【第19話】 回復の湯
冬のよく晴れた日は地平線の香りがする。
ボクはこの香りが好きだ。

みじたくをすませ、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んだ瞬間
大地がうなりをあげ、砂ぼこりを舞い上げました。
お風呂です、またお風呂の群れがやって来ました!!

ボクは急いでふたこぶダクダ号を走らせ、お風呂に飛び込みました。

ああ~いい湯だ。いつにもましていい湯です。
(カチカチだったボクたちの体はミルミル柔らかくなっていきました)
「でしょう、いい湯でしょう。私たちは全国の名湯巡りをしている最中なので、
今とてもいい湯を持っているんのですよ。
あっ 申し遅れましたが、わたくしこの群れのリーダー風呂塚と申します」

どうやらボクたちは幸運なことに、リーダーの湯につかっているみたいです。
「あの、ボクはパンコバッチと申します。
そしてこっちの大きいのがふたこぶラクダ号で、小さいのがミルカボちゃんです」
こちらもかるく自己紹介をすませ、ミルカボちゃんの両親について尋ねてみました。
(これはもしかするともしかするかもしれませんよ)
しかし風呂塚君はミルカボちゃんの両親を知らないとのこと。
ちょっと期待していただけにショックも大きいです…
風呂塚君はしょんぼりしているボクたちを見て
元気が出る湯がありますから、是非入っていきなさいと勧めてくれました。
さすが全国名湯巡りをしているだけあって、いろいろな湯を持っているみたいです。
ボクたちはオススメのトロトロ湯につかり、ゆっくりと元気を取り戻すのでした。

応援クリックよろしくね!
【第18話】 雪蛍
空気がキンキンに冷えた、ある夜の出来事。
雪に包まれた蛍が空から舞い降りてきました。

地面に落ちた雪は溶け、蛍は光を放ちます。
大地はみるみる光にあふれ、ボクたちを幻想の世界へといざないました。

応援クリックよろしくに。
くーぼ作詞による引き語りです
【スーパーウサギチャンデイズ】
作詞くーぼ・作曲求む
あなたのそのひくついた鼻が好きなの(×2)
あなたのしめった鼻は私の心を潤すの
乾かさないで(×2)
あなたの丸いしっぽが大好きなの(×2)
あなたの丸いしっぽは私の心を丸くするの
なくさないでね(×2)

応援クリックよろしくに。
【第17話】 タクシーの中で命をさずかる子供たち

草原の中に1台のタクシーが止まっています。
お金はないけどタクシーには乗ってみたい!!
そんな気分でボクたちは乗り込んでいきました。
車内ではなぜか運転手さんが一人、シャボン玉を吹いています。
聞けばタクシーは今、産気づいているとのこと。
タクシーのたましいはシャボン玉に宿るらしく、ボクたちにも吹くよう頼まれてしまいました。

ホントにこんなことでたましいが宿るのか半ば半信半疑で吹いていると、
運転手さんが「ほら、見て下さい」といって
シャボン玉をボクの方へ吹いてくれました。
その中には白くて小さなタクシーの赤ちゃんがフンワリと入っていました。

しばらく眺めていると、シャボン玉は目の前でパチンと割れ、
ポトンと赤ちゃんが手の中に落ちてきました。

その後立て続けに赤ちゃんは生まれ、運転手さんは大喜び。
ボクたちも何だか嬉しくなって、いっしょに喜びました。
そうこうしているうちに運転手さんともうちとけ合い、
タクシーをすこしだけ走らせてもらえることになりました。
しかしタクシーは走り出したのもつかの間、2メートルほど先で止まってしまいました…
短っ! でもボクたちはお礼を言いタクシーを降りました。
なんだか釈然としない思いを胸に抱いたまま歩いていると、
後ろからから突然ププッとクラクションを鳴らされました。
びっくりして振り返るとそこにはさっき手の中にいたタクシーの赤ちゃんが付いて来ていました。

「ダメだよ付いてきちゃ」
ボクはチョロQみたいにタクシーの赤ちゃんを後ろへひっぱり、
ピュンッとお母さんのいる方へ帰してあげるのでした。

応援クリックよろしくに。










