今週の
NHK FM《古楽の楽しみ》は
「オリジナル・チェンバロの響き」と題し
イタリア、フランドル
フランス、ドイツ
各国(各地域)の様式による
チェンバロの演奏が
特集されています。
特集に気づいたのが
昨晩だったので
昨日月曜日の放送は
聴けませんでしたけど
本日火曜日の放送は何とか
放送の5分前に起きて
半ばうつらうつらしながら
聴いてみました。
パーソナリティーは
先日こちらで紹介した
スキップ・センぺ
『贅沢な戯れ』の監訳者
濱田あや、というのも
聴いてみようかと
思いたった理由のひとつ。
というか
センぺの本を読んだ時は
《古楽の楽しみ》の
パーソナリティーの1人だなんて
知りも気づきもせず
迂闊としかいいようがないですね。
第2回の本日は
フランドル地方で活躍した
ルッカース一族の
チェンバロの特集です。
上にも書いた通り
うつらうつらしながら聴いたので
正確なラインナップは記憶になく
以下、公式サイトの
楽曲情報を参考に
書いていくことにします。
初っぱなの2曲は
グスタフ・レオンハルトの演奏で
こちら↓のCDから
《3台の歴史的チェンバロの魅力》

(BMGファンハウス:BVCD-38024
2004.6.23[録音は1969年])
スウェーリンクと
作曲者不詳の曲が
かかりました。
これは持ってましたが
続く楽曲は
ほとんど持っておらず
最後の2曲が、かろうじて
持ってるディスクだったという。
最後にかかったのは
以前、当ブログで
取り上げたことのある
ヒレ・パールと
クリスティーネ・ショルンスハイムの
トリオ・ソナタ 第1番 変ホ長調
BWV525 から第1楽章でした。
最後から2番目の曲は
濱田あや自身の演奏で
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ
第2番 ニ短調 BWV1004 から
有名なシャコンヌの
スキップ・センぺによる編曲版。
この演奏を収録したCDがこちら。

(独 Evidence Classics: EVCD 074
2021.12.28[録音は2020年11月12〜14日])
上記『贅沢な戯れ』を読んで
濱田がCDを出していると知り
どんなんだろうと興味を抱いて
購入したばかりなのでした。
タイトルの
Clavier-Übung II / Chaconne
を訳すなら
「クラヴィーア練習曲集 第2巻/
シャコンヌ」となります。
バッハのファンなら
見当がつくかと思いますけど
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
フランス風序曲 ロ短調 BWV831
が収められている他
上記のシャコンヌ ニ短調と
トッカータ ニ長調 BWV912 が
収録されています。
直輸入盤ですが
ライナーの解説は
濱田による英文と仏文のほか
日本語でも載っています。
使用楽器の解説は
キャロリン・ジェニエと
ピエール=ローラン・ヘスラー
という2人が書いてますけど
こちらも濱田訳が
載っています。
使用楽器についての解説によれば
使用されている楽器は
ルッカースの1段鍵盤楽器を
18世紀にフランスで2段鍵盤に
改造されたものだそうです。
それで
ルッカースのチェンバロと
いえるのかと思いましたけど
ルッカースのオリジナルな仕様が
比較的よく残存しているのだとか。
濱田自身の楽曲解説を見ると
ジュリアード音楽院時代に
センぺの録音を聴き、感銘を受け
いつか演奏してみたいと思った
と書いてあります。
ところが
センペから許可をもらい
練習しようと思ったものの
楽譜がないので
CDを何度も聴き、譜面に起こし
後にセンぺのレッスンを受けた際
修正を受けたものを
今回、演奏に使ったのだとか。
それもそれですごいですけど
センぺが最初に録音した際は
チェンバロ用に編曲したものを
書き写した楽譜を使用したのではなく
ヴァイオリン用の楽譜
つまりオリジナルの楽譜を見ながら
チェンバロで即興演奏したのだそうで
それもまた、凄まじい限り。
今回、ラジオで聴く前に
CDを開封してなかったので
そんな凄まじい背景があるとは
思いもよらず
知っていたら襟を正して
聴いてたかも、とか
思ったことでした。( ̄▽ ̄)
ラジオで
といっても
スマートフォンを通して
聴いた限りでは
これがルッカースか?
と首を捻るような響きでしたが
CDだとルッカースらしい
美しい響きを聴くことができます。
……とか思ってたら
シャコンヌを濱田が弾く
動画を見つけちゃいました。
例によって念のため
アドレスでも貼っておきます。
2016年4月17日に
アメリカで行われた
ライブの動画だそうで
チェンバロは
David Jacques Way が
1983年に製作したレプリカ。
ウェイは
正確なコピーを作ることを
潔しとしなかったようで
ですから
基になった楽器が
あるわけではなく
ウェイの楽器というしか
ないみたいですね。
それにしても
ラジオで声が聞けただけでなく
YouTube で演奏する姿が
観られるとは思いもよらず。
いい時代になったものですね。
最近は
バッハのチェンバロ曲を
あまり聴くことはなく。
イタリア協奏曲はいっとき
よく聴いたものですが
フランス風序曲を聴くのは
かなり久しぶりかもしれません。
自分が古楽沼にはまったのは
レオンハルトのチェンバロ演奏を
聴いたのがきっかけだっただけに
濱田の演奏を聴いていると
若い頃? の熱心さが
思い出されてきます。
それにしても
今回のような特集の時に限って
聴き逃し配信がないのは
残念なことです。
楽曲情報をコピペしといて
手持ちのCDで聴き直したり
持っていないCDを
探したりするしかなく
後者に関しては
これでまた懐が寂しくなるなあ
と切なくなっちゃうのでした。( ̄▽ ̄)