こんにちは。
GOLDEN KIDです。
今日は、
唯識を悟る
をお届けします。
GOLDEN KIDのやさしい解説
仏教の「唯識」について取り上げました。
唯識とは一言で、
世の中は「唯（ただ）識である」
ということですが、
簡単に言いますと、
＜私＞と＜現実＞は一つである
と言えるかと思います。
識とはいわゆる「心」のことで、
唯識では
・眼識
・耳識
・鼻識
・舌識
・身識
・意識
・マナ識
・アーラヤ識
の八識に分類し、世の中、つまり目の前の
＜現実＞はこれら八識の作用によって
作られているというのが「唯識」です。
ただこれだけでは分かりにくいかも
知れませんので、もう少しやさしく
紐解いていきたいと思います。
まず上の八識の内、上から六つ目までを
「意識」、下の二つを「無意識」とし、
そして「現実」を加えた三つに分けて
考えていきます。
イメージとしては三角関係ですね。
結論から言いますと、この三つが
本来一つのものであると知ることが
唯識の醍醐味と言えるかも知れません。
ただ私たちの多くは、目に見えるもの、
耳に聞こえるものが絶対で、五感を
通じて感知できないものは”無いもの”
として扱っています。
つまり「無意識」の存在に気づいて
いないので、当然「無意識」と「現実」
の関係性を知ることができません。
上の図を見ると「現実」は「意識」だけ
ではなく「無意識」とも繋がっていますが、
私たちは「意識」を通じてしか
「現実」を見ることができないので、
ここから＜私＞と「現実」は別物と言う
認識が生まれます。
これを唯識では『分別性（遍計所執性）』
と言います。
＊分別性（ふんべつしょう）
＊遍計所執性（へんげしょしゅうしょう）
＜私＞と＜現実＞を「分けて考える性」
ですね。
マナ識の＜我執＞に気づき離れることで、
「意識と無意識」および「無意識と現実」
の関係も明らかになってきます。
逆に言いますと、『分別性』の原因は
＜我執＞にあると言ってもいいのですが、
つまり我執の影響から離れることで
はじめて三つの関係性に気づくのです。
これを『依他性（依他起性）』と言います。
＊依他性（えたしょう）
＊依他起性（えたきしょう）
「他に依って起こる性」のことですが、
意識は無意識や現実の影響を受けもするし
逆に与えもし、また無意識にしても
現実にしてもそれぞれ影響を受けたり
与えたりし合う存在であると真に気づく
ことですね。
さらにこの三つが本来一つのものである
ことを知ることを『真実性（円成実性）』
と言います。
＊真実性（しんじつしょう）
＊円成実性（えんじょうじっしょう）
つまりこの時初めて「唯識」即ち
世の中は「唯（ただ）識である」ことを
悟るのです。
別の表現をしますと、
＜識以前の虚空＞を体得する
とも言えるかも知れませんね。
なお、これまで説明した分別性、依他性、
真実性の三つを『三性説（さんしょうせつ』
と言います。
そして、このように「唯（ただ）識である」
ことを悟った後に現れるものが、前回の
記事で書きました通り『転識得智』です。
＊転識得智（てんじきとくち）
ただただ＜識以前の虚空＞に留まることなく
再度、識の世界を眺めた時に現れる智慧
という意味で、『依他性』を通じて世の中を
動かすことのできる力とも言えるでしょう。
GOLDEN KID
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