服部みれいさんのエッセイ。
タイトルを見たときにまず、これはすごいぞという予感がした。そして表紙を見たときにやっぱりすごいぞという予感を強くした。そうして読んだらやっぱりすごかった。
「霊性」という言葉の意識的な選択に表れていると思うけど、世にあまたあるスピリチュアル本とは一線を画している。
霊性、スピリチュアリティ。ぶっ飛ぼうと思えばどこまでもぶっ飛べるテーマなのに、そうはさせず、地に足ついた語り口で、静かに静かに語ってゆく。
一見相反するように見えるテーマとアプローチ。けれども、あまりにも日常的な風景のなかにある霊性にスポットが当たるので、あ、もしかして本来そういうものかも?と思う。忘れていたことを思い出すような感覚、未来からくる懐かしさのような感じもありました。
「あたらしい時代は、目に見えない世界も、目に見える世界同様の価値をトンデモでもなくあやしくもない方向で認知する、また政治や宗教や権威とも結びつかず、人々が個人的に霊的な世界をたのしみ味わう、そんな時代になると霊性に充ち満ちた田舎町の山々にまぎれながら、勝手に妄想し、予見している」
楽しみ!
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