ボードゲーム「カルタマリナ」の紹介記事です。本来ならば2026年3月末に発表予定でしたが、3月中旬に発生した海難事故(辺野古沖の転覆事故)を想起させる恐れがあるとして、私の判断で一時発表を見送ることにいたしました。世情も落ち着きましたので、ここでは純粋に「面白いゲームを皆様に楽しんでいただきたい」という意図のもと、本作の紹介をお届けします。
■どんなゲーム?
ボードゲーム「カルタマリナ」は、沈没寸前の海賊船で嵐を乗り越える二人専用の協力型サバイバルゲームです。 二人専用とはいえ、沈没の危機と隣り合わせの緊迫感あふれる良質な協力ボードゲームです。ストーリー性のある全5章のチャプター形式で、徐々に難易度と船の装備が強化されるため、高い達成感を味わえる点が夫婦やカップルから好評を得ています。

もともとはゲーム制作サークルの YUTRIO(ユトリオ)が制作した作品。2021年の「アークライト・ゲーム賞」で優秀賞を受賞したことをきっかけに、アークライトからストーリー要素などを加えた「決定版」としてリメイクされ、一般発売されました。
■「カルタマリナ」の意味は?
「カルタマリナ」って、単純に海賊船をイメージしたネーミングかと思っていましたが大間違いでした。Geminiだけでなく、wikiでも検索しておいてよかったです。「カルタマリナ」 とは、スウェーデンの宗教家・歴史学者・地理学者のオラウス・マグヌス(1490年〜1558年)が、1539年に発行した北欧の海図のことでした。Carta marinaはラテン語で海図を意味します。

「カルタマリナ」というゲーム名、もう少しラテン語で意味を追求してみましょう。「Carta(カルタ)」は、日本語の「かるた」の語源でもあり、「紙」「トランプ」「カード」「地図」を意味します。「Marina(マリナ)」は「海の」「海に生きるもの」を意味します。つまり、「手札(カルタ)を駆使して航海を進める」といったゲームシステムから、「カードで紡ぐ海の物語」という、ゲームの構造そのものをスマートに表現したダブルミーニングになっているのかもしれません。
前置きはこのくらいにして、具体的なゲームの面白さについてお話していきましょう。
■コンポーネントが豪華!

値段の割に、中身が豪華です。しかもぎっしり詰まっています。それは、ゲームボードやキャラクターが薄っぺらい紙ではなく、厚みがあるからです。将棋や囲碁、あるいはチェスなどを紙に印刷したコマでプレイするなんて考えられないように、本ゲームとしての格が十分に備わっている内容物なのです。船のボードや航海図などのコンポーネントが豪華で、眺めているだけでも海賊映画を体験しているような没入感を味わえます。
■スリルたっぷり!

船が沈没しないようにするためには、浸水している箇所で水をかき出さななければなりません。どこで浸水するかも予測がつきません。キャラクターは常に動き回って、浸水を防がなければなりません。ですが、これは根本的な解決にはなりません。どうしても船が沈没していく速度が速いからです。なので、一刻も早く船を危険な海域から安全な海域へと進ませなければなりません。まさに一刻の猶予もないのです。
■コミュニケーションが深まれば達成感もたまらない!

浸水する船をどうにかするには、マジで二人で協力してプレイする必要があります。沈没条件が迫るなか、お互いに意見を述べ合い、お互いの動きに納得していかないと、簡単に沈没します。プレイヤー同士、本気で相談しましょう。手に汗握った末の、クリアした時の達成感は実にたまりません。密なコミュニケーションが必要なので、カップルや夫婦、親子でのプレイがもっとも推奨されます。もちろんボードゲーム「パンデミック」のような、迫りくる危機をリソース管理で解決していくタイプが好きな方にも適しています。あと、本ゲームは基本的に二人用ですが、一人で遊ぶためのソロプレイルールも用意されています。
■さらに難しくなるけど!

本ゲームは、全五章からなるチャプター(シナリオ)形式になっており、簡単な第一章からプレイします。といっても、最初は第一章でも難しく感じるかもしれません。何度かプレイするたびに、自分たちなりの戦略戦術がみえてくるようになり、いずれ必ずクリアできます。こうして、チャプターを進めるごとにストーリーがさらに展開し、キャラクターが成長したり装備が増えたりするため、RPG的に物語体験としての満足度も高くなっています。
■完成度が高い!

ルールブックも豪華です。しかも、ルールが分かりやすく書かれています。これは、それだけでも大変好感持てます。初心者でもルールは理解しやすくなっています。かつ、適度な難易度です。簡単すぎず、かつ理不尽ではない絶妙な難易度で、クリアした時の達成感は実に大きいです。 つまり、二人用ゲームとして完成度が高いゲームという訳です。
■実際のプレイは?

上記の画像は、「チャプター1(第一章)」で敗北した時の状況です。船の前半分がほぼ水没してしまい、プレイヤーとしては、「操舵」のカードでどうにか船を「GOAL」マスに進ませたいところ。山札から「操舵」のカードを引きたいところですが、引いたカードは「浸水」。浸水箇所は無情にも満水状態のエリアW2であったため、隣接するエリアE2が浸水。2個の水キューブを置きますが、すでに4個の水キューブがあるため、5個以上となり、満水です。満水箇所が4カ所となり、敗北となっています。
■惜しい点があるとすれば

このゲームは、リオン海賊団の五人が、かつてのリーダであったリオンを助けに行く物語です。ですが、実際にプレイするのは、そのうちの一人ずつ。各プレイヤーはキャラクターの一人になりきってプレイします。そうすると、「残りの三人は何をしているの?」「五人全員で協力したい!」ということにつきるでしょう。もちろん、キャラクターが三人以上いるとゲームバランスが崩れてしまうわけですが、そこは何とか、全員登場しても、プレイできるルールなり意味づけが欲しかったところです。チャプターごとに各キャラクターの得手不得手はありそうですが、傾向としては、馴染んだキャラクターで最後まで通してプレイしてしまいそうです。逆に言えば、「今晩は、このキャラクターの、この追加能力の、このアイテムでクリアしよう」というバリエーションはメチャクチャ豊富です。

さあ、今日も地図を広げて、
嵐を乗り越えて冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。




























































































































