音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!- -20ページ目

ちょっとだけ今夏の事情

 この夏は、生まれて初めてと言っていいくらいの勢いで体を壊してしまいまして、数日コンコンと寝て、回復してきてリハーサル、本番が終わって、数日後にまた起きていられなくなる!を繰り返しました。
 最初は、咳だけだったんです。そこから1ヵ月半、キツかった。
 そもそも、咳というのがすでにキツイのです。それでも、管楽器や歌でなくてよかった!と、こんなに思ったことはありません。さらに、ほとんどタンゴの仕事しかないときでよかった!(1曲の時間が短いからです)
 8月中旬までこんな調子だったので、その後はどんなに暑くても、マスクをして電車に乗るという、いやもう、ナンだか暑い夏でした!

 例年の8月に比べると沢山のお仕事をいただけたにも関わらず、このような事情でディスプレイを見続けていられなかったので、ブログはこのような有様。折角なので、最近のことだけでも少し振り返ります。

 8/25は、ウルグアイの独立記念日。
 ウルグアイは、アルゼンチンと並ぶタンゴの本場。ご存知のクンパルシータも、作曲者はウルグアイの方なのです。独立190年を祝ってのコンサート、小松真知子とタンゴクリスタルでした!

ステージLS

 それが、ずっと使っていた、カシオのコンパクトデジカメが壊れてしまい、写真がほとんどありません。
 フォーカスがすぐ合うし(甘いけど)、シャッターを切ってすぐに次が撮れる。暗くてもきっちり写るし、本当に重宝していました。一眼レフも持っていますが、設定が色々必要で、パッと撮れないし、とてもかさばるので、本番の時は持ち歩くのが大変です。
 そもそも、ここのところ、荷物が増えていて、非常にメンドウ。
 ・楽器
 ・楽譜
 ・衣装
 ・眼鏡
 ・レコーダー
 ・カメラ
 ・譜面灯(LEDが9個もついたゴツイやつ)
 ・他の本番のフライヤー(これがまた、かさばるし重い…)

 フツウの荷物以外にこんなものを持って、ウロウロ歩き回り、満員電車だって乗るし、打ち上げにも行くわけです。コンビニでアイスを買う、などということが、かなり難しい。そうは言っても、どちらかといえば、そこそこコンパクトな楽器でよかったと、思うことが多いこの頃です。

 話戻りまして、ウルグアイは、2009年にアルゼンチンに行った時、結局行きそびれた国。いつか行きたい!と思ったのでありました(ウルグアイ・ワインをいただきながら)。

プログラム


 9/6、港横浜タンゴ・フェスティバル!
 そのフライヤーです(※もう終わっちゃっています)。
 フライヤーオモテ

フライヤーウラ

出演:
 オルケスタYOKOHAMA
 キサス・タンゴ
 ケーナとギターの夢
 専光秀紀コンフント
 メンターオ
 
アウロラ・クァルテート(特別出演)
 飯塚久夫(総合司会)
 Kazzma(歌手)
 南川紘子(歌手)
 藤田翔(歌手)

出演ダンサー::
 Toshiyuki &Kazumi
 Araki&Mayumi 
 AKITO&aia
 Marcy & Magi 
 Sumire&Tamai
 Shunsuke&Junko


 この日、私宮越は、小さい編成から10人以上の大編成まで3つのバンドで、その全部セカンド・ヴァイオリンという、かなり珍しい出演。どれもそれぞれにとても楽しいバンドでした!

 タンゴの大マエストロ達の楽団には、それぞれ相当個性がありまして、それぞれえらくスタイルが違うのです。少なくとも演奏上は、全然違う部分があるのです。
 その色々なスタイルを曲ごとに変えたり、自分たちのオリジナルアレンジ、あるいはオリジナル曲を演奏するのが、タンゴのバンドでは多いのです。しかしかなり稀に、ある種のスタイルのコピーばかりを主にやっているバンドがありまして(必要があれば、他のこともやっています)、今回僕が出たバンドは、そういう意味での偏りが激しいバンドばかりでした。
 集中して追及するので、リハーサルで、本番で分かってくることがとても多い。おそらく演奏の出来も、物凄い勢いで変わってきているはずです。
 プグリエーセのスタイルを追求するメンターオは10/10(土)に、デ・カロとディ・サルリを追求する専光秀紀コンフントは、11/27(金)に、雑司が谷エル・チョクロでライブが決まっています。ぜひぜひ!

音から再現する世界

 いつの間にか、明日なんですが!

 古典タンゴに限定して取り上げているのに、ツンツンにトンがったバンドのライブ。
 それもディ・サルリに、デ・カロという、二つのスタイル以外ほぼやらない。曲がじゃありません、演奏スタイルが、です(そもそも、デ・カロのスタイルで演奏する団体って、あるんだろうか?)。
 ディ・サルリは、「タンゴの紳士」と呼ばれ、タンゴの中のタンゴ、と言ってもいいタンゴを演奏した、偉大なるマエストロ。踊りをやっておられる方々には、よく知られ、好まれているスタイルです。
 デ・カロは、後の全てを変えたといってもいい、タンゴの革命者です。何を革命したのかは、どこにでも書いてあるのですが、書かれていないこととしては、リズムとメロディーの感じ方を根本的に変えたんじゃないかなあ?と、演奏して感じています。メロディーが、あからさまにスウィングしながら伸び縮みしてしまう!

 参考になる動画、一切なし(あれば随分違うのに…)。全てを録音から再現する世界です。デ・カロなどは、1920年代の録音。物凄く状態の悪い音から、どうやって演奏しているのかを探ります。
 ……と、大変そうに言うものの、我々の先輩たちはみんな、そうやってこられたのですが。改めて、凄い人たちです。

 突き詰めてやればやるほど生まれてくる、あの謎の心地よさは、このバンドにしかありません。曲自体は極めてロマンティックなものばかり。これは、説明しがたい面白い世界ですよ。ぜひ!

150821フライヤー

8月21日(金)
 18:30開場 19:30開演
  エル・チョクロ(雑司が谷)http://el-choclo.com/
出演: 
 専光秀紀 / 宮越建政(バイオリン)
 松永裕平(ピアノ)
 KaZZma(ボーカル)

やや不思議な打ち上げの光景

 書き忘れました。

 7/12のタンゴのショウ、打ち上げがちょっと面白かったんだった。下の写真をご覧ください。やや見苦しくはあって申し訳ありませんが、よく見るとちょっと変わってます。

打ち上げテーブルLS

 こういう場所であまり頼まないもの、ありませんか?

 補足しますと、最初に焼き鳥、フライドポテト、サラダ数種などが、ドカドカドカッ!と来て、その後、みんなして頼んだある品があり、結果、このようなテーブル具合になりました。

ごはん

 ご飯です。
 ……だから?と思われる方もおられるかもしれない。でも僕は、初めての経験だなあ。ほとんど全員が、白いご飯をわざわざ注文していたのです。日本人までみんなして、居酒屋の店員さんに、「ホワイト・ラーイス!」とか叫んでいた……

 ダンサーさんたちはもちろん、ミュージシャンズも、2、3曲でへばるような曲を23曲。それも2回やったんですから、それはもう、とんでもなくお腹が空いた日だったのです!!