[ 目 次 ]
●1 理工系のチェックポイント1 7年間の資金計画は大丈夫?
●2 〃 2 初志貫徹か? 現役合格最優先か? 「修士」のことも考えて決断
●3 〃 3 MARCHも関関同立も国公立も、理工系学部の立地は要注意
●4 就活も見すえた文系の学部選び(2019年度 新設学部)
◎付録 公立大学も見逃せない
センター試験の後、合否判定サイトのデータをもとに、塾・学校の先生と相談しますね。
でも、先生方のアドバイスは、みなさんを「大学に合格させる」ところまで。
つまり、「門」に入るところまでです。※1
「大学合格後」にどんな生活をするのか? を考えて、志望大学を決めるのは、みなさんと親御さん(スポンサー!)なんです。
今回の記事は、主に国公立大学の理工系志望者むけに、とくに重要なチェックポイントを書きましたが、文系のみなさんは「合格の約2年後」、3年生のはじめからは、就活前哨戦(インターンシップ応募)に突入します。あっという間ですよ!!
就活も見据えた、文系の学部選びを2019年度の新設学部を中心に、●4 に書きました。
※続編 2020年版はこちらから

●1 チェックポイント1 7年間の資金計画は大丈夫?
理工系の場合は、大前提として
・6年間(学士4年、修士2年) を推奨 …研究・開発職をめざすなら必須
・6年間で卒業できるのは、約8割 (当ブログ記事;熊本大学)
と、合格後も先は長いです。
なので、7年後までの「資金計画」がとても重要です。
実際の首都圏国公立大学・理工系学部生の生活(ただし自宅通学)については、記事「理工系Vくん 大学受験への戦略feat.Z 大学に合格した“その後”」に紹介しました。
https://ameblo.jp/pernas/entry-12359398443.html
実は、理工系の場合、自宅通学できると、成績=留年防止にも有利なんです。
とくに、「就職がいい学科」=勉強がきびしい学科 なので、学期中の 平日バイトはしない前提で、試算してみてください。
ちょうど、19年1月16日の読売新聞に、「大学受験から入学までにかかった費用」が載ってました。 ※2
国公立大 理工系・自宅通学 約128万
国公立大 理工系 下宿 約196万円
私立大学 理工系 自宅通学 約174万円
私立大学 理工系 下宿 約244万円
自宅通学生でも 「門」にたどりつくまでに 128万円 かかった というのは、筆者も意外に多いなと思いました。
調査の詳細が ↓
https://www.univcoop.or.jp/press/fresh/report.html
に載っています。
教科書・教材代で18万とか、生活用品約9万円など、予想外の出費がけっこうかかります。※2.5
今年も、2~3月の引っ越しは、そもそも予約がとれない可能性がありますので、下宿(自宅外)生の生活用品代約30万円は、現地調達のために、さらに費用がふくらむ可能性があります。
なお、農工大の場合は、新入生向けのリサイクル企画が、2019年も開かれると思います。
合格したら、下記ページをチェックしてみてください。
http://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/kagai/circle/
(ゴミダイエットNOKO )
在学中にかかる「お金」については、 当ブログ記事(ただし2016年。さらに、大学院の入学料約28万円をプラスしてください) ↓ で試算しています。
https://ameblo.jp/pernas/entry-12216624995.html
大都市圏の場合、大学の立地によって、通学費用と家賃 の差が大きいですが、↑ の記事では、「学生寮」という選択肢についても、電通大ほか、ご紹介しています。
なお、2019年入学生から、国立・東京工業大学(東工大)は、1年間の授業料が635,400円 になります。
https://www.titech.ac.jp/graduate_school/admissions/tuition.html
なので、東工大志望者は、7年間分の約70万円 をプラスします。 ※3
この段階で「支払える上限」を、親子で確認しておきましょう。
●2 チェックポイント2 初志貫徹か? 現役合格最優先か? 「修士」のことも考えて決断
国公立大学の前期/後期 の大学選びです。
2016年の例ですが、当時学部1年の、首都圏・国公立大学合格者Zくんが、「電通大・農工大・首都大」から志望校を選択するとしたら?
https://ameblo.jp/pernas/entry-12118489117.html
で、考え方を紹介しています。
志望大学・学部がはっきりしている人で、2次試験の配点が高い大学を受ける場合、前期は「初志貫徹」でもかまわないと思いますが、後期は悩みますよね。
Zくんみたいに「センター試験を2度と受けたくない!!」という思いが、これから2次試験までの”過去問とたたかう原動力”にもなるわけですが、この「センター試験をまた受ける闘志があるか? 」で、後期の選択は変わってきます。
■国公立大学 現役合格を最優先 のケース
Hくん(神奈川県西部在住)は、「とにかく国公立大学 工学系の現役合格」(浪人はさせたくない、したくない)という、親子の希望で、後期合格の東海道新幹線沿線・某国立大に進学したそうです。※3,5
神奈川県なら、次の●3 で書いてるように、私立・有力大の工学系へ自宅から通学も可能でしょう。
学費差 私立134万円ー国公立54万円 =80万円
生活費(仕送り) 8万円×10か月 (長期休みは自宅に帰ってバイト、ちなみにHくんは、大学の寮に入ったので部屋代は5千円ほど。)で80万円。
チェックポイント1の「お金」の点ではほぼ互角。
理工系の場合、当ブログでは「6年間(学士+修士)を前提に」と言ってますので、神奈川のHくんの場合は、
・私立大に自宅から通学
・地方国公立大学(自宅外)
のどちらでも、4年後に大学院の「院試」を受けて、修士は「国公立大学に自宅から通学」という選択肢もあります。
逆に、
・4年間は国公立大学に自宅から通学。2年間は、自宅外(といっても旧帝大とか、上位国公立)
というパターンもあります。
資金的に6年間の仕送りが厳しいときは、親子でこういう可能性も検討しましょう。
同様に、地方在住の方は、
東京(大都市)の私立大学
は資金的に無理でも、
東京の国公立大学
なら、仕送り額は「家賃」の差くらいです。
●3 で触れているように、「東京(大都市)の大学」といっても、理工系の場合は、たいていが「緑の多い」場所にあります。
県庁所在地のアパート代 でも、4~5万はしますから、逆に、
東京近郊の国公立大学+学生寮(横浜国大で 月額約1万円) http://www.gakuseisupport.ynu.ac.jp/dormitory/minesawa/outline/という選択肢もあります。
●3 チェックポイント3 MARCHも関関同立も国公立も、理工系学部の立地は要注意
文系キャンパスが、東京の山手線内(いわゆる都会)の大学でも、理工系キャンパスは「郊外」という大学の方が多いです。
・首都圏(国公立大とMARCHクラス)の立地マップ(下記の■1)
https://ameblo.jp/pernas/entry-12344350120.html
・関西(関関同立、産近)の立地マップ
https://ameblo.jp/pernas/entry-12397161852.html
に示しましたが、「頭に★のついた大学以外」は、志望学部の立地を上の記事のマップで確認してください。
M(明治大)
A(青山学院大)
★R(立教大) 理学部を含む大部分の学部は池袋キャンパス
★C(中央大) 理系が都心、文系学部が郊外(多摩モノレール沿線)という、むしろ珍しい? パターン
H(法政大)
関西大学
関西学院大学
同志社大学
立命館大学
☆京都産業大学 京都市内ですが…山の上
近畿大学
なお、郊外といっても、農工大・工学部の場合、最寄の「JR東小金井」駅(写真右にスタバ:スターバックス コーヒー ) ↓

首都大・本部の最寄駅(京王線、南大沢駅) は、駅前にイト―ヨーカドー

という感じで、生活には便利ですよ。
ただ、アクセスに「駅からバス ○○分」などとあったら、要注意です。
あと、国立大学工学系の場合は、前身が明治期の「高等工業学校」で、戦後、文系の「高等学校」などとともに新制国立大学になったパターンだと、「工学系は2年次以降から別キャンパス」の大学がけっこう多いです。
信州大の例(実際に 長野:工学部ー松本:本部 間を移動してみました)
https://ameblo.jp/pernas/entry-12303122071.html
なお、繊維学部は上田市です。
過去に、当ブログであげた範囲では、
北海道大学 水産学部のみ函館市
山形大学(米沢市)
茨城大学 (日立市)
群馬大学 (桐生市)
静岡大学(浜松市)
山口大学 (宇部市)
公立首都大学東京(日野キャンパス)
さらに、東京海洋大や九州工業大学のように、学部によって、最初から別々のキャンパスのケースもあります。
また、東京医科歯科大学は、医学部のなかに「 保健衛生学科 【検査技術学専攻】」があって、理工系志望者の選択肢にしてもおかしくない学科です。この医科歯科大は、医学部、歯学部の全学生が、1年次は「教養部」(千葉県・国府台キャンパス)で勉強します。
http://www.tmd.ac.jp/faculties/kyouyou/index.html
1年次は、北海道・長万部の寮に入る、私立東京理科大・基礎工学部 などもあります。
https://www.tus.ac.jp/kiso/spesnova/oshamambe/
志望大学を絞り込んだら、とにかく「学部」の立地は要チェックです。
●4 就活も見すえた文系の学部選び
2019年1月16日の日経産業新聞に、「2019年春の主な新設学部」の紹介記事が。※4
注目学部は、大きく分けると、
・前回記事で紹介した「国際系」
・これも以前紹介した「データサイエンス系」(情報系)
になります。
国際系の新設学部は、おもなもので
・国立東京外国語大学 国際日本学部
・公立横浜市立大学 国際教養学部/国際商学部
・公立兵庫県立大学 国際商経学部
・私立中央大学 国際経営学部
・私立立命館大学 グローバル教養学部
「データサイエンス系」(情報系)
・公立兵庫県立大学 社会情報科学部
・私立武蔵野大学 データサイエンス学部
そして、国際×情報系のいいとこどり? なのが、
・私立中央大学 国際情報学部
です。
日経産業新聞の記事によれば、
・データも法律も分かる人材育成(工学系と法学系教員がほぼ半々)
・1、2年次に基礎(必修科目)を徹底的に学ばせ、3年からは、自由に応用を学べるブートキャンプ方式
あくまで文系学部ですが、プログラミングなども必修のようです。
語学、法学、工学の基礎を叩き込まれる2年間を耐え抜く覚悟をもって、この学部を選択してください。※5
また、武蔵野大学は、この「データサイエンス学部」の設置で、今後、知名度がアップするかもしれません。
一方で、公立兵庫県立大学 社会情報科学部は、あえて「データサイエンス」の名称を使わなかったけれど、とくに社会科学系のデータを扱い、課題解決できる人材育成をめざすそうです。
●付録 公立大学も見逃せない
以前の記事、「地方私大が公立化すると」
https://ameblo.jp/pernas/entry-12274308816.html
でご紹介した北海道・千歳市の「千歳科学技術大学」が、2019年春から、公立化する見通しです。
現時点では、まだ2019年度からの授業料などは公式HPに掲載されていませんが、2018年度から、早くも公立化を見越しての志願者増の動きがあったようです。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/5516
また、●4 で紹介した兵庫県立大の工学部の就職先は、
http://www.u-hyogo.ac.jp/career/job/info/kogaku.html
工学部がある公立大が、自宅通学可能エリアにあったら、就職状況を確認してみましょう。

【注記】
※1 下の写真は、東京農工大学・工学部 東門。左に「エリプス」(省エネ実証施設でもあります)。
※2 朝刊・19面。全国大学生協が2018年4~5月調査した結果を紹介しています。
※2.5 自宅通学でも、最寄り駅まで行くための自転車で3万、駐輪場代3か月、6千円、授業に必須のノートパソコン15万円、関数電卓5千円(もっと安いのもありますが)などなど。
※3 http://kakichirashi.hatenadiary.jp/entry/2018/01/31/064948 によれば、東工大の留年率は11.3%。ちなみに、一橋大は約25%。
なお、留年率が高い学部は、工学系ではなくて、実は語学・国際系なんですね!!
2位の東京外国語大学 国際社会学部 で63.4%(4年間で卒業できた123人に対し、卒業できなかった 213人)。
※3.5 Hくんは、当ブログゲストYさんの親戚
※4 日経産業新聞 2019年1月16日 15面「データ人材深堀り」の見出しで
※5 当ブログゲストのYさんが、興味をもちそうな学部ですので、いずれ対談のネタにするかもしれません。
ただし、 初年度の学費等 155.5 万円 2年次以降 133.5万円 こちらは、親御さんの覚悟ですね…。
BGM Shuta Sueyoshi feat.ISSA 「Over ”Quartzer"」
冒頭写真提供:Pixabay
ほかは撮影:筆者
