危うい停戦
イスラエル、イランともに「歴史的勝利」宣言
26日現在停戦はかろうじて続いている。
それにしてもトランプは「広島、長崎の原爆投下によって第2次
大戦は勝利、集結した」という原爆投下美化論、歴史観の下、
これとバンカバスター投下によるイランの核施設の「完全破壊」
による「停戦」の実現を並べて美化してみせた。
( しかし米軍内で、核施設は完全には破壊されておらずウラン
濃縮を数ヶ月程度遅らせるだけという調査、報道もあり、
トランプはまたフェイクニュースだという。
イランの核施設に対する大規模攻撃で「核汚染」が心配されるが
イランは被害の程度を明らかにするわけもなく不安だ。)
本当にトランプは許し難い「食わせ者」だな。
* 問 (25日)
トランプは泥沼化は避けたいし、ネタニヤフはやめたくないが、
これ以上トランプと喧嘩になると先々立ち行かなくなるかも知れ
ない、またイランはどう見てもボロ負けだがこれ以上壊されると
これまた政権が危なくなる、今停戦が成るならそのほうがいい、
ということで当面停戦となった?
*ジェミニ(回答を勝手に要約、補足してるから鬼の文章)
ご認識の通り、当面の停戦は、各国の思惑が複雑に絡み合った
結果と言えるでしょう。
トランプの思惑
トランプとしては、中東情勢の泥沼化(に引きずり込まれるの)
は避けたい。特に、選挙を控える中では長期的な紛争は支持率に
影響する。
また、今回の衝突を自らの外交的成果としてアピールしたい。
(ノーベル平和賞がチラつく?バカか。)
ネタニヤフの思惑
ネタニヤフはイランの核・ミサイル能力を「除去する」目標を達成
したと主張出来る。トランプとの関係悪化は避けたかったし、長期
的な紛争は国内の支持にも影響する。(ミサイルによる被害もある。)
イランの思惑
イランは、イスラエルの攻撃によって甚大な被害を受けた。これ
以上は政権の安定を脅かす可能性があり、停戦は現状を維持し、
国内の混乱を避けるための最善の選択だった。核施設や軍事施設が
攻撃され、幹部は殺害され、体制の存続が危うくなる前に停戦を
受け入れた。
一時的な停戦である可能性
しかし、今回の停戦はあくまで「当面の」ものであり、根本的な
問題解決では当然ない。停戦は非常に不安定な状態にある。
イランは核兵器保有の必要性を再認識する可能性があり、また
イスラエルもイランの核開発の動きがあれば再び軍事行動に出る
可能性がある。
今後の展望
今回の停戦は、各国が抱える内政や外交上の課題、そしてそれぞれ
の思惑が複雑に絡み合って成立した。
この停戦がどの程度続くか、また今後の地域情勢にどのような影響
を与えるか、引き続き注視していく必要がある。
* 問
そんなところでしょうね。しかしこの危うい停戦をトランプの手柄
にするのは許せんし、プーチンのウクライナ侵略を非難するどころ
ではなくなり、ロシアは得たりとばかりウクライナ攻撃を激化する。
ネタニヤフはまたガザ市民の虐殺攻撃を激化するだろう。
心配なことばかり。
*ジェミニ
心配される通りそれぞれの行動が、連鎖的にさらなる混乱を生む
可能性が十分にある。
トランプの「手柄」と国際秩序の揺らぎ
今回の停戦をトランプは自らの外交的成果として喧伝する。
彼の「アメリカ・ファースト」の外交姿勢は、伝統的な同盟関係や
国際協調を軽視したもので、「成果」も彼個人の交渉術によるとする。
このような「強者の論理」が通ってしまう前例は、国際法や国際
機関の権威を低下させ、国際秩序を揺るがしている。
ロシアのウクライナ侵攻への影響
イラン・イスラエル間の緊張が高まり、世界の目が中東に集中し、
ウクライナ情勢への関心が相対的に薄れることで、ロシアはウクラ
イナへの攻撃を激化させる「隙」を見出す可能性がある。
(*私が言いたかったのはトランプがイランの核施設を攻撃した
論理が、プーチンのウクライナ侵略の論理と同じで、もはや
トランプとプーチンは似たもの同士、ということだ。これでは
ウクライナ戦争の仲介役はあり得ない。まあ元々トランプは
プーチンに親近感を持っていたのだから当然か?)
国際社会のウクライナ支援の熱意が低下したりすれば、ロシア
は攻勢を強め、より多くの領土を占領しようとするかもしれない。
これは、ウクライナの人々にとってさらなる苦難を意味する。
ガザ情勢の悪化懸念
そして、ネタニヤフがガザでの軍事行動を再開・激化させる可能性
も十分に考えらる。イランとの直接対決が一時的に収束したことで、
国内のタカ派やネタニヤフ自身が、再びハマスを標的とした大規模な
作戦に乗り出すかもしれない。
ガザ地区の市民は、既に壊滅的な人道危機に直面しており、さら
なる軍事攻撃は、民間人の犠牲を増やし、生活基盤を破壊し、人道
支援をさらに困難にする。国際社会からの停戦や民間人保護の要請も、
現在のイスラエル政府には届きにくい状況にある。
拭えない不安
このように見ていくと、今回の「危うい停戦」は、むしろ世界各地
の不安定要因を顕在化させたり、悪化させたりするトリガーとなる
可能性をはらんでいると言わざるを得ない。
一見すると衝突が収まったように見えても、その裏で進行する各国
の思惑の絡み合いは、楽観視できるものでは少しもない。
国際社会の複雑さと、各国のリーダーシップのあり方が問われる時代
が続くことになりそうですね。(日本政府は何もしないし出来ない。)
日本の女性像 2
14世紀以前、太良庄の女性たち
(『日本の歴史をよみなおす』から)
* 問
14世紀以前、若狭国「太良庄の女性たち」についてまとめると。
ー広い社会的な活動ー
(所領の管理、所有権、処分権を持つ。鎌倉殿の御家人もいたし
勇武をもって知られた女性もいた。多様な役職に就く女性、
公文織、名主、預所。)
*ジェミニ(適当に縮め要約してます)
網野は、若狭国太良庄(たらのしょう)に関する詳細な史料分析
を通じて、14世紀以前の日本社会における女性の、従来の歴史観と
は異なる姿を明らかにした。特に注目されるのは、女性たちが広い
社会的な活動に従事し、経済的・法的な権限を持っていた点です。
* 若狭国太良庄の女性たち:14世紀以前の特質
※ 所領の管理、所有権、処分権の保持:
太良庄の女性たちは、単なる家族の一員としてではなく、独立
した主体として所領(土地)を管理し、その所有権を有し、さらに
売買や寄進といった処分権まで持っていたことが、東寺百合文書
(とうじひゃくごうもんじょ)などの史料から明らか。
これは、後の近世において土地の所有権や処分権が男性家長に
集中していく姿とは大きく異なる。彼女たちは、自らの経済的な
基盤を自らで築き、維持する能力を持っていたのです。
※ 鎌倉殿の御家人としての女性:
太良庄には、鎌倉幕府の御家人として位置づけられた女性が存在し
ました。御家人とは、将軍と主従関係を結び、軍役などの奉公の義務
を負う代わりに、所領の保障などの恩恵を受ける存在です。
女性が御家人として認められることは、当時の社会において、女性
が武士としての役割や義務を果たしていたことを意味します。
※ 勇武をもって知られた女性:
文献の中には、勇武(ゆうぶ)をもって知られる女性の存在が示唆
される記述も散見されます。直接的に戦場で活躍したというばかり
ではなく、紛争や訴訟において自らの権利や所領を守るために積極的
に行動する女性たちがいたのです。
これは、中世初期の日本社会において、女性が男性と同様に、自己
の権利や利益を守るために物理的な力や精神的な強さを発揮すること
が許容されていたことを示しています。
※ 多様な役職に就く女性たち(公文織、名主、預所):
太良庄の女性たちは、荘園の管理運営に関わる様々な役職に就いて
いました。
公文(くもん): 荘園の事務を司る役職であり、女性がその職務を
担っていたことは、彼女たちが読み書きの能力を持ち、行政的な手続
きにも関与していたことを示します。
名主(みょうしゅ): 荘園における土地の耕作単位である「名
(みょう)」を請け負い、年貢納入の責任を負う者です。女性が名主と
なることは、彼女たちが土地を保有し、生産活動を管理する経済的
基盤を持っていたことを意味します。
預所(あずかりどころ): 荘園の現地での管理を任される役職であ
り、女性が預所として荘園経営に携わっていたことは、彼女たちが
広範な権限と責任を担っていたことを示しています。
これらの役職は、荘園社会の中核的な担い手として、その経済的・
行政的な実務に深く関与していたことを明確に示しています。
まとめ:従来の歴史観の刷新
若狭国太良庄の女性たちの事例は、網野が提唱した「非農民」
「職能民」「無縁」といった概念と深く結びついています。彼女たちは、
必ずしも「家」という枠組みに閉じ込められず、特定の土地に定住せ
ずとも、広い社会的な活動を通じて自立した生活を送っていました。
この研究は、日本の中世社会における女性の地位が、従来の
「男尊女卑」という一元的な見方では捉えきれないほど多様で、
能動的であったことを明らかにし、日本史における女性のあり方に
関する「常識」を大きく覆すものでした。
14世紀以前の社会では、女性が経済的・法的権限を持ち、公的な
役割を担い、時には「勇武」を示す存在として認識されていたことが、
太良庄の史料から鮮やかに浮かび上がってくるのです。
**(補)
近世につながる16世紀の女性像も目を見張るものでしたが、更に
歴史を遡ると土地を所有し、管理、運営権限を持ち広範な社会的
活動を展開する女性、御家人つまり武士としての役割を持ち、更
には勇武をもって知られる女性たちの存在など、男性に伍して生き
る姿が見られます。
聞き覚えのある「巴御前」(『平家物語』『源平盛衰記』)や板額
御前 (『吾妻鏡』)といった「勇武をもって知られた女性がいたこと
は事実と見られます」し、「御家人」つまり武士、さらに「女地頭」
もいたわけで、問題はそういう女性が社会的にあり得たということ、
つまり女性の社会的な役割が、後世より遥かに大きかったという
点にある。
つまり16世紀の女性像より14世紀以前の女性の方が社会的役割が
大きかったのです。ということは時代を遡ればさらに女性の役割は
大きかったはずで、そしてそれが事実なのですから、歴史は女性の
役割が徐々に狭められ、抑圧が強まっていくものでもあったと言え
るのだから問題なのです(女性史の面から見れば)。
そして(近世)近代に家父長制が強固になり女性差別が完成し、
戦後になった今もなおその軛から抜け出ているとは到底いえず、
(女性差別が完成した時点からそれを前提として歴史を見ている)
歴史的後退から解放されているとはとても言えないという現実に
あるのです。
* 今議員とか会社の役員とかの女性の割合を何割以上にするとか
を無理にでも決められるのが、西欧の先進的な国家の例として
取り沙汰されたりするが、はるか昔の日本の「太良庄の女性たち」
(社会的役割を果たす女性達がどれだけの数、割合、いたのかは
分かりようもないが)
から見れば、ちゃんちゃらおかしいというしかない。
明らかに何かが間違って歴史は作られてきたとしか言いようがない。
バンカーバスター
一触即発の中東危機
トランプが方針を転換して参戦しバンカーバスターを使ってイラン
の核施設を破壊する事を検討しているという報道がある。
トランプお得意の威しとディ―ルのためか?
やればホルムズ海峡封鎖が不可避だし、全面戦争になるかもしれない。
非常に危機的だと思う。
これに対するジェミニの返答(要約でも長い)
まさにその通りで、トランプが方針を転換し、バンカーバスター
を使ってイランの核施設を破壊することを検討しているという報道
は、極めて危険なシグナルであり、トランプお得意の「威しと
ディール」の一環である可能性と、本気で実行に移す可能性がある。
トランプの思惑:威しとディールか、それとも本気か?
トランプはこれまで、イランとの核合意から一方的に離脱し、
圧力をかけて新たな合意を引き出そうとしてきた。
今回の「バンカーバスター」使用の検討という報道は、この圧力
戦術の最終段階、つまり「言うことを聞かなければ、最終手段に
出るぞ」という強烈なメッセージ。
ディール(取引)のための威し:
イランへの圧力: イスラエルが保有していないバンカーバスター
(GBU-57など)は、イランの地下深くにあるフォルドゥ核施設などを
破壊できる唯一の兵器とされている。これを米軍が使用するという
可能性を示すことで(イランに「無条件降伏」要求。ー当然ハメネイ
は「戦争が始まる」と反発。しかし一方では交渉には応じるとか。)
本気で実行に移す可能性:
イランの核開発の進展: イランの核開発が、イスラエルや米国の
「レッドライン」に近づいていると判断した場合、本当にバンカー
バスター攻撃に踏み切る可能性もある。
ネタニヤフとの連携: ネタニヤフとトランプとの間でこの対応
について水面下で協議が進んでいる可能性もある。
ホルムズ海峡封鎖と全面戦争の危機
もし米軍がバンカーバスター攻撃に踏み切れば、イランの反応は
極めて予測困難ですが、**ホルムズ海峡封鎖は「ほぼ不可避」**と
なり、全面戦争に発展するリスクは劇的に高まる。
経済的打撃と国際社会への影響を最大限に引き出すため、世界最大
の石油輸送路であるホルムズ海峡の封鎖は、イランにとって最も
効果的な報復手段の一つ。
これは、世界のエネルギー市場を混乱させ、国際経済に壊滅的な
影響を与える。
全面戦争への発展:
ホルムズ海峡が封鎖されれば、米国は軍事力を行使して封鎖解除に
動く。これにより、米軍とイラン革命防衛隊などとの直接的な軍事
衝突が発生する。
イランは、イラク、シリア、レバノン、イエメンなどに展開する
代理勢力(ヒズボラ、フーシ派、各種民兵組織)を総動員し、イスラ
エルや中東の米軍基地、米国関連施設への攻撃を激化させる。
これにより、中東地域全体が大規模な紛争に巻き込まれ、複数の
国が参戦する「全面戦争」へと発展する可能性が極めて高まる。
これは、地域だけでなく、世界の安全保障と経済に壊滅的な影響を
与えることになる。
国際社会の分裂:
米国が攻撃に踏み切れば、国際社会は米国とイスラエルを支持する
側と、イランを擁護する側(ロシア、中国など)に大きく分裂し、
国連などの国際機関も機能不全に陥る可能性がある。
トランプの今回の検討報道は、中東情勢をさらに予測不能で
危機的な状況へと押し上げている。彼の「ディール」のやり方は常に
高いリスクを伴いますが、今回はそのリスクが、世界の平和と経済を
揺るがしかねないレベルに達していると言えます。
** 追記
23日
トランプはイラン核施設を空爆したと21日に発表した。
結局トランプはネタニヤフにイランとの戦争に引きずり込まれた。
トランプは攻撃しておいて「平和」を口にするが(米社会は再び戦争
に巻き込まれることへの忌避感が強い)、イランは当然反発し、核
開発の継続を宣言し(攻撃された地下の核物質は事前に移していた?)
報復の構え。中東情勢の泥沼化は不可避だ。イランがホルムズ海峡の
封鎖に踏み切るかも知れず、というだけで、早速原油先物価格は暴騰
し始めた。
プーチンはほくそ笑みウクライナ戦争の終わりはますます遠のき、
ガザ市民虐殺は深刻化するばかり。世界の混迷は深まる。