度量衡(kg定義の変更) 3
まもなく米中会談
4日現在イランが新たな14項目の新提案(「30日以内の包括的な和平」
を求めるもの)を出し、米側もこれに「回答」、現在イランがこれを検討
中とか伝えられている。やり取りはあるが基本膠着状態。
トランプはイランの提案を「現状では受け入れ難い」としている様だ
が、ともかく米中会談目前で、やり取りをぶち壊すことはできない。
トランプは米中会談(14、15日)で習近平をだきこみ、中国からイラン
へ圧力(中国への石油輸入のために海峡を安定化させる)をかけさせ、
イランとの取引を有利に持ち込みたい思惑が見え見えだが、中国が易々
とそれに乗るとも思えない。
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キログラム定義の変更 (続き)
* 1キログラムの新定義
重さ1キロの物質を原子のレベルから決定するためにそこに含まれる
原子の数を数えること結局は原子1個の重さを精密に測定することは
非常に難しかった。
今回新定義に貢献した日本の産業技術総合研究所は「原子が規則正し
く並ぶシリコン球を原器に見立てて、重さと含まれる原子の数を詳しく
計測。そこから求めた原子1個の重さに関係する『プランク定数』を高
精度割り出した。」(「東京新聞」これは多分説明になってない。アボガ
ドロ数とプランク定数とがごっちゃになっているようだ?)
(シリコン球を原器に見立てて原子の数を計測して、原子一個の重さを
精密に測定する、つまりアボガドロ数を精密に割り出し、これを定数化
したことに関することで、プランク定数に関する説明ではないようだ。)
例えば炭素原子1モルは12gであるが、その原子の数は
6.022x10の23乗というとんでもない数である。アボガドロ数。
今回これが6.02214076×10の23乗個と精密に測定され定数化された。
ということは12gをこの定数で割ったものが、炭素原子1個の重さだ
という事になる。
「欧米などのチームの計算とも一致。あらゆる物質で原子レベルから
1キロを決められるようになった。」そうだ。
これで「より精密に重さを量れるため、従来は難しかった極めて軽い
物質の重さも求められる」ことになった。
*
セシウム原子の精密な振動(それも92億回近い)回を1秒とするとか、
1秒の光速分の1(1s x1/光速(m /s))を距離1mとするとか、
1秒当たり100億分の5秒のズレとか、さらには「プランク定数」
「アボガドロ数」などが出てくるとほぼ着いていけないのであるが、
(1秒のセシウム原子の振動回、光の速さ(秒速)、1モルあたりの
原子の数ーアボガドロ数、などが精密に測定され、その値が逆に定数と
して定められる事になった。今度はその定数から秒、m、重さ、モル
などが求められる事になる。)
それだけの精度が要求されるものを私たちは原理は分からないなりに、
日常も使わざるを得ない時代になっているということらしい。
山登り、沢登りではGPSにお世話になってきた。
** キログラムの定義
キログラムの定義は2018年11月16日に次のように改定され、
2019年5月20日に発効された。
『キログラムはプランク定数の値を正確に 6.62607015×10の-34乗
ジュール・秒(Js、これはまた kg m2 s−1とも表せる)と定めること
によって設定される』」
ここで先のアボガドロ数ではなく、プランク定数を精密に測定、
定数化する事により、キログラムの定義が行われたのは「プランク
定数が『エネルギー』と『質量』を直接結びつける、より根本的な
定数だから」
そして「プランク定数を固定することで、電気的なエネルギー
(ワット天秤法)を使って、非常に高い精度で質量を導き出すことが
可能になる」(Gemini)からだということの様です。
(アボガドロ数の定数化によっても同じなのですが、極めて正確な
プランク定数の値を決める事により逆に重さを測る基準とするという
ことの様です。「プランク定数とアボガドロ定数は、お互いに矛盾し
ないようにセットで固定された」。)
注 モル
旧定義(~2019年5月20日):
0.012 kg の炭素12に含まれる原子の数に等しい要素粒子(原子、分子
など)の集まりを1モルとする。
新定義(2019年5月20日~):
1モルは6.02214076×10の23乗個の要素粒子(アボガドロ数 𝑁𝐴)を
含む系の物質量。 (アボガドロ数を精密に定数化した。)
(補足 26、5)
度量衡(kg定義の変更) 2
「No Kings」だと!「 Two Kings 」だよ(トランプ)
トランプは新たな攻撃計画もちらつかせつつ、イランが核兵器を持た
ないと同意するまでイラン港湾封鎖を継続すると脅迫してはいるが、
イランも「徹底抗戦」の構えを崩しておらず、米、イランの戦闘終結に
向けた交渉、再協議の見通しは全く立たない。
(30日にもイランの更なる「新提案」があったらしいが。)
このため原油供給の停滞も長引くとの見方が強まり、30日の米原油
先物相場は上昇し一時1バレル110ドルの3週間ぶりの高値を付けた。
トランプの口先介入で上がったり下がったりさせられてきているが、
一連の事態からは値上がりは当然である。
原油が上がればドル買いが優勢となり、円は一時1ドル=160円台後
半まで下落した。160円を超える円安、株安、債券安のトリプル安の展
開となったことから、政府から「為替介入」の可能性が強く示唆され、
その後一時155円台となる円買いが進んだ。介入が実施されたらしい。
その後少し上げ下げしながら1日現在155〜157円台のようだ。しかし
イラン戦争の行方が混沌としており、ホルムズ海峡が開放される展望は
少しも見通せず、原油、石油関連物資の輸入困難が長期化している以上
円売り、ドル買い圧力が弱まることはないわけで、基調としての円安に
よる、そしてもろに表面化し始めている石油関連物資不足による物価高
騰(それも並ではない)に私たちの生活が脅かされ続けるのは変わりそ
うもない。
高市は「ナフサは年明けまで足りている」と繰り返すが、ナフサを
大元とした石油関連物資(とりわけ建築資材など)の供給不足、値段の
高騰は深刻化しつつある。
イランを脅迫するために「いい人はやめた」などと銃で武装した自分
の写真を投稿したり、「ノーキングス」の反トランプ運動を皮肉ったつも
りかイギリス国王チャールズとのツーショットに「Two Kings」とコメン
トを入れて投稿したり、自分をキリストに似せて総反発を喰らった事を
早くも失念したらしいおバカが世界を掻き回すのだから世も末としか言
いようがないな。
1日UAEがOPECを脱退した。これは直接には盟主サウジアラビアの
原油生産調整による価格の維持に、生産に余力がありさらに売りたい
UAEがかねてから不満を募らせてきた結果だと言われている。
がもう一つ対イランで米、イスラエルに同調するのがUAEであり、
周辺諸国(パキスタン、トルコ、エジプト)などとの連携で独自の対応
を模索するサウジとの確執が伝えられている。
つまりOPECの力を削ぎ、サウジの力を削ぐことにトランプとUAEが
一致点を見出したからに違いないのである。対イラン戦略の一致だけ
でなく、OPECに縛られずUAEが石油を売れば価格は下がる方向に動く
わけで、これもトランプには願ったりなのだから。
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キログラムの定義の変更 (続き)
* 秒の定義
メートル法の導入時に「1秒」は「平均太陽日の86400分の1」
(24x60x60)と決められ、
その後測定技術の進歩に伴い、1956年に
「1900年当初の太陽年の31,556,925.9747分の1を
1秒とする」と定義しなおされた。
(グレゴリオ暦の太陽年、365.2422日でx24x60x60を
計算すると31,556,926秒となる。だからグレゴリオ暦は相当
正確なものである。)
その後原子時が導入され
67年に1秒は「セシウム原子が9,192,631,770回振動する
時間」と定義しなおされた。(厳密な定義はとても難しい。)
* メートルの定義
これと関連して長さ1mは
「1秒の1/299,792,458の時間に光が真空中を進む距離」と
定義された。
(光の真空中の速さが299,792,458m/sということである。
光の速度を基準にしたから長さには時間が前提になっている。)
*補足 GPS(相対性理論の世界)
GPSは衛星から受信機までの電波の到達時間x光速の計算でその間
の距離を割り出すことを基本にしているので、精密な時間計測が絶対的
な前提である。
それで衛星には原子時計が搭載されている。
日本版GPS衛星「みちびき」は平均36000km上空を飛んでいる。
「上空は地上に比べて重力が小さく時間の流れが速い」(一般相対論)、
「高速で進む物体は時間の流れが遅くなる」(特殊相対論)、それで
「みちびき」は差し引き1秒当たり100億分の5秒時間が早いのだ
そうだ。
光速は約30万km/秒だからこれはおよそ15cmのずれに相当し
補正が必要となるとか。
(科学の扉、朝日新聞、15、11、8 )
(続く)
日本船の通過
日本船ホルムズ海峡を通過
29日日本の石油タンカー「出光丸」(200万バレルの原油を積載)が
ホルムズ海峡の事実上封鎖以降初めてここを通過した。
目的地は名古屋。(これまで通過した3隻は日本以外が目的地だった。)
政府は「通行料は支払ってない」としているが、通過にあたりイラン
当局の許可を得た上でのことだと、イランメディアが報じている。
ここに来てイランが日本の石油タンカーの通過を認めたのは、多分
少しでも日本をアメリカ側から引き剥がし(「高市さんトランプベッタリ
ではあきませんよ」と言いたいらしい)イランの国際的孤立を緩和する
事、と共にホルムズ海峡の支配権はイランにある事を明示する格好の案
件だからに違いない。
現にまだ40隻以上の日本関係船舶がペルシャ湾内にいるわけだから、
「良い兆し」(外務省)には違いないが、残された40隻はあくまで今後の
高市の出方次第(と釘を刺す事にもなる)、米とイランの「停戦協議」
の行方次第は変わらない。
*アラブ首長国連邦(UAE)がOPECから5月1日で脱退する。
これでOPECの存在感が一段と低下し、原油価格の低下、乱高下など
市場が不安定化することになるのは間違いようで、ホルムズ海峡が開放
されたとしても中東からの石油の獲得に新たな不安定要因が加わる事に
なりそうだ。
*恵みの雨
このところ3日連続で雨が降り続き、大槌町、小鎚町の山林火災は
発生から1週間ようやく峠を越えたようで、小鎚町の一部を除いて避難
指示が解除されたようだ。(まだ熱源があるそうだ。)
折りからの「乾燥注意報」に「強風注意報」が重なる中で、1600ヘク
タール以上を焼く大山林火災になり、昨年の大船渡の山林火災に次ぐ大
火災だったから、本当に待ちに待った恵みの雨となった。
あちこちから駆けつけた消防団の活躍で、民家への延焼を瀬戸際で
くいとめ、家の消失被害が少なかった様でこれは救いになった。(とり
わけ東日本大震災後建て直したばかりの家も多かった様だから。)
今頃が雪解けが進み乾燥する季節で、山林火災があちこちで発生して
いるには違いないが、問題はこれが大火災に繋がっていることだ。
森林、山林大火災は世界中で起こっている。大火災になる要因はもち
ろん色々ではあろうが、ベースに「地球温暖化」があることは間違いない
ようだ。(気温が上がるー乾燥が進むー火災多発ー二酸化炭素増大ー
さらなる温暖化の進行の悪循環)