『スケートボード(ストリート)』で優勝した「堀米雄斗さん」は、わが家の地元・江東区の出身。
3年前の「2020東京五輪」の優勝の時も、家族でずいぶん喜んで騒いだものだが、今回の連覇もスゴかった!
パリ五輪 第4日の29日、スケートボード男子ストリートで、「堀米雄斗」が大会連覇を成し遂げた。
8人による決勝の最終試技で大技に成功、暫定7位から逆転して合計281.14点で優勝した。2位イートン(米国)とはわずか0.10点差だった。
前回の優勝の時、どんな競技で、どうやって勝ったのか、ちゃんと勉強しておこうと思ったのに、何もしないうちに 3年経って今に至る。ということで、今回はちゃんと勉強した。
まず「スケートボード」には「パーク」と「ストリート」の2種類の競技があり、堀米雄斗さんが優勝した「ストリート」は以下のような競技だとか。
街にあるような階段や手すり、縁石やベンチ、壁や坂道などを模した直線的な「セクション (構造物)」を配したコースで行われる。 選手は1人ずつ競技を行い、セクションを使いながらさまざまな「トリック (技)」を繰り出す。
そのトリックの難易度や高さ、スピード、オリジナリティ、完成度、そして全体の流れを見て審査員が総合的に判断、採点する。
競技ルールとしては、45秒の制限時間の中でコース内を自由に滑走する「RUN」と、コースの中で自分が得意・好きな障害物を1つ選択し、トリックを1つだけ行う「BEST TRICK」の2つで構成される。
「RUN」2本、「BEST TRICK」5本の 計7本で競い合い、点数はそれぞれ1本につき100点満点、RUN の高い方の点数1本 とBEST TRICK の中で高い点数2本 の合計点 (300点満点) で勝敗が決まる。
実は、パリ五輪では、初めて実施された東京五輪からルールが変更された(前回勉強しててもムダだったとか)そうだ。
東京では、「RUN」と「BEST TRICK」の個々の得点は0点から10点までの間で採点され、どちらの得点かによらず、高い得点4つを合計したものが総合得点とされていた。
■東京都ホームページよりパクった「東京五輪における旧ルールの説明」
東京五輪で金メダルを獲得した堀米は、合計37.18点だったが、これは「BEST TRICK」のみで得たもので、2本の「RUN」は演技の中の最低得点で反映されなかった。そうなんだ!
堀米が今回の五輪予選で苦しんだのは、比較的苦手な「RUN」が必ずスコアに反映されるようになり、「BEST TRICK」の比重が小さくなったためだそうな。ふむふむ。
さて、パリ五輪に話を戻して、最終演技で堀米は「ノーリー・バックサイド270テールブラントスライド」(長~い名前!)を着地。この日最高となる「97.08点」をたたき出した。
同技は板を跳ね上げ、体ごと270度回して板の後方を斜めに滑らせる。東京五輪で最高得点を出した「ノーリー・バックサイド270ノーズスライド」と似ているが、難易度は桁違いだ。
「ノーズスライド」は板の先端を滑らせる様子を目視できるが、「ブラントスライド」は体を回す時に板の後方部分が見えないために、滑る位置を確認できない。板の精緻なコントロール力が問われる。 ワオー!
最後に、いかにスゴい大逆転だったかが一目で理解できるように、2位のイートン選手との得点比較を載せておくことにする。
こんなことを勉強して、あらためて堀米さんの最終演技を見ると、初めて見た時「手すりをずる~っと滑っただけに見えた」ものが、解説の人が叫んだ「超完ぺき!」という演技なんだと、すごさの理解がこの僕にも少し深まったのであった。
堀米雄斗さん、とにかく、優勝・しかも連覇、おめでとう!