夜の風、あるいは羊の咆哮

夜の風、あるいは羊の咆哮

羊が毎夜、咆哮しています。

Amebaでブログを始めよう!




パパさん、あのね。



きょうはママさんと


おはなみしたの。



わたし、おはなみって


はじめてだったわ。



とてもきれいなのね。



みててぜんぜんあきないわ。



なんでいままで


つれていってくれなかったの?



わたしって


うまれてもうすぐ1ねんじゃん?



そのあいだに


いちどもつれていってくれなかったんだもんね。



ぴんくのはなって


わたしだいすき。



みててさぁ、


すーってすいこまれそうなの。



いっぱいさいててさぁ、


すーってなっちゃった。



あっちもぴんく


こっちもぴんく。



あんなのはじめてみたわ。



パパさん、


いっておくけど、



わたし、


ぴんくのはなが


だいすきなの。



だから


これからも


おはなみにつれてってね。



さいていでも


1かげつにいっかいは


つれていってよね。





じゃあね、またね。パパさん。















パパさん、あのね。



さいきん、かーこさぁ、


あるけるようになったじゃん?



10ぽくらいはよゆうであるけるじゃん?



だからさぁ、


すごくうれしいの。



10ぽもあるくとさぁ、


さっきまでいたところが


ずっととおくにあるの。



あれっておもしろいよね。



だって、さっきまで


そこにいたんだよ。



それがさぁ、


すぐにこっちだもんね。



ほんと、ふしぎ。



よいよいってするだけでさぁ、


すぐにママさんのところだもん。



ほんと、うれしいの。



それでさぁ、


あまりにもうれしいからさぁ、


いっぱいよいよいしてたの。



そしたらさぁ、


あたまをがーんってしちゃったの。



よいよい、で、がーん、


ほんとにいたかったの。



わたしもわけがわからないわ。



きがついたら、


あたまががーん


だもん。



いたかったの。



よいよい、がーん。


だもん。



わたしってさぁ、


あんまりなかないんだけど、


あのときはさすがにないちゃったわ。



ママさんがすぐにきてくれて


いたいのいたいのとんでいけ


してくれたんだけど、


ぜんぜんとんでいかないの。



ずっといたいままなの。



あんなのうまれてはじめてだったわ。



えーん、えーんしてたらさぁ、


いちよしいいんにつれていかれたの。



わたしあそこってきらい。



だっていつも


こわそうなおばあちゃんがいるんだもん。



こわそうなおばあちゃんがさぁ、


くちあけてとか


みみだしてとか


そんなこというんだもん。



わたし、


いちよしいいんってだいきらい。



いっぱい、えーん、えーんしてやったわ。



それでさぁ、


なにかしろいものを


おでこにはられたの。



つめたいやつね。



あれはなんだったのかなぁ、



よくわからないけど、


つめたくてしろいやつ。



パパさんなら


なにかわかるでしょ。



それをはられてさぁ、


そしたらさぁ、


だんだんといたみがなくなってきて、


すごくらくになったの。



だからね。



いまは、


だいじょうぶ。



もう、


だいじょうぶなの。





だからね。


だいじょうぶ。





パパさん、


はやく


かえってきてね。





じゃあね。


パパさん。



またね。











パパさん、あのね。



きょうはママさんと


ごろんごろんしてあそんだの。



こっちにごろんごろん


ママさんが


ぱぁー



あっちにごろんごろん


あーちゃんが


ぱぁー



こっちにごろんごろん


ママさんが


ぱぁー



あっちにごろんごろん


あーちゃんが


ぱぁー



とってもたのしかったよ。



パパさんとも


ごろんごろんしてあそびたいなぁ。



パパさん


つぎはいつやすみなのかなぁ。



つぎのやすみは


いっしょにごろんごろんしようね。



こっちにごろんごろん


パパさんが


ぱぁー




じゃあね、またね。パパさん。











パパさん、あのね。



きょうは、かーこおこってるの。



だってさ、


あかちゃんははやくねなさいっていうのは


いつもパパさんじゃん?



だけどさ、


きのうはよるの11じよ。



わたしはもうすっかりねてたわ。



むりやりおこされて


タクシーにのったの。



わたし、なきたくなったんだけど、


でもね、


ママさんがないてたからさ、


わたし、なかなかったの。



だって、


わたしまでないたら、


ママさん、たいへんじゃん?



わたしだって、


それくらいがまんできるの。



それでさ、


パパさん、


きのうはいったいなんだったの?



シュウゲキとか


リュウチショとか


コウリュウとか。



むずかしすぎて


わたしにはわからない。



なにがあったのか、


ちゃんとせつめいしてよね。



パパさんのせつめいは


むずかしすぎて


いみがわからないの。



ホウノセイギとかホントウノセイギとか。



なにいってるのよ。



いみがわからない。



ママさん、ないてたんだからね。



わたしもなきたいのをがまんしてたんだからね。



けいさつってところに


はじめていったわ。



なんかじめじめしたところね。



ママさんがさ、


ぎゅーってしてくれてたからさ、


わたしはだいじょうぶだったんだけど、



なんかね、


ママさんもおこってたのね。



コウリュウキゲンとか


メンカイとか


ベンゴシとか。



わたしね、


じっとしてたわ。



ずっとみみをすませてたの。



だってさ、


ママさんもさ、


おこってたしね。



わたし、なかなかったよ。



ちゃんと、じっとがまんしたんだよ。



それからしばらくしてさ、


パパさん、でてきたじゃん?



それでさ、


わたしのこと


ぎゅーってしたじゃん?



あれってさぁ、


ちょっといたかったんだよね。



これからさ、


ぎゅーってしてもいいけどさ、


つよさをすこしかんがえてほしんだよね。



あんまりぎゅーってしたら


いたいの。



でもさ、


パパさんがいて


かーこはあんしんしたの。



ママさんはね、


パパさんはひととしてわるいことは


なにひとつやってない


っていってたの。



パパさんのやったことは


にんげんとしてまちがってない


っていってたの。



だからだいじょうぶだって


おもってたんだけど。



でもね


すこしふあんだったの。



パパさんがでてきてさ、


わたしうれしかったわ。



だいじょうぶだったんだってね。



シュウゲキってさ、


らんぼうなことなんでしょ?



パパさん、シュウゲキしたんでしょ。



いたいいたいっていってたけど、


でもうごいてたからだいじょうぶだっておもってさ、



パパさんのかおみたら


あんしんしちゃった。



そこからさ、


わたしねちゃったからさぁ、


だって、


あかちゃんははやくねなさいっていうのは


いつもパパさんでしょ?



わたし、あんしんしてねちゃったわ。



パパさん、


ことのいきさつを


ちゃんとせつめいしてよね。






じゃあね、またね。パパさん。













パパさん、あのね。



パパさんにはないしょだったんだけど、


かーこ、パパさんのブログよんでたの。



パパさん、かーこのこと


あーとかうーとかしか


しゃべれないとおもってるでしょ?



でもね、かーこ、


パパさんのブログよんでたんだから。



うまれて10かげつもすれば


それくらいよめるようになるの。



すごいでしょ?



でね、



パパさん、ブログやめるってかいてたじゃん?



かーこ、すごくさみしいんだから。



たのしみにしてたんだよ。



パパさん、ぜんぜんかかないからさぁ、


かーこがかくことにしたの。



パパさんがまたかきはじめるまで、


かーこがかいてあげるよ。





じゃあね。またね。パパさん。











国公立大学前期入試が終了。



今年の高3生には


俺の全精力を傾けてきた。



彼らの実績が


すなわち今年の俺の能力


と言えるのではないか。



どれだけできたか。



もう、考えるのはやめよう。



発表の日まで


じっと待とう。



人事を尽くして天命を待つ。



とにかく


もう、入試は終わったんだ。



これが大きな区切りかな。



俺の今年の仕事の


大きな区切り。



もちろん


中学生の入試も控えているし


国公立中期、後期もある。



だけど、


今年1年間の


俺の大きな挑戦は


これで一区切り。



今までできなかったことをやろうとした


全精力をかけた挑戦が


これで終わった。



昨日、


このブログを


最初から読み返してみた。



まぁ、たいしたことは書いてないんだけど、


そして、今思えば恥ずかしいことばかりなんだけど、



それなりに、


俺なりに、


必死で戦ってることがうかがえて、


まぁ、それはそれでよかったかなと。



初めて校長に就任し、


右も左も分からない状態。



それが落ち着きをみせた5月に


このブログを書き始めている。



校長1年目。



俺の挑戦が詰まっているブログ。



その挑戦が一段落した今日、


このブログを終わらせる


いいタイミングではないかと思う。



俺の挑戦が終わったその日に


このブログを完結させよう。



最後の記事が


「国公立大 前期入試終了」



それでいいじゃないか。



別段、特定の読者がいたわけもない。



仲の良い同僚と一緒に始めたこのブログ。



同僚には申し訳ないが、


ひと足お先に終止符を打とう。



もちろん、


仕事は変わらずがんばろうと思う。



相変わらず


熱い俺でいようと思う。



今年の高3生には


多くのことを教えてもらった。



「熱くなる」とはどういうことか。


「本気になる」とはどういうことか。


「がんばる」とはどういうことか。



彼ら彼女らへの恩返しとして、


それを体現していかなくてはならない。



そして


高3生が何年か後


ひょっこり現れたとき、


相変わらず熱い俺でいようと思う。



変わらない姿を見せてやろうと思う。



相変わらずこの席に座って、


笑顔で迎えてやろうと思う。



彼ら彼女らは


これから新しいフィールドで戦っていくだろう。



これからどんどん成長するだろう。



これからどんどんここから離れていくだろう。



一方で俺は


常にこの場所に留まり続ける。



彼らのために定点として


ここに留まる。



それが入試後でもできる


俺の役割だ。



何か困難に見舞われたとき、


どうしても気分がのらないとき、


何かに行き詰ったとき。



ここに戻ってくればいい。



自分が座っていた


自習室の椅子に座ってみればいい。



あのとき


どんな気持ちで国公立入試を迎えたか。



あの席でどれだけがんばったか。



それを確かめにくればいい。



そうすれば


自分がどれだけ成長できたか


確認できるだろう。



自分がどれだけ遠くまできたか


確認できるだろう。



高3のあのときから


どれだけ年月が経っているか


確認できるだろう。



そして、また


自分たちのフィールドに戻っていけばいい。



高3生が将来、


自分の立ち位置を確かめたいとき、


そのときのために


俺はここに留まる。



この席に座っている。



変わらない姿でいる。



それが学び舎の


役割なんだろうと思う。




今年1年間、


本当に楽しかった。



彼ら彼女らと


大きなものに挑戦してきた、


その一日一日が


大切な宝物として


俺の記憶の中に


ずっと残り続けることでしょう。



今まで、


俺の生徒でいてくれて


本当にありがとう。

















国公立大学前期入試当日。



とうとうこの日がやってきた。



本当にこんな日がやってくるなんて


今でも信じられないけれど、


でも、本当に今日は


前期入試の当日なんだ。



俺の生徒たちは


今頃必死に問題と格闘しているだろう。



あれこれと頭を悩ませながら、


入試問題と格闘しているだろう。



若干18歳で、


人生の岐路に立つ。



どちらの道が幸せかなんて


そんなことは言えないけれど。



願わくば受かって欲しい。



あれだけやったんだもん。



大きな成功を勝ち取って欲しい。



自習室のいつもの席。



彼ら彼女らが毎日座っていた


それぞれのいつもの席。



そこに座ってみた。



彼ら彼女らには


何が見えていたのだろう。


何を見据えていたのだろう。


何を考えながら勉強に打ち込んだんだろう。



この席はあの子。


この席はこの子。



いつもの席に


今日はいない。



ぽっかりと空いた


その空白に、


俺の心は少しとまどってしまう。



今、


俺の生徒たちは


必死に戦っているだろう。



大丈夫。



絶対に受かるから。



一生に一度の


前期入試。



精一杯戦って、


そして、


思いっきり楽しんでおいで。














今日と明日。



それだけ勉強すれば


もう国公立前期入試。



それ以降は


国公立前期入試の勉強はできない。



彼ら彼女らと、


今日と明日と共に過ごせば、


あさってにはもう、


俺にできることはなにもない。



もちろん、後期に向けても


勉強を始める。



だけど、


第一志望の前期に受からないと


意味がないだろう?



彼ら彼女らと


共にやってきたことが


あさってには結実する。



やり残したことはないか?


伝え忘れたことはないか?



あと2日。



今日と明日と。



たったそれだけの日数が過ぎれば


彼ら彼女らは俺のもとを旅立つ。



俺の役割は終わる。



そう、


あとたった2日なんだ。



やり残しのないように。


伝え忘れのないように。












明日とあさってと。



それだけ過ごせば


もう終わり。



国公立前期入試が


間近に迫ってきた。



もちろん


前期が終わったらすぐに


後期に向けて勉強していく。



だけど、


これほど濃密な時間を過ごせるのは


あとわずか。



随分長い時間、


ともに過ごしてきた。



彼ら彼女らと


過ごせるのもあとわずか。



明日とあさってと。



それだけ過ごせば、


高3生との


熱い時間に


終止符が打たれる。



後悔のないように。



後悔のないように。














受験生の伸びが著しい。



特に高校3年生。



国公立まであと4日というところで、


驚異的な伸びを見せる生徒がいる。



自分はできると信じて疑わない、


たゆまぬ努力を続けていく。



そういった生徒は


最後まで伸びるよな。



ここにきて


自由英作で点数を取れるようになった。



化学の有機が完璧になった。



日本史の論述で深くまで書けるようになった。



数学で完答の大問が増えた。



そんな声を聞く。




さぁ、ラスト4日。



後悔のない最後を送ろう。