開が非常に読みにくい。もちろんそこら中にあるような途中でアッサリ結末が想像できてしまうような他のサスペンス映画とは出来栄えが違う。
それでは早速だがストーリーの紹介を。
ロンドンのソートン街において。名歌手であるアリス・アルクィストが何者かに殺され、未解決のまま。その姪であるポーラ(イングリッド・バーグマン)は悲しみにくれ、他人の勧めもありイタリアに渡り声楽のレッスンを受ける。
しかし、その頃作曲家のグレゴリー(シャルル・ポワイエ)と恋に落ち、歌手への道を諦め彼と結婚する。グレゴリーがロンドンで暮らしたがっている希望を叶えるために、2人はポーラにとっては忌まわしい叔母が殺された家で夫婦生活を送ることになる。
しかし、その家で暮らし始めてからポーラは夫のグレゴリーから物忘れが激しくなっただの、僕の時計を盗んだだのいちゃもんをつけられてるようになり、しかも部屋のガス燈までもなぜか消えそうになったり点いたりするなど奇妙な現象が身の回りに起こりだす。次第に彼女は不安に苛まれて精神的に追い詰められていくのだが・・・![]()
グレゴリーから、飾られていた絵画が無くなっているだの、大事にしていたブローチを無くしてしまったのかなど、何かと身に覚えのないことでいちゃもんを付けられてしまうポーラ。あれほど愛し合って結婚した2人だったのだが、度重なるポーラの物忘れの酷さや、盗み癖が顕著になってくるにつれて、それを責めるグレゴリーのドエスっぷりが凄い。
雇っているメイド連中もポーラのことを嫌っているように見えるし、ポーラの周りでも怪奇現象に近いことが起きる。さて、本当にポーラは精神的におかしくなってしまったのか?
味方のいないポーラに、更に彼女の叔母のファンだったというブライアン(ジョゼフ・コットン)と言う怪しそうな奴まで現れるのだが、最後の落としどころは抜群に上手い。ラストシーンでの鬼気迫るイングリッド・バーグマンの名演技は見せ場充分。
ドエスっぷりを見せながらもダンディさを漂わせるシャルル・ポワイエも流石の貫録を見せる。他の脇役陣も健闘しているし、そして何かと小道具の使い方が巧みな作品だ。
モノクロ映像は映えるし、次々と興味惹かれる展開が続く映画ガス燈を今回はお勧めに挙げておこう![]()
監督はジョージ・キューカー。結構多くの有名な作品を監督していますが、本作以外に観たことがありません。お勧めがあったら逆に教えて欲しいです![]()









