
プーチンの勝利
ディールすら出来なかった(プーチンの走狗)
かつてトランプはウクライナ戦争を「1日で終わらせる」と豪語し
ていたが、時とともにトーンダウン、「あれは冗談」などと言い出す
始末。「(言うことなすこと)信用ならない」の見本のようなやつだ。
今回プーチンとの直接会談(日本時間16日朝)をお膳立てしては
見たものの、プーチンの前に腰砕けとなり、「取引が成立するまで
取引は存在しない」?などという訳のわからんタワゴトを残しただけ
で終わった。何をか言わんや!
それどころかプーチンは「危機の根本的な原因の除去」が先だとす
る基本姿勢を譲らなかったにもかかわらず、トランプの「対ロ制裁」
はウヤムヤ(発動の見送り)となり、プーチンは時間を稼いだわけで
「完全勝利」にウハウハである。
「ウクライナ停戦」の実現で「ノーベル平和賞」が欲しくて仕方が
ないトランプはプーチンに完全に足元を見られている。
トランプにとって「停戦」交渉から手を引くことはノーベル賞が
遠のくわけで、こうなると「ロシアと合意できるかどうかゼレンスキー
次第だ」として「取引に応じるべきだ」となる。
トランプは、「東部ドンバス地方からのウクライナ軍の撤退と全域
の割譲」(他の地域では戦闘停止)というプーチンの言いたい放題の
提案をゼレンスキーに押し付ける(18日ワシントン)つもりのようだ。
(「停戦」ではなく「和平」だなどと言い出している。つまり一時
的な線引きですらなくウクライナ領土の完全な譲渡をトランプは考え
ている。まるでプーチンの操り人形。トランプはロシアの走狗だと
するのは確かに当たっている。)
こうしてトランプとプーチンの「停戦協議」はロシアのウクライナ
侵略の「正当性」をトランプが認知するようなものとなった。
* またその陰でイスラエル、ネタニヤフによる200万人のガザ
市民の丸ごと虐殺(銃弾か飢餓による)はそれを押し留める力がどこ
にもなく無惨に進行している。
** 日本では
日本では戦後80年、先の参院選での極右参政党の躍進(「核武装
の方が安上がり」とか核について何も知らないあまりにも無知で
バカ丸出しの放言をした候補者が当選)が、まさに「戦後の風化」
を暴露するようなことになった事もあり、80年という節目でもあり
マスコミは少しは危機感を持ったかのように(現場のジャーナリスト
たちは特に)一斉に「終戦」特集を組んだ。
しかし大手マスコミは先の大戦で「軍部のお先棒を相当積極的に
担いだ」ことへの本当の反省を欠いたままだ。
マスコミもまた大規模な営利企業である限り、新聞であれば部数を
伸ばすこと、テレビであれば広告収入が入ること、スポンサーがつく
ことを目指す。
そうであれば何よりも時流に乗ること(戦前はその時流を率先して
作った)を目指す事になる。その限り時流への批判的な論調は敬遠さ
れるということである。
もちろん良心的たろうとするジャーナリズム(リスト)はいくら
でもいる。「空気を読まない」(時流に乗らない)を社是に掲げて
いる「東京新聞」は18日朝も「『平和国家』曲がり角」(日米同盟強化
憲法の精神形骸化)という一面論説を掲げている。
NHK などはすでに「空気を読まない」姿勢などどこにもない。
また読売や日経など直接的に権力側であることを売りにしてるマス
コミも数多いし権力もその走狗をマスコミ特に経営陣に送り込み得る。
そうであれば結局ほとんどのマスコミは現政権(権力)に抗うこと
はできない。政権側もチェックを行い、必要とあらば経営者側から
締め付けることでいくらでもマスコミを操縦しうるのである。
今も昔も大手マスコミはこうした構造にあることをを巧妙に隠蔽し
回避しながらの「反省」しかやらない。
こうして先の日航機123便の「事故の真相」(これが許し難い権力
犯罪であると暴露すること)や、
「原子力マフィア」による原発回帰、「再稼働どころか新増設」が
政権のあれこれに拘らず着々と進んでいること、
そして何より「新たな戦前」を思わせる大規模な軍備増強(日米の
軍事一体化)が着々と進展していること(東京新聞では、この軍備
増強が、なんの議論もなくー原発回帰と同じでー勧められていること
に「非常に危険」と警鐘を鳴らしている)、
これらの大問題は無きかの如くに操作されてしまっているのが
まさに今の日本だということである。
6日、9日、じゅうにと15
「8月」を思うなら12日も不可欠
「8月や、むいか、ここのか、じゅうごにち」つまり戦争の惨劇を
考える月。
今は「8月や、6日、9日、じゅうにと15」と12日を入れなけ
ればならない。
12日日航機123便の「墜落」の惨劇から40年、森永卓郎の遺言にも
かかわらず、大手マスコミは都合の悪いことは無視するという相変わ
らずの姿勢(というより、権力犯罪を告発するどころか、それを匂わ
せることですら、上層部から禁圧される、つまり結局「権力」に玉を
握られている、その意味での「走狗」)をとり続け、520人もの命を
奪うという戦争以外では最悪の非道な「権力犯罪」は封印されたまま、
ましてやその非道な決定を下した時の権力者を告発することなどは、
望みようもない。
かわいそうに遺族はことの真相を知らされる事もなく40年。
第二次世界大戦では大手マスコミは軍部に積極的に加担し、むしろ
「国民を戦争に駆り立てる」のに最重要と言っていい役割を担った。
表向きはこのことに対する反省を、戦争特集などでは当然口にする。
しかしそれはサルでもできる「反省」ポーズにすぎない。
なんのかのいっても結局は大手マスコミは権力に玉を握られていて
手も足も出ない。森永はそう言っているようだ。
CF
つまりファシスト
排外主義の旗を高く掲げた
自民党ではそもそも安倍派の連中が「裏金問題」に対する責任を
取らずうやむやにしてきた事(これだけではない)が、今回を初め
3連続惨敗の大きな原因(安倍派の負の遺産のせい)だと言える
にもかかわらず、その元凶どもが「自民党を変えなければ」などと
石破降ろしに嬉しがって飛び回るなんて、ちゃんちゃらおかしい、
茶番なのは言うまでもない。
安倍派の連中(それに担がれた高市)などにすれば、恐ろしく
幼稚で出鱈目な参政党の「憲法草案」要するにファシストのそれ
(到底許し難いものだが)は、安倍派ですらこれまでは言いたく
ても言えなかっただけで、多分本音。
*
今日の東京新聞で、「参政の憲法草案」は「人権の保障」も
「思想の自由」も「戦争の放棄」もナイナイづくしだと紹介されて
いるが、そもそもが「国民主権」ではなく「国家主権」なんだか
らまさにファシストの「憲法」。
要するに「何も知らない極右」共(大体候補者が党の憲法草案
なるものをまともに知らない、その他そもそも社会人としての常
識すらないとんでもないバカだらけ、「核兵器を持つ方が安上がり」
とかおよそ被曝の惨状を何も知らず、考えたこともない度を越し
たバカが当選する許し難い現実)の跳梁が自民の右派共は羨まし
くて仕方がないらしい。
安倍派を支えていた極右部分もかなり流れてしまった。そこで
最右派である高市あたりを担ぎ自ら右派の本姓を表す事により、
極右参政党に流れた部分を取り戻したい、あるいは参政党(また
は維新、国民の「ゆ党」)などとの連立政権の妄想を抱いているに
違いない。
維新、国民は石破とは組まないと言う、つまり他の顔なら可。
今の石破降ろしにはこういった最悪のコースが即座に頭に浮かぶ
から、それなら石破の方が遥かにマシと考えた人たちが、「石破
やめるな」のデモをやったようだ。
*
候補者すらまともに知らない参政党の憲法草案などは支持した
連中のほとんどはほぼどうでもいい。ただ「日本人ファースト」
といったトランプの猿真似の排外主義的な言動に乗っかっている
に過ぎない。
なぜ乗るかというと、根底には自分の生活が一向に良くなら
ないという不満がある。これを、自分と異なるよく分からない
他者(外国人)に対する不安感とをないまぜにして、これを排除
することに転換して(攻撃してスッキリする)いるからである。
自分達の支持しているものが何なのかなどもちろん何も考え
てない。
*
今や通常の労働者階級の下に(就職氷河期世代を中心に)
「非正規雇用」の「アンダークラス」と分類される人が約890万人
もいるそうだ。(「東京新聞」社説 7、27)
(労働者階級を通常と「最下層の新階級」とに分類することが
どういう意味を持つかは検討する必要があると思う。が少なくとも
「アンダークラス」(層)といっていいほどの格差の現実があること
は常々言われていることだ。)
ふざけた事に「スキマバイト」なるものが持ち上げられたりする
ほどに非正規雇用の人々の現実は苦しい。そこには働く者の権利の
カケラもない。そこで事故にあった時の保証などはまず考えられて
はいない。これは通常の非正規雇用でも常に問題になる事である。
目に見えない犠牲者が相当な数泣いているに違いない。
*
こういった「層」の人々の不満の吐け口として、よく分からない
人達、外国人への漠然とした不安からこれへの攻撃を提示して組織
するといったこと、つまりファシスト的排外主義の手法が使われた
と言う事に他ならない。
これはトランプ流の猿真似でしかない。世界各国での排外主義、
極右の躍進といった現象と軌を一にするものだ。
しかし日本の極右はあまりにも幼稚で度し難い。が問題は旗を上
げている連中のバカさかげんではなく、その底流にある日本社会の
矛盾、格差社会の底辺で出口の見えない閉塞感にもがいている人達
の現実にある。今の野党、湯党のテイタラクでは日本でも「バカは
正しい」などという事に近づきかねない。
だがそうさせてはならない。