パパさん、あのね。(5) | 夜の風、あるいは羊の咆哮

夜の風、あるいは羊の咆哮

羊が毎夜、咆哮しています。





パパさん、あのね。



きょうはママさんと


おはなみしたの。



わたし、おはなみって


はじめてだったわ。



とてもきれいなのね。



みててぜんぜんあきないわ。



なんでいままで


つれていってくれなかったの?



わたしって


うまれてもうすぐ1ねんじゃん?



そのあいだに


いちどもつれていってくれなかったんだもんね。



ぴんくのはなって


わたしだいすき。



みててさぁ、


すーってすいこまれそうなの。



いっぱいさいててさぁ、


すーってなっちゃった。



あっちもぴんく


こっちもぴんく。



あんなのはじめてみたわ。



パパさん、


いっておくけど、



わたし、


ぴんくのはなが


だいすきなの。



だから


これからも


おはなみにつれてってね。



さいていでも


1かげつにいっかいは


つれていってよね。





じゃあね、またね。パパさん。