歴代「キング・コング」映画レビュー~原作愛あふれる2005年のピーター・ジャクソン監督版 | VAIOタワーを一生使う

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1998年に購入、補修を重ねて一生使うことを決めたSONY VAIO TOWER PCV-S610を使って記録した、終活を兼ねた備忘録です。

キングコング 1933年版オリジナル映画ポスター

私の世代だと「頭を雲の上に出し、キングコングがやって来る~」というテレビアニメ版の歌が浮かんでくるキングコング。先日も「ゴジラVSコング」という作品をアマプラにて鑑賞。今までに何度となく映画化されているキングコングだが、記憶に残っている分のレビューを書いてみようと思う。

 

■キング・コング(1933)

言わずと知れた、キングコングのオリジナル映画がこちら。コマ撮りアニメのコングに当時の最新技術と思われる光学合成と見事な編集を加えて臨場感たっぷりに表現。髑髏島で原住民の守り神だったコングが捕獲されニューヨークに移送され見世物にされるが、脱走して町を壊しながら大暴れ。さらにフェイ・レイの演じるアンとコングの、美女と野獣の相思相愛が物語に花を添えている。1933年といえば私の親父が生まれた年で、当然私が見たのはテレビ放映(たぶんNHK-BS)だが、大昔の映画とは思えないクオリティの高さは感嘆ものだった。メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シュドサック監督。プロデューサーはあのデヴィッド・O・セルズニック。

 

■キングコング(1976)

「タワーリング・インフェルノ」撮影後のジョン・ギラーミン監督が手掛けたリメイク版キングコング。髑髏島探検の船が石油採掘の調査船となり、コングを連れ帰るのが大型タンカーと、全体的にストーリーを70年代風にアレンジ。コングが登るビルが今はなきツインタワーに、攻撃して来るのは複葉機からジェット戦闘機へと変更されている。アン役のジェシカ・ラングも正統派美人で美しかったが、ロボット制御と着ぐるみで撮影されたコングのクオリティが期待したほどではなく、思ったほど感情移入できなかったのが残念なところだった。

 

■キング・コング(2005)

「ブレインデッド」や「ロード・オブ・ザ・リング 指輪物語」のピーター・ジャクソン監督がキングコングをリメイクするというので、一体どんな映画になるんだろうかと興味津々だったのだが、完成したのは本当に見事としか言いようがない、まさしくザ・キングコングとでも言うべき作品だった。

 

とにかく1933年版のキング・コングに対するリスペクトが凄い。映画の始まるタイトルバックからしてオリジナルそっくりのデザイン。時代背景もそのままで、30年代のアメリカを再現。女優を夢見るが劇場を首になるアン、映画製作に失敗して借金取りに追われながら一発逆転を狙うカールが映画クルーと共に逃げるように密輸船に乗る。舞台は髑髏島へ移り、原住民にキングコングや古代恐竜などが登場してからの一連の騒動、そしてコングを捕らえてニューヨークへ連れ帰るくだりまで、1933年版の制作者が実はこういう映像が作りたかったに違いないという内容を最新技術で丁寧に作成。その原作愛に最初から最後まで見ていて熱くなることしきりでありました。

 

ヒロインのアンを演じるナオミ・ワッツがとにかく可愛い。76年版のジェシカ・ラングも綺麗なんだけど、ナオミにはコングはもちろん観客をも引き付けるオーラを感じる。対するコングは強面の巨体にかかわらず、恐竜や巨大生物の脅威からアンを必死で守る。そしてラストのニューヨーク、エンパイアステートビルのてっぺんでコングを必死で守ろうとするアンに胸が熱くならずにいられない。これは1933年版とまったく同じ流れであり、33年版への限りないリスペクトを感じてしまうのである。

 

■キングコング 髑髏島の巨神(2017)

■ゴジラVSコング(2021)

上記のキングコングとはまったくタイムラインが繋がっていない、「モンスター・ヴァース」シリーズの映画。実は今回「ゴジラVSコング」を見るまで、「~髑髏島の巨神」のことはすっかり忘れていた。いずれも画面は迫力あるんだけど、何だろうなあ...一言で言うと、キングコングへの愛が足りないぞ(笑)