自分の病気の詳しいことはブログで書いていないのですが、

前回入院したときに、とても感動したことがあったので、そのことを書いておきたいと思いました。



わたしは10代の頃にクローン病になって

今までに何度もクローン病の治療で入院しています。


クローン病は直接命に関わるような病気ではないけれど、治らない病気・難病と言われていて、

若い時に発病する人が多いので、長いあいだ治療・闘病することになります。


人によって症状が様々なので、同じクローン病でも軽い症状の人や重い症状の人などいろいろですが、

わたしの場合は、大変なことが多くありました。



これまでクローン病で苦しいことや大変なことがたくさんあったのですが、

症状が悪くなるたび、強い気持ちを持って頑張って治療してきました。



4年くらい前までは、どんなに苦しく大変なことがあっても、前向きな気持ちで治療を頑張れていたのですが…


そのあとくらいから、

入院するのがすごく嫌になってしまったんです。


いつまで生きられるかはわからないけれど、

死ぬまでに、あとまだ何回入院して治療しないといけないのかな…

と考えると、気が遠くなってしまって…

(定期的に入院しないといけないから。)



これまで、もうさんざん入院したから、

これからの人生は、もうなるべく入院しないようにしたいと強く思うようになりました。



これまで何度も入院治療を頑張ることができていたのに、

4年くらい前から急に入院するのがすごく嫌になったのは、どうしてだろうと考えてみると…


それは、体調が良いときが増えたから

だと思います。


症状が悪くて体が辛いときは、入院して病院で治療してもらって早く楽になりたいと思うのですが、

体調がいいときが長く続いていると、入院したくなくなります。



それで、主治医から入院をすすめられても、

今はまだ治療しなくてもいいでしょと自分で思って、入院を先延ばしにするんです。

血液検査の数値も悪くないし、自覚症状も悪いところがないから。



いま診ていただいている主治医は、

わたしの体調が悪いから入院するように言われるのではなく、

検査をしておいたほうがいいからということで、入院をすすめられます。


入院しないとできない検査なので、

入院して検査をして、そのときに治療もしています。

(リスクが大きい検査・治療なので、外来ではできないんです。)



何年か前までは、検査のための入院というよりも、

治療のために入院して、そのついでに検査をするという感じだったのですが、

根気よく何度も治療しているうちに症状が良くなってきて、今は体調の良い日が多くなっています。






何年か前まで主治医だった先生は、入院を強くすすめることはなくて、

わたしの体が辛くなって日常生活に大分支障がでてきたときに、入院して治療しましょうかと言われていたのですが、

その先生は転勤されて、


今の主治医は、体調が良いときがずっと長く続いていても、入院して検査したほうがいいとよく言われます。



わたしはこれまで何度も何度も入院しているから、

調子が良いときはもうなるべく入院したくないと思っていて、

残りの人生、1回でも入院の回数を減らしたい、

入院だけではなくて、病院に行くこともなるべく減らしたいと思っているんです。



先生が定期的に検査したほうがいいと言われるのもわかるけど、でも、

検査するには入院しないといけないし…


入院は、準備とか手続きとか いろいろ大変なんです。


10代の頃から長く病院通いしていて、

これまでたくさんたくさん検査して、治療で痛くて苦しい思いを数えきれないほどしてきたから、

体調がいいときには、ちょっと病院から離れていたいという気持ち。



今の主治医に診てもらうようになってから、

外来診察のたびに入院(検査)をすすめられていたことがよくあって、

わたしはそのたびに入院を拒否、先延ばしして…


わたしが入院を何度も何度も先延ばしするから、主治医の機嫌がすごく悪くなり、

外来診察に行くたびに入院を強くすすめられるので、それが嫌で、わたしは長年通院していた病院を変わりたいと思うほどまでになりました。



主治医の先生は、カルテを見て、これまでの私の病状や治療してきた内容をわかっていらっしゃるとは思うけれど、


でも、その長い年月のあいだ、わたしがどれだけ苦しいことに耐えて、辛い思いをして、何度も何度も大変な治療をしてきて、いまどんな気持ちでいるのかは、

体調が良いときに数年ほどだけ診られている先生にはわからないと思います。



外来診察に行くたびに先生から何度も何度も入院をすすめられるので、

わたしは、自分の気持ちを正直に伝えたことがありました。


「これまで長いあいだ、何度も入院治療を頑張ってきましたけど、

もうさすがに疲れ果ててしまいました。


精神的に限界で…

もう頑張れないです。

入院治療を頑張る気力がありません。


いま体調は悪くないし、自覚症状もないから、

今は入院しないで、ちょっと休みたいです。」

と。



先生は、「気持ちはわかるけど…」

と困ったように言われたのですが、

それでも入院・検査をしたほうがいいと、強くすすめられました。



先生は全然わかっていない…







これまで長い長い闘病生活を続けてきて、ずっと頑張ってきたのだから、

いま調子の良いときは、検査や治療をする間隔を長めにあけて、ちょっとゆっくり休みたい。


途中で休まないと、どれだけ忍耐強い人でも、ずっと何十年も長くは頑張れないよ…


わたしはもう入院したくないんだ。

もう限界…


担当の先生変えたい…


別の病院に行きたい…



そう思って、入院を何度も拒否して先延ばししていたのですが、


ある時、急に体調がおかしくなり、動けなくなってしまって

救急車で通院している病院に運んでもらうことになりました。


深刻な病状で、命にも関わるくらい大変で、

そのまま緊急入院となったのですが、

病院で治療していただいて、無事、命が助かりました。


主治医の先生や担当の先生が一生懸命に治療してくださって、元気になることができたんです。



そのとき体調が悪くなった原因は、

新しく使い始めた薬が効いていなかったからということ。


その時は1ヶ月ほど入院していました。



その緊急入院した頃から、主治医の先生が優しくなったように思いました。


もともと優しい先生ではあったのですが、

たまに、きついことや、おかしなことを言われることがあったので、

病気で心が弱っているときには悲しい気持ちになることがありました。


もしかすると、先生は、

患者さんの病状をよくしてあげたいという気持ちが強すぎて、キツい言い方や、嫌味なことや、おかしな表現をされることがあるのかなぁと思います。


最初はそのことがわからなくて嫌な思いをしていたのですが、

だんだん先生のことがわかってきたように思います。



その緊急入院のあと、半年後くらいに検査したほうがいいと主治医から言われたのですが、(入院しないとできない検査。)

血液検査の数値も悪くなく、調子が良かったので、わたしはまた入院を先延ばしにしていました。


でも、先生はもう前みたいに強く入院をすすめたり、キツく言われることはなく、

穏やかな口調で話されて、わたしの気持ちを優先してくださっているようでした。



そして、その後、1年数ヶ月ぶりに入院したときには、

主治医も緊急入院のときにお世話になった先生も

とても優しく接してしてくださり、

わたしは心穏やかに安心して入院治療することができました。


無事、検査も治療も終わって退院が決まったときには、主治医と担当の先生が、ものすごくいい笑顔で喜んでくださって、

そのあたたかく優しい笑顔を見て、とても嬉しい気持ちになり、

入院治療がんばって良かったなと思いました。


先生方の素敵な笑顔に心が動かされて、

人の命を救うことに情熱をかけているお医者さんて、すごいな〜と思い、感動しました。



わたしが入院治療を頑張り、

検査の結果、症状がよくなっていたことを

担当の先生方は自分のことのように喜んでくださって、それがとても嬉しかったです。



難病になってから長く、これまで大変なことがたくさんあったけれど、

感動することも多くありました。



以前は、主治医の先生はわたしの気持ちをわかってくれていないと思っていたけれど、

今はもう、わかってくださっているような気がします。