見せて
言葉で
どこに、それある?
綺麗な足音
いつでも比べてる
明日の日付を
破って食べた
どうして黙る??
どうしてお喋り?
見せて
言葉で
どこに、それある?
綺麗な足音
いつでも
くらあべてる
ここからお話
音のない音楽
みんなで遊ぼうよ
ここでは許されて
破って見せてよ
言葉で見せて
読んでくださりありがとうございました>
見せて
言葉で
どこに、それある?
綺麗な足音
いつでも比べてる
明日の日付を
破って食べた
どうして黙る??
どうしてお喋り?
見せて
言葉で
どこに、それある?
綺麗な足音
いつでも
くらあべてる
ここからお話
音のない音楽
みんなで遊ぼうよ
ここでは許されて
破って見せてよ
言葉で見せて
読んでくださりありがとうございました>
私が
私が
あたしは
あたしは
ワタシはどこにいるんだろう
私が
私が
うるさい
五月蠅い
この世界のどっかどこかに
自分と繋がれる雲があれば
ゴロゴロドッカン
グルるるビシャン
ワタシは世界のサカサマから
ドッコイ世界をサカサマから
観て居る
感じてる
あうあう
接続点をね
生きる点ね
挫けない心
終りたい心
理由や理屈をつけれない美を
夜飲み込んで早朝に吐き出す
挫けない心
終りたい心
心
心
高校の教室より少し広い部屋。
老若男女、みんな黙々と色んな作業をしている。
会話はあまりない。
ある時、パジャマを着た一人の少女が隔週で来られている絵の先生に声をかけた。
「先生、何か意見もらえないでしょうか。自分で描いたんです」
その少女が描いた絵は独特だった。歪んでるが美しかった。
でも所詮、色鉛筆。安っぽさは隠せない。
身なりが整った初老の絵師さんは答える。
「私は花の”水彩画”をね、週に二度教えに来てるの。だからこういう絵には意見できないの」
絵を抱えた少女はふらふらと席に戻った。
私はその少女を見送りつつ、近くのおじさんに目を移した。
おじさんは飛行機の模型を作っていた。細かい部位にも色を塗っていた。
「綺麗に作ってらっしゃいますね」
私は笑顔で声をかけた。
「これしか、やることがないですから.........でもどうしてしまったんでしょうね」
彼は何処を見てるかわからない.........常人ではわからない所から受け答えをしていた。
ここは大きな精神病院。
私は作業療法士だ。
業務範囲は幅広いが.........私は主に精神障害者の応用動作能力と、社会的適応能力を回復させる事を仕事としている。
まあ、噛み砕いて言うと、
.........要は精神障害を持った方々が、作業を通して回復するのを、計画を立てて見守る仕事だ。
国家資格だ。誰にでも出来ることではない。
ここは閉鎖病棟と開放病棟がある。
閉鎖病棟は自分の意志では病院から外に出れない。
開放病棟は申請すれば外に出れる。
偏見を持って欲しくないが、上記2病棟の患者は落ち着いている。
普通に話し、作業療法をし、運動をして、家にいる時より元気な人もいる。
見た目は内科とかわらない。
閉鎖にしろ、開放にしろ、通常は自分の意思で入院している。
しかし、保護室は別だ。ここは自他を傷つける可能性がある患者を、自治体の長の許可の元、強制入院させる。
場合によっては拘束着を着させられる。
でも大体、薬物治療で一週間ほどで閉鎖病棟に移る。
多くの人々は精神病院という所は今言った場所、保護室に閉じ込められ、拘束着を着せられる様なところと思ってるのではないか。
しかし、これらは別々のものだ。
多くは閉鎖病棟と開放病棟。
保護室なんて病院にもよるだろうが大体、数部屋だ。
そして彼らの多く、閉鎖・開放病棟の方の為にここ、作業療法室はある。
毎日20人程、入室してくる患者をつぶさに観察し、彼らのしたい作業・表現をさせ、何もできない人が出ないよう、いつも声掛けを忘れず、詳細な計画を立てて、彼らの回復を促す。
そして.........患者とは心を近づけすぎない。
ホリくんはいつも窓際の席で曇り空を見ている。
21歳の休学中の男性だ。酷く痩せている。
でも男前だった。向井理に似てる。
歯には矯正があった。
その内にひとりで将棋を始めた。
でも飽きたのか、また曇り空を見てる。
あとは新聞のとても小さな欄を読んでた。
そしてまた曇り空を見てる。
私は声をかけた。
「今日は絵の日ですよ。描いてみませんか」
ホリ君はとても照れながら、いいです、いいです、とジェスチャーで断った。
可愛かった。彼はアスペルガー症候群と鬱病らしい。
他人とコミュニケーションが取りにくい症状の方だ。
次の日、ホリくんは窓際の席でスケッチブックを広げていた。
お、描くんだ。と思った。でも彼は曇り空を見つめたままだった。
そういえば、私は思い出した。彼は毎日来るわけではない。
ここは曜日によって来る患者さんが違うのだ。
でも彼の来ている時は.........いつも曇ってた.........。
なぜ私はこんなことを覚えているんだろう。患者は彼だけではない。
近づきすぎてはいけない。もっと広い視野をもたねば。
ある日、ホリくんが居る日、晴れた。
しかし私はそこだけを考えてはいけない。
後で時間ができたら少し声をかけよう。
今日は焼き物の日。とても忙しい。
一息ついて、ホリくんを見に行くと、スケッチブックの下半分を茶色で塗ったくっていた。
ああ、そうか。と私は思った。ここでは意図のあるものを描く人は少ない。
「今日は描くんだね」
私はホリくんに声をかけた。
ホリ君はまた赤くなって、うんうんとジェスチャーで相槌をうった。
「また見せてね」
私はそう言って立ち去ろうとした。
あれ?.........よく見ればホリくんはただスケッチブックの半分を、茶色で描きなぐっていたのではない。
よく見ると彼はとても精巧な、地面と地中を描いていた。小石ひとつひとつ描いてた。
この子はここに何の植物を咲かすつもりなのか。
花好きの私はドキドキした。
でも.........。
普通の人間であれば、ここ精神障害者の閉鎖・開放病棟は、そしてそれに準ずる作業療法室は、人生の中でとても行きたくないところだ。
だけど、来なければならなかった人もいるのだ。
地獄とは言わない。しかし世の中でここほど、絶望の淵に人を立たせるような場所は、そうそうない。
前を向いて進む人もいる。でもみんながみんなそんなに強くないのだ。
そして残酷なことに、この世界には、治る病気と治らない病気がある。
そんなところで何を咲かす?
何も咲くわけがないじゃないか。
みんな、凸凹の地面を地ならしして出て行くだけだ。
崩れたらまた戻ってくるだけだ。
戻りたくないのならば、とても大切なものを少しずつ捨てていかなければいけない。
仕事、夢、生きがい、家族.........。
何も咲くわけがないじゃないか。
曇り。
私は働く。流れ作業なんだろうか。自分の成果が見えない。
最後の作業日に手をつなぎにきてくれる、おばあちゃんはいる。うれしい。
でも今日も作業療法室は作業の音しかしない。
曇り。
曇り。
まだ梅雨前だというのに。
ホリくんはずっと曇り空を見てる。でもどう見たってただの灰色だ。
晴れた。
今日は木工の日だった。ノミなんかを使うのでとても注意を要する。
ホリくんの事は忘れていた。
そして.........今日も晴れた!
さてさてホリくんは何を描いてるんだろうか。
でも.........彼は居なかった。
そっか。こないだで最後だった。
患者さんは2,3ヶ月のスパンでどんどん入れ替わっていく。
名前を覚えるのも大変だ。
.........私が受け持った患者さん達は皆、社会復帰できているのだろうか。
私の仕事は意味をなしているのだろうか。笑顔をつくれているのだろうか?
ホリくんはどうなったか。
でも患者と心を近づけすぎてはいけない。
そして.........彼はもういない。
ある晩、私は遅くまで記録をつけていた。
同僚はみんな先に退社していった。
記入が全てが終わり、ぐいっと背を伸ばした。
不意に頭の中にホリくんが出てきた。
.........彼は何を描いた?
私は作業療法室の照明をつけ、隅にある本棚の前に腰を下ろした。
スケッチブックが一杯あった。
そして.........私はホリくんのスケッチブックを探した。
これは私の仕事の範疇じゃない。ただの私情だ。
.........ホリくんの名前のがあった。
通常、スケッチブックには何ページもあるが、
ホリ君のは1枚目以外に何ひとつも描いてない。
だけど.........。
その一枚目には、スケッチブックに収まりきらない程の、赤い鮮やかな花が咲き誇っていた。
私は絵を勧めただけだ。彼は灰色の空ばかり見るから。
なのにこんな.........。
私は彼が咲かせた満面の花にうっとりとした。
何て鮮やかで美しいんだろう。
スイートピー。
私は知っている。
花言葉は「門出」「優しい思い出」
私は病院の備品を、初めて家に持って帰った。
やってはいけないことだ。
でも私は、自分の仕事を誇りに思った。
そして人生において花というものは、どれほど素晴らしいものなのだろうかと、思った。
人生そのものこそが花ではないかとも、思ったんだ。
(終わり)
花の写真はお借りしました。
過去がこんにちは
未来がさようなら
現在が見て見ぬフリ
現在が居て居ぬフリ
ああ過去よ、後悔を知れ
さあ現在よ、言葉を選べ
そう明日よ、腹をくくれ
皆が現在(いま)を生きよと言うのだ
そうでないと全ての言葉が消えるから
人間が作るものの多くは人間を賛美する
そうでないと全ての希望が消えるからだ
ミャ
ふと気づくと足元にバサバサの毛の捨て猫がいた
ミャーっとまだ恐怖の感情さえも知らないようだ
そしてたぶん親になるであろう私は
自分より高次元の存在にこう尋ねる
(ほんとにここで生きたいか?
高次元の存在は即答する
(おめぇ、それ選べると思ってんのか?
私はこの娘を育てることにし、持ち帰った
いやしかしこの手の中に命があるとなると
過去も未来も見てらんない
必死だ
過去がさようなら
現在を満たそうよ
未来はまた今度ね
おやすみなさい、命
おやすみなさい、休むことが許されない
じかんさん
命
ミャ
すっかり寒くなりましたね>
ああ、私は
朝、命を食べた
昼、命を見過ごした
夜、命を捨てた
ああ、私は
そうやって何とか
命を感じている
誰もが命を祝福する
本当に祈ってなどいやしないのに
しかし嗚呼、どうやらそうやってか
ああ、どうやらそうやってか
私はなんとか命を繋いでいる
乾いた素顔を愛でながら
たくさんの声を聞く
ああ光あれと
闇を喰らえと
だから私は毎夜、命を飲む
本当は祈ってやしないのに
朝焼けを待っている
今時、短大出たくらいじゃ多くの仕事はない。
葬儀会社に勤めた。
人はいつ死ぬかわからない。
私の時間は他人の死で変わってゆく。
また亡くなった。午前2時。
私は寮だから出勤しなきゃいけない。
この世で一番真っ黒な服を着て、お悔やみを告げる。
笑顔を売る仕事。アイドルか。ケーキ屋さんか。
涙を買う仕事。ヤクザか。私達か。
結局、亡くなった方の部屋が狭く私は車で待機した。
午前3時半。
ふとスマホで配信サイトを見るとあるアーティストが歌っていた。
『あなたの名前を呼んでいいかな』
私の周りはみんな死者を呼ぶ。
おばあちゃん!おとうさん!おかあさん!
でも
この人は死の隣で無表情に笑う私の名を呼んでくれる。
もう
涙が後から後から
人は死ぬんだ。
だから誰か生きている間に私の名を呼んで。
お願い、私を、私を呼んで。
呼んで………誰でもいい。この崩れた私を。
まだ笑える私を。
ある夜、ツイキャスで歌われていたので書きました。
私はアナタを演じれる
アナタは私をあざ笑う
私はアナタに嫉妬する
アナタは私をこき使う
本当に あ
私はアナタが羨ましい
アナタは私が疎ましい
必ず影を創らねばならない存在なら
私はこんな形を持ちたくはなかった
アナタはいつも私をあざ笑う
私はいつも、私をあざ笑う〼 あ あ〼!!
あーあ、一文字の綻び〼が生まれた〼
生と影はいつも対照でならければいけないのにね〼
この後はひたすら語呂を合わせしてのたうち回る.......〼〼
死が我が儘を言い出したよ〼
もっと喰わせてくれよと〼〼
こん何じゃ物足りないと〼〼
貴様では物足りないよ〼
アイのあの字も不足〼〼
だからなあもっとくれよと〼
その愛をもっとくれよと〼〼
さあこの呪いを跳ね除けてみろよと
不吉で不規則で腐った美しい愛を〼
腐りきったその〼を
トントントン
醜き豚が世と夜を舞う
扇子を頭上にトントントン
緩き脈楽を喰らえ
高らかに大らかに
弱き意死を砕け
高らかに執着し
路地行苦を崩せ
高らかに軽率に
心は二の次
単ら既に灰
醜き豚が世と夜を祝う
扇子を頭上にトントントン
命を
高らかに
大らかに
執着し
軽率に
灰にして
砕き
ゆすり
砕け
そして
この産み堕ちた生を
何と名付けようか
トントントン
君が言ったんだ
全て君なんだと
その友情の値は
恐ろしく軽薄で
僕の悲しい秘密を全て
誰よりも知ってるのに
それは風が吹けば簡単に吹き飛ぶ
あの笑いころげた日も何もかもね
でも君は忘れてんだな
僕の急所も何もかもね
君の忘却を許すか
そうでもない??
友を許すか
心の上では
朝焼けが見えた
君は目を覚めす
僕は許し続けるよね
君が友である限りは
ある意味恋人より質が悪い
朝焼けと共に僕はリセット
僕は君を許し続ける
多分、君もそうなんだろう
君が物の怪だろうと何だろうと
僕は受け入れるしかない
いや、受け入れるんだ
物の怪みたいな君を
JK、女子高生はマンション屋上の柵の向こう側で、ずっと遠くの空をみていた。
自分がここから落ちて遺体になる頃には、あの雨雲が全ての血を流してくれるだろう。
だがやはりなかなか手を離せない。
ここは10階。
落ちれば即死だ。
「危ない!」
急に後ろでおっさんが叫んだ。
両手にホウキとちりとりを持ったハゲの清掃作業員だ。
「何しとるんや!こっち戻っておいで!」
「なんでよ。私は死ぬんだから」
「やめとけ!どうしたんや!何があったんや!」
「あんたに関係ないでしょ!どこか行って!」
「せやかてワシはこのビルの担当や!ちょっと屋上の鍵閉め忘れたとこ、飛び降りられたら、わしはもう終わりや!」
少し間を置いて言いにくそうにJKは言った。
「………SNSで悪口言われて友全部切られたのよ。」
「SNSってなんや??学校か!」
「ググれやカス!」
「ググるってなんや??」
「だからそれをググれよ!」
「だから何を言うとるんや!」
だが、やはりなかなか手を離せない。
おっさんは懇願した。
「頼む。やめてくれ、ワシかて生活があるんや」
JKは最後に吐きつけるように言った。
「こっちは命かけてんだよ!お前の生活なんて知るか!」
おっさんは掃除用具を地面に投げつけた。
「もう知らん!勝手にせえや!そのかわりワシもやるからな!」
おっさんは柵を乗り越えた。
「お前みたいにな、容姿も若さもワシにはないんや!ただの独り身のチビのハゲや!お前が逝くんやったらわしが逝かんあかんわ。だいたい死ぬんやったら一発やらせんかい!」
JKは後ずさった。
「死んでも嫌や!」
おっさんは詰め寄った。
「だからお前死ぬんやろがい!」
JKの頬を枯れ葉がひとつ通り過ぎ、そしておっさんのハゲをかすめて行った。
先に動いたほうが殺られる(死なれる)。
二人はじっと睨み合い、ごくりと唾を飲んだ。
(2017/01/17筆ー2025/10/08加筆)