先回の記事で、岩場で転倒してロッドティップを折った話をしたが、これは「16エクスセンスS1006M/RF グランドバーサタイラー1006」というモデル。古いモデルではあるが、新品同様を中古で購入したもの。使用回数が少なかったのでそこそこショックだったが、現在であればダイワのラテオ、シマノのディアルーナといった10ft程度のロッドなら20,000円台で購入できるし、現在のミドルクラスのロッドの方が古いハイエンドモデルよりあらゆる面で優れているのは間違いのないことだ。
一度ショックを与えたロッドはどこで折れるか分からないし、使用中にロッドが折れる事態は避けたい。いっそのこと処分するかガイドなどの部品取りに保管しておいてラテオ辺りに買い替えるか、ロッド追加をしないで現状保有の13ラテオ100MLQと09エクスセンスS1000MH/R(ワイルドコンタクト1000)で代用するという案もある。
このロッドは結構汎用性が高く、ロッドパワーでいうと13ラテオのML、エクスセンスのMHのちょうど中間で、さすがにリップルポッパーの40gのフルキャストはできないが、この時期サーフで使う12cm-14cmのミノーをまんべんなく投げれられる。
今では珍しくはないが、ロッド重量も160gと軽量で10.6ftの長さも磯場での使用を考慮するととても使いやすい。
悩んだものの、「直すだけ直して使用中に折れたらそこで諦めよう。」と決めた。となればロッドの傷のチェックだ。
ティップガイドは根元が折れたので、これを詰めても1cmくらいティップが短くなるくらいで済む。だがトルザイトのトップガイドは割れが確認できたので再利用は不可。ティップから3番目のガイドも割れていたのでこれも交換要。
ほか、岩に当たったのか他のガイドリングのザラツキが2-3か所あったので、サンドぺーパーとコンパウンドで研磨修正。見る限りブランク、グリップ周りのダメージは見受けられなかった。まあ、だからといって折れないという保証はないが。
新規にトップガイドの取り付け、3番ガイドの交換取り付けが必要だ。ガイドのスレッド巻きは過去やったことがあるのでやり方は分かっているが、固定用エポキシやスレッドなど新規で購入するもの増えるし、プロショップのように綺麗な取り付けはやはり難しい。
調べてみると「かめや釣具」ではロッドの修理を受け付けており、「固定ガイドスレッド巻き(シングルフット)1ヶ所 2,200円(税込)+ガイド代金」とwebにある。純正チタンフレームトルザイトガイドは高価なのでステンレスフレームSiCにしてもらったとしても、技術料3,000円、ガイド代金1,000円くらいで直してもらえそうだ。そもそもフレームなんてステンレスの方が強度があるし、トルザイトよりSiCの方が硬度が高い。
ということで、最寄りのかめや釣具に持ち込んだ。チタンフレームトルザイトリングがなければステンレスのSiCでOKとも申し送りしておいた。
で、10日ほど経過、ロッド修理完了との連絡があり受け取り。

上10エクスセンス、下16エクスセンス。
ティップが1cmほど短くなったのでちょっと詰まった感は否めないが、そんなに違和感ない範囲。3番ガイドも新品に交換してもらった。どうやら両ガイドとも純正通りのトルザイトのようだ。
今回の修理とは関係ないが、気に入らないのがチタンのガイドフレームだ。各社ハイエンドのシーバスロッドには当然のようにチタンのガイドフレームが搭載される。チタンによりロッドが軽量になり振り抜けがよくなる、などと言うが、実質的なメリットはステンレスガイドと違い錆びることがない、という程度だと思う。だが、チタンガイドフレームと云えどもトップガイドのチューブ部分はステンレスなので、ロッド使用後は他の部分も含めてロッド全体を真水で洗い、拭き取り、という釣行毎のメンテは必ず必要になる。

チタンフレームの最も嫌いなところは柔いことだ。10エクスセンス(上)、16エクスセンス(下)の両者は当時のシマノのハイエンド機だから当然ガイドフレームはチタンだが、Mの16はシングルフットでこれが柔くてグラつく。MHの09エクスセンスのバットガイドはダブルフットなのでそんなことはないのだが、ステンレスフレームならこんなにグラグラしない。
勿論、使用において強度的に問題がないからシングルフットが搭載されているのだろうが、収納時など何らかの弱い力が掛かっただけでも変形しそうで気に入らない部分だ。どうしようもないので使ってみるしかないのだが。
結局ロッドは3,000円で直った。仕上げも完璧だしとても良心的な値段だと思う。
あとは使ってみて折れたりしないかだな... 心配だ....