pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

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地図を眺めれば、家にいながら「冒険」の始まり。
毎日をワクワクドキドキの「夏休み」にするためのブログ。

 

ボードゲーム「カルタマリナ」の紹介記事です。本来ならば2026年3月末に発表予定でしたが、3月中旬に発生した海難事故(辺野古沖の転覆事故)を想起させる恐れがあるとして、私の判断で一時発表を見送ることにいたしました。世情も落ち着きましたので、ここでは純粋に「面白いゲームを皆様に楽しんでいただきたい」という意図のもと、本作の紹介をお届けします。 

■どんなゲーム?
ボードゲーム「カルタマリナ」は、沈没寸前の海賊船で嵐を乗り越える二人専用の協力型サバイバルゲームです。 二人専用とはいえ、沈没の危機と隣り合わせの緊迫感あふれる良質な協力ボードゲームです。ストーリー性のある全5章のチャプター形式で、徐々に難易度と船の装備が強化されるため、高い達成感を味わえる点が夫婦やカップルから好評を得ています。 



もともとはゲーム制作サークルの YUTRIO(ユトリオ)が制作した作品。2021年の「アークライト・ゲーム賞」で優秀賞を受賞したことをきっかけに、アークライトからストーリー要素などを加えた「決定版」としてリメイクされ、一般発売されました。 

■「カルタマリナ」の意味は?
「カルタマリナ」って、単純に海賊船をイメージしたネーミングかと思っていましたが大間違いでした。Geminiだけでなく、wikiでも検索しておいてよかったです。「カルタマリナ」 とは、スウェーデンの宗教家・歴史学者・地理学者のオラウス・マグヌス(1490年〜1558年)が、1539年に発行した北欧の海図のことでした。Carta marinaはラテン語で海図を意味します。



「カルタマリナ」というゲーム名、もう少しラテン語で意味を追求してみましょう。「Carta(カルタ)」は、日本語の「かるた」の語源でもあり、「紙」「トランプ」「カード」「地図」を意味します。「Marina(マリナ)」は「海の」「海に生きるもの」を意味します。つまり、「手札(カルタ)を駆使して航海を進める」といったゲームシステムから、「カードで紡ぐ海の物語」という、ゲームの構造そのものをスマートに表現したダブルミーニングになっているのかもしれません。

前置きはこのくらいにして、具体的なゲームの面白さについてお話していきましょう。

■コンポーネントが豪華!


値段の割に、中身が豪華です。しかもぎっしり詰まっています。それは、ゲームボードやキャラクターが薄っぺらい紙ではなく、厚みがあるからです。将棋や囲碁、あるいはチェスなどを紙に印刷したコマでプレイするなんて考えられないように、本ゲームとしての格が十分に備わっている内容物なのです。船のボードや航海図などのコンポーネントが豪華で、眺めているだけでも海賊映画を体験しているような没入感を味わえます。 

■スリルたっぷり!


船が沈没しないようにするためには、浸水している箇所で水をかき出さななければなりません。どこで浸水するかも予測がつきません。キャラクターは常に動き回って、浸水を防がなければなりません。ですが、これは根本的な解決にはなりません。どうしても船が沈没していく速度が速いからです。なので、一刻も早く船を危険な海域から安全な海域へと進ませなければなりません。まさに一刻の猶予もないのです。

 


■コミュニケーションが深まれば達成感もたまらない!


浸水する船をどうにかするには、マジで二人で協力してプレイする必要があります。沈没条件が迫るなか、お互いに意見を述べ合い、お互いの動きに納得していかないと、簡単に沈没します。プレイヤー同士、本気で相談しましょう。手に汗握った末の、クリアした時の達成感は実にたまりません。密なコミュニケーションが必要なので、カップルや夫婦、親子でのプレイがもっとも推奨されます。もちろんボードゲーム「パンデミック」のような、迫りくる危機をリソース管理で解決していくタイプが好きな方にも適しています。あと、本ゲームは基本的に二人用ですが、一人で遊ぶためのソロプレイルールも用意されています。

■さらに難しくなるけど!


本ゲームは、全五章からなるチャプター(シナリオ)形式になっており、簡単な第一章からプレイします。といっても、最初は第一章でも難しく感じるかもしれません。何度かプレイするたびに、自分たちなりの戦略戦術がみえてくるようになり、いずれ必ずクリアできます。こうして、チャプターを進めるごとにストーリーがさらに展開し、キャラクターが成長したり装備が増えたりするため、RPG的に物語体験としての満足度も高くなっています。 

■完成度が高い!


ルールブックも豪華です。しかも、ルールが分かりやすく書かれています。これは、それだけでも大変好感持てます。初心者でもルールは理解しやすくなっています。かつ、適度な難易度です。簡単すぎず、かつ理不尽ではない絶妙な難易度で、クリアした時の達成感は実に大きいです。 つまり、二人用ゲームとして完成度が高いゲームという訳です。

■実際のプレイは?


上記の画像は、「チャプター1(第一章)」で敗北した時の状況です。船の前半分がほぼ水没してしまい、プレイヤーとしては、「操舵」のカードでどうにか船を「GOAL」マスに進ませたいところ。山札から「操舵」のカードを引きたいところですが、引いたカードは「浸水」。浸水箇所は無情にも満水状態のエリアW2であったため、隣接するエリアE2が浸水。2個の水キューブを置きますが、すでに4個の水キューブがあるため、5個以上となり、満水です。満水箇所が4カ所となり、敗北となっています。

■惜しい点があるとすれば


このゲームは、リオン海賊団の五人が、かつてのリーダであったリオンを助けに行く物語です。ですが、実際にプレイするのは、そのうちの一人ずつ。各プレイヤーはキャラクターの一人になりきってプレイします。そうすると、「残りの三人は何をしているの?」「五人全員で協力したい!」ということにつきるでしょう。もちろん、キャラクターが三人以上いるとゲームバランスが崩れてしまうわけですが、そこは何とか、全員登場しても、プレイできるルールなり意味づけが欲しかったところです。チャプターごとに各キャラクターの得手不得手はありそうですが、傾向としては、馴染んだキャラクターで最後まで通してプレイしてしまいそうです。逆に言えば、「今晩は、このキャラクターの、この追加能力の、このアイテムでクリアしよう」というバリエーションはメチャクチャ豊富です。



さあ、今日も地図を広げて、
嵐を乗り越えて冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

「地図講」の5回目の街歩きです。地図講とは、地図をこよなく偏愛する組織「地図ラー」の会の有料会員組織(「note」のコンテンツで月2000円) のことです。

本日の地図講は、久留里線。久留里線は、房総半島の木更津駅と上総亀山駅とを結ぶローカル線です。途中駅に久留里駅が存在します。かつての房総半島は道路事情が極端に悪く、木更津駅と大原駅とを結ぶ県営鉄道が計画され、鉄道聯隊の演習の一環として、久留里駅までの線路が敷設されたそうです。その後、上総亀山駅まで延伸されましたが、道路事情は改善し、利用客数はどんどん減っていくというありさまでした。そして、このローカル線の「久留里駅~上総亀山駅」間の鉄道がついに廃止されるということで、「乗れる時に乗っておこう」という単純な想いから、今月の企画が発案されました。

木更津駅に12時30分に集合。久留里線ではスイカやパスモが使えないとのことで、乗車券を各自購入します。始発駅の木更津駅から終着駅の上総亀山駅まで720円です。JRの切符売り場で切符を購入しておきながら、なぜか「久留里線はJRではない!」という間違った思い込みをしてしまいました。

2両編成の列車が4番線ホームに到着します。乗車前に先頭車両を頭から撮影しておきます。13時01分少し前に、発車ブザーがなります。木更津駅は、近くに証城寺があり、街全体がタヌキの置物で賑わっているため、木更津駅の発車メロディーは
「証城寺の狸囃子」(朝ドラの「カムカムエブリヴァディ」でも流れていた曲)となっていますが、鉄道会社が違うため、だだのブザーです。これは私の完全な思い違いですね。後で、調べてみると、久留里線もJRの路線で、あまりにも運行システムが違うため、別システムになっているだけとのことでした。ブザーも実は車両が発していたり、電化もされていないという、実にローカルな路線でした。

通常は、ワンマン運転のようですが、本車両には車掌が乗車し、乗車券を購入していないお客の対応をしています。駅員がいない駅では、先頭車両の一番前の扉からしか降りることができないため、ワンマン運転でもワンオペが可能なようになっています。

車窓はじつにローカルです。田植えが完了した水田が遠くの丘陵地帯いっぱいまで広がっています。まれに田植え機で田植え中の風景もあり、「千葉県ってこんなに田舎だったっけ?」と思います。千葉県は関東の米どころで、全国で9番目の生産量があります。

久留里駅を過ぎると、ようやく丘陵から低山へと変わり、しだいにその山が間近に迫ってきます。川も蛇行し始め、谷を深くえぐっていきます。「この路線、トンネルがないな」と思っていましたが、終点の上総亀山駅手前で二つほどトンネルがありました。1時間ほどで上総亀山駅に到着。駅舎周辺を撮影し、すぐに同じ電車で折り返します。

久留里駅に到着。木造駅舎もレトロ感満載で、ここだけでも聖地にあげられますが、この土地は「名水の里」で有名なようです。名水があれば、当然お酒。地酒も地味に有名なようです。ここでは、1時間の時間を取り、おのおの過ごします。結局、二つのチームに分かれて行動。一つは、名水を楽しみ、「生きた水久留里 酒ミュージアム」を見学するというもの。もう一つは、「川回し」という地形の痕跡を確認するというもので、後者を選び、川好きの会長さんの跡についていきます。

まずは、本流の小櫃川 です。橋の上から、ほぼまっすぐな川の流れを確認します。事前に配られた地図によると、かつては川が大きく蛇行していた跡が鮮明に残っているのが見て取れます。東側の「川回し」を確認しようと、久留里街道を歩き続けます。久留里駅周辺は、いちおう観光スポットであるため、交通量がかなりあります。ガードレールがないところもあり、要注意です。実際の川の跡がくっきりと残っていました。木や藪で確認しずらい点はありますが、雨城庵の井戸・とはりの滝付近で局所的に川跡を実感できます。江戸時代に少しでも水田の地域を増やそうと、川をショートカットさせ、湾曲部を水田に開拓したとのことです。

帰りは、久留里駅からの始発電車に乗り、木更津駅へ。ほどよい揺れにほどよい車内の温度で、ほどよく眠ることができました。次回は、時間をさらにとって、亀山ダムや久留里城を探検したいものです。

■久留里線周辺図


①木更津駅4番線ホーム


○車窓と車内の風景


②上総亀山駅


■久留里駅周辺図


③小櫃川 


④街並み


⑤とはりの滝


⑥久留里駅




さあ、今日も地図を広げて、
後悔しないように冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

今年のゴールデンウィークは、いつの間にか始まり、先月の29日から休みが始まっていたことを考えると、このblogを書いている憲法記念日というのは、GWも後半。うかうかしていられません。5月末に母の見舞いで山口県へ行く計画を立てるのに頭がいっぱいで、GWの計画まで頭が回らなかったのが実情です。いずれにせよ、GWに出かけても人がいっぱいという意識があり、近場での早朝ウォーキングに精を出すのが良さそうです。

いろいろコースを考えますが、一度歩いたコースばかり。「できれば新しいコースを」と思うのですが、なかなか思いつきません。目的地だと、似たような場所しか思いつかないので、思い切って手段を変えてみます。いつもは電車なので、始発のバスに乗ってみることにしました。調べてみると、始発で千葉駅行きのバスがあり、しかも、千葉みなとを経由しているようです。そんなわけで、千葉みなとへひさしぶりに出かけてみることにしました。

始発のバスは、ガラガラです。夫婦で最後尾の座席に座ります。人がいないので、視界は良好。歩いたことがある道をたどっているとはいえ、自動車道を走るバスの高い座席から眺める景色は実に新鮮です。「このバスはこんな場所を走るのか」など、興味はつきません。

千葉みなと駅のバス停は、駅の北側で、駅から少し離れています。海が見える港へ行くためには、京葉線の高架下を通過する必要があります。十字路から海側の道の真ん中には細い水路があり、幅は狭いけれど、高さのある水門があり、「堰」となっていました。左右をよく見ると、高潮の際には、1mほどの高さの門が、道路全体を塞ぐようになっています。海の反対側には、市役所があるため、市の中枢機関を守っているようです。道端には、花々が咲き乱れ、春爛漫です。植物の知識がない私から言えば、「雑草が満開」といったところでしょうか?

久しぶりの千葉みなとに感動です。横浜港には到底及びませんが、非日常の景色を堪能できます。まずは、錨のモニュメントがあり、「さんばしひろば」へのウェルカムゲートといった感で出迎えてくれます。この広場から見える港の景色は京葉工業地域の一角です。巨大なサイロとクレーンがあり、工場夜景を見るための遊覧船(昼間も運行)が停泊しています。あと、肝心のポートタワーが最近できたマンションの陰に隠れてしまっているのは残念です。港の奥には、タンクが建ち並んでいます。おそらく、成田空港で使う航空燃料のタンクと思われます。ここから、パイプで空港まで燃料が送られていると聞いたことがあります。昔は過激派を警戒し、突端にはユニークな形状の監視塔があったのですが、今は完全に撤去されてしまいました。

広場には、短いながらもウッドデッキがあり、キッチンカーや商業施設「ケーズハーバー」、さらには飲食店が揃った「ケーズリゾートビル」が家族連れやカップルを歓迎してくれます。広場ではイベントがあるらしく、若者たちが準備にいそしんでいました。

帰りは、千葉みなと駅からモノレールで千葉駅に出ます。改札口に飾られた鉄道娘の看板と、大きく飾られている五月人形を愛でます。JRの改札口へ向かいながら、どうしても横浜港と比較してしまっている自分がいます。

横浜と言えば、異人館と港が見える丘公園と元町商店街、ポートタワーと山下公園と氷川丸。ベイブリッジにランドマークタワー、横浜スタジアムに中華街。きりがありません。よくぞ、凝縮しているなと感心してしまいます。千葉港は、貨物取扱量で名古屋港につぐ国内有数の港ですが、あくまでも京葉工業地域の一角。観光のための布石は、どうしても砂をばらまくように薄くなってしまいます。遠浅一面に作られた埋立地が広いために、丘が遠くなっていまい、スタジアムと高層ビルは、新都心の幕張に建てられてしまうなど、ビジョンなさすぎです。それらをつなぐはずだったモノレールは途中で頓挫。中途半端も、ここに極まれりです。せめて、モノレールがポートタワーまで伸びていればと思うのですが、あまり海に近づくと風の影響を受けるので、これ以上の接近は無理なのでしょう。それにしてもポートタワーへのアクセスは最悪です。まあ、横浜になくて、千葉にあって、唯一誇れるものと言えば、モノレールぐらいでしょうか。ちなみに、千葉市には、アニメの聖地がいくつも点在しているのですが、「コクリコ坂から」の知名度にはとてもかないません。


■千葉港周辺図


■コース


①堰


②サイロ


③遊覧船


④タンク


⑤監視塔(Google Map より)


⑥ケーズハーバー


⑦ケーズリゾートビル


⑧モノレール千葉駅改札内



さあ、今日も地図を広げて、
冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


★「note」始めました。(冷やし中華風に)
【地図遊びアイディア集:No.015】何かに見立てて遊ぶ「千葉県は傘を持つ乙女」
https://note.com/pocopan_1959/n/n646920267812

 

 

先日、「電柱撮影オフ会」というイベントに参加してきました。パンフレットの説明を借りれば、「電柱の保守管理をゲーミフィケーションでアソビに代える『ピクトレ』 と、マニア視点でまちを楽しむ地図ラーの会の電柱愛あふれるコラボレーションイベント」ということです。

まず、「ピクトレ」とは、スマホの位置情報ゲームの一種です。赤・青・緑の3つのチームに分かれ、街中に立つ電柱を撮影することで、ポイントを競い合うゲームです。電柱の撮影は、両側から撮影した全体像と、電柱の個体を示す表札番号の3枚を撮影します。実際に現場で撮影する必要があるので、街中を歩き回ります。

そんなわけで、西千葉駅に13時に集合。地図ラーの会の会長さんより、さっそく西千葉駅の解説が始まります。西千葉駅のホームは、隣の稲毛駅に合わせて高架上にありますが、改札口は地上階。しかしながら北口と南口の二カ所のどちらから出るにしても、階段を登らないといけません。ある意味、改札口は半地下にあるような感じです。会長さんの解説で、西千葉駅はちょうど丘の縁で、しかも谷間にあるということに、今さらながら気づくといった次第です。

さて、ゲームの電柱ですが、かなりの電柱が調査されつくされていました。まだ、撮影されていない電柱が北側にあるということで、まずは千葉大近くのゆりの木通りにて、各自目標の電柱を決め、調査します。その後は、京成線のみどり台駅に向かいつつ、会長さんより適宜街の解説をいただき、電柱調査を楽しむのでした。

途中の「ささや菓匠本店」で和菓子を補給。京成線の踏切を渡り、「LOVE」ロバート・インディアナが置かれたロータリーで、信号機がないことを確認します。ロータリーは米語で、日本語だと円形交差点。単純にロータリーだと、他にも意味があるので、英連邦ではラウンドアバウトと呼んでいます。ギネス世界記録に登録されている「世界最大のラウンドアバウト」は、マレーシアの行政都市プトラジャヤにある「ペルシアラン・スルタン・サラフディン・アブドゥル・アジズ・シャー(Persiaran Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah)」 です。有名なパリの凱旋門のラウンドアバウトは、1990年以前では世界一でした。

あと、このロータリーから北東に延びている学園通りをまっすぐ進めば、千葉大の正門となります。かつての東京帝国大学第二工学部の正門です。再び踏切を渡ります。「いとなみ書店2.5」(平日営業)は、貸し出されている棚ごとに、本の売り主さんが異なる書店さんです。最後に、モダンな「ZOZOSTUDIO COFFEE」に立ち寄り、飲み物を一杯ごちそうになり、ゲームの感想など、意見交換をしつつ、解散となりました。

さて、本ゲームの最終的な目的は、電柱の保守管理です。しかも、ガチの保守管理です。つまり、ゲーム運営母体の黒幕は電力会社です。電柱の状況を一本一本確認するためには、人件費高騰や人手不足もあり、なかなか大変だとのこと。一つの解決案として、保守作業をゲーム化すれば、ボランティアを大勢集められるのではないかということで、ようやく実証実験にこぎつけられたようです。ちなみに本ゲームは千葉県全域と埼玉県と茨城県の一部でプレイ可能で、順次エリアが拡大されていくそうです。

保守作業がなぜ必要か。電柱にとって、一番つらいのは、蔦にからまられたり、カラスの巣にされたりすることです。特にカラスの巣の建材には、鉄製のハンガーなども使われるので、危険この上ないとのこと。 そんなわけで、撮影した画像は、AIによるチェックがあり、最終的には人の目で確認するとのことです。けっこうこちらの人件費もかかりそうですが、実際に専門家を派遣するよりは安く済むとか。あまりにも地方の電柱については、イベントやキャンペーンで人の動きを促すようです。

さらに、重要な点は、報酬が破格です。私にはそう思えます。ゲーム中に獲得した1200コインにつき、100円相当のAmazonギフト券が交換できます(今後変わることでしょう)。この日、2時間のイベントで、4本撮影したところ、450コインを獲得しています。「ポイカツ」はあまり好きではないので、換金率はなんとも言えませんが、街中を歩き、Amazonギフト券がもらえるなら、健康のためにも歩き回ろうと思います。しかも、世の中のインフラに大きな大きな貢献です。あと、Amazonギフト券以外には、「えらべるPay」「giftee Box」が選べるようです。

あと、コインとは別に、電柱と電柱とを電線で結ぶことでポイントを獲得することができます。各チームは、ポイントを競い合うので、プレイヤーの貢献度によってもコインの報酬が得られます。欠点は、夜はプレイできないことぐらいでしょうか。雨の日も大変そうですね。また、敵陣営の電柱を味方の電柱にすることもできます。いずれにせよ、電柱の保守がメインなので、数カ月に一度は、グレーの未調査状態にリセットされます。ゲームとしては、同じスマホの位置情報ゲームの「イングレス」(「ポケモンGO」の母体となっているゲーム)と似ていると言われても仕方ありませんが、イングレスはガチの陣営争いを繰り広げているので、こちらは、明るく楽しく社会貢献しつつプレイしたいものです。

■ピクトレ


https://pictree.greenwaygrid.global/

■イベント参加グッズ

■イベントポスター


■西千葉駅周辺図


さあ、今日も地図を広げて、
電柱調査へ冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

朝ドラ「風、薫る」も大河ドラマ「豊臣兄弟!」も順調な滑り出しのようで、夫婦ともども楽しく「NHK ONE」で鑑賞を続けています。テレビ放映が受信できなくても、テレビを囲む生活は変わらないようです。というわけで、今回は配信動画の紹介に徹します。ふと浮かんだキーワードに着目しつつ、各作品を紹介させていただきます。

■シーズン4(キーワード1)
「ようこそ実力至上主義の教室へ」:二年生の一学期
「Re:ゼロから始める異世界生活」:プレアデスの監視塔
「本好きの下剋上」:領主の養女であり神殿の図書室を管理する神殿長
「転生したらスライムだった件」地下迷宮を魔改造

この春から始まったシーズン4のアニメです。どの作品も良く続いています。ただ、シーズンを重ねてくると、単話ずつの視聴がきついです。そもそも、それ以前のシーズンはまとめてみているので、単話ずつの視聴に耐性がないのかもしれません。その点、「よう実」は、4話同時公開でしたので、最初のエピソードを存分に楽しむことができました。 ということで、シーズン4の全話揃ってからの視聴を個人的には心がけようとしていますが、つい見てしまい、日々悶々としています。8分間で二度もゼロから始める異世界生活って、次回が待ちきれないです。

その点、1月から放映されていた「葬送のフリーレン」は単発のストーリー(場合によっては、15分で一つの物語)が続いていたので、ヒンメルとの冒険とがオーバーラップし、想い出つくりの旅がより一層味わえるのには心が和みました。でも、「神技のレヴォルテ」で複数話になったときは、「いらっ」としました。原作を読むべきか、真剣に悩んだものです。

■魔法のアイテム(キーワード2)
「とんがり帽子のアトリエ」:魔法陣
「杖と剣のウェストリア」:杖と剣
「あかね噺」:扇子



「とんがり帽子のアトリエ」の原作は、写本のごとく、美しく淡い美術画の連続です。アニメはかなり頑張って、再現しています。まあ、それ以上に、原作では想像すらできなかった動きのあるシーンを圧倒的に味わうことができるので、ある意味、別の良質な作品と言えるでしょう。「杖と剣のウェストリア」は、魔法こそがすべての世界。主人公のウィルはその魔法が使えないということで、「とある魔術の禁書目録」の主人公の上条当麻を思い出しますが、剣技は壮絶。ジェダイもSAOのキリトも真っ青です。コミックだと、構図が異次元レベルなので、動きを理解する上で、アニメは大いに期待しています。「あかね噺」は、落語の世界ですが、一種魔法の世界かと勘違いするほど、面白い世界です。家内といっしょに視聴を楽しみにしています。桑田佳祐さんのOPもEDも心地よいですね。

■特殊装備(キーワード3)
「劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション」:ERカー・ECMO

「走る緊急救命室」ということで、今までのシリーズでの主役は、最新の医療機器とオペ室を搭載した緊急車両(ERカー) でしたが、この劇場版では広大な南の海が活躍の舞台になります。そんなわけで、ERカーを搭載する「フェリー」が登場します。フェリーからERカーが発進するシーンは、まさに、サンダーバード2号のコンテナから4号などの特殊車両が発進するシーンです。メンバーがハッチをくぐるシーンが意外と多いのも、その感を強めてくれます。

さて、オペ室を搭載した中型緊急車両「NK1」とそのNK1を搭載できるフェリー「NK0」を使うのは、チーフドクター候補の牧志秀実率いる新救命チーム南海MERです。これに「TOKYO MER」の喜多見チーフと蔵前さんがサポートします。物語は、諏訪之瀬島(実在の島)での大規模噴火がメインとなり、島民79名の全員救出がミッションとなります。本来ならば、ヘリコプターが活躍すべき場面ですが、大噴火ということで、近づくことができません。もちろん、船も接近禁止なのですが、ここはお約束なので、躊躇なく接岸します。ただ、接岸により、フェリーの無線機が故障します。これにより、外部との連絡がとれなくなり、ヘリコプターとの連携がとれなくなります。幸いなことに「ECMO」が必要ということだけは、漁船のリレーで音羽さんに伝わります。

ECMO(エクモ)は体外式膜型人工肺です。NHKの「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」の「パンデミック 東京の危機〜第1波 医療従事者の闘い〜」にも登場した医療機器です。肺を痛めた患者に対し、血液を体の外に取り出し、機械で直接酸素を入れ、二酸化炭素を抜きます。さらには、心臓を傷めた患者に対し、瞬時に循環を再開させる機能があります。残念ながら、「NK1」には、その特殊装備がありません。その特殊装備があるのが、鹿児島の病院となりますが、まずは一刻も早く屋久島へ到着すること。

でも、やっぱり、フェリーは遅すぎます。ここは、国産のオスプレイ(垂直離着陸能力を持つティルトローター輸送機)を開発し、ERカーを懸垂したオスプレイがフェリーから発艦すべきでしょう。もちろん、フェリーも大型化し、耐熱補強した甲板が必要となります(次回映画案なので、採算度外視です)。「オスプレイがあるなら、フェリーいらないかも」ですが、ビジュアル的には、船からの発艦の方が好ましいでしょう。そんなわけで、次回の斬新な特殊装備を期待しつつ、日々を過ごしています。



さあ、今日も地図を広げて、
お家にいながら配信動画で冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

地図をこよなく偏愛する組織「地図ラー」の会の有料会員組織「地図講」(「note」のコンテンツで月2000円) の街歩きも4回目となりました。

本日の地図講は、総武線の幕張本郷。できたばっかりの街なので、参加者の誰もが、「見るものあったっけ?」と疑問の声が。国道14号線沿いのUFOやお城のラブホテルくらいしかないのでは?ひょっとして、京葉道路を横切る秘密の通路?など、各自いろんな憶測を心にいだいていたようです。

JR幕張本郷駅の改札口に13時に集合ということで、30円ほど安い京成線を使って、集合場所にたどりつきます。 まずは、会長さんの挨拶。本日のテーマは「どんつき!」。幕張本郷は、知る人ぞ知る、「どんつきのメッカ」なのだそうです。昨今は「メッカ」とはいわず、「聖地」と呼びますが、それはともかく、あまりにも意表をついた「どんつき」というマニアックな地理用語?に一同きょとん状態となります。「どんつき」を一言でいえば、「行き止まり」。平安時代の貴族風に言えば、「袋小路さん」です。この行き止まり、専門家に語らせると一言ではすまないそうで、様々な分類ができるそうです。行き止まりを分類する偏向ぶりにはあきれ返りますが、境界どんつき・崖どんつき。あまりにもマニアックな分類に早くも消化不良です。まあ、とりあえず、そのどんつきを皆で体験しようと、出発です。

幕張本郷駅と言えば、幕張海岸行きのターミナルということもあり、二連バスが有名です。二連バスをじっくりと観察し、街の西端へ向かいます。馴染みの年金事務所を過ぎると早くもどんつきです。こちらは境界どんつきと呼ばれる行き止まりで、千葉市と習志野市の境界です。二つの市の境界とはいえ、あまりの連携のなさに、びっくりです。特に東西に延びる道路がこの境界で途切れているのには、唖然とします。

駅方面に戻ります。幕張海岸へ延びる広い自動車道路は、かつてはモノレールが作られる予定だったそうですが、完全に頓挫したそうです。ただ、その広い道のおかげで、二連バスがゆったりと運行できているというのは、面白いものです。

鉄砲塚跨線橋を渡り、JR総武線と京成ちはら線を越えて北東の内陸側へ向かいます。跨線橋というのは、陸橋のように歩行者専用かと思っていましたが、この橋は違っていました。車道が広く、歩行者用の通路が狭くなっています。せっかく車両基地が眼下に広がっているにもかかわらず、落下防止用の柵と網で目隠しされており、撮影には不向きなスポットになっていました。

ふたたび、北西端の千葉市と習志野市の境界線沿いに歩き、境界ドンツキを楽しみます。境界線沿いの道は台地の淵で終了。会長さんたちが「ボックスカルバート」と連呼しています。自動車道路のトンネルを形作っている巨大な四角いコンクリートの箱のことのようで、本来は暗渠(蓋で閉じられた河川や水路のこと)に使われているそうです。人の目に触れるように置かれているのは珍しいようです。

その後、中心部に向かい、リブレ京成幕張本郷店周辺で小休止。駅から延びている「中渕幕張本郷線」と呼ばれているメインストリートに沿って北上します。すると、いきなりの行き止まり。左右へ流れる道はあるものの、細い道なので、これは「どんつき」と言われれば、確かにそんな感じがします。あきらかに用地買収に失敗しているかのように見えますが、千葉市と習志野市の境界地ならではの現象だそうで、両市は仲が悪いのでしょうか?

マンホールも千葉市と習志野市とが交錯する道を歩き、何の案内板も設置されていない鉄砲塚古墳をしばし見学します。さらに、道をまっすぐに進むと、いきなりの崖っぷち。急な階段で、先へ進めるにしても、これが「崖どんつき」と言われれば、「確かに」と思うのでした。キャプテンズクック幕張本郷店前を通過し、京葉道路を超えると、こちらも行き止まり。こちらは「未遂どんつき」なのだそうです。要は、主要道路を作ろうとしていて、いまだにできていないのだそうで、三年後には、大きな橋がかかり、「どんつき」ではなくなるようです。これで、今日の「どんつき」紹介は終了。駅へ戻ります。

できたばっかりの中華屋「幕張本郷チャイナハウス桂花楼」前で、一行は立ち止まります。今日は、定休日なので、誰もいませんが、普段は長い行列ができるほどの有名な中華料理屋だそうです。それもそのはず、嵐のメンバーの相場さんの実家なのだそうです。なぜか、ここで集合写真を撮り、幕張本郷駅で解散です。


■コース


①境界どんつき(四方向)


②境界どんつき


③ボックスカルバート 


④鉄砲塚古墳


⑤崖どんつき


⑥キャプテンズクック


⑦未遂どんつき


⑧桂花楼




さあ、今日も地図を広げて、
袋小路へ冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

今週も花見です。すでに花は散っているかもしれませんが、緑あざやかな葉桜も乙なもの。そんな目論見のもと、家内と早朝ウォーキングを楽しむため、地図を丹念に調べます。今までに歩いたことがある墨田川・目黒川・神田川などは除き、江戸城跡(皇居)近辺の水辺を中心にくまなく探してみます。

江戸城の内堀では、千鳥ヶ淵の桜が有名ですが、ジョギングしている人が早朝から多そうなので、却下します。そうなると、やはり外堀です。その中でも、四ツ谷から秋葉原にかけては桜並木がありますが、遊歩道が整備されているのは、「四ツ谷~飯田橋」の区間となります。その江戸城の外堀は、三代将軍家光の命により普請されたものです。おもに、仙台藩が担当しました。江戸城の北側ですから、北から攻めてくる大名がいるとすれば、それは伊達家。そんなわけで、仙台藩が外堀を完成させます。ただ、この当時の神田川は飯田橋あたりから日比谷の入り江の方に流れていたので、まだまだ防備が薄いと感じた四代将軍の家綱は、さらなる普請を仙台藩に命じます。駿河台を横切るように谷を堀らせ、水道橋から浅草へ通じる水路を作らせます。ただ、家綱は20歳前後と若かったので、実際に命じたのは、老中首座の酒井忠清(後に大老)と言われています。できる限り、強大な仙台藩の力をそぎ落としたかったのでしょう。当時の若い仙台藩主に蟄居を命じたりと無理難題の連発です。その後、藩内で私腹を肥やしていた原田甲斐なる人物が酒井忠清邸の控えの間にて、藩内の不正を正そうと上訴していた伊達宗重を惨殺するという伊達騒動が起こります。この原田甲斐が実は藩の安泰を願う善人だったとして描かれた作品が小説「樅ノ木は残った」になります。 

さて、朝一番に出発です。総武快速で東京駅へ。丸の内線に乗り換え、四ツ谷駅で降ります。駅を出てしばらく歩くと、迎賓館。完全に反対の方へ歩いているのに気づきました。中央線も丸の内線もともに東から西へホームが広がっていると思い込んでいたのが誤りの元でした。実際には、中央線は北から南へ、丸の内線は南から北へとなっています。JRの感覚で進行方向とは逆の方へ進めば、正反対の方角となってしまいます。元来た道を戻り、改めて大きな外堀の内側を目指します。昨日、強風が吹いていたようで、折れた桜の大きな枝をお巡りさんが片づけていました。

幼きイエス会(フランスの神父ニコラ・バレによって創立された修道会)の女子修道院の奥に、ちょっと目を惹くブロンズ像。ベンチに腰掛けた少女がフルートを吹いています。近づいてみると、少女の隣には、猫が一匹。パブリックアートで有名な黒川晃彦氏の「猫と笛を吹く女性の像」でした。全国各地に同種の像が置かれているようで、個人的には京浜急行の横須賀中央駅前に置かれた3体のブロンズ像が思い出されます。女子修道院を過ぎるとカトリックスクールの雙葉中学校・高等学校の大きな校舎が桜並木を透かして見えてきます。

外堀沿いの遊歩道は、一段高い土手の上に作られています。遊歩道の両側に桜並木があり、花と葉の割合がちょうど1対1といった印象です。花びらも適度に地面に舞い散り、薄桃色の世界が広がっていました。ところどころに設けられた小さな公園には、カラフルで安全面を重視した遊具が置かれています。 

今回の花見では、ゴミ置き場が少々気になります。ゴミ自体は丁寧に片づけられているものの、置き場自体が青いシートで囲われて、かつ溢れないように立派に作られているため、かなり目立ちます。この界隈は、おもに近くの会社の社員たちのミニ宴会の場だったのでしょう。細い遊歩道なので、もう少し街中に桜を愛でる空間があればと思ってしまいます。土手の北側は大きな外堀。対岸の土手にも桜が咲き誇っています。

市ヶ谷駅を過ぎると、法政大学の建物が見えてきます。新見附橋を過ぎれば、土手下に広い正門。それにしても綺麗になったものです。45年前に通っていた当時は、汚い校舎のイメージしかありません。キャンパスライフという言葉が使われ始めていたかもしれませんが、学生運動の名残がひどく、壁という壁には、何かのお札のように「〇〇反対」「絶対阻止」みたいな張り紙で埋め尽くされていました。雀荘では立ち込めたタバコの煙、学生会館や講義室では女子たちのお化粧のにおい。そんなことしか思い出せないのは、ちょっと寂しい限りです。

飯田橋駅が見えてくると、巨大な牛込見附跡が目に入ります。外堀には、江戸城への出入りのための橋が掛けられ、不審者が通行しないように検問所が作られていました。これが「見附」です。 四ツ谷見附・市ヶ谷見附の名残もあったはずですが、気づかずに通り過ぎてしまったようです。市ヶ谷と飯田橋の間には新見附橋がありますが、これは明治時代にできた橋です。

先週は、有楽町線からJR中央線に乗り換えるのに、かなり手間取りましたが、今回は目の前に飯田橋駅の改札があります。かつては、渡り廊下のような空間をかなり歩かないとホームへたどりつけなっかたのですが、今はエスカレータを下るだけです。ちょうど到着した千葉行きの各駅列車に乗り、そのまま千葉方面へと向かうのでした。 


■コース


さあ、今日も地図を広げて、
葉桜見物に、冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

桜のシーズンです。例年ならば、目黒川で花見を楽しむはずですが、今年は場所を変えてみました。実は、2020年から6年連続で春の目黒川を散策しており、歩いていない区間がなくなってしまいました。残るは、船による川上りもしくは川下りですが、かなり早い段階で予約しないとダメとの噂にめげてしまい、単純に別の場所を探すことにした次第です。

墨田川も良いのですが、対岸が離れすぎています。川桜の良い点は、両方の岸から桜の枝がしだれかかっている構図です。なので、川幅がほどよく、かつ両岸に桜並木があるということで、神田川が即座に思い浮かびました。2023年の暮れに、文京区にある神田川沿いの江戸川公園を訪れた際に、桜並木があることを覚えていたからです。「江戸川?」って、どういうことって思いますよね。江戸時代、神田川の中流は、江戸湾に流れ込むことから「内の江戸川」と呼ばれており、千葉県との境にある「外の江戸川」と明確に区別していたそうです。そんなわけで、今でも有楽町線に「江戸川橋駅」という駅名が残っています。

さっそく、家内と日曜日の早朝にウォーキングに出かけました。始発の総武快速線に乗りこみ、車内でおむすびを食べ、馬喰町で新宿線に乗り換え、九段下で東西線に乗り換え、高田馬場駅で下車します。予定としては、戸田平橋から江戸川橋の区間を歩きます。事前にGoogleのストリートビューで確認したところ、高田馬場駅に一番近い神高橋から高塚橋の区間には、桜の木がないようなので、さらに一つ先の戸田平橋から歩くことにしました。

戸田平橋に到着すると、枝ぶりが実に見事な、満開の桜の木。ただ、この辺ではまだ並木とはなっていません。源水橋まで来ると、淡い桃色の満開の桜並木が片岸に続いていてます。明治通りと新目白通りが交差するあたりでは、神田川が右折し、それぞれに高田橋と高戸橋が掛けられています。特に高戸橋では早稲田から来た都電荒川線が右折して渡っていきます。その先は雑司ヶ谷となります。この橋は、桜と都電の両方が撮影できるスポットとしても有名なようですが、早朝なので、三脚を据えて電車を待ち構えている人はいないようです。

高戸橋からはようやく両岸に桜並木となります。ただ、川岸の壁がやや高いため、視界がほんの少しだけ狭いのが気になります。曙橋をすぎると、面影橋です。「面影橋」の由来は、戦国時代の武将、和田靭負(わだゆきえ)の娘の於戸姫にまつわる説が最も有名なようです。夫の仇を自らの薙刀で果たした後、自らも身を投げようとした際、橋の上から川面を覗き込み、かつての幸せな日々の「面影」を思い出したという話です。この面影橋あたりから提灯がつるされ始めます。早稲田付近では川柳の色紙がにぎやかにつるされており、一枚一枚面白おかしく楽しめます。

三島橋・中之橋・豊橋を過ぎ駒塚橋。神田川の北側は、目白崖線と呼ばれる崖が続いています。崖の上は見晴らしがよいため、江戸時代には有力な武家屋敷が作られ、今も残ってます。その代表例が肥後細川庭園でしょう。その東側にはホテル椿山荘が広がり、二つの間には胸突坂が存在します。富士見坂のように、胸突坂は、急坂であれば簡単に名づけられてしまう坂道のようですが、意外と残っていないようです。GoogleMapで検索しても、ここにある坂しかヒットしません。細い急な坂を見上げつつ、右折して神田川沿いを歩きます。

椿山荘の宿泊客と思われる小さな年配者たちの集団があちらこちらに。犬を連れて散歩する住民たちやジョギングにいそしむ中高年者たちなど、年齢層が一気にあがりますが、それほどの混雑ではないことに感謝です。少なくとも外国人観光客はごくわずかです。

大滝橋を過ぎると江戸川公園。綺麗に積み上げられたゴミの山や、これからシートを敷いて準備する人たちなど、この地はこれから一大宴会場として盛り上がるようです。一休橋を過ぎて江戸川橋。桜並木もここで終了です。この先は、首都高速5号池袋線が川の上を走り、川筋も直線となるため、騒音やら圧迫感とやらで、よほどのマニアでない限りウォーキングは楽しめないでしょう。

そんなわけで、江戸川橋を渡り、地下へ降り、有楽町線に乗って、飯田橋へ。黄色い総武線の各駅列車に乗り換えて、ほどよい疲れと共に帰宅の途につくのでした。

■コース位置


■コース


◆戸田平橋~高戸橋


◆高戸橋~中之橋


◆中之橋~駒塚橋


◆駒塚橋~江戸川橋




さあ、今日も地図を広げて、
満開の桜を探しに、冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

木村拓哉さん主演の「教場」の映画とドラマは、「Amazonプライム」で無料放送されるのを待ちわびつつ、結局原作を読んでしまいました。「教場」の原作をあらかた読破してしまうと、続けて似たような作品も読んでしまいたくなるもの。「Gemini」に『「教場」ぽい作品で、次に読んでおくべき本を紹介して』 と頼んだところ、表題の「D機関」シリーズがトップに表示され、さっそく読み始めることにしました。

「D機関」シリーズは、柳広司氏が描く傑作スパイ・ミステリー小説です。時代は、太平洋戦争前の昭和12年。この年、結城中佐が極秘に設立したスパイ組織「D機関」の若き精鋭たちが、世界中を舞台に「死ぬな、殺すな」を旨として諜報戦を展開します。「ジョーカー・ゲーム」「ダブル・ジョーカー」「パラダイス・ロスト」「ラスト・ワルツ」の4冊が刊行されており、一冊当たり、3~5話分の短編が収録されています。どこから読んでも支障はありません。つまり、一話完結型です。それぞれの話は、短編でありながら、意外な結末やどんでん返しで、毎度圧倒されます。情報もてんこ盛りで半端ありません。

「D機関」というのは、帝国陸軍内の反対を押し切り、結城中佐が設立した諜報機関です。史実ですと、「陸軍中野学校」にあたります。軍人ではなく一般の大学出身者から選抜された異能の集団です。逆に軍隊に少しでも染まっている人間は、スパイに向かないと断定。その理由として、「死ぬな、殺すな」を理念としているので、潔い自決など、もってのほか。「死体」は、平時において、すべての人間の注意を集めるということで、自決と殺人は最悪の選択肢。隠密というよりは、ありふれたごく普通の行動を重視します。

「D」の意味については、登場人物たちが、いく通りもの解釈を披露してくれますが、決め手がありません。結城中佐は悪魔とも言われているので、単純に「Devil」の「D」なのかもしれません。

あと、スパイ小説なので、各国の情報機関も登場し、「D機関」にあっさりと出し抜かれます。ドイツ国防軍の「アプヴェーア」や、イギリスの諜報機関「MI6」あたりです。特に「MI6」では、創設者の「C」が話に出てきます。実在する人物であるマンスフィールド・スミス=カミング(Mansfield Smith-Cumming )海軍大佐が初代局長です。大佐が書簡の最後に「C」(「Cumming 」のイニシャル)と緑のインクで署名していたことより、以降、歴代長官も「C」の署名を踏襲。秘密情報部では歴代長官をさす暗号名として使用されてきたそうです。「007」シリーズのなかでは、「M」と呼ばれています。原作小説では、初代Mの本名の「マイルズ・メッサヴィー」(Miles Messervy)の頭文字から来ているとの設定がなされていますが、もともとは、マンスフィールド·スミス=カミング海軍大佐の名前の先頭の文字「M」を取っていると考える方が自然でしょう。そう考えると、「D」は、誰かの名前のイニシャルかもしれません。

「007」シリーズ といえば、「ロシアより愛をこめて」に登場する「オリエント急行」での列車シーン。このシーンが一番好きです。「D機関」シリーズでも満鉄特急の「あじあ」号が登場し、列車に関するうんちくやクイズとともに、列車内での秀逸な頭脳合戦が爽快に楽しめます。

「暗号名ケルベロス」という作品では、豪華客船「朱鷺丸」が登場します。ただし、本船は実在する船ではありませんでした。戦前(昭和初期)に日本郵船が運航していた「新田丸級貨客船(新田丸、八幡丸、春日丸)」 をモデルにしているようです。「貨客船」 ではありますが、昨年訪れた横浜港に停泊している「氷川丸」の内部を思い出させてくれます。

物語の展開としては、「スパイは何事にもこだわってはいけない。」が鉄則です。特に、得意技なんかがあると、「その得意技で足元をすくわれてしまう」というミスをおかし勝ちのようです。ただ、これだけ優秀な諜報機関によって獲得された、えりすぐりの情報があっても、それを正しく扱える人間がいないと、簡単に国が滅んでしまうというのは、皮肉なものです。実際にそのような情報を得ていたかどうかは別として、戦後の日本の混乱については、「終戦のエンペラー」や「山田轟法律事務所」を鑑賞し、気分的に立ち直りましょう。

最期に、本シリーズは、2008年「このミステリーがすごい!」第2位、第30回吉川英治文学新人賞・第62回日本推理作家協会賞を受賞しています。また、2016年にテレビアニメ化、2015年に映画化されています。無料のアニメの第一話は、原作に忠実に作られています。原作に忠実過ぎて、結城中佐はそれなりに描かれていますが、他の登場人物は、まったく顔が思い出せません。となると映画は、大丈夫? ということで、「Amazonプライム」のポイントを使って、無料で映画「ジョーカー・ゲーム」を鑑賞してしまいました。まあ、それなりに楽しみめたかと。D機関がブラックノートを入手するという話で、原作で使われたネタがあちらこちらにちりばめられており、それはそれで楽しいのですが、後半になると、アクションが主体となります。頭脳戦がテーマの原作とは似ても似つかない作品となり、はっきり言えば、「ルパン三世」です。チャイナドレスやメイド服姿で登場する深田恭子さんは「神」ですが、「ルパンの娘」というよりは、完全に峰不二子さんです。最後にしつこく登場するイギリス情報部は、まさに埼玉県警のパトカーと銭形警部でした。それにしても亀梨和也さんはルパン三世よりも格好良く、本映画は、ルパンの息子がD機関に潜入し、大暴れするという実写化映画だと思えば、最高傑作です。



さあ、今日も地図を広げて、
目立たないように冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

早くも3月後半です。今年から始まった、地図をこよなく偏愛する組織「地図ラー」の会の有料会員組織「地図講」(月2000円) の街歩きも3回目となりました。
今回も総武線沿線で、幕張となります。JR総武線の「幕張駅」で13時に集合です。

JR幕張駅は、地域住民が利用する落ち着いた駅です。1日の平均乗車人員は、JR京葉線の海浜幕張駅の約13.6万人に対し、この駅では1.5万人ほどで、2024年度においては、総武線と中央線(総武線の各駅列車は三鷹駅まで行く)の駅の中で最小の記録を残しています。 駅の北側は、再開発が進み、巨大なロータリーができましたが、建物がまったく追い付いていないようで、近代化された砂漠のような印象です。一方、駅の南側は、かつての村落が残っているため、大きな開発ができず、商店街などがごちゃごちゃしており、昭和の面影が色濃く残っています。そのため、幕張メッセに一番近い総武線の駅にもかかわらず、バスがありません。バスに乗るなら、隣の幕張本郷駅です。こちらでは、2両編成のバスがあるほど、充実しています。ただ、メッセへ行くのに、この駅で降りてしまう残念な乗客は跡を絶たず、タクシーだけは常時待機していますので、ご安心を。

さて、幕張駅です。13時となり、かつて「ベックスコーヒーショップ (BECK'S COFFEE SHOP)」があった場所へ移動します。現在は誰でも利用できる休憩広場となっており、昭和の時代に千葉県内などを走っていた引退車両の座席が設置されています。特急「わかしお」や「さざなみ」などで活躍した183系・189系特急電車の座席と、観光列車で利用された485系「ニューなのはな」の座席です。近くに、「幕張車両センター」があるので、そこで解体された車両の部品が持ち込まれたようです。お決まりの「歩く際の注意事項」を記憶にとどめ、さっそく出発です。 

商店街を抜け、京成線の踏切で右折、線路沿いに歩き、京成幕張駅を目指します。商店街には、街の中華屋が何件もあり、うらやましい限りです。「幕張いもっこ保育園」の細い道から「幕張公民館」を観察します。この公民館、上から見ると、十二角形の形をしています。そのまま進めば、京成幕張駅。駅前は再開発されていました。かつては、大きな開かずの踏切があったのですが、道路は地下へ移され、駅前にはロータリーができており、京葉線方面へのバスがあるのにはびっくりしました。

駅の前には、広大な昆陽神社が広がっています。地下に潜った道路の上に建立されています。手前には、青木昆陽甘藷試作地の静かな空間。江戸時代に青木昆陽さんがサツマイモの栽培に成功し、その後の飢饉で多くの人を助けたという話で、教科書で読んだことがあるかと思います。先ほどの保育園の名称が「いもっこ」なのも、頷けるかと。昆陽神社には、秋葉神社も併設されていますが、逆です。もともと秋葉神社があった場所に、サツマイモの神様が祀られています。それにしても、神社の下を自動車がひっきりなしに通過していると思うと不思議な感じです。神社を過後にして、幕張小学校です。校章が「三枚の芋の葉」。地元では、「イモショウ」と呼ばれており、ちょっと可哀そう。でも、この小学校出身の有名人と言えば、作家の椎名誠さんです。幕張時代の思い出を東京新聞によく綴られています。

線路わきなので、そろそろ車両基地が見えてきます。こういう広大な車両基地を見ると、気になるのは向こう側への渡り方です。当初は、何もない場所に車両基地を作っているので、後から横切るような自動車道を作るのは、かなりの大事業です。基地は24時間稼働しているので、架橋工事で止めることができません。なので、こういう場所では跨線橋が活躍します。いわゆる陸橋ですね。跨線橋は、鉄道マニアにとって、隠れたトレインビューにもなります。 期待していたところ、なんと踏切がありました。しかも直線の踏切ではなくて、クランク型の踏切です。横にも長いので、一度では渡り切れませんでした。向こう側へ渡ると、寸断された自動車道。その先に跨線橋があり、再び線路の南側へ渡りますが、眺めは最高です。鉄道模型も憧れますが、実際のちまちました車両の風景も絶景です。

補陀羅山宝幢寺は地元のお寺なのでしょう。広大な敷地で、お墓もかなりの広さがあります。少し歩くと、幕張総鎮守の子守神社(コマモリ神社)があります。こちらも古くからの地元の神社らしく、絵馬やおみくじやらで、とても賑やかです。巫女さんもおり、「御朱印(ごしゅいん)」も「直書き」方式で対応しています。この神社、下総三山の七年祭りに参加する九つの神社の一つで、「子守役」を担当しています。立派な神輿庫(みこしぐら)があり、ガラス越しに神輿を見ることができました。 

上八坂橋は浜田川にかかる橋。この川の上流には、広大な車両基地があり、その区間は暗渠となっています。その暗渠の大きな二つの出口がこの橋から望むことができます。ちなみに、この浜田川が東京湾に流れ込む場所に「ZOZOマリンスタジアム」があります。

セブンイレブン幕張店でトイレ休憩・水分補給後、馬加康胤首塚へ向かいます。千葉氏の19代当主の馬加康胤は室町幕府と争い、八幡宿で自刃します。首実検で運ばれていた首を部下が奪い、この地に埋めたという話です。椎名誠氏の東京新聞「過ぎし楽しき千葉の日々」によれば、この山は「ドウノ山」と呼ばれ、木登りしようとすると、枝がすぐに折れる。「埋められている首のせいだ」ということで、子供たちから少し怖がられていたようです。このこんもりした丘の西側へ向かい茶屋坂を下ります。

再び、浜田川を渡ります。この付近では、房総往還がクランクしており、江戸時代には「馬加宿(まくはりしゅく)」 があったようです。周辺一帯の埋め立てが始まる前は、海水浴場と潮干狩りで賑わっていたとのことです。新道を伝い、幕張銀座通りを歩き、田川肉店の前の空き地で無事に解散です。この「田川肉店」は、アニメ「青のオーケストラ」で秋根さんがチキンカツを楽しみにしていたお店となります。

■東京新聞(2024年04月07日)


■コース


①幕張公民館


②青木昆陽甘藷試作地


③昆陽神社


④クランクした踏切


⑤跨線橋


⑥子守神社


⑦上八坂橋


⑧馬加康胤首塚


⑨田川肉店



さあ、今日も地図を広げて、
跨線橋と踏切を渡り、向こう側の世界へ冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。