インターネットの爆発的な普及は、1995年に発売されたWindows95が火をつけたと記憶する。この前後はまだまだホームページ(正確にはウェブページ)が一般的ではなく、またホームページを作ってみようと画策していた人たちは何をテーマにするか頭を悩ませてもいたものだ。
当時は勤めていた会社が研鑽も兼ねて自由に使えるサーバーを提供してくれていたので、同僚たちはああでもない、こうでもないと自分勝手にホームページを作っていたのが思い出される。スペイン好きな私は、過去のスペイン旅行の写真と当時オープンしたての志摩スペイン村のパビリオンを対比させた「ビジュアル・スペイン」というページや(現在のスペイン村のオフィシャルページがこれを真似している(笑))、地元奈良の話題などを書いたりしていたのだが、その中で一番ヒットした(今風に言うとバズった)のがこの「怒涛の缶ジュース情報」というページである。
缶コーヒーが好きだった私は、毎日1本は何らかの缶コーヒーを飲んでいたわけであるが、同じブランドでもマイナーチェンジを経て微妙に缶のデザインや味が変化していくのが面白く、これを記録できる方法はないだろうかと考えていたところ、当時発売されたデジカメで撮影してホームページ上に記録することを思い立った。そうすると次第に缶コーヒーだけでは満足できなくなり、手近な自動販売機に入っている缶ジュースを手当たり次第に撮影してしかも飲んでみた味まで記録したのがこのホームページである。
手元に残っているコンテンツデータを確認すると、最終的に1419缶の情報をこつこつと集めたようである。始めたのは1995年ぐらいじゃないかと思っているのだが、終了年というか自然消滅した年度は2013年。公開場所は最初は勤務先のサーバーだったのだが、後にbiglobeやplala、geocitiesなど個人的に契約していたプロバイダーに順次移転して行ったようだ。
黎明期のホームページは、雑誌で紹介されることも多く、「怒涛の缶ジュース情報」は「食品」「飲み物」「コレクター」などのジャンルで良く取り上げていただいた。こちらは「週刊現代」の1999年8月21日28日合併号。
この雑誌は会社の近所にある、昼休みに社員のたまり場となる喫茶店にも置いてあった。実名入りの記事は誰かが発見して声をかけてくるんじゃないかと思ったけど、誰にも声をかけられなかった(笑)。意外と雑誌の細かいところなんてみんな読んでないんだなと思った次第。
「朝日パソコン」の1999年6月1日号。パッケージソフトを作っていた頃はパソコン雑誌に取り上げられることもあったけど、こんな形で記事が載るのは久しぶり。
別に極めているつもりはないのだけど、サンプル数の偏りから飲みたくて飲んだものを記録しているというのは鋭い考察だと思う。掲載している缶ジュースの総額が単純計算して8万円分は下らないとあるけど、1日1本飲んでれば数年でまあそんな金額になってもおかしくないはず。サラリーマンのランチ代の総額を計算しても、別に誰も驚かんでしょと思ってしまう。
地方の情報誌にも掲載。最近「ぴあ」が復刊して話題になってるけど、インターネットの発達してなかった当時はこういう情報誌がいっぱいあったなあと思う。姉妹誌の「タウン情報まつやま」にもほぼ同じ内容の記事が掲載されていた。
他にもいろいろ載ってたと思うのだが、とりあえず手元に資料が残っているのはこんなところ。
このホームページはテーマを缶ジュースに絞っていたのだが、最近はジュース販売も主流がペットボトルに移ってしまい、またコンビニのレギュラーコーヒーにも押されてすっかり下火になってしまった缶ジュースの世界。
ずっと続けていればレジェンドのページになったかもしれないな、と思い返すのだが、個人的にも最近いつ缶ジュースを飲んだか記憶がない。続ける・続いていくってことは、やっぱ凄いことなんだと思ってしまうのである。








































