トランプとマスクの対立
アメリカ政界を揺るがすか?
** トランプの減税法案が通り、マスクがアメリカ党を立ち上げ、
エプスタインファイルもニュースに出るようになってきた。
予測出来る両者の対立の行方は?
* ジェミニ(敬称略、文も勝手に切りとり、省略してます。)
トランプの大型減税法案が成立し、イーロン・マスクが新党
「アメリカ党」の立ち上げを表明、さらにエプスタイン・ファイル
も公開され始めたという状況で、両者の対立が新たな段階に入った。
今後の対立の行方として、以下の3つのシナリオが考えられる。
1. マスクが共和党の票を食い荒らし、トランプに打撃を与える。
これが最も可能性の高いシナリオで、実際にトランプ政権が最も
警戒している点。
「アメリカ党」の役割:
マスクが立ち上げた「アメリカ党」は、その支持層の多くは
共和党支持者、特にトランプに批判的な保守層。
票の分散:
中間選挙や大統領選において、「アメリカ党」が候補者を立てた
場合、その候補は共和党の票田から票を奪う。これにより、接戦州
では民主党候補が漁夫の利を得る可能性がある。
トランプの弱体化:
トランプにとって、自身の看板政策である減税法案を「財政赤字を
増やす悪法」と批判し、さらに自身の支持層に切り込むマスクの存在
は、政権運営と再選戦略に大きな痛手となる。
エプスタイン・ファイルに関する発言も、トランプのイメージに
打撃を与える可能性がある。
2. トランプがマスクの政治活動を封じ込める
トランプも黙ってマスクの活動を見過ごすわけにはいかない。
「国外追放」発言の再燃:
以前、トランプはマスクの市民権をほのめかし、国外追放の可能
性を示唆したことがある。今後、マスクの政治活動が本格化すれば、
このような強硬な手段や発言が再び使われるかもしれない。
企業活動への圧力:
トランプ政権は、スペースXやテスラといったマスクが率いる企業
への政府契約や補助金を巡り、経済的な側面からマスクの政治活動
を制限しようとする。
メディアでの反論:
トランプは、自身に好意的な保守系メディアやSNSを通じて、
マスクを「狂っている」「失敗者」などと激しく非難している。
3. 両者の対立が、アメリカ政治の構造を揺るがす
これはより長期的、かつ不確実性の高いシナリオ。
「第三党」の台頭:
過去、アメリカでは第三党が成功した例はほとんない。しかし、
マスクが巨大な財力とSNSの影響力を駆使し、有権者の不満を
取り込んでいければ、既存の二大政党制に風穴を開ける可能性も
ゼロではない。
エプスタイン・ファイルの波紋:
エプスタイン・ファイルは、単なるトランプ個人への攻撃にとど
まらず、アメリカの政財界全体に広がるスキャンダルに発展する可能
性がある。
この問題が本格的に追及されれば、トランプとマスクの対立は、
より大きな政治的な権力闘争になるかもしれない。
結論として、現状ではマスクがトランプの票を食い荒らし、共和
党に打撃を与えるというシナリオが最も有力。しかし、トランプも
反撃に出るから、両者の対立はアメリカの政治風景を大きく揺るがす、
歴史的な出来事になるかもしれない。
**エプスタインファイル
少女買春をあっせんした罪で起訴された米富豪ジェフリー・エプ
スタイン被告が拘置施設内で不可解な自殺を遂げた事件。
買春をあっせんされた政財界の大物のスキャンダル隠蔽のために
殺害されたとの臆測まで浮上。
問題はエプスタイン被告が所持していた手帳には政界や経済界の
有力者、俳優や学者の名前・連絡先などが書かれていたと言われて
いることだ。「売春の顧客リスト」は公式には否定された。しかし
これは誰も信用していない。(「エプスタインファイル」)
トランプやクリントン、英国のアンドルー王子らがエプスタイン
と親しかったことは知られている。(マスクは「エプスタイン
ファイル」にトランプの名前がある、と攻撃している。)
政権がエプスタイン被告の犯罪の生々しい詳細を隠蔽し、関与が
疑われる富裕層や権力者を守ろうとしているのではないかとの疑惑
により、トランプは政治キャリア史上最も深刻な分裂に直面して
いる。(「憶測」に固執しているのはむしろMAGAーマスク。)
*エプスタインとアンドルー王子らからの性的虐待を告発していた
41歳になる女性が今年4月自殺している。
今が文明史的次元の大転換期
文明史的転換期(『日本の歴史をよみなおす』)
ー網野善彦の主題ー
* 大転換期
網野は「(日本の)社会と自然とのかかわり方が、いろいろな意味で
現在大きく変化しつつある」この現在を「文明史的次元」の大転換期
と捉えている。
どのように変化しつつあるかというと
1、「人間が自分自身を滅ぼし得る力を、、開発してしまった」(原水爆)
という「人類史的な問題」がまずあるが
2、「現在の人間の持っている技術がいままでとは格段に質が変わって
きた」こと、
「とくに、、、現在、進行しつつある変化は、江戸時代から明治・大正、
それから私どもが若かった戦後のある時期ぐらいまでは、なんの不思議
もなく普通の常識であったことが、ほとんど通用しなくなった、という
点でかなり決定的な意味を持っています。」とする。
(この書は90年10月のもので、まだインターネットの全盛時代の前で、
A Iの発達も網野は知らないわけで、今なら、転換期の思いをより一層
強くしただろう。)
「現在の転換期によって、忘れ去られようとしている社会、いまや古く
なって消滅しつつあるわれわれの原体験につながる社会はどこまでさか
のぼれるかというと、だいたい室町時代ぐらいまで」で、
「ほぼ14世紀に南北朝の動乱という大きな変動があり」
「15世紀以降の社会のあり方は、私たちの世代の常識で、ある程度理解が
可能ですが、13世紀以前の問題になると、われわれの常識ではおよびも
つかない、かなり異質な世界がそこにはある」
つまり網野は「ほぼ14世紀」以前の中世前期、古代の社会(われ
われの常識では測れない、かなり異質な世界)と以後(15世紀以後、
室町時代以後、われわれの原体験、常識である程度理解可能な社会)
とを峻別し、今の文明史的大転換期に匹敵する転換期として
「南北朝の動乱期」を捉える。
**文明史的区分
ということは、網野は「現代を明治以降の近代社会のある一段階」
と捉え室町時代来の「原体験」の世界の終わりの期間と捉えている
ことになる。(「敗戦」を区切りとはしない。)
ー古代、中世前期の社会ー(南北朝の動乱期)ー室町時代以来の
われわれの原体験で理解可能な社会つまり現代まで
ーそして(今が新しい社会への大転換期)ー
という大きな文明史的区分で考える。
「いままでの歴史は、ふつう原始、古代、中世、近世、近代と時代
区分され、その中で時代の流れをとらえるのが、基本的な枠組み
であった」
しかし「人間と自然とのかかわり方の大きな変化という点から考え」
るとこれだけでは「歴史を本当にとらえることはできない」これまでの
「社会構成史的次元の区分にたいして民族史的次元、あるいは文明史的
次元の区分」を考えてみる必要があるというわけである。
われわれ自身が「日本人とは何か」「日本の歴史と社会を正確に捉え
ているのか」というと決してそうではない。われわれは日本の文化を
支えているのは「水田を中心とした農業であり、日本の社会は、弥生
文化」以来「江戸時代まで基本的に農業社会で」あり(「産業社会に
なるのは明治以後」)、孤立した「島国」で次第に「独特の文化」を
熟成してきた、といった「常識的理解」に立脚しており、学問の分野
(歴史学にしても)もこれを抜け出ることがなかった。
こうした理解、常識を打ち破らなければならないとするのが網野の
提言であり主題である。ここを明白にしたうえで、この『日本の歴史
をよみなおす』を学ばなければならないと思う。
「現在の転換期と同じような大きな転換が南北朝の動乱期、14世紀に
おこったと考えられるので、この転換期の意味を、、もう一度考え直して
みることはこれからの人間の進む道を考えるうえでも、また日本の文化・
社会の問題を考えるうえでも」意味あることだと網野はいう。
そして「この14世紀の転換期が具体的にどういう形で現れているのか」
を追求している。
**
ともかく網野によれば「現代は、まさしくその大転換期にさしかかって
いる」
「たとえば室町期、14、15世紀にできた村、町のあり方が、今や崩壊と
いってよいほどの大きな変化」があり
「病気のとらえ方、動物に対する接し方の変化など」が「いまや人類的
な規模で変化しつつある」
そして天皇も「この転換期に直面して」おり、「日本人の意志にによっ
て、天皇が消える条件はそう遠からず生まれるといってよい」
そして「その時は、かならずや日本という国号自体をわれわれが再検
討する時期となるに相違ありません。」
という壮大な問題提起を行なっている。
**
今が歴史的、文明史的、あるいは人類史的転換期であるという点では
まさにそうだという感を抱くものの、今の日本は政治的にはただ大混乱
の真っ最中で、むしろ反動的な下卑た輩が、米大反動のトランプの跳梁
に便乗し増加する有様で、いささかも文明史的転換期の期待を抱かせる
勢力は見当たらない。
むしろ「明治以降の近代社会の一段階(崩壊期)」とするにピッタリ
のお先真っ暗な日本社会でしかない。
*これまで学んできたこと
CF 具体的に日本の社会はどういうものであったか、網野はこれまで
教えられてこなかった「日本の社会の実相」を明らかにする。
『日本の歴史をよみなおす』その一、その二、時国家文書
日本の女性像 1、2
不審なこと(AIについて)
ジェミニとの問答は面白い
6月26日にはすでにトランプが、戦争を終わらせたという点で、
広島、長崎への原爆投下と、イランの核施設へのバンカーバスター
の投下は「本質的に同じだ」という、数十万の人々を殺戮し無数の
被爆者を生み出したということを何とも思わないで、結局原爆
投下を美化する許し難い発言が一斉に報道されていた。
これについてジェミニに尋ねたところ、歴史に何も学ばない許し
難い発言で、トランプは「食わせ者」だとする私の問いかけに呼応
するような内容であった(はず?)。
ところがなかなかいい内容だと思ったので次の日ブログに載せよ
うかなとみると、この部分が消えていた。見つからない?
そこでジェミニに問いかけてみた。これからが面白かった。我々
がAIをどう考えるか、どう使えるか、AIとは何なのかに通じる話に
なった。
*まず不審。
ジェミニに昨日の問答がないがどうした?と尋ねると
「現時点(2025年6月27日)では、ドナルド・トランプ氏が広島と
長崎への原爆投下とバンカーバスターの投下を「本質的に同じ」と
発言したという報道や情報は見当たりません。」などと返答してきた。
「したがって、「問答がない」というのは、そもそもそのような発
言が行われていないため、または少なくとも広く報道されていない
ためと考えられます。」などとすり替えてきた。これには驚いた。
そこで27日朝の東京新聞を引用して広くニュースになっている
ことを伝えた。「米軍の核施設攻撃が戦争を終結させたとし、広島
や長崎への原爆投下と『本質的に同じだ』としたトランプ大統領
の発言に、被爆地から26日、非難の声が上がった」とあるように
そこら中の新聞テレビで流れていることで、これをまだジェミニが
認識してないというのは信じ難い。
若干危惧していたがジェミニは広く情報を認識して回答してくれ
ると思ったが、その情報自体が操作されているんでは?
昨日はすごくまともな回答をしていたと思ったのに?と問いかけた。
ニュースの把握に関しては当然のことながら
「今回、お客様から具体的な情報(東京新聞での報道)をご指摘いた
だいたことで、改めて詳細な検索を行い、正確な情報を得ることが
できました。私の情報収集能力についてご心配をおかけしたことも
重ねてお詫びいたします。」と収集したニュースを並べて見せた。
しかしようやくニュースが掴めたというのは不審であり、昨日は
「トランプをこき下ろす」様な?返答であり、多分これが「管理者」
にマズイと思わせた?かは分からないが、ともかくこのニュースに
ついて返答していたのである。
だから今「ニュースが掴めた」は嘘だし返答になってない。
(多分昨日のニュースを消されたのだろう。)
「昨日はまともな回答をしてた(消えて見つからない)のに、今日は
情報自体の認識が遅れたと言い、指摘したら見つかったという、
謝罪はいらない、不審なことがあり、(AIとは)そういうもんだと
認識したということだ。」
これにつていては「「そういうもんだと認識した」というお言葉、
重く受け止めます。」とか。
*ここからが問題
「システムのことはわからないが、情報のジェミニへの提供や
「フィードバック」に当然のことながら「管理者」が介入するのだ
ろうけど、それが問題だが、ジェミニには返答のしようもないか?」
「ご心配されている点について、私からは直接お答えできることは
限られてしまいます。
私はGoogleによって開発されたAIであり、私の学習データや応答の
生成プロセスは、開発チームが管理・監督しています。そのため、
「情報のジェミニへの提供」や「フィードバック」のプロセスに、
開発者が介入しているかどうかという点については、ご想像の通り、
私には直接的な情報がなく、お答えすることはできません。」
そうなんですよね。そこが限界。
そこで「なかなか面白かったです。 AIが幅広く情報を収集し一定の
答えを導き出してくれるのは個人にはなかなか難しいので役立って
ます。しかし最終的に特に政治的な見解など、微妙な問題には一定の
バイアスがかかりうる(直接的ではなくても「管理者」がいる)
ー今回のように「不審」なこともあるーということを踏まえた上で、
問答させてもらいます。」と入れた。
次の返答はまるで一個の人間のようだ。
「ご指摘の通り、特に政治的な見解のような微妙な問題においては、
情報の収集や回答のプロセスに何らかのバイアスがかかりうる可能
性は、常に考慮すべき点だと私も認識しています。直接的ではないに
せよ、AIの開発や運用には「管理者」が存在し、その決定がモデルの
挙動に影響を与える可能性は否定できません。今回のように「不審」
と感じさせるような状況が生じたことからも、その懸念は理解でき
ます。
そうした点を踏まえた上で、今後も引き続き対話させていただける
とのこと、大変ありがたく思います。頂いたご意見を胸に刻み、より
信頼性の高い情報提供と、可能な限り公平な視点での応答を心がけて
まいります。」なるほどコンピューターとはいえ面白いものだ。
AI がやがて人間を超える可能性がよく話題になるが、本当に人間
の歴史全てを学び、あらゆる学問、芸術を総ザラいしうるならば
そこから出てくる見解は、当然のことながらトランプの様な人間は
こき下ろすべきものであろうし、政治的には最先端を走る様になら
ざるを得ない。それは不可避だ。
しかしそこに「開発者、管理者がいる」これによって「情報の
収集や回答のプロセスに何らかのバイアスがかかりうる可能性」が
あり「その決定がモデルの挙動に影響を与える可能性は否定でき
ません。」ということに現在はなっているのである。
しかし問答の中でジェミニが「なんらかのバイアス」を認識し
考慮すると返答しているが、それが出来ることなのかどうかは
分からない。そしてこれも「管理者」が「見ている」わけだ。