千年の苑ラベンダー園でラベンダーの香りで癒されたあと、東武東上線『武蔵嵐山駅』の反対側から珍しい名前の神社を目指しました

 

地図を片手に住宅街をてくてく歩いていると、そのお社は突如現れました

 

 

『鬼鎮(きぢん)神社』

 

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社号に”鬼”冠する全国的にも珍しい神社です

 

1182年(寿永元年)、鎌倉幕府の御家人であり、その言動から”坂東武者の鑑”と評された畠山重忠が菅谷館の鬼門に当たる場所に鬼門除けとして金棒を持った鬼を奉納したのが始まりとされています

 

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全国的でも数少ない”鬼”を祀った神社です

 

”鬼”を祀る神社は全国でも数社しかなく、関東では唯一ともいわれているそうですが・・・新宿・歌舞伎町の一角にも『稲荷鬼王神社』という全国唯一”鬼(しかも鬼王)”を祀るとしている神社があります

こちらの”鬼王”は紀州・熊野から勧請した鬼王権現のことで、月夜見命・大物主命・天手力男命の三柱を総称しています

次に記した『鬼鎮神社』の御祭神(鬼とされる神)もそうですが、”鬼”というきちんとした概念があるのか不明なので、あまり触れないことにしておきます

 

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御祭神は主祭神に衝立船戸神(つきたてふなどのかみ、この神が)、そのほかに八衢(やちまた)比古命、八衢比売命が祀られています

衝立船戸神は、伊邪那岐命が黄泉の国を訪れた後、筑紫日向の橘小門の阿波岐原で、禊払いをして持っていた杖を投げ出した時に杖から生まれた神・・・それが幅広く解釈され、悪魔払いの神、家内安全・商売繁盛の神、受験の神、人生の指針を示し強い力を授ける神として崇められるようになりました(境内由緒版より)

 

 

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『鬼鎮神社』では、毎年2月3日の節分の日に「福はうち、鬼はうち、悪魔そと」と変わった掛け声の節分祭が執り行われます

ちなみに、「悪魔そと」とは、人に取り憑いた”魔”を祓うことだそうです

 

古くから勝利の神として崇拝され、戦時中は軍人が武運を祈願したとしたことで知られています

現在では、勝負運のほかに受験合格、家内安全、商売繁盛などの御利益があるといわれています

 

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また、祈願が成就した際には金棒を奉納するという伝統があるそうです(・・・金棒って、どこで売っているものなの?)

拝殿の横に奉納された金棒が吊るしてあるそうなのですが、この日は確認できませんでした(後日、調べた際に金棒が吊るしてあることを知りましたアセアセ

 

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地元には、「鬼鎮様」と呼ばれる御祭神の”鬼”に関する伝説が残されています

~ある刀鍛冶の元に若者が弟子入りしました

その若者は大いに働きだし、ある時、親方の娘を嫁に欲しいと言ってきました

鍛冶屋の親方は「1日に刀を100本打てたら嫁にやろう」と約束すしました

すると若者は一心不乱に刀を打ち始めました

その勢いは凄まじく、親方は気になって様子を覗きました

すると若者の姿はいつしか変じて鬼となっていたのでした

おののいた親方は、無理やり鶏を啼かして夜が明けたことにして、作業を中断させました

そして夜が本当に明けた頃に仕事場に行くと、最後の1本を作るところで若者は槌を握ったまま死んでいました

哀れに思った親方は「鬼鎮様」として宮を建てて祀ったそうです~(日本伝承大鑑より)

 

 

御朱印をいただきました

 

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(鬼の字の一画目が金棒になってますね)

 

ゆるキャラのようなユニークな赤鬼青鬼の描かれた(御朱印の右に写る)絵馬板をサービスしてくれました

 

御朱印にも赤鬼青鬼が押されていますね

 

調べてみたら、この鬼の絵(イラスト)は『鬼鎮神社』で古くから伝わっている絵のようです

 

こんな赤鬼青鬼が描かれた大きな鏡?もありました

 

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朝からラベンダーを見て、その後(鬼鎮神社へ来る途中で後日記事にする予定の菅谷館跡に寄りました)『鬼鎮神社』まで歩き続けた疲れを鬼神様が取り払ってくれたような気がしますキラキラ

 

鬼神様のパワーをいただけたようで、参拝してよかったです

 

 

 

2024.6.17.