『魂活道場』

大好きな辛酸なめ子さんが、魂のレベルアップのために、様々な達人たちの元をたずね、修行に精を出すエッセイ集。

私はなめ子さんのデビュー当時から、なめ子さんの描くマンガが好きで好きで、この本は半分がレポートマンガなので嬉しい。そしてなめ子さんのいいところは、スピリチュアルに憧れながらも、完全に信じてないところ（笑）。冷静なツッコミと感想の、達人たちにギリギリ失礼にならないバランスが天才的なのです。

それから修行したからといって仙人のようにアセンションしないところも好感。修行体験中も尿意に負け、煩悩に負け、結局、成長度としては、一般人でも到達できそうな微々たる成果。親近感しかない。

あとこの本の見所は、達人たちの取材後コメント。さぞ世俗から離れた無欲な仙人のような人たちかと思いきや、わりとおもっくそ自分の宣伝（若干自慢っぽい）しまくりなのが人間的でウケる（笑）。そんななか、異彩を放つのがヨガ行者の成瀬雅春先生。純粋になめ子さんへのコメントだけで、自分の話は一切なし！ホッとしますね、こういう方がいると。