水郡線と湊線・新旧気動車乗り較べの旅(3)
- ひたちなか海浜鉄道湊線 -
水郡線・常磐線と乗り継いでやってきた勝田。ここから、ひたちなか海浜鉄道に乗る。
実を言うとこのひたちなか海浜鉄道、1年半ほど前に一度乗ったことがある。当時はまだ、茨城交通と言う名前だった。
旧型気動車が昔の姿のまま走り続けている、その様子に深く感銘を受けたものだった。あれから少し時が経ち、社名と経営母体とが変わった今、一体どうなっているのだろうか。それを確かめなくてはならない。
勝田を15時21分発の列車に乗る。車両は3710形。3710は「みなと」と読む。
軽快気動車風のいでたちに、車内は長い長~いロングシート。ハッキリ言ってまあ、何の面白みも無い車両と言えばそうだが、経営の厳しいローカル路線、こんな実用本位の車両もいなくてはならないだろう。
列車はまっすぐに田園の中を走って行く。風景はただ本当に田畑が広がるのみで、ほとんど何も無い。
勝田を出ておよそ15分で那珂湊に到着。ここで一旦降りる。湊線の中で一番大きな駅(唯一の列車行き違い設備がある)のこの駅で、どうしても確かめたいことがあったのだ。
と言うのもこの駅には以前から、ケハ600形と言う気動車が置かれている。そのケハ600形と言うのは日本最初のステンレス気動車として有名で、ずっと昔に廃車となっているのだが、ステンレスの腐食しないボディが幸いしたのか、廃車となってからもずっと倉庫としてこの駅構内に安置されているのだ。
それが、ここ最近、ボランティア達の手によって綺麗に磨かれ、土日限定だが車内見学なども出来る様に整備されたと言うのだ。
今、ケハ600形はどうなっているのか。この目で確かめなくてはならない。
と、列車を降りると、反対側のホームになんだか凄いものがやって来た。
( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
(; Д ) !!
…なんと…。
スカ色の旧型車。更に旧国鉄準急色も!??
物凄い萌え編成キターーーーー!!!!!
あまりの展開に理性を失い、そのままふらふらと乗り込んでしまいたくなるが、ぐっとこらえる。まだだ…まだまだ我慢だ。
改札を出て、次の列車の時刻を確認。そして出札口でふと目をやると、色々とグッズ販売があるのを見て、ついつい買ってしまう。
今しがた見かけたばかりの青いコ(かわいい)の描かれたマグカップとDVD。別にグッズなんて買ったところで大して使いもしないのに、でもついつい買ってしまうのだ。
ところで、この時の駅員のおじさんが、最初は無愛想で「あれ…ちょっと感じ悪い?」なんて思ったのだが、最後はわざわざ窓口から出てきてくれて、笑顔で商品を渡してくれた。…なんだよおじさん、ただのツンデレならそうと言ってよ!!(笑)
那珂湊は、典型的な田舎のちょっと大きな駅と言った感じ。駅を出て、ぐるっと駅の周りを回って踏切を渡り、出口と反対側の方へ向かう。そっちが機関区の様になっていて、たくさんの気動車達が自分の出番を待ってたたずんでいる。
ステンレスのボディに夕日を浴びて輝く、その姿も美しい…。と言うかね、ステンレスなのに湘南2枚窓ってすごいスタイルだよな今考えると。ミスマッチと言うか、むしろギャップ萌え!?
一見、今までと何も変わっていない様だが、ボディ自体は確かにピカピカになっている。そして中には、地元小学生達の書いた絵やらが展示されている模様。(もっともこの日は平日で、内部を見学することは出来なかったが)
そして反対側から見ると、「日本初ステンレス車両公開中」の文字。この公開は、とりあえず10月19日までらしいけど、その後は一体どうなるのだろう。
しかし、せっかく綺麗になったとは言え、置かれている場所が元の倉庫として置かれてたところのまま。これでは車両公開されていると言うのも分かりにくいし、ちょっと勿体無い気もするなぁ。どうせならもっとイイ場所に移して屋根とかも付けて、ついでに台車もエンジンも取り付けてやがては本線を走行…(勝手な妄想)
しかし、今まではただ野ざらし放置にされていたのが、こんな動きがあったと言うのは本当に嬉しいことだと思うし、ボランティアの皆さんにはただただ頭の下がる思い。何より、この鉄道が、この車両が愛されていると言うことで、それは本当に喜ばしいことだと思う。
ケハ600形との再会を終え、次の列車の時間が近づいてきたので駅へと戻る。さあ、今回の旅もこれでラストスパートだ!!
水郡線と湊線・新旧気動車乗り較べの旅(2)
- 日本三名瀑 袋田の滝 -
袋田の駅から、バスに乗って滝へと向かう。
床が木の板張りだったりと、何気にちょっとレトロなバス。ちなみに、車内はかなり混雑していた。中高年…と言うかむしろ老人に近い位の人が大半で、若者はほとんどいない。まあ平日だから若者はいなくて当然と言えば当然か。
10分ほどで滝に最寄のバス停に到着。ここから滝までは歩いて行く。沿道にはずっと土産物屋や食べ物の店が並んでいて、あちこちで鮎の塩焼きやら団子やらを売っている。
そのうちの一軒で買ってみた。里芋とコンニャクの味噌串。
火にかざして炙る様な感じで温めたものを渡してくれる。芋はほっこりとして、コンニャクにもよく味が染みていて、なかなか美味い。
…が、芋が喉につかえて大変なコトになりそうにw これ食べる時はあらかじめ飲み物を用意しておいた方が良いのかもしれない。(僕は何も飲み物が無く、本当に大変だった)
軽く腹ごしらえを終え、歩いて行く。バス停から10分も歩かないうちに、トンネルに到着。
このトンネルの横に券売り場があり、そこで滝の見学券を買ってトンネルの中へと入って行く。トンネルと言っても灯りは付いているので別に暗くは無い。
このトンネルをまっすぐ奥まで行ったところに、滝を見学出来る観覧台があるのだ。
目の前に広がった滝は、実に勇壮で迫力あるものだった。この袋田の滝、さすがに日本三名瀑の一つに数えられるだけはある。
滝を眺められる観覧台は、何箇所かにある。エレベータで上がり、少し上の方から見渡せる場所や、逆にやや下の方から眺める場所など。
それぞれに少しずつ、表情が変わって見えるのが面白い。
この時期はまだまだ紅葉には早く、緑の木漏れ日の中に浮かぶ滝、と言った様相だったが、晩秋の赤く色づいた木々との取り合わせ、また真冬で滝自体が凍りついた白の風景などはさぞかし美しいのだろう。一説にはこの滝、四季折々それぞれに訪れてみないと本当の良さは分らないと言い、それで「四度の滝」とも呼ばれている。
また、トンネルを抜けたところにこんな吊り橋がかかっていて、あたりを散策することも出来る。が、この吊り橋、とにかくよく揺れるのでちょっと怖い。
滝の見学を終え、途中で昼食を取ったりしながらバス停へと戻る。まだまだバスが来るまで時間があったので、あたりをぶらぶら歩いているとおかしな看板を発見。
…なるほど。ただ「フンの始末をする様に」と飼い主に無機的に呼びかけるのよりも、「御犬様」と犬の方へ呼びかける形の方がユーモアがあって気がきいている。などと、妙に感心してしまう。
そうしているうちに、バスがやって来た。さあ、ここからは再び水郡線に乗り、水戸を経て勝田へ。ひたちなか海浜鉄道湊線へ乗りに行くのだ。
水郡線と湊線・新旧気動車乗り較べの旅(1)
- キハE130系で行く水郡線 -
2008年10月16日。
秋晴れの気持ちの良い青空が印象的だったこの日、久々に「乗り鉄」な旅へと出かけてきた。
目的は水郡線で行く、日本有数の名瀑「袋田の滝」と、勝田から出ている「ひたちなか海浜鉄道湊線」。水郡線のキハE130と、湊線に残る旧型気動車達と、図らずも一日の間に新旧気動車を乗り較べる、非常に満足度の高い鉄旅となったのだった。
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早朝に上野を出発し、常磐線の普通列車に揺られて一路水戸へ。この時間帯、水戸方面へと向かう列車は空いている。僕は奮発してグリーン車を選んだから尚更だ。
…しかし、対向側の、上野へ向かう列車を見るとどれも恐ろしい程に混雑している。こういうのを見ると、ラッシュアワーに毎日満員電車に揺られての通勤など、僕にはとても出来そうにないと、そう思う。
上野を出て約2時間。水戸には9時前に到着。
そして、水郡線の出るホームへと行くと、僕の乗る9時23分発の郡山行き普通列車はもう停まっている。
キハE130。水郡線のキハ110を置き換える目的で、このほんの数年の間に投入された、JRグループ全体で見てもかなり新しい部類の気動車だ。
旧型気動車好きの僕としては今まで、「どうせ新型の気動車なんぞ…」と内心バカにしていたのだが、実物を見るとこれがなかなかにカッコ良くてちょっと好きになってしまう。
気動車と言うよりはちょっと電車っぽい外観で、そりゃもちろん、旧型気動車みたいな重厚感は無いけれど、でもブラックフェイスがクールで現代的なセンスを感じさせる。
(もっとも、この車両がキハ110を水郡線から追い出す→あふれたキハ110が東北地方の旧型気動車を絶滅に追いやった、と言う事実もあるワケで、そう考えるとやっぱり憎いヤツだったりもするのだがw)
サイドビューを見ると、赤色主体の車両と、緑系の車両とがある。赤い方は両運転台車で、緑は片運転台車なのだ。そしてどちらも、窓横の青いラインと、ドアのイエローがいいアクセントになっている。
ステンレスのボディは、ややもすると味気なくなりがちなのだが、こうして派手目のカラーで塗装をするとなかなかに華やかで、それがステンレス本来の無機質な質感と合わさって、クールなスマートさもあってカッコいい。
車内はセミクロスシート。固定クロスは通路を挟んで2:1配置となっている。シートカラーは落ち着きのあるブラウン系にブラックの枕カバー。そして天井を見ると吊革もブラックと、シックでクールな内装。都会的なセンスでカッコ良い。
…が。
これってE531系電車と同じじゃね?w
そう。そうなのだ。内装がE531系と瓜二つ。て言うかデッドコピーほぼ同じ。
う~ん、確かにこれはこれでいいセンスだと思うんだけど、でも既存の他車両と同じって言うのはなぁ。何かこの車両ならでは、て個性が欲しかったところ。外見が結構カッコイイだけに残念。
そう言えば、JR東日本が最近投入したハイブリッド気動車のE200にしろ、米坂線の旧型気動車達を追いやってしまう非道なキハE120にしろ、外見がこのキハE130のデッドコピーで内装はやはりE531系チック。幾らカッコいいデザインでも、あまり使いまわしされると…どうも、なぁ。だから東日本のは走るンですとか言われるんだよ。
さて。
僕の乗った普通列車郡山行きは、定刻通りに水戸を出発する。車内の乗車率は、席に若干空きがあるかな、と言った具合。見ると、中高年以上の行楽客と思しき客が多い。皆、僕と同じように袋田の滝へ行くのだろうか。
ところでこのキハE130。新型気動車だから、エンジンの音はさぞかし静かで普通の客には快適but鉄的にはつまらないだろうなぁ…などと思いきや、これが走りだすや否や、結構な爆音を立てるのでビックリ。
ガルル…ヒュィィィィィィーン…バルバルバル…と、こんな感じで、ちょっとジェットエンジンみたいな音。
もちろん、旧型気動車の、いわゆるDMH17系列エンジンの様な重々しい唸りは無いのだけど、でもこれはこれで結構イイ音だしてて萌える。うん。このキハE130と言う気動車に対する目が完全に自分の中で変わってしまった。少なくともキハ110なんかよりは全然いいと思うよ。
水戸を出た列車は、しばらくは住宅地の中を走って行く。車窓的には別に何も見るところは無く、たいして面白くは無い。
が、常陸大宮に差し掛かる辺りから田園風景になり、そして何本もの清流とある時は並走し、ある時は交差しながら進んで行く。
とても爽やかでいい風情。今の時期でもいいが、新緑の、5月頃の風景ならなお爽やかに感じられて良いかもしれない。
風景を楽しみつつ、エンジンの音を楽しみつつ、そうこうしているうちに袋田の駅へと到着。時間は10時半を少し回っている。水戸からここまで一時間と少々。
袋田の駅はログキャビン風の可愛らしい駅舎。が、のんびり写真なんぞ撮っている時間は無い。と言うのも、袋田の滝へと向かうバスは10時35分出発。時間が無い、急げ!! と言うか何気に列車遅れたせいで、実は10時35分過ぎているんだが!!!(でもバスは待っててくれる)





















