V.A./The Message Some Rare Grooves Vol II (1988)
1988年にUKのCHARLY RECORDSからリリースされたレア・グルーヴのコンピレーション・アルバム。先月紹介したコンピの続編ですね。DE LA SOULにネタに使われてから人気が爆発したカリブ諸島出身のメンバーがイギリスで結成したCYMANDEの曲が4曲収録されているところがポイントかな。
A1. DAWSON SMITH/I Don't Know If I Can Make It
バージニア州の男性ソウル・シンガーDAWSON SMITHが1974年にリリースしたシングル。プロデュースは、甘茶大王ことGEORGE KERR!クラップ・ビーツにホーンもイカしたJAMES BROWNマナーのファンク!JAMES BROWNの影響力って凄かったんだなぁと改めて思わせるね。
A2. CYMANDE/The Message
前述のCYMANDEが1972年にリリースしたデビュー・アルバムからのシングル。MASTER ACE/Me and the Biz、THE COUP/I Ain't the Nigga、KING TEE/On Tha Rox、KINGS OF SWING/2 Minutes of Funk、DOOM/On We Go、RAHEEM/Schooldaze
A3. MICKEY MURRAY/Mama's Got The Wagonでもサンプリングされたパーカッシブなビートにほのぼのとしたベースライン、ホーンセクションもナイスなレア・グルーヴ・クラシック!このまったりとした雰囲気クセになるね~
A4. JACKEY BEAVERS/Mr. Bump Man (Give Me A Hand)
ジョージア州の男性ソウル・シンガーJACKEY BEAVERSが1974年にリリースしたシングル。アップテンポの四つ打ちドラムに軽快なカッティング・ギターが効いたファンキー・チューン。THEO PARRISHがエディットの元曲にしていたように南部ではあるけどどこか都会的なガラージュ感もする不思議な感覚。
A5. CYMANDE/Bra
前述のCYMANDEが1972年にリリースしたデビュー・アルバムからのシングル。ネタ使いではDE LA SOUL/Change in Speakが一番有名ですが、他にもGANG STARR/Movin' On、BUSY BEE/Old School、DEF JEF/Give It Here、SUPREME NYBORN/What if I Was Serious?、DJ CHUCK CHILLOUT AND KOOL CHIP/Time to Rhyme等々、数多くのアーティストがサンプリングしていますね。アップテンポでパーカッシブなドラムに独特なベースライン、高揚感溢れるホーン、少し青臭いボーカルも最高にグルーヴィーなレア・グルーヴ・クラシック!これ聴くと元気が出てくるな~!
A6. ALVIN CASH & THE SCOTT BROTHERS ORCHESTRA/Keep On Dancing
ミズーリ州の男性ソウル・シンガーALVIN CASHが1968年にグループ名義でリリースしたシングル。QUEEN LATIFAH/Dance for Me、MASTER ACE's Letter to the Better、PHASE N' RHYTHM/Hyperactive、CHUBB ROCK/Gonna Do It for Youで使われたノリノリでゴキゲンなファンキー・ナンバー!
B1. MACEO & ALL THE KING'S MEN/Thank You For Letting Me Be Myself Again
ご存じJBファミリーでファンク界を支えた名サックス奏者MACEO PARKER率いるMACEO & ALL THE KING'S MENが1970年にリリースしたシングル。SLY & THE FAMILY STONEのカバーで、MACEO流軽快ファンクで仕上げていて、オリジナルより断然好み!これってファースト・アルバムには収録されていないんだね。後にリイシューでボーナスで収録されたけど。
B2. EDDIE BO/Check Your Bucket
ニューオーリンズのレジェンドR&B/ソウル・シンガーのEDDIE BOが1970年にリリースしたシングル。小気味良い乾いたビートに明るく楽しいメロディにいつものEDDIE節が最高なファンキー・ナンバー!
B3. CYMANDE/Brother's On The Slide
前述のCYMANDEが1972年にリリースした3rdアルバム『Promised Heights』収録。8BALL & MJG/Get It Crunk、POISON CLAN/Peep Da Flavaがネタ使いした郷愁感溢れるギターにグルーヴィーなリズム、雰囲気を引き立てるホーンが最高なレア・グルーヴ・クラシック!シンプルな感じなんだけど、それが逆にカッコいいね~!
B4. AFRICAN MUSIC MACHINE/Mr. Brown
ニューオーリンズでバンド活動をしていたAFRICAN MUSIC MACHINEが1973年にリリースしたシングル。ERIC B. & RAKIM/Set 'Em Straightでサンプリングされたジャジーな雰囲気もするファンキーな佳曲。
B5. CYMANDE/Fug
前述のCYMANDEが1973年にリリースした2ndアルバム『Second Time Round』からのシングル。DOUBLE XX POSSE/Girls Be Frontin'...、HEAVY D & THE BOYZ/Cuz He'z Alwayz Around、スチャダラパー/フィクション大魔境でサンプリングされたベースラインとホーンセクションが耳を惹くジャジーなレア・グルーヴ・クラシック!
(2023/09/30)
THE FATBACK BAND/Keep On Steppin' (1974)
NYの大型ファンク・バンドFATBACK BANDが1974年にリリースした4thアルバム。1990年頃にレコードで再発されていて、FUNKADELICやFUNK, INC.あたりと一緒に買い漁って聴いてましたね。NYの淫靡さ溢れるファンク満載で、特にベースラインが効いた(ほぼ)インスト・ファンク1. Mister Bass Man、1.から引き続き、ファンキーなカッティング・ギターが耳を弾くファンク・トラック上で喋りまくる2. Stuff、ホーンセクション、裏打ちドラムも鬼渋ファンキーな3. New York Style、MARVIN GAYEなどのニュー・ソウルを意識したであろうフリーソウル的なメロウ・グルーヴ4. Love、これもフリーソウル的なハートウォーミング系ミディアム5. Can't Stop the Flame、A TRIBE CALLED QUEST/Show Businessでサンプリングされたレアグルーヴ・クラシックFATBACK BROTHER BILL CURTIS/Dance Girlの続編的なファンキーな6. Wicky Wacky、ベースとカッティング・ギターがイカしたファンク・チューン7. Feeling、NYの雰囲気充満の深みのあるドス黒いファンク8. Keep on Stepping、ラストのフリーソウル感溢れる心温まる9. Breaking Up with Someone You Love Is Hard to Doと全曲ナイス!(2023/09/23)
KIM CARNES/Mistaken Identity (1981)
アメリカの女性シンガーKIM CARNESが1981年にリリースした6thアルバムにボーナス6曲を追加。世界的に大ヒットした1. Bette Davis Eyes(邦題:ベティ・デイビスの瞳)に尽きるかなー、やっぱり。当時、小学生だったけど、ラジオでも頻繁に耳にしていましたからね。元々は1975年にシンガーソングライターJACKIE DeSHANNONが発表した曲のカバー。オリジナルは、ほのぼのした眠気を誘うスイング・ジャズっぽい曲だけど、浮遊感のあるシンセサイザーやアタック強めのシンセ・ドラムを駆使して大胆にアレンジしており、KIM CARNESのハスキー・ボイスも相まって一度聴いたら忘れられない名曲となってますね。他には、どこか懐かしさを感じるロック・ナンバー2. Hit and Run、AORテイストのアダルトなスロウ3. Mistaken Identity、アコースティックギターが耳を惹くカントリー・タッチのロック4. When I'm Away from You、チープなドラム・マシンやパーカッションも良い感じの佳曲5. Draw of the Cards、優しい雰囲気のシンセ・ポップ・ロック8. Don't Call It Love、ボーナスで収録のTHE MIRACLESのカバーで小気味良いメロウ・ミディアム11. More Love、1983年の8thアルバム『Café Racers』からのシングルで、ドライブ感溢れるポップ・ロック12. Invisible Hands (Dance Mix)、1985年の9thアルバム『Barking at Airplanes』からのシングルで、THE CARSを思い起こさせるシンセ・ポップ・ロック14. Crazy in the Night (Barking at Airplanes)、1983年の8thアルバム『Café Racers』収録で、郷愁感漂うロック・ナンバー15. I Pretendがお気に入り。(2023/09/16)
CHILL ROB G/The Court Is Now In Session (1989)
BUSHWACKASS/Rough, Rugg'd & Raw (1994)
毎月12日は12'シングルの日

NYはブルックリンのBD BOOZE、FISH B. ONE、GRAVEDIGGAからなるハーコー・トリオBUSHWACKASSが1994年にPALLAS RECORDSからリリースした唯一のアルバム『How Real Israel ?』からのシングル。もろNYハーコーで大好きなグループですね~
A2. Rough, Rugg'd & Raw (LP Version)
KENYATTA BELLプロデュースで、重たいビートが最高なドープなトラックにフックでEPMD/Crossoverを使ったNYハーコー・クラシック!
B2. Who's Wylin' (LP Version)
PAUL PINNOCK制作で、SPOONIE GEE/Love Rapのビートにアーシーなネタをループした鬼渋い一発!地味ながらカッコいいね~
B3. Streetsweeper
CLEMONT MACKとSAM LOVE EWENが手掛けたジャジーな夕暮れモードな佳曲。
(2023/09/12)
THE JONES GIRLS/On Target (1983)
デトロイト出身でフィリーソウルで活躍した三姉妹THE JONES GIRLSが1983年にリリースした4thアルバム。プロデューサーのFONZI THORNTONとROBERT WRIGHTによる最高のNYダンサーに仕上がってますね~ 自然に腰が動き出すアーバン・ダンサーの2. On Target、これまた極上のアーバン・テイストのダンス・チューン3. 2 Win U Back、BARBARA LEWISのヒット曲のカバーで、グルーヴィーなメロウ・ミディアムに仕上げた4. Baby I'm Yours、煌びやかなNYの夜が似合いそうなメロウ・ダンサー5. Knockin'、しっとりとした大人のスロウ7. What a Fool、優し気なメロウ・ミディアム8. Curious、ボーナスで収録の2.と3.の12インチ・バージョン11. 2 Win You Back [12" Version]と13. On Target [12" Version]がお気に入り。(2023/09/09)
RICK JAMES/High on Your Love Suite (1979)
FUNK, INC./Same (1971)
ジャズ・ファンク・バンドFUNK, INC.が1971年に名門PRESTIGE RECORDSからリリースしたデビュー・アルバム。メンバーは、GENE BARR(サックス)、CECIL HUNT(コンガ)、JIMMY MUNFORD(ドラム)、BOBBY WATLEY(オルガン)、STEVE WEAKLEY(ギター)の5名、プロデュースは、BOB PORTER。ULTIMATE BREAKS & BEATSに収録された「Kool Is Back」はもちろん、レア・グルーヴ・シーンで人気があったので、再発LPを買い漁ったもんです。余談だけど、グループのロゴもカッコイイ!さらに余談だが「Kool Is Back」は、あのYESの大ヒット曲「Owner of a Lonely Heart(ロンリーハーツ)」でもサンプリングされてるみたい。初めて知って、ちょっとびっくり。KOOL & THE GANGのカバーで、イントロのギターやドラムが数えきれないほどサンプリング(WHOSAMPLEDで563!)されている最高すぎるジャズ・ファンク・クラシック1. Kool Is Back、BOOGIE DOWN PRODUCTIONS/Ya Strugglin'で使われた疾走感溢れるファンキー・チューン2. Bowlegs、弾けるリズムとサックスがファンキーすぎるジャズ・ファンク3. Sister Janie、B.B. KINGのカバーのブルージーな4. The Thrill Is Goneがお気に入り。(2023/09/02)
V.A./Got To Get Your Own-Some Rare Grooves Vol 1
1987年にUKのCHARLY RECORDSからリリースされたレア・グルーヴのコンピレーション・アルバム。かなりレア物を収録しているので、これぞまさしくレア・グルーヴと言えるかもしれませんね。
A1. REUBEN WILSON/Got To Get Your Own
ジャズ・オルガン奏者REUBEN WILSONが1975年にリリースしたアルバム『Got to Get Your Own』収録。レア・グルーヴ黎明期にこの曲で再評価されましたね。ファンキーなリズムにオルガンやホーンもカッコ良すぎるレア・グルーヴ・クラシック!これでノれなきゃレア・グルーヴは向いてないかもね。
A2. AFRICAN MUSIC MACHINE/Black Water Gold (Pearl)
ニューオーリンズでバンド活動をしていたAFRICAN MUSIC MACHINEが1972年にリリースしたシングル。JAMES BROWNが乗り移ったかのような鬼ファンキーさには驚かされるね!
A3. CONTINENTAL SHOWSTOPPERS/Goo Bah
CONTINENTAL SHOWSTOPPERSなるバンドの曲だが、ネットでいくら調べても情報が出てこないですね… 未発表曲なのかな?アフロ色濃いリズムにブルージーなギターも印象的なファンキー・ナンバー。
A4. RIPPLE/A Funky Song
ミシガン州のファンク・バンドRIPPLEが1973年にリリースしたデビュー・アルバム収録。LOW PROFILE/Funky Song、MC LYTE/Funky Song、SPECIAL ED/Taxing、GETO BOYS/Damn It Feels Good to Be a Gangsta等々、数多のアーティストにサンプリングされたファンク・クラシック!演奏もだけど、男臭い歌・コーラスがまた最高だね~
A5. PEE WEE ELLIS/Moon Walk
JAMES BROWNの数々の楽曲の作詞・作曲・編曲を担当したPEE WEE ELLISが1970年にリリースしたシングル。少し地味ながらOHIO PLAYERS/Funky Wormのようなシンセ音が印象的ですね。
A6. AFRICAN MUSIC MACHINE/Tropical
A2のAFRICAN MUSIC MACHINEが1972年にリリースしたシングル。YOUNG BLACK TEENAGERS/Sweatin' Meでネタ使いされたホーンセクションもカッコいいノリノリなファンキー・チューン!
A7. ANN SEXTON/You're Losing Me
サザン・ソウル・シンガーANN SEXTONが1973年にリリースしたアルバム『Loving You, Loving Me』収録。JAMES BROWNっぽいアップテンポのファンキー・ナンバーだけど、少し引っ掛かりがないかな。
B1. RIPPLE/I Don't Know What It Is But It Sure Is Funky
A4のRIPPLEが1973年にリリースしたデビュー・アルバム収録。そのファンキーなベースラインや「オ~ラ~オ~ラ~イェ~」のコーラスがSPECIAL ED/I Got It Made、KID 'N PLAY/Rollin' With Kid 'N Play等でネタ使いされている泥臭いファンキー・クラシック!
B2. SIR JOE QUATERMAIN & FREE SOUL/So Much Trouble In My Mind
ワイントンD.C.のファンク・バンドSIR JOE QUATERMAIN & FREE SOULが1973年にリリースしたアルバム収録。KINGS OF PRESSURE/Give Me the Mike (Is This the End)、UTFO/Wanna Rock、3RD BASS/Oval Office、STEZO/Put Your Body Into It等々でサンプリングされたファンク・クラシック!イントロのホーンセクションとギターからテンションアゲアゲ!力強い歌も最高にカッコいいね!こんなファンキーな曲、そうそうないよね。
B3. PEE WEE ELLIS/That Thang
A5のPEE WEE ELLISが1970年にリリースしたシングル。小気味よいリズムにホーンセクションが絡むファンキーな佳曲。
B4. AFRICAN MUSIC MACHINE/The Dapp
A2のAFRICAN MUSIC MACHINEが1973年にリリースしたシングル。高揚感も感じ明るく元気になる、ファンキーというよりはフリーソウル感が出てるインスト・ナンバー。
B5. MOODY SCOTT/I Don't Dig No Phony Pt 2
ルイジアナのR&B/ファンク・シンガーMOODY SCOTTが1972年にリリースしたシングル。これもJAMES BROWNを思い切り田舎臭くした感じで最高なファンキー・ナンバー!少し柄が悪い歌も最高だね。当時はこんなのがゴロゴロしていたんだろうな~
B6. CLEMON SMITH/Brotherman, Sister Ann
ニューオーリンズのR&B/ファンク・シンガーCLEMON SMITHの曲だが、これもネットでいくら調べても情報が出てこないから未発表曲かも?DEF JEF/Black to the Futureで使われたファンキーな佳曲。
(2023/08/26)
PATRICE RUSHEN/Pizzazz (1979)
女性キーボーディストPATRICE RUSHENが1979年にリリースした5thアルバム。プロデュースは、REGGIE ANDREWS、参加ミュージシャンは、ギターにPAUL JACKSON Jr.、AL MCKAY、WAH WAH WATSON、ベースにFREDDIE WASHINGTON、ドラムにLEON "NDUGU" CHANCLER、JAMES GADSON、パーカッションにBILL SUMMERS、バッキングボーカルにSYREETA WRIGHT、D. J. ROGERSなどなど錚々たる面子。BPM早めの少しポップながら若さ弾けるダンス・ナンバー1. Let The Music Take Me、これもBPM早めの心ウキウキするダンス・チューン2. Keepin' Faith In Love、THE NONCE/Keep It On、ANOTHA LEVEL/What's That Cha Say、RUTHLESS JUVENILES/All About Them Dollars、JOYA/Gettin' Off on You、MACKADELICS/Between the Sheets、SHYHEIM/Shaolin Style等、多くのアーティストがサンプリングした浮遊感があり、しっとりと大人の雰囲気のキーボードのメロディのとろけるスロウ3. Settle For My Love、ズシっと重たいビートとワウギターが効いたミディアム・ファンク4. Message In The Music、ZHANE/Groove Thangで使われた爽快かつメロウなディスコ・ファンク5. Haven't You Heard、DE LA SOUL/Millie Pulled a Pistol on Santa (Full Mix)、GRAVEDIGGAZ/Mommy, What's a Gravedigga?、THE COUP/360 Degrees、INI KAMOZE/Love Em Doe ?、HEAVY D/Waterbed Hev、PIMP C/I'sa PlayaでサンプリングされたD.J. ROGERSとのデュエットで郷愁感溢れるギターが最高なミディアム6. Givin' It Up Is Givin' Up、自然に腰が動き出すダンス・ナンバー7. Call On Meがお気に入り。(2023/08/19)








